星の子のレビュー・感想・評価
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原作を読んでみよう。
テーマがテーマだけにどうかと思ったら、たまにコミカルだったりいきなりアニメーションになったり、なかなか。
家族とかお姉ちゃんとかさぁこれからどうなるのかなって身構えたら、あら終わった。観る側の想像力が試されてる感。原作を読んでみようかな。
芦田愛菜、永瀬正敏、原田知世、本当の家族みたいだし、お姉ちゃんや叔父さんや友達やそして子役ちゃんなど、配役はバッチリ。
両親も宗教を疑い始めているのか?
ラスト3人で星を見ている時、水のおかげで風邪をひかないと常々言っていた父親がくしゃみをし、母親が水ではなく普通にティッシュを渡しているシーンがある。
これは親ふたりも、宗教を信じる気持ちが揺れている表現ではないか?
ちひろが宗教を怪しみ始めた時、それまでひかなかったはずの風邪をひいている。
両親の気持ちがブレた原因は、家出をした長女からの電話だろう。
流れ星は実際に見えたのではなく、見えたと「信じている」だと思う。
あの短い時間に3回も本当に流れ星が流れるとは思えない。
親とちひろでみえたタイミングがズレているのは、世界の見え方がズレ始めているという事だと思うけど、それでも3人で見ようと努力している。
私はこの後ちひろは、親とも宗教とも距離をとると思ったが、全く逆の解釈もあった。
個人的には、私はあれを家族愛だと思いたくない。
育ち盛りのちひろのご飯もままならない程、教壇に入れ込んでる。
ちひろが働くようになっても搾取されるのでは…。
ちひろの自力、独り立ちの足も大きく引っ張ると思う。
流れ星
マザーといい本作といい
今年は大森立嗣監督の当たり年だなぁ。
人は何かに騙されて生きる生き物で、その最たるものが家族だなぁ。
いちばん醜いと言ってるのを美しく撮ってるのも意図的にやってる事だろうし面白い。
さて、流れ星は本当に流れてたんでしょうか?
ちひろの世界
ちひろの世界は、家族と学校の友達と教団の友達だけ。
余計な説明は無く、想像を膨らませる画像作りが余韻を残す。
とても印象的なシーンがある。憧れていた南先生からちひろが自宅近くまで送ってもらった時、外で奇妙な儀式をしていた両親を見て、不審者がいるから気をつけろと言う先生に、両親だと言い出せないちひろ演ずる芦田愛菜の横顔、こぼれ落ちそうな涙、悲しげでなんとも言えない横顔が秀逸。ちひろそのものだった。
そして、小学校からの友達、なべちゃんとの関係性が心地よい。
なべちゃんはただそっと寄り添って、無駄な事言わず、「ちひろはどう思ってるの?」と尋ねる。
憧れていた南先生がちひろに対して暴言を吐いた時、「あいつ、ひどい事言うね」とちひろの心情に沿う。
ちひろが、「送ってもらった時、あそこに居たのは、ウチの両親なんだ」と言ったとき、本当にさりげなく「知ってるよ」と殊更大袈裟にしなかったなべちゃん。
小さな狭いちひろの世界だけれど、教団だけじゃ無い世界もあり、ちひろは教団の純培養だけれど、これからのちひろは、どの様に成長していくのかなぁと考えさせる。
ん・・・。
芦田愛菜が観たくて視聴。始まりの部分から
「これは宗教映画か?」
前に宗教団体が作った映画を知らずに見て後悔した経験があり、でも芦田愛菜が出てるのに宗教団体制作は無いだろうと思いながら観てました。
内容は宗教についてのことばかり。
宗教に興味がない私には響きませんでした。
ただ、収穫は
・宗教を信仰する家に生まれた子はこんなふうに育っていくんだなあと思ったこと。
・宗教団体には、映画にあったように「集会」とか「バスを数台貸しきって行う、子どもにとったらキャンプのような夏の合宿」とかがあるんだと分かったこと。
最後はどんな終わり方をするのかと思っていたらあんなふうで。
芦田愛菜ちゃんが(まだ愛菜さんと言うには幼すぎて)演技うまい、下手じゃないと分かったけど、
私には「心揺さぶる感動作」にはとても思えませんでした。
芦田愛菜ちゃんさん絵力強い
芦田愛菜ちゃんさんの絵力が強く、普通の中学生の日常を淡々と描くシーンが続いても、映画として成立しているのがすごい。
この映画において、宗教は重要なモチーフのひとつだが、テーマではないんだと思った。
テーマはあえて言えば「信じるものが違うことと家族で居続けられることは矛盾しない」、「純粋に愛することの先にあるいびつさ」、「子供が成長の過程でだんだんと広い世界に触れて、ドメスティックな当たり前から脱出していくこと」とかかな。
