劇場公開日 2020年2月21日

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「質の高いB級映画」バトル・インフェルノ 悶さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0質の高いB級映画

2024年6月18日
PCから投稿

【鑑賞のきっかけ】
面白そうな動画配信はないか、と、かなり以前からチェックしていたものの、長らく未見となっていた本作品。
ちょっとした空き時間を利用して、鑑賞してみることとしました。

【率直な感想】
正直なところ、作品から受ける印象が、鑑賞前と大きく違うことに驚きました。
やらせの悪魔払いの番組をライブ配信していたところ、本物の悪魔が出演者に取り憑いてしまい…という設定から、なんとなく、コメディタッチの作風を想像していたのです。
ところが、そういう「お笑い」の要素は全くなくて、制作者側は極めて真面目(?)に作品に取り組んでいることがよく分かります。
ストーリー展開そのものは、想像がつくとおり、最初は、やらせ番組の配信状況が描写され、その後、登場人物たちは、お疲れ様的に飲み会に突入。
後日、新たにライブ配信をスタートさせたところ、悪魔に取り憑かれる役を演じている女性の様子がおかしくなり、なんと、本物の悪魔が取り憑いていた。
さあ、どうする!
といった感じですか。
ここからコメディ的に展開するとおもいきや…。
とにかく悪魔が引き起こす超常現象が凄まじくて、登場人物たちも、「これは本物の悪魔」と認識し、必死に、取り憑かれた女性の命を救うべく、「真面目に悪魔払い」を始めるのでした。

本作品の肝は、「悪魔はなぜ、この動画配信の番組の現場に姿を現したのか?」という、悪魔が取り憑いた目的に明確なものがあるということです。
この目的が達成されるラストへ向けての展開には、目を見張るものがありました。
本家本元の「エクソシスト」や、最近話題になった「ヴァチカンのエクソシスト」などと比較しても、悪魔の「凶悪さ」は群を抜いていると感じたのでした。

【全体評価】
コメディタッチかと思わせるシチュエーションから、私もそうなのですが、チェックはしたものの未見になっている場合が多いと感じました。
しかし、作品の中身は極めて真面目(?)な「ホラー映画」です。
特に、悪魔の「凶悪さ」に息を飲む、変な言い方ですが、「質の高いB級映画」であったと思います。

悶