ジェントルメンのレビュー・感想・評価
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物語の構造・セリフ・演技全てが面白い!すべてがカッコ良い!
ストーリー自体の面白さに加え、劇中劇ともいえる「映画のシナリオをなぞる」という構成が、面白さを格段に高めている。
セリフの一字一句も見逃せない緊張感で、字幕を追うのが苦手な方はやや疲れるかも知れないが、大丈夫です。ガイ・リッチー得意の絶妙なテンポで小気味良く場面展開が進むので、ダラダラとした会話劇みたいなものではありません。
キャラクターは全員猛烈に癖のある連中で、一歩間違えば安っぽいお笑いになって滑りそうなところを、ベテラン勢が巧みに演じている。まずこれが全てたまらなくカッコ良い。
中心の語り手となるヒュー・グラントは、彼の売りである(?)チャーミングな垂れ目を隠すためか終始サングラスのまま。中年キャラばかりなのもあり、皆さん眼鏡率高いですね。眼鏡オジサマファンの方、それだけでもお勧めですよ。服装・髪型、全てがカッコ良い・・・
英国を舞台としたことで成立する映画である。登場人物は犯罪者ばかりであるが、個人所有の拳銃が蔓延していない国ゆえの独特な暴力、アメリカの犯罪映画のように派手なアクションも壮絶な銃撃戦も無いのに絶妙な緊張感を醸し出している。貴族社会の抱える問題や、貧困層の描写も、ストーリーを支えているだけでなく作品全体のシニカルなテイスト・空気感を生んでいる様に思う。
The Gentlemenというタイトルこそが、皮肉である。皆紳士のように装い振る舞うが、容赦が無い。誰が誰を裏切っているのか、最後の最後まで目が離せない。
純粋に娯楽作として十二分に面白く、また細部をよくよく観れば表現や小技の巧みさにも感心させられる、素晴らしい映画だった。今のところ今年最高に楽しみました。
小洒落たクライムサスペンス
敵味方様々な悪党が絡んでいくが、全編に渡って〝ゲスな私立探偵〟フレッチャーが種明かしをしていくという流れで物語が進んで行くので、複雑で小難しいものではなく単純明快分かりやすいものとなっている。
分かりやすいのはメリットだけど、黒幕は誰?なんていうドキドキや驚きは感じられず…
英国仕込みの紳士然としたスマートさや、洒落た台詞のやり取りにニヤリとさせられる。
豪華キャストも見応えアリだけど、パンフレットで確認するまで、ヒュー・グラントと分からず…
ヒュー様、ラブストーリー以外にも出てるのね 笑
英国感あふれる雰囲気と絡み合う物語
ガイ・リッチーの作る映画ってとてもダンディでスタイリッシュなイメージ。英国紳士っぽい雰囲気の映画だ。
本作もそう。ドラッグものというと中南米や北米舞台が多いのだが、イギリスが舞台ってところが面白い。だから上流階級の息子娘たちに売りさばいていく姿は新鮮。貴族に金を渡して大麻の農場に協力させるなんて。でもホントにそんなことがあったりして。
パブでビール飲むシーンとか、着ている服とか、警官の制服とか、街並みとか、イングランドを満喫した。
話の方は、登場人物が多くて誰が誰かわかりづらいって聞いてたから、序盤の複雑なパートを乗り切ることができた。中盤から色んな話が絡み合っていく楽しさがどんどん増してくる。特にコリン・ファレルとその教え子たちが最高。バカっぽくて、でも優秀な彼らの登場シーンはハズレがなかった。満足!
エンドロールではThe Jamの曲が使われてたりして、こんなところも英国感たっぷり。徹頭徹尾ガイ・リッチーっぽい映画だった。
タランティーノ・チルドレン
ガイ・リッチー監督!
