トゥモロー・ウォー 解説 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ジュラシック・ワールド」シリーズのクリス・プラットが主演を務め、地球を脅かすエイリアンと人類の戦いを描いたSFアクション。ある日、2051年からのタイムトラベラーが現代に突然現れ、人類は30年後に未知の生物と戦争になり、やがて敗北するという衝撃の事実を告げる。人類が生き残るための唯一の希望は、現代から民間人と兵士を未来に送り込み、戦いに参加することだという。その1人として選ばれた、元軍人で高校教師のダン・フォレスターは、まだ幼い娘のために世界を救うことを決意。優秀な科学者や疎遠になっていた父親とともに、地球の運命を変えるべく立ち上がる。共演にテレビドラマ「CHUCK チャック」のイボンヌ・ストラホフスキー、「セッション」のJ・K・シモンズ。監督は「レゴバットマン ザ・ムービー」のクリス・マッケイ。Amazon Prime Videoで2021年7月2日から配信。
2021年製作/138分/アメリカ 原題:The Tomorrow War
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2021年7月31日
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鑑賞方法:VOD
Amazonオリジナルとして配信されているが、パラマウント作品だ。コロナで劇場公開できなかったので配信に回ってきたようだ。スクリーンで観たいスケール感の作品だったので少し残念だが、観られるだけでもありがたいというべきか。 過去に戻って未来を救うという展開はよくあるが、未来を救うために過去から人を送り込むというのは珍しい設定な気がする。本作では、未来に送られる人は余命がすでに決定しており、送られる未来にはすでに生きていないことがわかっているというのが面白い。それはタイムパラドックスを避けるためとのことだが、これによって未来に送られる人は、戦う理由を考えねばならない。自分がいない未来のために戦う理由は果たしてあるか? 主人公は、娘の将来のために戦う。自分さえよければそれでいいと考える人にはこのミッションはこなせないのだ。 この作品は、温暖化問題にも少し目くばせしている。自分がいない未来のために行動できるか、という本作の投げかけは現実の環境問題を考えるためにも重要な視点だと思う。
2021年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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「戦国自衛隊」(1979)や「タイムライン」(2003)など、現代人の集団が数百年も前の時代にタイムトラベルして当時の戦いに巻き込まれる映画はあったが、召集された現代人の即席部隊が30年後の未来でエイリアンと戦う本作「トゥモロー・ウォー」はその逆パターンと言えそうだし、このような設定の作品は意外に作られていなかった気がする。 別の観点では、人類対エイリアンの戦争という筋で「エイリアン2」、タイムトラベル・戦闘・親子の絆といった点では「ターミネーター」「ターミネーター2」など、ジェームズ・キャメロン監督の初期代表作の諸要素をつまんでうまく一本の映画にまとめたという見方ができるかもしれない。 ただまあ、物語の情緒的な部分はクリス・プラットが演じる元軍人のダン、その娘で30年後には大佐になっているミューリ、そしてダンの父のジェームズ(J・K・シモンズ)と、3世代の家族の絆に負うばかりで、他のキャラクターは話を進めるためだけの記号的存在にとどまっており、ストーリーに深みがないのが物足りない。ホワイトスパイクと呼ばれるエイリアンのCG描画はなかなかの実在感で、俳優たちと一緒に写っているショットでのなじみ具合も悪くないのだが、戦闘のシークエンスは日中の屋外など明るい場所で展開する時間が長く、暗闇で敵を見えにくくして恐怖をあおる演出もないので、何やらエイリアン相手のシューティングゲームのプレイを延々と見せられているような気分にもなった。 お金のかかったB級映画、と割り切って楽しむのがちょうどいいいのかもしれない。
2021年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
140分という重量感に眉を潜める人もいるかもしれないが、現在と未来をつなぐタイムトラベルの流れや人類の過酷すぎる運命のことなどを考えると、むしろこれほど込み入ったストーリーをよくぞ140分でまとめ上げたと褒め称えたくなるほどだ。そこで突きつけられる地球の未来。現代人に課せられた使命。それを受けての召集過程や反戦運動にはアメリカの”かつて見た景色”が否応なく重なるが、こうやって編成された即席部隊がいざ市街戦へ投入されると、恐るべきエイリアンとの攻防がかなり臨場感たっぷりに描かれ、個々のキャラクターも短時間ながら印象的な人間性を覗かせる。そして特筆すべきは”家族”の織り込み方だろう。前半部で描かれた要素が後半になって大いに重なり合い、活かされていく展開はなかなかのもの。相変わらずのクリス・プラットの安定感に心を寄せつつ、脇を巧みに固めるJ・K・シモンズの存在感にもニヤリとさせられる一本である。
Amazonオリジナルなんだけど 普通に面白かったです。
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