劇場公開日 2020年6月12日

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「読後感の爽やかな快作」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 あいわたさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0読後感の爽やかな快作

2020年6月20日
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鑑賞方法:映画館

原作は言わずと知れた不朽の名作である若草物語(とはいえ自分は読んだことが無かった。)なので敢えて読後感という言葉を使うが、なんと後味の爽やかな作品か。

南北戦争時代のアメリカのマーチ家の4姉妹を描いた作品。次女のジョー目線でストーリーは紡がれていく。(半自叙伝だからね) 4姉妹のキャラクターが立っていて、それでいて皆悩みや葛藤がありながらも、誰も悪い人がいない。遠い父の為に髪を売る場面、エイミーとローリーの結婚を知り複雑な感情を抱きながらも必死に祝う場面は特にグッときた。

映画としてはジョー(現代的な女性で、愛情深いが頑固)が主役、2-3番手がエイミー(我儘で人懐っこくて情熱的な4女でジョーとはぶつかることが多い。)やローリー(4姉妹の幼馴染の青年で、社会に流されない精神的な自由闊達さや頑固さの点でジョーと共鳴する。)なのだろうが、3女のベス(登場シーンは4姉妹で一番少なく性格も控え目だが印象的)や長女のメグ(社会的にはジョーと正反対の女性を演じる。それでも仲良し。)、向かいの裕福なおじさん(名前は忘れた笑)さえも良いスパイスとなっており、絶妙なバランスだ。

俳優陣の演技も素晴らしい。自分はハリウッド俳優の名前は詳しく無いが、次女役のシアーシャローナン、4女役のフローレンスピュー、ローリー役のティモシーシャラメの名前は覚えておこう。名前を挙げきれないが、この映画、超豪華俳優陣でしたね。

自分は普段は邦画派なのだが、こういう丁寧で情熱的なハリウッド映画は好きだなぁ。
何度も映画化されておりどの時代にもマッチするのが不朽の名作と呼ばれる所以だろうが、それにしても本作の演出は素晴らしかった。文句無しの星5つです。

あいわた