星の子のレビュー・感想・評価
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タイトルなし
岡田くんの嫌な先生の感じが良かった。ちーちゃんの両親、高良くんと黒木さんのカップル、脇が怪しい感じで、役者ってそもそも演じる人たちだし、そもそも解離的なのかとも思う。芦田愛菜ちゃんの役者としての力はすごい。
もしかして、まなちゃんは二人に殺されたりするのかと思う怪しさがあった。
宗教教団にまつわるディテールがいい。お姉ちゃんのキャラも役も。家族問題の本質を描いている。
新村くんが素敵だ。彼女が新村君と結婚したいというところが好き。
待っていなかったら一生会えないかもという言葉。主人公が親に会えない不安。どうしても3人で一緒に流れ星を見ようとする家族。
おじさんにハサミを向けた姉。
原作の力だと思う。
親たちがどれだけ変でも、彼らの愛情を知っているから、彼女は親のもとにいる。岡田くんのことを性格悪いねと名指す親友、新村君。何でも素直に喋ってしまう真っ直ぐな主人公。
そこには、宗教は変だけれど、正常とされる世の中もどうなのと見る視線がある。
問題なのはキモさと金がかかること
広告やポスター事前に知ってたのに、始まった瞬間「あれ?実写?」と思いました。おそらくですが「バケモノの子」「天気の子」と並ぶ系譜だと勝手に勘違いしていたようです、すみません。
いいカルトモノでした。
人間は心と体が密接ですから、両親は頭に水を垂らさなくなったら本当に病気になるんです。だから自分でそれを実行することを、端から見て狂ってると吐き捨てた数学教師は未熟。その未熟さを抱えた人は大半と思いますが。ただ両親はちひろちゃんにも水をかけようとした。あれは「やってみる?落ち着くよ?」と提案するのはいいが無理にかけたらカルトですね。
クマのぬいぐるみを抱いていないと眠れないの、に対して、なくても眠れるよなんの根拠もない気持ち悪いからやめてくれ、とは誰も言わないと思います。頭に水垂らすのと何が違うのか。
①形式の不気味さ②大勢が同じことをしている③過剰に金を使っている。④行為への依存度が高すぎる、あたりでしょうか、まあいいです。
この映画を通してカルトを論じる、という形でなく、ここでは映画としての感想を書くべきでした。スレ違いというやつ。
芦田愛菜ちゃんの演技は別格でしたね。カルト信者や家族はある種無意識の領域に楔がうちこまれ(徐々に醸成され)ていて、外部からの刺激等で矛盾を認める結論に行き着きそうな、思考をはじめると楔のブレーキがかかるんですよね。それは感情の動きとかとは別の脳の動きだと思いますが、それを芦田愛菜ちゃんは演じきってる。芦田愛菜ちゃんすごすぎる。
しかし最後いきなり終わりました。ちひろちゃんや両親が何らかの転機を迎えることはついになかった。たしか「HATE U GIVE」を観たときも思いました、これは人種差別の話ですが、社会問題がど真ん中にある映画はオチ(解決)を示せませんね。現実で誰も示せていないですからね。
観た人にスッパリ観終わらせてくれず、ずるずると映画内容を思考してしまう。制作者の思惑通りだ。
信じるということ
安倍元首相殺害事件後、小説のような現実に驚き、ネットメディアを見まくっている。
(多分、不安に突き動かされて。情報を仕入れて、安心したいのだろう。)
そんな中で紹介されていたこの映画。
まなちゃん演じる二世信者「ちひろ」の、繊細な心の動きが丁寧に描かれていて、何度も泣いてしまった。
家族って何だろう?宗教とは?人々のつながりとは?
