スキャンダルのレビュー・感想・評価
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米国を揺るがすセクハラ被害
リベラルの象徴のような米国がセクハラの巣窟だった黒歴史のひとつ。映画の世界にも色々あったタイムリーな作品で豪華三大女優の共演。
内容的には文句なし。でも字幕を追うのに苦労させられた。セリフのスピード感に追いつけない。
久しぶりに英語力を上げたいと思った。
メイクアップの威力とニコールの敢えてのスッピン。演出も見事でした。
是非映画館で🎦
年齢や性別によっても感想は変わる
少し前にニュースで話題になっていたme too
この映画はヒロインの女性3人の強い決意が、
FOXだけではなく社会と大きく変化させていきます。
映画のなかではパワハラ、セクハラ、、映画なのに観ていて嫌悪感と共にヒロイン達に対する共感が高まります。大小あれど、(逆に男女差別だと言われるかもしれませんが、、)女性は少なからず感じたことのあるあの気持ち悪さ。スクリーン越しにでも伝わってくる恐怖。涙を流すシーンはかなり心に刺さりました。
選択を間違えれば憧れていたこの社会から消される。
秘密を明かしてしまえば今の生活が、自分自身だけでなく家族や同僚さえも巻き込んでしまう。
女性達が抱える悩みがグリグリ伝わってきて痛いくらいでした。
me tooが話題になっていた頃セクハラに対する運動ということは知っていましたが、この映画がで改めて考える機会ができたと思います。
大企業の中に潜んでいたセクハラ問題と、トランプの女性軽視を交えながら表現している面についても、国のトップがこれでいいのか、?リーダーとして優れている者が人間として優れている者ではないと感じました。
丁度用事が終わって友人を待つ間の時間がかなりあったので、予告が出た時からずっと観たかったこの映画を観ることにしました!
実話を元にした洋画は個人的好きなジャンルなので、
今回も鑑賞できて正解でした。
最後に余談、、
映画が終わった後に同じスクリーンで見ていた高校生くらいの子たちや後ろに座っていたカップルは「え?なんやったん?これ誰が悪者やったん?」とか「ケリーって誰だったの??途中から分からなくなった、、」と言っていました、笑、、確かに登場人物の関係性とか脇役でも名前が出てきたりするので途中でややこしくなるのかも。
劇場を出た後、後ろに歩いていたおばさま方達の感想は「大袈裟にしすぎじゃない?冗談っぽかったら流せばいいわよね〜。まあ、強制は良くないけど。」とおっしゃっていて、この映画でもやはりかなりの考え方に違いがでるものですね。
すみません、立ち聞きをしてしまった方々。
1人で観に行ったんで他の方の生の感想を聞きたかったんです!ごめんなさい。
まあまあ
このニュースは知らなかったです。
権力あるゲス野郎に立ち向かうのは
怖いでしょうね、、
記事を読む以上に映画だと伝わるものがありますね。
観て良かったです。
勉強になりました。
(この手の映画って字幕読むのに必死で画面見てられないのでツライ)
テーマは分かるが、心に響かす
かの国特有の、被害者も加害者も周りを一切無視して、一方的に自分の主張を押し付けるだけだから、誰にも感情移入出来なかった。
力作は分かるが映画としてはノレなかった。
自分がセクハラとは無関係だからかもしれないが…
訴える、って想像以上に大変なんだ、と。
実話ベースのセクハラ訴訟のおはなし。
訴えればすむ話、と思いがちだけど裁判が進めば、された自分もさらけ出していかねばならず、かつ、権力者相手だと思わぬ余波が関係者におよび簡単な話ではないんだとわかったな。
それにしてもさすがに三人とも綺麗。
自分の身は自分で守る為の勇気の予習と復習。
予告編を何度も見て、なんとなく面白そうと思って、なんとなく鑑賞しましたw
で、感想はと言うと、結構面白いです。
ニコール・キッドマン、シャーリーズ・セロン、マーゴット・ロビーと豪華なキャストの共演に今年のアカデミー賞でカズ・ヒロさんがメイクアップ&スタイリング賞を受賞した事で話題は豊富。
実際に起こったテレビ局でのセクハラ問題をテーマと言うのも申し分無し。