クエンティン・タランティーノが好きだったな。懐かしい。褒め言葉として正当後継的な監督といった認識です。
タランティーノ以前以後で、明確に溢れていった「複数の犯罪者達が騙し合い殺し合い裏切り合いをするオシャレなパズル映画」最近は少なくなってたんで嬉しい。
本作もマリファナ王の引退を機に、強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ誌編集長、ゲイの私立探偵、中国マフィア、露マフィア、下町のチーマー、ジムの伝説のトレーナー、落ちぶれたロック歌手、没落貴族の不良娘、チビッコギャング、などなど一癖も二癖もある面々がリズミカルに群像劇を繰り広げる展開。
ただ、人物が多い分ストーリーが簡単過ぎたかな...
狂言回しに話し手がいるなら、叙述トリックを期待してしまうし。何よりシーンの順番を時間順にしない先代からのお家芸も今回は無し。
もっと一度観ただけじゃわからないくらい、ぐちゃぐちゃが良かったけど少数派だと自覚しています!
大麻の合法化....日本でも他人ごとではないですね。
いい加減、芸能人が問題起こす度の『吸いたいだけの賛成派』と『吸ったことのない反対派』の論争にはうんざりですよ。法律やモラルじゃなくて。解禁した諸外国の経済効果や犯罪率や健康寿命推移のデータ、あと実際 交通ルールがどう変わったかを含めたメリット デメリットの話が聞きたい。多くの花農家が利益に気がついて大麻農園に移行したら、日本は色合いは褪せるのかな。
そう考えると、この手の映画に付き物のトリップ描写が不自然なまでに一切排除されているのも、大麻なんて大して良いものでも悪いものでもないんだよというシニカルなメッセージに読み取れる。420しました。
巨匠ガイ・リッチー見事。
期待以上に相当面白かった。『子供は刺し、女は撃ち、若造は殴る。だが、大人は頭で戦う』劇中のこの台詞がこの映画のタイトル、一流の紳士:ワルを象徴する言葉。オックスフォード大を卒業し、高級スーツを華麗に纏うマフィアの大物ボス役のダンディ過ぎるマシュー・マコノヒー演じるがかっこ良すぎる。彼が殺る仇は観るもの全てのコンセンサスを得られるスカッとするシーンも多発。嵌める相手を全て逆手に取る狡猾な差配も見事、巨匠ガイ・リッチー見事。
一粒で3個美味しい !
東京に禁・映画館令が敷かれて呼吸困難になっていたので昨日は川崎で途中下車してTOHO川崎でコレを観た。
もうタイトルからして痺れる出だし そのまま英国流ラップでぐいぐい進む
ヒチコックあり オーシャンズ11あり スパイク・リーありと 映画3本分の美酒がガイ・リッチーの名人技でどくどくシェークされて出される
俳優たちが、水を得た魚のように輝いているが、中でも ダウントン・アビーでいけ好かない令嬢を演じたミシェル・ドッカリーが汚名返上とばかりに、カッコいい姉御を演じていて感動
007の再々延期にぽっかり空いた映画愛にズドンと突き刺さる英国紳士の贈りものだった。
妻を大事にするマリファナキング
男たちの駆け引きの中、妻の存在が映画を美しくしてくれてます。
ガイリッチーの丁寧な作品構成に最後まで楽しめました。
ヒューグラントのあんな役もなかなか面白い。
こんなご時世でなければもっと評価高いだろうなぁ。
皆に観て欲しい。
一流のワル達による一流の会話劇
初めの方は会話メインで登場人物の見分けを付けたり、文字を追うのに苦労した。しかし、すぐ慣れて本作の入り組んだ内容の中にある独特なくだらなさ(YouTube動画とか)、コントを楽しむことができた。二転三転する展開はちょっと後出しジャンケンのような気がして、驚きはしなかった。
チャーリーハナム演じる王の右腕レイのトラブル対応に四苦八苦する姿、ヒューグラント演じるゲス探偵の強かさが良かった。
ガイ・リッチーの作品
伏線回収が楽しい。
キャラクターが魅力的。
音楽も楽しい。
