「この主人公を「純愛を貫く人」と見るか「自分勝手な奴」ととるかによって、作品の評価も「天と地」ほどに違ってくる気がします。」ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
この主人公を「純愛を貫く人」と見るか「自分勝手な奴」ととるかによって、作品の評価も「天と地」ほどに違ってくる気がします。
予告の雰囲気が良い感じだったので、気になった作品です。
並行世界を跨いでの純愛ロマンが描かれるのか と
一方的に期待をして鑑賞です。
出会いは高校生のとき。
ヒロインの弾くピアノの音色に惹かれ
音楽室にやってきた主人公。
誤って非常ベルを鳴らしてしまい逃げ出す二人。 ふむふむ
ここまでの展開は、まあ理解できる。 うん。
脱出に成功した直後、同時に気を失う二人 (さあ大変)
気がついた二人はお互いが気になり出し (きたきた)
お付き合いが始まるのでした。 (よしよし)
スクリーン画面上では、
それから交際を重ねて行く二人の姿が
次々と映し出されて行きます。
家の中に増えていくトロフィーや賞状
やがて結婚
と
順調に見えたのですが…
作家として成功していく主人公 その陰で
増えていくヒロインとのすれ違い
次第に気持ちの隙間が広がり始める …うーん
男の気持ちが自分から
離れてしまったのかもしれない、と
ヒロインは不満と不安を口にする。
返ってきたのは
うんざりとした表情と
疲れているんだという返事 … あ~あ
「もう昔のようには貴方の事を想えない」
涙を浮かべるヒロインと
苛立つ主人公
男は荒ぶる心のまま一人で酒場へと出かけ
戻ってきてヒロインの脇で眠りにつくが、
次の朝
男の周りの世界は一変していた。
ヒロインの姿が見えない 居ない
彼女を探し始める男だが…
次第に気が付き始める
「何かがおかしい」
やがて主人公は気付きます。
この世界では
自分は普通の小学校教師で
彼女は国民的人気ピアニスト !
どうなっている???
と、まあ
このような感じでお話が進むのですが…。
◇
余りにも自己中心な主人公と
なぜか彼と行動を共にするようになるヒロイン。
何故そうなる? が続き
並行世界で二人が再びカップルになっても
ためいきしか出てきませんでした …はぁぁぁぁ
せめて最後は
元の世界の、元の場面につながるような
元の世界のヒロインにも救いが欲しかったなぁ と
そんな気がしています。 はい
素直に楽しめる作品
というわけではありませんでした。
(鑑賞後、あれこれと妄想だけ膨らみました…)
◇あれこれ
それにしても
主人公の周りの人々、不幸になった気が…。
・並行世界の主人公の彼女 でしょ
・並行世界のヒロインの彼氏 でしょ
・元の世界のヒロイン も当然
並行世界の、主人公の教え子達だって、
自分たちの先生がある日突然別人になってしまってワケで…
困ったものです。
そういえば
入れ替わり後の元の世界には
並行世界の主人公(学校教師) が入れ違いで行ったのでしょうか …?
◇余談
観終えて頭に浮かんだ歌が2つ。
「いいじゃないの幸せならば」 (作詞:岩谷時子)
「世界は二人のために」 (作詞:山上路夫)
つめたい女だと 人は言うけれど
いいじゃないの 幸せならば とか
二人のため 世界はあるの とか
この作品のことを歌っているのかしらと
そんな気がしてしまいました。
※本来は、どちらも
昭和を代表する素敵なムード歌謡です。 (…冷汗)
◇余談その2
主人公(ラファエル)役のフランソワ・シビル
笑った顔が ”なすび” (懸賞生活の)
に似てるなぁ、なんて思って見てました。
◇最後に
作品の原題は 「Mon inconnue」
直訳すると 「私の見知らぬ人」 ※グーグル翻訳先生より
作品の邦題は 「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」
どこをどう訳すとこの邦題になるのか、謎です。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
もりのいぶき様
「あの人は今?」わざわざ調べて下さったんですね…映画には関係ないのに恐縮です💦
もりのいぶきさんのそんなお心使いが
優しいレビューにいつも表れていますね☺️
それでは又👋
もりのいぶき様
おはようございます☀
共感ありがとうございます😊
…邦題がネタバレじゃん!何故にこの題?みたいな事多々ありますよね💦
そういえば佐良直美って今何されているのでしょうかね?
もりのいぶきさん
なるほど。フランス人の恋愛観を考えないといけないのかもしれないですね。
未来志向、確かにそういう見方が良い様な気がして来ました。
ありがとうございました。
たま~に、もりのきぶきさんの 映画の感想は人それぞれで・・・そうゆうふうに思ってしまった人もいることでをパクっています。たまーにです。ごめんなさい。この、もりのいぶきさんのレビューとてもいいです。とってもお気に入りです。
今晩は。
ラファエルを、”自分勝手な奴”(前半パート)として苛苛しながら鑑賞し、後半パートで、オリビアへの愛をパラレルワールドに行った事により気付く、純愛を貫く人ではなく、愚かしくも愛を取り戻そうとする姿に(叱られそうですが・・)仕方がない奴だなあ・・、と思ったNOBUです。
パラレルワールドでの、オリビアのフィアンセが可哀想じゃないか!とも同性としては思いましたが、フランスで暮らした経験が長い女性友達に意見を聞いたら(彼女は、映画は未見)
”フランスでは、女性にとって、魅力的な男性は移ろいゆくモノであり、オリビアの愛を奪い取ったラファエルを非難する人は少数だと思います。”と言われ、オロオロした私は”フランスは、一夫一婦制じゃないか!”と言ったら”表面上ではね・・。日本でも形式上は夫婦でも、冷え切った関係のカップルは多いのではないですか?”と言われ、更にオロオロしました。
”成程、フランスの方の恋愛観(多いか少ないかは知りません。)というのは、そういうものなのだな・・”と大変勉強になりました・・。マクロン大統領の経歴を観ても恋愛の自由度はフランスは広くて、寛容なのだなあ・・、と思いました。
クワバラクワバラ・・。
もりのいぶきさんへ
謎邦題に予告詐欺、相変わらず多いですよね。本当に意味不明ですw
フランス人監督ユーゴ・ジュランですが、前作は「あしたは最高のはじまり」って言う、笑えて泣ける感動の佳作でした。役者さんも良くて、アレは素直に「良かった!」って言える映画でしたよ!
もりのいぶきさんも、鑑賞したのですね✨ラファエルは、自分の愚かさに気が付いて、オリビアと結ばれようと必死でした。邦題は私も映画のイメージと違う気がしました。レビューを読むのを楽しんでいます。またね🙋