ですが、のっけからテンポが良すぎると言うか、メチャクチャハイスピードで進んでいくから、メインどころの把握や人物関係が把握しきれないとちょっと追い付いていけない感じ。
中盤ぐらいからある程度の流れが掴めるんですが、それまでが大変でしたw
鑑賞前にそれなり前情報が入っても大丈夫な人は人物関係図とだいたいの流れを予習しておく方が良いかもです。
女性キャスターが局をクビになり、勤めていた会社のボスをセクハラで訴え、それに同調する女性たちが賛同していくと言うのが簡単なストーリー説明。
アメリカに限らずですが、企業のヒエラルキーに存在するパワハラとセクハラ問題を描いていて、訴えた相手が大き過ぎて、そこに立ち向かっていくと言うのは痛快なんですが、難点が無い訳でもない。
個人的に思ったのは、グレッチェン = ニコール・キッドマン、メーガン = シャーリーズ・セロン、ケイラ = マーゴット・ロビーの誰が主役なのかがちょっと分かり難かった。
3人が3人とも主役で、強いて言うならばグレッチェンなのかとは思いますが、ちょっと分かり難い。
この辺りのさじ加減の配分も満遍なくにし過ぎているのがマイナスになっている感じがします。
良いのは適度に生々しく重々しくない事。
セクハラ・パワハラと言った重い問題に訴訟と言うのは我が身で考えるとゲンナリして胃が痛くなる感じ。
訴えた側、訴えられた側のどちらに立場になっても胃が痛いw
訴訟王国アメリカはその辺りのフットワークが軽いのか、サクサクっと訴えて、訴えられた側もサクサクっと対応する。日常茶飯事ぐらいな感覚。
日本じゃこうはいかんね。
でも、それがそれほど重々しく見せてない感じなので、アメリカのメディアビジネスの華やかさを失ってないんですよね。
さぁこれからが裁判だ!となるかと思えば、グレッチェンのセクハラに関する会話の録音が提出されてあっさり勝ち。
裁判に行くまでにロジャーが白旗を上げて敗北。
この辺りの件りもあっさりと言えば、あっさりなんですが、テンポが損ねてないので良いのではないかなと。
面白いのはそれぞれの立場でセクハラ・パワハラ問題に立ち向かっている女性達。
「自分の会社のボスを訴えるなんてとんでもない。ボスの味方です!」と言うのも分かるし、「それとこれとは別問題。セクハラされたら倍返しだ!」と言うのも分かる。
そこにLGBT問題や覇権争いの交代劇も真しなやかに絡ませてるのが面白い。でもちょっと絡ませ過ぎかなと思わなくもない(どっちやねんw)
凄いのは、現役の大統領も当時の映像を使ってになりますが、登場させている事。
それぞれの支持派があると思いますが、どう見てもトランプ大統領は悪い奴で調子の良い奴なイメージしか見えない。
現役の大統領をこうもこき下ろすか?と言うのとこうもストレートに政治的思想も入れられると逆に清々しい感じがしますw
これも日本ではこうはいかんね。
FOXチャンネルのCEO、ロジャー・エイルズが良い感じで悪ボスぽくって憎らしい。でも愛嬌もある感じ。
セクハラ・パワハラ大王でそれが日常茶飯事と言う事で劇中にもあった「魚は頭から腐る」と言う言葉通りとそれが会社の体質になりつつあって、「腐ってるなぁ」と思っても、それが巨大企業でそれが権力者と言う感じがする。
実際のロジャー・エイルズは2017年に亡くなってますが、トランプ大統領のパーソナル・アドバイザーにもなっており、FOXニュースを退任後もそれなりの立場についているのにも関わらず、この扱い。
描かれた人物達はそれぞれの思いがあるかと思いますが、トランプ大統領は現役で存命なので、こう描かれる事にいろんな思いがあるにしても、映画に使われるのをオッケーとしたのはなんとなく懐が深い感じはしますw
また、マーゴット・ロビーの破竹の活躍もなんか嬉しい。
ハーレイ・クインで大当たりしたマーゴット・ロビーがニコール・キッドマン、シャーリーズ・セロンと肩を並べているのもなんか凄いしw
「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」の公開も控えているだけにマーゴット・ロビーが気になるんですよね。
