「不愉快」G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
不愉快
日本の扱われ方って数十年前から変わらないのだな。日本という国や歴史はさておき、海外の人が見たい日本が恥ずかしげもなく君臨してた。
アレがスネークアイズの世界観なのだろうけど…正直に言うと不愉快だ。
格闘家らしき人物が、いきなり忍者っぽい者になれてしまう事も分からないっちゃあ分からないのだけれど、日本を影から支えてきた組織が構えるアジトが城って…めちゃくちゃアピールするじゃん!
しかも城下町まであるよ!
何の為??
電気もスマホもPCあるよ?旧時代の街並みを維持している意味が分からない…。
めちゃくちゃ現代だよ、周りは!スカイツリーあったよ?新宿の街並みとかそのまんまだよ。
もう、その世界観が受け入れられない。
忍者が昼間に、ハイテクスーツ着てバイクに乗って刀らしきモノまで背負ってたら、SNSの餌食だよw
信号待ちとかしてる時、気まずくて仕方ないよ!
シレッと無視できちゃう根拠が分からない。
アクションもアップカットが多かったように思う。
冒頭のアクションはカメラとの距離自体も近いように感じ、iPhoneで撮ったのかなと思うくらい接写に感じた。その分迫力は増す。
それが楽しかったのは冒頭のアクションだけだった。
後は…迫力は増すけど、何やってるかまでは分からない。ガチャガチャ動いてるなあとしか分からないので、凄い事やってても伝わらない。
アクションは期待してたものではなかった。
規模はデカいし手は込んでいるのだろうけど。
刀の扱い方は、もう諦めてる。
別に侍が出てくる訳ではないのでいいっちゃいいんだが、壮大なコスプレを見せられてるようで萎える。
刀が鈍器にしか見えん。
物語は結構好きなんだけどなあ。
主人公がどっちにも転びそうで面白かった。
ただ、もう…ディテールがさ、アレだから。
門の中にいる門番が門に背中を向けて立っている状況って何なんだろうか?
ひょいっと飛び越えられる赤外線センサーは、何の為にあるのだろうか?
アキコとのラブロマンスとか別に要らなくない?お前どこでそうなったの?大恩ある嵐影の掟に反く程の何かがあったかのようには微塵も見えなかったんだけど…蛇の巣に唐突に飛び込んできちゃったけどさ。
何ちゅうか…前時代的なB級脚本に苛立つ。
テンション上がる部分もあったけど、その数倍イラっとする事が多く、物語も中盤を過ぎる頃には、この作品はつまらないと脳が判断したのだろう。
欠伸が連発して…まさかの寝落ちに至る。
それでも、歯を食いしばって最後までなんとか観はしたけどさぁ!!
楽しみにしてたタイトルだけに、残念でした。
個人の見解でしかないのだけれど、もう、冒頭だったりエンディングだったりに映される太鼓や舞踊がみっともなくて情けない。
資本主義に媚びを売ってるようで、どうにもいただけない。
言い分は分かる。
いくら良いものであったとしてもアピールしないと存続していけない。だからこそ、多少のズレはあったとしても認知され金を産む事が先決です。
…ここに至り、その考え方こそが弊害にも思う。
刀で言うならば、生産性を高めるあまり、結果なまくらな刀が大量に出来上がり、本流を蔑ろにする風潮が出来上がるみたいな。
それが最早「刀」と呼べるモノで無くなっていたとしても、刀の体を成すだけのモノであったとしても、需要がある事が正義なのであろう。
海外のウケはいいんだろうか?
国内のウケは驚く程悪いようにも思うけど、海外のセールスはいいんだろうなぁ。
…腹立つわあー