ズルくても賢くても下品な奴らはカッコ悪い。
ズルくて賢い上品な奴がカッコイイ。
意外性がなかったのが少し残念。
終始変わらずガイ・リッチーで良かったです。
大人になったガイリッチー
20年以上前、満杯のミニシアターで観たロックストック
映画館を出る人みんな口々に興奮気味に「いやー、面白かった」と
あのすがすがしさが忘れられない
ガイリッチーや、主役の設定年齢とほぼ同年代であったので、同年代が持つ空気感(雰囲気?)がとても共感できて
この面白さは自分たちの独特なものでわかんないだろうと思いつつ現代の10代に見せたら、めっちゃ面白かったとしっかりハマってて^^;
自分たちのものだと思ってたカウボーイビバップが今でも人気で、外国でも受けているのと一緒かな
今の50代前後の戸惑い?がよく現れているこのジェントルメンも、同じようにおもしろいと思ってくれるといいのですが
ロックストックの登場人物たちが年を経てなったのが、このジェントルメン
ロックストックのようなあの突き抜けた感はないけど
ちょっと丸くなったけどまだまだ大人になりきれない、自分の年齢に慣れないさま(マイナス5才ぐらいがしっくりくる…)がよく出ている
自分の年齢と見合わせて「引退」を考えたけど、紆余曲折あってやっぱり無理っ!となるあたりがとくに^^;
親世代が50代であった時のように落ち着けない
今思えば、ロックストックも背伸びしてちょっと無理して大人になろうとしてたなぁ〜
カウボーイビバップの制作陣が、当時の自分たちがこれぞ大人っ!と思って作ったものなので今は恥ずかしくてとても見れたものじゃない、と言っていたのに似てる
自分たちはどうしても親世代のような落ち着きが出ない、なんかフワフワしてしまうんですね(^◇^;)
十分楽しめました^ ^
コロナでエンタメがめちゃくちゃになった今だからこそ、こんなバカバカしさが嬉しかった
映画館、営業再開してくれてありがとう!
最後に
ガイリッチーの映画は、というかイギリスが舞台の映画はスーツの着こなしが素晴らしいっ!!
レイがロングコートの中からマシンガンを出すシーン!!
惚れ惚れしました
レイの衣装はどれも素晴らしい
家でのへちまカラーのカーディガン姿もダンディ
ダンディといえばヒューグラント
ダンディの象徴のヒュー様のまぶたが重くなりすぎて、前見えてる?と不安になるほどでしたが、彼も60才オーバー
60才オーバーなのにあれだけ色気があるヒュー様
やっぱりスゴイ
「アラジン」とは全く違うテイスト
ガイリッチー監督作品は、オイラには合わなくパスしようとも思うところたが、前作「アラジン」でそれまでの作風とは違い思いっきりのエンタメ映画でとても楽しませてくれたので、もしや?と思い鑑賞したが、やっぱり以前のガイリッチーでしたわ。
偶像劇的展開で、正直意味分からず全く乗れない作品でした
アンパンメン、スーパーメン、ジェントルメーン
唯一無二のガイさんの作品
難しいとは思うけど、めちゃくちゃ難しいってわけではない。
中盤が少し盛り上がりにかけて退屈感がありました。
ジェントルメンとゆータイトルも少しタイトル負け感が。007の方がジェントルメンだなーと思ってしまいました。
魅力的なキャラクターと飽きさせない魅せ方
2時間の上映時間がすぐに終わってしまう良作でした。
登場人物はみんなクセがあり腹の中に逸物抱えた奴ばかり。それぞれの思惑で行動する彼らを盗撮していた記者が冗談を交えながら少しずつ話を披露していくというその構成は観客を飽きさせる事のない良い作りでした。特にこれまで並べて来たコマを倒していくドミノのような終盤の流れは秀逸です。
ケレンの塊
いやもう「ケレン味」が結晶化した、ガイ・リッチー監督の真骨頂。
Fワード・Cワード山盛り。
暴力的で、下品で、でもカッコ良くて皮肉が効いてて。
まさに「ああ、オレ映画観てる!」って感じさせてくれる。