大切に思いあうからこその、選択の数々がとても切ない。
色々なことが見えてきて、傷ついてもなお、親を信じようとするちひろ。
「カルトは怖い」と決めつけ、自分とは関係ないもののように単純に切り捨てることはできないと思った。
宗教
安倍晋三元総理の銃撃事件で明るみになった容疑者の家庭環境。そういえば宗教絡みのこの映画を思い出し見た。
自分の親は普通じゃないかもと感じながら生活している芦田愛菜ちゃんの表現力が、最後まで飽きさせなかった。
でも実際には、もっと苦しくてどうにもならないくらい追い詰められたんだろうとか、まだまだ犠牲になった家庭がどれほどいるのか考えると、宗教の途方もない献金や政治家との繋がりには嫌悪感しかない。
めちゃくちゃ難しい役だと思いますが、芦田愛菜さんさすがでした。 な...
めちゃくちゃ難しい役だと思いますが、芦田愛菜さんさすがでした。
なんというか、泣く寸前や座り込む寸前の表情とか、うますぎる。
もっともっと不幸に描いたほうがよりリアルかもとも思うけど、これくらいの塩梅のほうが観てられるのかな。
宗教 新興のそれ。
私の父は、 お坊ちゃん育ちでいろいろなものにハマる人だった。
終戦を海軍兵学校で迎えた際は いわゆる「日本の一番長い日」の題材である玉音テープを奪還しに行こうというグループで盛り上がり(なのに実情は兵学校の医務室の病棟で赤痢に罹った面々とウンコのたびに回数を記すマッチ棒を並べてた病人だった)
戦後はプロレタリア文学にかぶれ 貧しい小作人の娘であった母と恋に落ち共産党員になる。
その後解脱して 女に走り 私たち姉弟は母親が変わる。
そして二番目の母と暮らす中で ある新興宗教に入信。
これは私たちも親戚も巻き込んで大掛かりなものであった。
15年ほど熱心に入信していたが
ある時 ぱったり宗旨替え。
弘法大師に走る。
もちろん 我が家の仏壇(浄土真宗)も地元の神社も参拝しつつだ。
この家族(作品の)
父親と母親がかなり仲が良いし、一途に善良。
長女はその両親を見限り家出。
次女は、両親の入信のきっかけが自分の病弱からであった事を姉にこんこんと言い含められて
逃げる方法も方向も見出せていない。
全然 あなたのせいじゃないんだよ、と言ってあげたい。
バスに乗って団体で巡礼に行く感じ。
あるよなあと思う。
結構なリアルであると 宗教を渡り歩いた親をみてるとわかる。モデル モチーフ あるなあ〜。
結末が まったく完全に 投げっぱなしなのは
これは題材から言うと ある程度予想できるが
いくらなんでも ここ?
という終わり方ではある。
赤ん坊の病気が治癒したのは、ほぼ間違いなく成長によるものであって お水のせいじゃない。
(この部分の赤ちゃんの撮影が 可哀想で気になって見るのやめようかとさえ思った)
とにかく 我が家の信条
水を売る団体でマトモなのはない。
新興宗教にハマった両親と、15歳のちひろ
「あやしい宗教」を糾弾するでもなく、否定するでもなく、
映画は淡々とスローテンポで中3のちひろ(芦田愛菜)の日常に
寄り添います。
若い方達には、心地よく共感を得られそうですね。
大きな事件も起こらない・・・いいえ、15歳の多感な少女・ちひろにとっては、
この映画の中のエピソードは、すごい事件、すごい経験の連続なのかもしれないです。
もう多感でもないし、感受性も枯渇したオバさんには、
《ヤマもないしオチもない。観終わって爽快感もない》
が、正直な感想です。
2020年。大森立嗣監督。芦田愛菜6年ぶりの主演作。
原作は芥川賞作家・今村夏子のベストセラー。
幼い頃病弱だったちひろを心配した両親(永瀬正敏と原田知世)は、
あやしい宗教にのめり込んでいく。
お父さんとお母さんは緑色のジャージを着て、頭にタオルを乗せて互いに
ミズ(万病に効くと言う)をかけっこしている。
姉のまーちゃんはそんな両親を見捨てて16歳で家を出て行く。
ちひろは多少困った親だとは思っている。
生活は貧しくなり(お父さんは働いてる雰囲気がない・・・)
食卓には貰い物の食べ物が並ぶ。
高良健吾と黒木華が宗教のリーダー的存在として出演いるが、
特に大きな役割は果たさない。
