「裁判の結末に驚いた」オフィシャル・シークレット T Aさんの映画レビュー(感想・評価)
裁判の結末に驚いた
地味ながらストーリーは起伏があり、ハラハラさせてくれるシリアス映画。
見応え十分で、実話に基づくシリアス映画が好きな人にはお薦めします。
最後の裁判の結末には驚き、唖然としました。
映画の中身とは直接関係ないが、いくつか感じたこと。
逮捕後の取調べには弁護士が当然同席し、取調べ後にはすぐに釈放されていた。カルロスゴーンが意味不明の証取法違反で逮捕された時は弁護士の同席は許されず、しかも数ヶ月に及ぶ長期勾留による事実上の自白強要をして世界から「中世並みの人権意識」と非難されてたことを思い出した。
メディアが、権力の監視という本来の役割をきちんと果たしている当たり前の姿に感服。欧米メディアはこの映画のようにたまに驚愕スクープを打つが、忖度社会の日本ではあり得ないよな…。
細かい部分は覚えてないが、権力側の人物が、このスクープを記者が書くことについて「いいんじゃない?政府は困るだろうが、国民が危機にさらされるわけじゃない」と言ってたのが印象的だった。
あとね。
中国が違法にTikTokやHUAWEIを利用して情報収集している、けしからん!と、トランプが首長し、日本もそれに従い、自治体もTiktokから撤退し、多くの日本国民も「中国けしからん!」と言っている。
私は中国の肩を持つつもりは毛頭ない。違法な情報収集をしているなら、排除されるべきと思う。
しかしなぁ…、スノーデン事件、そしてこの映画に象徴されるように、アメリカもイギリスも違法な情報収集なんか当たり前のようにやってるんだけど、それについてはみんなどう思うのさ?と言いたくなる。けしからん!と言うなら、HUAWEIやTikTokだけじゃなく、GAFAも排除しないといけないと思うよ。