先生が数学を教えているのも示唆的ですね。論理性の象徴としての数学。非論理の宗教との対比。それを教える教師への儚い恋心。恋も非論理だし。そういう意味では両親の信じる非論理と変わらないですね。
リアル だけどそれだけ
あまりに観客に投げすぎて、何も語っていない印象です。複雑な状況をリアルに描くのは成功していますが、それはドキュメントでも良いですよね。観客の心に一石を投じたい、この映画をみて観客が何かを考えると良い、と思っているのでしょうか?しかし監督の伝えたいことがそこになければ、それはただの映像に過ぎないのでは?娯楽的な要素の少ない映画を志向したのは理解できますが、何も語らなければ何も伝わってきません。もちろん、この映画を観て監督の意思を感じ得ない自分の鑑賞者としての実力不足は言わずもながであります。
ま、それはストーリーや主題の話であり、演技や演出はとても高度で見応えのある物でした。最初に少し説明せず時系列をいじったところなどは複雑ではありますが、ウォーミングアップ的に引き込まれました。長回しや不自然な間の長さも、素晴らしい演技を存分に楽しめます。また、街や学校や最後の合宿などのシーンも本当に素晴らしく丁寧なリアルを感じました。黒木華さんをはじめとする宗教に光をみた人の演技が凄かったです。
信仰に生きる人の難しさを感じました。どっちに進むも地獄です。まだ社会生活を成り立たせているだけマシかなとも感じます。信仰を突き詰めて神に仕える喜びの中に破滅する人は大変多いですので。宗教二世については、また別の問題があります。当然、生活する内に自ら信仰に目覚めるならば全く問題ないですが、大部分の仏教徒のように、なんとなくで信仰してしまうとかなり大きな葛藤を抱くことになると思います。本当に宗教に惚れ込んでしまったら、自分の子供に布教しないのは完全に欺瞞であり自らの信仰にウソつく行為なので、子供のうちはある程度染まってしまうのでしょう。そこから疑問抱き、自分で決断することが重要だと考えます。
この映画では明らかに異常な宗教なので、周囲も自分の態度を決めやすいですが、これが表に出ないような宗教なら問題はさらに深刻になっていたでしょう。そういう意味ではかなり分かりやすい宗教でした。
いろんな側面からの描写が芸達者な役者さんで支えらているが、、
新興宗教に対する信者内の和気あいあい感が良く出ていたし、それに対する叔父や教師に代表される世間の敬遠感も感じたし、芦田愛菜演じるちひろの心の揺れも、ちひろの周りにいる友人たちのそれはそれとして友達だし感も良く伝わる、芸達者な役者さんの演技が良かった。
だが、明らかに家が経済的に貧しくなっている設定に対し、ちひろの制服に感じる新品っぽさや良質な素材を思わせる私服、そして背筋が伸びている芦田愛菜、、、ここら辺のリアリティがなく、どこかこの話自体があくまでフィクションで客が飲み込まれ過ぎないようにしているのが気になった。テーマが宗教だからかもしれないが。
子は親を選べない。でもいつかは自我が芽生え親から自立していく、けど親と子の縁が切れることはない。ラストシーンはそんなことを感じた。
波動水を信じて。
人生においては謹厳な正誤よりもコミュニティにおける触れ合いや関わりが大切で、少々柔弱感のある相手や自分でもいいじゃない、という安堵感のある作品です。波動水を飲んでシンクロ現象に戸惑う主人公、校内エピソードがやや陳腐かな。この宗教は霊能波動水などを霊感商法で販売しているのですが、だからと言って特に悪いものとはしておらず、実際にパワーのある教団ではあり、アトピー治癒で興味を持った両親を中心に、凡庸な庶民の一コマとして描いているのだと思います(現実には薬事法云々ありますがこの映画については被害者はいないと仮定します)。啓発合宿の夜に見よ、あれが向上の証だ、いや文芸賞の星かも? 上映ライバルを意識させますね。傍から観ればよくも悪くも視える、実際はまた別の話です。
信じる側と信じない側の対比
原作は未読。宗教にはまっている両親のもとで育った女子中学生の立場から家族、親戚、友人、学校生活を描く物語。
両親が宗教にはまったキッカケが、乳児の自分の病気ならば自分もそれを受け入れざるを得ないのがよくわかる。幼少からの家庭教育がどれほど影響を与えるかということを改めて思い知らされる話だ。