日本でもセクハラ・パワハラに代表される様々なハラスメント問題は取りざたされてますが、アメリカではより深刻かつ根深く根付いた問題に感じますが、日本でもニュース等で取り上げられたのは氷山の一角かと思います。
だからこそ、対岸の火事と捉えずに明日は我が身と考え、知識が必要。
企業に殉じる事が美徳とされる、日本ではまだまだ裁判事を起こすと言うのはアンタッチャブルに感じられますが、自分の身は自分自身で守る勇気と決意は持っとくに越した事は無い訳で、それをエンターテイメントに教えてくれる作品かと思います。
美しい事が武器になる世の中は大小のハラスメントが存在していて、そこにつけこむ輩も出てくる。
華やかなメディア・ビジネスの裏側を描いていますが女性達の自立と葛藤、戦いも描いています。
結構硬派な作品でお薦めですが、テンポが早いので確りと付いていく事が大事ですw
【古臭い"腐った"思想が拭い切れない人(含む自分)が観るべき作品。】
ハーヴェイ・ワインスタイン事件から、早2年が過ぎた。
今作はかの事件の1年前に実際に起きたセクシャルハラスメント事件を基に描かれている。
つまりは[#Me Too]運動の先駆けの事件と言っても良いだろう。
映画は冒頭から、俳優達が"第四の壁"を乗り越え話しかけてくるし、思っている事もモノローグで語る。
話す内容自体はさして難しくはないが、スピードが早いので、脳内フル回転で対応する。
少し、残念だったのは登場人物の多さもあり、伝わり難い部分があった所。
もう少し、焦点を絞っても良かったのではないかな。
個人的にはトランプとメーガン(シャーリーズ・セロン)の1年に亘る鬩ぎ合いが、彼の"ごめん"ですむのはどうなの?とも、思ってしまった。(で、トランプ氏、フェードアウト・・)
グレッチェン(ニコール・キッドマン)が孤軍奮闘している中、周りは沈黙を守り、漸くメーガンがロジャーを訴えるのも、効果的なタイミングではあったが、メーガン自らが述べているように彼女の逡巡の結果であり、快哉を叫ぶ感はなかった。
それだけ、彼女にとっては大変な決断だったのだろうけれど。
ロジャー(ジョン・リスゴー:良い。推測であるが、実際に訴訟に負けた人物も、自分がセクハラをしている自覚が希薄ではなかったか?で、これが一番の問題でもあるのだが・・。)
が馘首された後のメーガン、グレッチェン、ケイラ(マーゴット・ロビー)の選択が面白い。
メーガンはトップ・アンカーとしての地位を保ち、グレッチェンは(ロジャーに勝訴しているので発言できない・・)多分子育てに専念し、ケイラはアッサリと見切りをつけて、あれ程執着していた仕事から吹っ切れたように離れる。
<現在も、社会のあちこちで起こっている問題をテーマにした作品に、ハリウッドを代表する女優達が絡んだ作品製作の理念(取り分け製作にも関わったシャーリーズ・セロンと、ニコール・キッドマンの姿勢)には敬意を称するべき作品。
又、このような現代社会が抱える喫緊の問題を商業作品として”キャストの豪華さがあるにしろ”発表できる米国映画界のシステムにも瞠目した作品。>
見るべき価値はある
日本も多いですからね、セクハラだけでなくパワハラ・モラハラ。
どうしてこんな人間が人の上に立ってるんだ!?ってね。でも、そういう人は流石に途中で潰されるものですが、このロジャーのようにトップに君臨してる例も有るんでしょうね。
ハリウッド版(映画業界編)も作って欲しいなぁー
それこそ、今も現役の隠れ前科者がいっぱい居て、今は作れないのかなぁー🤣
事実をベースに脚色されたフィクション。テンポは良いので見ていて楽しい。
事実をベースに脚色されたフィクション。
テンポはかなり良くて見ていて楽しい。ただ、女性3人が主役の割に彼女たちが団結して敵役に挑むわけではないので話が散漫な印象も受ける。
セクハラを甘受しながらもそれを利用してのし上がり敵役を支援する女性もいる訳で、厳しい競争社会のなかでは、文字どおり「女の敵は女」の人もいるシビアな現実も描いています。
死んでしまったFOXニュースのCEOを悪く描くことはできても、本当のラスボスのマードック氏及びその子息はごく普通の優秀な仕事人に描いてましたね。さすがにFOX映画を敵に回すことはできなかったようで。
