「ジョーの結婚ビジネス」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョーの結婚ビジネス
女にとって結婚はビジネス。男にとってもビジネス的側面はあるよね、ってのは置いといて。いずれにせよ、結婚は財務問題なのであって。男性諸君も「女性は不幸だよなぁ」なんて、他人事みたいに思ってると痛い目に遭うかもよ、って思います。
グレタ・ガーウィグ、好きやわぁ。女性らしい繊細な描写がチラホラ。階段を走り降りるジョーの右手が親柱を力強く握る画を挿し込むとか。海岸の砂浜を使って「無邪気にみんなで騒ぎ遊んだ少女時代」と「現実に向き合って生きている今」を対比。砂浜に寄り添い抱き合って座る二人(ジョーとベス)の、頭頂(頭髪)だけ日の光でふわっと明るい画とか、もう最高に気が利いてる。ガラスを通して見える風景の歪みは当時のガラス製造技術がそうだったから、というよりも、歪みが出るだけのガラスの厚みが経済力を象徴すると同時に、心象表現にもなってるし。姉妹間の嫉妬も愛情も、かしましい微笑ましさも愛おしくなってしまうのは、メリハリは付けるけど、過剰演出にはならない喫水線を知ってるからだと思う。ほんとに、このグレタ・ガーウィグはすごいと思う。
ジョーは自らの結婚をビジネスのネタとして使い、最大限の利益を上げようと、古狸の出版社社長と折衝します。望み通りの内容で手を打ち、自らの名前を著者名にして刷り上がった本を手に取り、感慨に耽るのもそこそこに。「女にとって結婚はビジネス」と言い残した叔母の家を、別の意味の「結婚ビジネス」で手にした資金で学校に改築し、家族揃って大団円。このシーンがミュージカルみたいな演出で微笑ましかった。まぁ、収まるものが収まるべきところに収まった感はあるよね。と言うか、丸く収まりすぎやろ、これw
キャストも各役者さんの演技も良かった!フローレンス・ピューは、姉妹の台風の目と言う役どころもありましたが、各所で印象に残る演技でした。こりゃブラック・ウィドウも楽しみで。と、ティモシー・シャラメが、らしい役でドはまりですやんw 何か、妙な役が続いていた印象なので、彼的には会心の一作ではないでしょうか。
で、やっぱり思うんですが。シアーシャ・ローナンって、グレタ・ガーウィグの分身役=アバターですよね。このコンビ、最高です!
良かった。とっても。
余談:ピアノが鳴り過ぎる問題w ホールで聴くスタインウェイみたいで、あれだけは違和感ありました。また、ベスに贈られたピアノは、54鍵盤より更にこじんまりとしてて48鍵盤くらいしか無かったんじゃないでしょうか。もしかしてチェレスタと言う、ピアノとは別の楽器じゃなかったかと。ピアノは「弦」を叩きますが、チェレスタはいわゆる「鉄琴」で、少しパーッカシブだけど可愛らしい音がします。ベスに似合いの可愛らしい音色だと思う。なんか、この子のためになら、何でもしてあげたくなりますね....
※ショートカットのシアーシャ・ローナンが地味に萌えだった。いや、今まで見たローナンのヘアスタイルで一番良かったw
masamiさんのレビューで、一番気になったのがバナナな俺です。その昔。フィリピンがソ連から戦闘機を買おうとしました。金が無いので「バナナで払っても良いだすか?」と、試しに聞いてみた。ソ連の答えは「ええで!」え?え?ええんか?
フィリピンバナナ、最強!
なお、この商談は破談になりましたw
bloodtrailさん、板違いですみません!エジソンズ・ゲーム見ました。電気椅子のことが分かって感動しました!直流vs交流、放置しても大丈夫でした。ありがとうございます😊
共感&コメントありがとうございます
・・ハイファ・アル・マンスールとはお目が高い!
多くの女性監督達が切磋琢磨し映画界を更に盛り上げてくれる事でしょうね!
シアーシャ主演&グレダ監督コンビでの賞の総ナメが私最大の希望でございます✨
・・女子でも、シアーシャのショートカットは萌えましたねぇ😁
シアーシャのショートカット、私も大好き!あの場面は、ジョーは悲しくて泣くし、女性の髪型はこうあるべし!の時代の中でのことなんだと思います。でも、ショートは洗髪よ乾かしも楽だし、さっぱりして気持ちいい。美容院にちょっとマメに行かなければなりませんが。
bloodtrailさん、確かに。南北戦争の時代の話ですよね。う~ん、車、理系だけでなく楽器にも詳しくて、嬉しいというか、ありがとうございます。ここで(皆さんのレビューとコメント
欄)勉強ができて、というか、新鮮で面白くて楽しいです。
bloodtrailさんのレビュー、素敵❤私の目が節穴~であることがよくわかりました。ピアノのことはちょっと思ったけれど、チェレスタとは思わなかったです。耳も節穴~。もう一度見なくては!