宗教にハマった両親に育てられたり、虐待を受けたり、
そんな育ち方をする子供って想像以上に多いのですね。
それでも親が好き。
親から離れられない。
まだまだ「ちひろ」は子供です。
ちひろの成長を応援して見守りたい・・・そんな気持ちになりました。
過去鑑賞
繊細な映画だったな〜
今年28本目。
多感な時期である中学生の時期は、嫌でも家庭のことを気にしてしまうよなあ。しかも親が新興宗教団体に所属してたら尚更だよね。
けれども主人公は両親を大切に思う気持ちがあった。それが脆い状態だからこそ綺麗で儚かった。芦田愛菜ちゃんの作品はこれからもチェックしようと思う。
ちょっと気になったのは途中で急にアニメの映像のカットがあったこと。あれはどういう意図なんだろう。
伝えたいことはなんとなく分かるだけど、あんまり伝わらなかった
2022.48本目
「メタモルフォーゼの縁側」を観て、芦田愛菜の演技がもっと観たくなり視聴!
宗教と両親の間で揺れる主人公の心情や葛藤がこの映画のメインテーマでキーになってくると思うんだけど、言葉でのヒントが少なくて、表情や行動から汲み取る必要があったように思う。
主人公の年齢的にも立場的にも言葉にならない感情の揺れが沢山あるだろうし、だからこそ良いとは思うんだけど、観ている側からしたら伝わりづらい部分が多かったように感じた。そこは、主人公の立場だったら…と想像させたかった部分なのかもしれないけど、あんまり感情移入できなかった。
原作を読んだことがないのでわからないけど、原作小説を読めばそのあたりがスッキリするのかな?
「宗教の良し悪しはものによってあると思うけど、人それぞれの『信心』は尊重されなくてはならないな」
観た後に残ったのはそれくらいの感情だった。
あとは、私の恋人がいわゆる2世なので、新興宗教の集会の雰囲気とかには、うんうんきっとこんな感じなんだろうなーって想像するヒントにはなった。
芦田愛菜はとっても良かった!
主人公と同じ立場の人にとっては、かなり刺さる作品だとは思う。
悲しくて不安で寂しい
親ガチャ
根本に愛情があるが、それが間違った方向に向かっていて尚更悲しい。
娘にまともな食事も与えられない程お金がないのに、宗教にはお金をかける。
お姉ちゃんに子供が産まれたと聞きも、何も分からないのに「よかったね」って言えちゃう。
やはり狂ってる。
純粋な目
こんな繊細な世界を扱っていいのかと心配になったが、興味を持った。どこまでがリアルなのか分からないが、第三者から見れば偏見を持ってしまうことも当事者から見れば真実で正しい。
周りからの反応を見て、不安を抱きながらも絶対的な存在である家族を通すことでその見方は変わる。
お互いに想いあってるけどその表現の仕方は違う。
思春期女子の葛藤と偏見と自立の物語。
内容は、未熟児で生まれ体質改善に不思議な水が効くとの事が発端で、新興宗教に入信した家族を取り巻く思春期の少女と周囲の人の物語。好きな言葉は『あれ?!河童かと思った!?』で世間の偏見と差別意識の違いを見せられた感じがしました。悪気が無い所に潜む悪意に満ちた笑いが響きました。好きなシーンは、キッチンに隠れて信仰上禁止されているコーヒーを☕️姉妹二人で話しながら飲むシーンが自立と懐疑心と決心の様で上手い演技だなあと感じました。最後の会いたい時には会えず、探してる時には見つからず、流れ星☄️も家族3人共見たい時には発見出来ず両親には見え、芦田愛菜1人の時には違う星が⭐️見え、別々の生き方になるが、それでも家族を大切にする思いは皆同じなのだと思わせる所が、何処か物憂げで芸術的でもあり商業的でないところが強気な作品だなぁと感じました。そういう星の元で生まれた物語のエンディングは、視聴者に考えを預け其々の答えを出して欲しいとの作者の願いが叶いますよう祈っております。🌠
芦田愛菜はやっぱり偉大だった
芦田さんの役柄は、迷いと強い信念の混在する難しい役であるように感じられましたが、さすがと言いたくなるほどしっかり演じきっているように感じられた。目立つような設定のない素朴な役柄なのに、抜群の存在感で映像の中に佇んでいる姿に、改めて偉大さを感じた。
親は全て正しいもの?