カタルシスを感じる映画ではない。ズシッときた。
心にズシッと来た。生殺与奪権とまで言わないが自分のキャリアを大きく左右する力を感じながら仕事をしている身としては他人事ではない。家族、ローン、将来の事を考えると正義感だけで行動はできない。
セクハラ爺さんを血祭りにあげる痛快なストーリを想像していたが、より現実に近い描写がされていて見ている自分の心がチクチクする。主人公およびその周辺の登場人物の行動がドラマチックではなく、ある意味自己的で日和見的であるために、実際にあった出来事をリアルに感じる。同じ立場におかれたら、拒絶できるのか、告発できるのか、見て見ぬ振りをしてしまうのか。自分に問うてみる。やはり、登場人物たちと同じように誰かが立ち上がってくれることを期待してしまう。
序盤は、軽快な観客への語りかけから始まったので、コメディタッチで進むのかと思ったが、徐々に心の揺れ動く様がわかるようなリアルなドラマに変化していく。
セクハラや性的被害を題材をしている他の映画と違い、実際に起こったことは映像で再現せず、主人公たちの口から語る手法をとっている。ケイラたちは、自己の尊厳と戦いながら言葉を絞り出して、忌まわしい過去と向き合う。自分が壊れる寸前の言葉で語るために、心につきささってしまった。
こういう立ち上がる女性がいて、一歩一歩、セクハラ・パワハラのない社会を築いて行くんだと思う。我が愛する娘も4月からは社会人。気持ちよく働ける環境でありますように。
ニュースキャスターvsエロ親父。
『スキャンダル』鑑賞。
*主演*
シャーリーズ・セロン
ニコール・キッドマン
マーゴット・ロビー
*感想*
アメリカの政治についてはトランプ大統領しか知らないので、まさか裏でこんな事件があったとは知りませんでしたw
一人のベテランニュースキャスターがCEOに対してセクハラ告発してから局内は大慌て!
序盤は、まるでシャーリーズ・セロンの密着取材みたいな感じから始まるわけですが、政治的なワードが多すぎて解りにくかったです。(笑)
でも、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー、それぞれの野心や背景的な描写が映し出されてるので、そこは良かった。
とにかくこの3人が美しいんです。「マッドマックス」のシャーリーズ・セロン、「アクアマン」に出てたニコール・キッドマン、もうすぐ公開する「ハーレイクイン」のマーゴット・ロビー、美しすぎて、惚れます!(笑)
序盤は解りにくいけど、中盤から面白くなりました!CEOのエロ親父がムカつきますね~視覚メディア?なんじゃその理屈!(^^;
実話をベースに作られてるっていうからTV局内はリアルでした。アメリカの政治に詳しい方ならもっと楽しめますね。
三人の絡みはそんなにありませんでしたが、とにかくそれぞれ魅力的なので、これから見る際はストーリーもそうですが、その三人の魅力にも注目してください!マジで綺麗ですから!(^^)
Me Too運動も頷けた。
ほぼ史実ストーリーとのことで(>_<)唖然としてしまったが、何処の国もマスコミ関係はこうなのだろうか。
情けない…
そりゃあ【Me Too運動】も起こるわな~。
いろんな意味で、日本も声を挙げていかなアカン‼️
小気味いいサントラと映像がマッチしてGOOD
金曜レイトショーは、3大人気女優共演の超最近の実話
シャーリーズセロン・ニコールキッドマン・マーゴットロビーが、火花を散らして対峙するって作品ではない。
前回のアメリカ大統領選の時に、話題になったこのニュースは、覚えてる。
一部フィクション含むも主要人物は実名・・・
それだけに想像以上の映画的な超過激な描写は、控えられてるのかなって感じはしましたが、小気味のいいサントラと映像描写が、マッチしてて飽きずに観れました。
権力とコレは、セットみたいな時代を知る者としては、それを望んでの逆仕掛けもあるし、ダンマリを決め込んでる人は、倍の数いると思う。
CGで、どうにでも顔も変えれる時代に、メイクアップで見事に本人に似せる日本人の匠の技に感服しました。
