バトル・インフェルノのレビュー・感想・評価
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惜しくて惜しくて惜し過ぎる~
悪魔という宗教上信じられているものは一般的に浸透しているものの、日本では「マツコの知らない世界」でバラされた心霊現象映像の嘘によってたちまち消え失せてしまった。
しかし今でも海外では心霊現象や悪魔にまつわる何かしらのものは人々の中で信じられているのだろう。
そこにある最初の概念 神 この概念の逆というこの世界の仕組みが、悪魔というものも同時に存在させている。
それを現代に置き換え、いわゆるYouTubeをモチーフにしたSNSで悪魔祓い儀式をライブ形式で配信するという設定
従来これがなかったのは、ややもすれば3流作品へとなってしまう危惧があったからかもしれない。
しかしこの作品の脚本はうまくできていた。
ホラーとしてのタブーに近い部分にまで踏み込んでいるが、それを上手に処理している。
確かにホラーとして着地を決めている。
さて、
この終わり方はまさしくホラーだったが、SNSの問題点と絡めればもっとよかったように思った。
つまり、悪魔が登場しケーブルをかじった瞬間に消えることで悪魔とSNSが融合し、その結果、最後のニュース映像になればその原因こそネットで悪魔に洗脳された各自の認識がそれらの事件を引き起こしたということは、視聴者は汲み取ってくれると思う。
ただ、そもそもあの裕福な少年が何者だったのかを伝えたかったのだろう。
しかしそれさえも、あの少年の奇怪な行動によって大統領に判断ミスが起きたということも描けたと思う。
タイトルがそもそもバトルインフェルノに訳されていることが2流以下を感じさせてしまう。
しかしそれは内容を鑑みつけられているので仕方がない。
原題であるThe Cleansing Hourをもっと別の言葉にした方がよかったようにも思えるが、あの内容ではこれもまた仕方がない。
世界の人口の約55%を占めているキリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒の総和
つまり「神」の存在と悪魔の存在を信じているのは、最低でも世界の55%いるということだ。
これこそが人類が最初にかけ間違えたボタンだと思う。
物語では偽神父マックスが、悪魔に言われて懺悔する。
このシーンこそこの作品の最も興味深い場所だった。
彼は言った「頭が悪くても悪いことはわかる」
彼がした懺悔 キリスト教の学校で受けた体罰に対する反撃とケガをしたシスター
「教会に近づくほど増えていく悪」
これこそが真実であり、落ちこぼれの彼らが見てきた世界の真実だったはずだ。
この真実を、400万人が見ている中で悪魔がマックスにしゃべらせるという快挙は、悪魔といえども圧巻だった。
せっかくそこまで持ってきたのだから、やっぱりその路線で最後まで物語を書いてほしかった。
悔しくて仕方ない。
つまり、
悪魔と神とは一緒なのだ。
時に悪魔の姿をして現れることもある。
宗教の真実と教会の真実を世間に公表し、それらが招く人々の苦悩や病気の正体こそ、間違ったことを正しいと認識させられることで起きる現象であり、様々な出来事に通じる。
それは今やネット上で人々を無作為に攻撃し始めているというように締めくくって欲しかった。
マックスたちのした行為とそこに乗っかってきた悪魔
そこに示されたこの世界の真実
焼け焦げたスタッフやカッターで自分を切ったクリスは、ケガひとつなく生きていたことにして、でもマックスの指は嚙み切られており、彼らは悪魔との対峙によって宗教がしていることを悟る。
そして彼らは宗教を否定し、まったく新しい世界観を世界に向けて発信し始めたという完結にしてほしかった。
いろいろ勝手なことを言ってごめんなさい。
信じなくなったキリスト教に対するマックスたちを描いているのであれば、どうしてもそこに着地してほしかった。
悔し~~~
質の高いB級映画
【鑑賞のきっかけ】
面白そうな動画配信はないか、と、かなり以前からチェックしていたものの、長らく未見となっていた本作品。
ちょっとした空き時間を利用して、鑑賞してみることとしました。
【率直な感想】
正直なところ、作品から受ける印象が、鑑賞前と大きく違うことに驚きました。
やらせの悪魔払いの番組をライブ配信していたところ、本物の悪魔が出演者に取り憑いてしまい…という設定から、なんとなく、コメディタッチの作風を想像していたのです。
ところが、そういう「お笑い」の要素は全くなくて、制作者側は極めて真面目(?)に作品に取り組んでいることがよく分かります。
ストーリー展開そのものは、想像がつくとおり、最初は、やらせ番組の配信状況が描写され、その後、登場人物たちは、お疲れ様的に飲み会に突入。
後日、新たにライブ配信をスタートさせたところ、悪魔に取り憑かれる役を演じている女性の様子がおかしくなり、なんと、本物の悪魔が取り憑いていた。
さあ、どうする!