私はある新興宗教を両親が信仰する家庭に生まれ、
その宗教の3世として育ちました。
生まれたその日に親により入信届けが出され、
私の名前はその宗教の教祖により名付けられたという名前です。できれば改名したいと思うほどに嫌いな名前です。
心の中ではずっとその宗教をおかしい、気持ち悪い、と思いながら生きてきましたが、決して表に出すことはなく、親に言われるがまま毎週行われる集会に参加し、最後にはその宗教の大学を卒業しました。(両親にはその大学にしか行かせないと言われづつけていたためです。)
私は自分の力で考えない人間に育ってしまいました。
現在は実家を離れ1人で暮らしているためその宗教とは距離を置いて生活をしています。それでも両親が私の住む地域の同宗教活動者に私の住所を勝手に教えており、たまに訪問してきますが現在は完全に接触を絶っています。
親は未だに私がいつかこの宗教を信じ、
信仰することを信じています。
私はこの宗教はおかしいと思う気持ちとここまで大切に育ててくれた親を否定したくないという気持ちで今でも揺れています。
宗教の家庭に育つ事で今まで本当にたくさん傷ついてきました。今回映画を観て、主人公のちひろの姿が重なってとても辛かったです。他人の前で身内の宗教について語られた時の急に胸がドキッとして息ができなくなる感覚はずっと忘れられないと思います。
ちひろと似た家庭に育った私としては子供の苦しみをもっと表現してほしかったな、、、と
自分の親が信じているものを親と同じように信じられない気持ちほど辛いものは無いです。
別れの前の静かな時間
今作では「自分の病気のせいで新興宗教を盲信する両親」に対する呵責が描かれるが、自分の親の全てを受け入れたい、しかし、それは叶わないと言う大人になる為の階段として経る普遍的なものを描くことに成功した作品のように思う。
キャストが素晴らしく、イケメン教師に岡田将生を持ってきたことで、ただの「偏見」と言う代名詞になってしまわず、宗教への批判が人間味を帯び、主人公が感じる辛さがよりリアルになるようだった。
素直でありながらどこか何かを悟ったような芦田愛菜の演技は言わずもがな、その他キャスト全員素晴らしかった。
最後に親子3人で流れ星に目を凝らすシーンには込み上げるものがあった。
どのような両親であれ、そしてその間にどういう関係を築いていたとしても子供と親との別れは必然のものである。
その別れを切なく匂わせながら、しかし3人で寄り添う時間は永遠のものであることを思わせるような余白が原作にも通じるものなのか是非読んでみたいとも思った。
新興宗教と世間
いわゆる新興宗教と世間の温度感がよくわかりました。家族の次に親しい間柄の人が親族でなく、同じ宗教で集められている子どもたち。また、その距離感も感じたことがなくてもそれっぽさを感じます。最後にオチがなく見ている人に想像させる終わりになるので、あれとなってしまいました。
最後のシーン、真上を見上げる芦田愛菜さんと原田知世さん&永瀬正敏さ...
最後のシーン、真上を見上げる芦田愛菜さんと原田知世さん&永瀬正敏さん夫婦は目線の方向が違って…
三人一緒に流れ星は見れないのでは?と思った。
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