「前哨戦?」モータルコンバット Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
前哨戦?
日本未発売のゲーム、「モータル・コンバット」の実写映画化第二弾。前作は特に印象に残っていないが、本作よりもマイルドな味付けだった記憶がある。死ぬか生きるかのデスゲームの為、元々暴力的な物語なのだが、スプラッタとも取れる血飛沫、内臓飛び出し、人体破壊(人では無いが)描写の過激さには驚かされた。一部本作で製作に名を連ねるジェームズ・ワンの代表作、「SAW」を彷彿とさせる殺害シーンもあり、ファンはやや笑顔になるだろう。
細かいところでは思わずツッコミを入れたくなる設定があるが、本作には基本緻密なストーリーは無用だろう。なぜなら本作は人間界と魔界の天下一武道会の物語なのだから。正式な一対一の戦いでは無く、どうやら本作はその前哨戦に当たるストーリー展開となっている様だ。ただ、予選だとかそういった枠にはまった物ではなく、魔界側が連勝をし、あと一回勝てば地球を統治下に置けるという大舞台で、人間界に強者が現れ、魔界を打ちのめすという予言があり、それにビビった魔界側が地球に刺客を送り込むという内容なのだ。第三者の観点からすると魔界側の対応に疑問を抱くが、極めて悪い連中なのは見て取れる為仕方が無いかもしれない。
主人公含めアジアンチック過ぎやしないかと思うが、マーベルのMCU含め、近年のハリウッド大作は中国色が強くなって来ている。レジェンダリーピクチャーズが中国の映画会社に買収された事も記憶に新しいが、ちょこちょこ顔を出してくる中国勢に違和感も感じつつ、真っ直ぐなアクション作品として完成度の高い作品だ。続編制作の匂いがプンプンだが、興収等の判断次第で着手していくのだろうか。
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