ホントに面白い…とは思うんだけど、「語り」を中心に話が展開するので、私が日本人だからなのか、歳をくったからなのか、登場人物が多いことに加えて持って回った比喩表現が多く、俗称なのか蔑称なのかスラングなのか、とにかく細かな言い回しが複雑。(セリフ字幕に「カッコ」で補足説明が付いた映画って、私はあまり記憶にない。)
まあそんな具合に字幕を必死で追いかけて理解していかないとおいていかれる。
ラストで凄い勢いで全体に散りばめられたピースが合流していくカタルシスを楽しむ作品でもあるので、観賞後の今思えば、あまり細かなシーンの意味を考えなくてもいいんだけど、その「物語に追われる感」のおかげで、有名俳優たちが扮する数々のクセの強いキャラクターをしっかり咀嚼した感がなく、何だかモヤッとした感覚になってしまった。
いや、面白いんだけどなあ。
※感想を書く際に影響されないようにレビューは書くまで読まないんだけど、書き終えて読んでみたら、似た感想の方が結構いて安心した。
昔フランス文学に挑戦した際に、鍵カッコが何ページも続き、いったいな...
昔フランス文学に挑戦した際に、鍵カッコが何ページも続き、いったいなんの話だったのか分からなくなった事がある。
まさにそんな気分になった冒頭シーンからうとうとし、ダラダラと観ていた。
コーチ登場から面白いなり話が見えはじめ、結果面白かったが、前半気になるのでもう一回観る事にした。
AVAの時とは打って変わって、コリンファレルが良い役だった。
2回目は京成ローザで。
一回観ていたから理解できた前半、にしてもついて行くのに必死だった。
セリフの量が多いのは苦手かも。
オッサン2人の会話がメインの、イタリアが呼んでいるなんかもウンザリしたもんな。
面白いが、、
ガイリッチー監督の作品はややこしいものが多いんで構えて見てしまったので予想以上に疲れた。
オープニングからなかなか衝撃的なスタートで興味を引き立てられて、そこから語り手である探偵と大麻王の助手の2人との会話劇が回想になるが、これがなかなか長いのと重要なシーンかもしれないので集中してみると疲れる。
特にこれは!って言う伏線もないので肩透かし。
とてもよくできた話なので面白いと言えば面白いが気楽に見ればよいのだろうが変に重い空気があるので気楽に見れません笑
マシューマコノヒーはこういう悪をやらせたらカリスマが滲み出ててたまりませんね。
コリンファレルがまたいい味だしていた。
ヘンリーゴールデングも役どころピッタリで配役の妙。
裏切る?かなとチャーリーハナムはボスに忠実でよかった。
悪党は悪党でもミッキーはカリスマと人情ある悪党でしたと言う話。
展開が読めない!
何となく見てしまったのですが
特報の印象ではコメディの様でしたが
実際は先の読めないシリアスな内容でした
先が読めないだけに
前半でこんな感じに例えて行くのか?
と思ってしまった時にだるさと感じてしまうのですが
その思い込みこそが狙いなのですかね?
その後の展開が凄く奇抜で面白いと思います
興味が少しでもあったら見た方が良いと
思います
倫理を超えるために、敢えて難解さを選択した力作‼️❓
最初のドライアイ殺害だけが想像であり否定されますが、それ以外は事実です。
それと併せて、伝聞で構成された展開を演出する意味は、あまりにも生々しく凄惨なために、オブラートに包むためなのです。
それを意識してみれば、何より衝撃的な革新的な映画を堪能できるわけです。
コメディのようなセリフや、仰々しい演技、はそれを商業的に成立させる苦肉の策なのです。
残酷で、洗練された、究極のエンタメがここにある。
ハルキストならわかるでしょう。
殺戮も、策謀も、華麗なる調味料。
究極のクライムノワールムービーの完成です。
歴史に残る映画であることを保証します。
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