ただ顔の表情が固く不自然なのは、演技なのか!?メイクのせいなのかは、分からない。
Cセロンの顔、忘れたンゴ。
ちょと待て。シャーリーズ・セロンて、こんな顔やったかいな?何とかンゴの時と別人すぎひん?と戸惑ってるうちに、怒涛の早口字幕に追われる冒頭部。早いって、早口過ぎるってw もう字幕から目が離せへんやん!でも気が利いてて楽しい。と言うか辛辣な語りのアンカーが知的でカッコ良い。
原題"Bombshell"は、俗語で「オネイチャン」とか「可愛こちゃん」とかの意味。要するに、男性優位社会の男性が、女性を侮蔑的に呼ぶ言葉。これ、フェミニスト的立場から言ってみました。だからテーマは、セクハラ・スキャンダルそのものじゃ無くて、女性の社会的地位の問題。もっと細かく言うと、性的対象としか見られていない現実へのオブジェクション。
事件は、ルパード・マードックが、体良くロジャー・エイルズをFOXから追い出す物語だったりします。訴訟に走ったグレッチェンには、マードックがどう動くって言う予測は、当然あったと思われ、描写は無いけど。時間を掛けて復讐劇を準備したグレッチェンの戦略は、もっと強調してくれた方が、カッコ良いんちゃうかと思いました。
ポップな映像表現で幕開けし、重々しさを避け、畳み掛ける様なスピードで進行する物語りは、女子三人の内心描写部分だけ速度を緩めます。この緩急が好きだし、笑える前半がジェイ・ローチらしくて良いと思いました。
何にしてもですよ。セロンですよ、特殊メイクなんですってよコレ。鼻の形、違うし、顔も細長くなってる気がするし。いや、コッチんが美人やん!
マーゴットはスタイルが良いと言うより、ガタイが良いw ハーレイクインでの大暴れが楽しみです。
あと。
アメリカの世相、政治、訴訟大国におけるセクハラ訴訟の実態と企業の対応、などなどの知識は、あった方が良い。って言うか必須じゃ無いかと。レズがFOXでヒラリー支持。彼女が他人を助けない描写。共和党支持者だけで無く、民主党支持者も、緩く皮肉ってます。露骨に非難はしないけど、両方ともに日和らないスタンスがリベラルだよねぇ、と思いながら帰宅して来ました。
面白かった。予想よりかなり。
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2/25
訴訟大国アメリカにおける各種訴訟の実態は、この映画を理解するために必須かと思われますので、追記します。
◆2006年の北米トヨタの事例
手っ取り早く言うと、「大企業を相手取ったセクハラや企業責任を問う訴訟は確実に勝てる」です。企業側の立場からは、裁判になれば敗訴は濃厚なため、一定の和解金を支払うと言う合理的な判断を下し、実行します。
2006年5月の北米トヨタの事例です。社長アシスタントの女性が、社長である大高氏から、出張先のホテルの部屋などで体を触られたとし、「北米トヨタ」と「トヨタ自動車」を相手取り、経歴毀損に対し$4,000万ドルの補償を、懲罰的損害賠償として$1億5,000万ドル、合計$1億9,000万ドルの支払いを求めて訴えを起こしました。陪審員裁判では勝ち目がないと見たトヨタ側は、同年内に和解を成立させます。和解金額は公表されていませんが、1/10~3/10程度と想像します。これ、PL訴訟の和解金額を元にした、あくまでも想像です。
◆有り余っている弁護士と訴訟戦略
ものすごく乱暴に言うと、司法試験合格率の高いアメリカには弁護士が溢れています。最も弁護士の多い州はカリフォルニアで、人口230人に対して1人の割合。日本は、3400人に対して1人。ざっくりした統計ですけど。これが訴訟大国と言われる背景。企業を相手取った裁判を専門にする弁護士も弁護士事務所も吐いて捨てるほどおり、「自動車業界専門」「フェミニスト専門」「一般人権問題専門」「企業賠償全般」などなど、多彩です。もちろん「離婚したい女性専門」も。