主人公のちひろは宗教を除けばごくごく普通の女の子。友達がいて、イケメン好きで、先生に憧れている。だからちひろの生活を通して、信じる者と信じない者の対比がリアルに感じられた。研修に参加して周りが信じる者だらけになった状況もまた面白い。内と外を強く感じさせられた。
誰でもハマる可能性はあると思う。でも宗教にハマるということは必ずしも不幸とは限らないと思ってしまった。私がハマる可能性は限りなく低いのだが。
モヤモヤ
私自身の体験と照らし合わせながら観ました。
私も小学生まではちひろのように母の言うことに合わせて行動しました。それは宗教の教えを信じていた訳ではなく、母が喜ぶから頑張っていただけでした。
中学生の頃にはお姉ちゃんのまーちゃんのように反発しぶつかり合い、母親と分かり合え無くなりました。
宗教は家族の幸せの為と言う母、でも毎日集会に行き家事もせず家に居ない。
一緒に反対していた父が早期退職して宗教に行きだした時は絶望しました。
宗教は心が弱っている時に近づいてきます。それが大人になって更に怖くなりました。
皆さんのレビューを観て、少し納得しましたが、もう少し宗教の怖さを伝えてほしかったです。
とても良い映画
「まーちゃんに子どもが産まれた…」という両親の言葉に、芦田愛菜と一緒に泣いた…不覚にも(笑)
それって、"嘘"なのに…(たぶん、もうこの世にいない…)。
人の心とは、かくも弱いもの…誰かに支えられているだけでなく、また誰かを支えているからこそ、強くもなれるし生きている実感が湧くんでしょう…
(姉と会えなくても、"コーヒー1杯"で妹の心は姉と繋がっているし、たとえ両親の事を疑い出したとしても、"姉"が心の支えになっているから、親の愛を無理に否定しようとせず、同居して行くことが出来るのでしょう)。
しかし、結局のところ、娘を2人とも失ってしまう事になるであろうこの親たちも、また哀れです。
(かつて未熟児で生まれ皮膚病に苦しむ我が娘を、藁にもすがる気持ちで救おうとした両親の気持ちは、あまりにも尊いですが…)
*芦田愛菜の両親を「かっぱみたい」と言って、教室で同級生たちと笑うシーンが、ほのぼのとして良かった(笑)…逆に、こういうシーンがあるからこそ、主人公の気持ちの揺れや変化をリアルに感じることが出来ました。
この先の行方は
宗教とは本来、人が幸せに生きられるよう導いてくれるものではないのか。
芦田愛菜ちゃんをスクリーンで観るのは初めて。TVドラマ『Mother』が懐かしすぎる。
美しく聡明な少女に成長した彼女が演じたせいか、難しく不穏なテーマであるはずなのにすんなりと見入ってしまった。
自分たちの力ではもうどうにもならないと絶望を感じた心の底に、誘いの手を伸ばしてくるカルト宗教。
だが、親は子を、子は親をお互いに大切に思っている気持ちが切にわかるから、彼らが幸せというのであれば、それでいいのかもと感じてしまう。
家族でも同じ道は歩けない。一緒には生きてゆけないこともある。ちひろはどうするのだろう。これからも三人で夜空を見上げるのだろうか。ラストシーンが繰り返し問い掛けてくる。
流れ星が見えたということは
そこには国民的子役から成長し、すっかり国民的女優となっていた芦田愛菜ちゃんがいた。
正直に言って子役時代はあまり好きではなかった…(ファンの方すみません)
やっと身体が中身に追いつき、また外見も大和撫子でそして演技も相まってまさに"国民的“。
個人的には清原果耶ちゃんと雰囲気が似ていると思っており、朝ドラヒロインを演じるのはいつだろうと期待しています 笑
病弱だった自分を治してくれた宗教の信者となった両親。
世間一般から見たら変だと言うことはわかりつつ、芦田愛菜ちゃん演じるちひろは自分はどうしていけばいいか迷っています。
日本は国民自身の自覚からして無宗教者が多い国。
劇中での信仰宗教が絶妙なラインで描かれています。
大友康平さん演じる伯父に水がインチキ商品であることを立証されますが、それ以外は全く無害なんですよね。
ちひろが生まれてから15年間、商品を買う資金作りのためか小さな平屋に引っ越してはいたが家族3人は幸せそうで。
観ているこっちもいい意味で個人の価値観でしか善悪を決めることができなかった…
伯父さん以外でちひろ家族を否定した唯一の人物が、岡田将生さん演じる片思いの先生なのだから残酷すぎるではないか…
同級生の中学生たちでさえイジメるでもなく、そっとしておいたのにも関わらず…