といった感じですか。
ここからコメディ的に展開するとおもいきや…。
とにかく悪魔が引き起こす超常現象が凄まじくて、登場人物たちも、「これは本物の悪魔」と認識し、必死に、取り憑かれた女性の命を救うべく、「真面目に悪魔払い」を始めるのでした。
本作品の肝は、「悪魔はなぜ、この動画配信の番組の現場に姿を現したのか?」という、悪魔が取り憑いた目的に明確なものがあるということです。
この目的が達成されるラストへ向けての展開には、目を見張るものがありました。
本家本元の「エクソシスト」や、最近話題になった「ヴァチカンのエクソシスト」などと比較しても、悪魔の「凶悪さ」は群を抜いていると感じたのでした。
【全体評価】
コメディタッチかと思わせるシチュエーションから、私もそうなのですが、チェックはしたものの未見になっている場合が多いと感じました。
しかし、作品の中身は極めて真面目(?)な「ホラー映画」です。
特に、悪魔の「凶悪さ」に息を飲む、変な言い方ですが、「質の高いB級映画」であったと思います。
発想は面白い
翻弄される素人たち
フェイクの悪魔祓いを行ってる偽神父と配信グループが送る本物のハプニング動画
作品としては何となく見続ける気にさせてくれたのでまるっきりのクソ映画ではない。血液はもう少し色合いを頑張って欲しかったけど。
内容はいつもの気分で行った配信がモノホン悪魔の登場で地獄の配信になると言うもの。
中盤からは悪魔主催の大懺悔大会、懺悔しても許されないし…
悪魔様のおきに召さないと、天に召さされる展開。
イマイチの返答にダメ出しする厳しい判定など、悪魔様は人間の行動、思考にお詳しい(笑)
配信切るとお目こぼしして、配信継続させるし、盛り上げドコを分かってる悪魔様(笑)
それにしても名前が分かった位でどうにかなるもんなのか?
こんなに人間を熟知してる悪魔をどうにか出来る分けないだろ。
仲間内で元カレと元カノとか、屑エピソードがゴロゴロ出てくる連中じゃあムリだわ。
これを世界中の暇人が興味本意で煽りながら見る状態は異常と思う。
ラストは悪魔がこれを狙ってたとして、テロ扱いの流れ…どうせなら、「もっと信心しろ!」とキリスト教徒に語りかけて改心させた方が良かったかも?
それにしても、この胡散臭い悪魔祓い動画がこんなに人気あるんか?ってよーわからん。
今時のホラー
色々なYouTuberが登場してる世の中、何が受けるか、そこにはリアルなものでは無くてはいけない、まぁ、おふざけもあるけど、冒頭から悪魔払いを見せるけど、若者達の考えたニセモノチャンネル、そこから大体予想はつくけど、本物の悪魔がのりうつり、皮肉にもイイネが多くなる、三角関係やら、色々な背景が解ってくる、あたしは全部唯一のヒロインが企んだものかと推測しながら観賞してたけど、それを思わせる伏せんあり、だけど、本物の悪魔で大変な事に…浅はかな若者達の思い付きで世界が…
インフルエンサー悪魔
セクシーインチキ神父VSインフルエンサー悪魔!
よくある悪魔祓いホラーを逆手に取ったB級快作。
コメディホラーの感覚でフフッと笑いながら時折ヒェェとなれる、楽しい映画だった。
いくらなんでも悪魔が現代機器に適応しすぎで笑ってしまった。悪魔のクセに動画配信で視聴者乞食だなんて…と失笑。
セクシー神父の懺悔なんて悪魔的になんのメリットも無くて、妙に人間味溢れるその言動をヘラヘラと観ていた。
しかし最後にわかるその目的とコトの顛末に一気に興奮できる。
ええ〜最高じゃない。ゾクゾクするじゃない。新しい悪魔の形じゃない。
本体のビジュアルがダサすぎることなんて一瞬で気にならなくなり、いい気持ちで劇場を出られた。
巻き込まれた人間のバリエーション豊かな死に様やエグい造形など、細かいところに気持ち悪いこだわりが見えて良かった。
一番好きなのは顔面ズルズルデブ。もちろん悩ましいセクシー神父も好き。
面白かったけれども。
配信希望の悪魔
REALITY TVって、本当なの?
2016年に同じ監督同じ脚本家によって18分余りのショートフィルムが制作されている...あれから3年の月日が経ち出演者と上映時間と内容、セットを含めゴア表現の為のギミック等々大幅にグレードアップしたものが2019年度版となっている。
Q)映画「クレンジングアワー」のコンセプトをどのようにして思いついたのですか?
「共同脚本家であるアーロン・ホーウィッツと私は両方ともリアリティTVにルーツがあります。彼は、今日、テレビでもオンラインでも、多くの人々は自分が見ているものをすぐに信じるという考えで思いつきました。」
ジョジョ・ラビットの監督も招待されていた2019年テキサス州オースティンで開かれた” Fantastic Fest ” この映画について監督自ら答えていた。
ストーリーは、エクソシズムの恐怖映画として、ある意味、斬新な切り込み方をしている作品と言えて、話の内容もさることながら精巧に仕上がっているギミックの充実さが、この映画の強みと言えるものとなっている...しかも生々しい。最後には、オチもちゃんと用意されています。
Birth.Movies.Deathというホラー映画に関する情報サイト、「直球勝負をし、上映中は、面白い事の連続……」ただしJUMP-SCAREホラーを好まない方は、注意が必要となります。
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