宗教の集会で当選者が壇上で宣言をする場面。
当選者の中にはるちゃんの彼氏いたよね⁉︎笑
何を宣言したんだろう…
最後3人で星を眺めるシーン。
ちひろは2人とは別のタイミングで流れ星を見つけますが、僕はあれは嘘だと思っています。
これは宗教を信じていないことを表しているのではないでしょうか。
そして嘘をついた理由は、"宗教は信じないが父と母2人は見捨てない“というのがちひろが出した答えだということでまとめます。
思ってたより難しい映画
映画を娯楽と捉える私にとっては難しく、なんだったんだ???とすっきりしない内容と結末に悶々としてしまった。
演者はとてもいい、脚本もいい、見せ方がイマイチ。
微妙なところで切ったり、話がちぐはぐと繋げられていたり、導線はたくさん張られていたのに回収されず、
視聴者様のご想像にお任せします
な結末。なんとも消化不良。
信じるものがハッキリしている人は幸せだと思った。
みんな信じるものがないから不安になり噂に惑わされ周りにイライラしたりする。
不安があるから、信じるものを探し、一度信じると抜け出せなくなる。
そんな教訓めいたことはこの映画には込められていないだろうけど。
映画館メモ
140席くらいの8列目真ん中寄りで鑑賞。
高さは結構ぴったりだった。
グロテスク
まなちゃんが愛らしいので家族愛のお話かと思ってしまいますが、その真横にあるもっといびつなものがテーマなのかと思います。
お姉ちゃんの行動が全て。外からの手助けにすがりつつ、土壇場で刃物をむけてしまう。おそらくそんな自分にぞっとして家を出る。
妹はそんな姉の気持ちを理解しているのにもかかわらず家に残ることを選ぶ。
おかしい事、ずれている事に気づきながらも見ないふりをして過ごす人達に違和感を持っている上で、同じようにそこにいようとする。
それは家族愛とかではない。
姉妹で出した結果は違うけど、生きるための立ち位置を模索しているのだと思います。
三人で見上げる星空、両親と同じ流れ星を目撃できなかった事、これはこの先見るもの目指すものが違っていることのたとえじゃないかと思いました。
救いは…お父さんが高校の事を、遠いな…と漏らしてその後の言葉が本当はあったかもしれない瞬間。おじさんの家から通う選択肢が、僅かだけ提示されていたのかと。
でもじつはもっと怖いのは、それらを超越してあの団体は動いているのかもと思わせる不気味さ。
合宿先でなかなか両親と会えなかったこと、催眠術を駆使するという女性に揺らぐ心を言い当てられること、それらは仕組まれていたのかも。会えない時間に両親から娘の相談を受けていて、さも心を見透かしたように投げかける言葉…こういう手口はよく聞きますよね…怖。
ところであの素敵なバランス感覚のお友達なべちゃん、まく子ちゃん演ってた美人さんですよね!途中で気づいて嬉しくなりました。
お姉ちゃん役のあじゅちゃんも応援してます!
若くして子供を産む役が多いな。 笑
もやもや
家族の絆がテーマなのだろうけど、観賞後なんだかもやもや感が残った。素直に信義信条は置いといて、家族は家族と捉えられれば良いのだろうけど。
主演のちひろ役芦田愛菜は、天真爛漫な感じが出ていて、劇中の子供時代とイメージが繋がっているので違和感なく観れた。制服姿を見てると「グエムル」のペ・ドゥナを思い出す。子役時代から観てると、やはり応援したくなるのですね。ちひろの両親に永瀬正敏と原田知世。産まれたばかりの病弱なちひろを救いたい一心で、新興宗教にのめり込んでいくのだが、半歩離れた世俗感をうまく表現していた。狂信的なのだけど、それ以外は優しく普通の両親といった体だ。彼らががっちり脇を固めた形で、嫌悪感なく、それでいてどこか怪しい夫婦がよく表現されていた。
両親のそんな信仰心が、中学卒業を控えたちひろに世間の冷たい眼差しという現実を突きつける。丁度、自ら社会と関わり始める年代のちひろが、思い悩むさまが描き出される。
自分の好きな人たちが分かり合えないつらさに遭遇し、戸惑いながら自分はどうなのかと自問する。
状況は深刻なので、暗い映画にもなりそうだが、そこは芦田愛菜の朗らかさが救っていた。多分演者が違えば、また違った印象になっていただろう。
家庭は崩壊しても、家族は崩壊しないといったまとめになるのかと思うが、どうももやもや感は残ってしまう作品だった。
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