「企業賠償専門」の弁護士の基本的な戦略は、訴える企業が「如何に悪辣で金に汚いか」だったり、「違法な事を平気で行い、金儲けをしているか」を陪審員に訴えます。公訴内容そっちのけでプレゼンテーション。よって、「儲かっていると思われている企業」、「一度大きな不祥事を起こした企業」などは、訴えられればOUT。裁判で負けて言い値の賠償金を支払うよりも、低めの金額で和解した方が得、と言う合理的な判断に従います。
で。そうした訴訟で大金を手にするとですね、お前こそ金の亡者だの、不幸をネタにしたマフィア、だのと言われたりすることも多々ある訳で。和解金を手にしても、その金額は決して公表しないのも、当然と思います。
◆グレッチェンは何故個人を相手取り訴訟を起こしたのか
ココがね。彼女の賢さであり、強かさであると思う訳で。
FOXと言う企業相手のセクハラ訴訟と来れば、訴えた時点で勝ちも同然。しかも、録音データと言う証拠がある。でも、有名人であるだけに、「金目当て」とバッシングを受けるのはイヤダ。そこで個人を相手にすることにした。加害者は彼個人である。会社が、名誉と言う名の「世間体」と、企業価値と考えている「株価」を守るために支払ってくれる「賠償金」が目当てでは無い。個人の罪を告発したいだけなのだ、と、言い訳できる。そっちの方が聞こえが良いし、賛同も得られるでしょ?ってなる。
賢い。
しかも彼女には読みがあった。社長を訴えれば、彼は辞めざるを得なくなる。なぜならば、マードック一家が、彼を追い出したいと考えているから。メディア王と呼ばれているルパード・マードックは、インテリ・イメージを欲しがっており、CEO就任の野心を持っているに違いない。だから、マードックが和解に乗り出してくると。
賢い、やっぱり。と言うか、人生賭けた「ギャンブル」は、この点だったんじゃないでしょうか。泥を被り、好奇の目に自らを晒す勇気の原動力は、プライドであり、子供達との生活のためであり。多分。
FOX社内の女子社員に、同様の問題が無いかの聞き取りをしてたのは、別の弁護士事務所。専門ですよね、おそらく。グレッチェンに追従するものが出てくれば、焦るマードックが提示してくる和解金額も吊り上がる。最初の1人が裁判まで持ち込めば、追従するものとの和解も困難になるから。グレッチェンに支払われた和解金は$2,000万ドルって事でしたが、事実はどうなんだか?って思いました。
戦略練って準備して行動に移したグレッチェンって賢いし、強か。結果、しっかりと復讐も果たしたし、大金も手に入れた。映画の中でも、ここら辺をしっかり描写した方がカッコ良かったと思う。少なくとも「勝つか負けるかの裁判」じゃない事は確かだったでしょうから。
セレブの戯れ
進歩がないセクハラには憤りしかないけれど、何かを得るための闘争が目について、雲の上で行われていたドラマのようにしか感じることができなかった、ハイソな人ばかり出てきていたし─。
テレビとかドキュメントを意識しすぎのカメラワークがかえってわざとらしく思えて、せっかくの質が台無しになっていた印象。
とはいえ、俳優陣の演技は素晴らしくて、その絡み合いを見るだけで感情が高ぶる。
シャーリーズ・セロンが美しくて、やっぱかっこよかったなぁ─。
気合の入れ方が半端ない作品だと思ったし、それ故の面白さは非常に感じる。
映画史に残すべき「#MeToo」運動の原点
テーマは、セクハラですが、パワハラに置き換えても同じです。
大勢の登場人物が登場し、紹介されますが、ストーリーには深く
絡んでこないので、登場人物を事前に整理しておくと、理解できる
ようにります。
セクハラまたはパワハラを告発した人、告発しようとしている人は、
ニコール・キッドマンが演じるグレッチェン・カールソンに注目して
鑑賞すると良いです。
グレッチェン・カールソンは、セクハラを受けましたが、地位、名声と
お金も失いましたが、セクハラを告発した人になりました。
セクハラまたはパワハラを受けたことのある人は、シャーリズ・セロンが
演じるメーガン・ケリーとマーゴット・ロビーが演じるケイラ・ポスピシル
に注目して鑑賞すると良いです。
メーガン・ケリーは、過去にセクハラを受けて、地位、名声とお金を
得ていました。
ケイラ・ポスピシルは、現在セクハラを受けていて、地位、名声と
お金を得られるようになっていました。
セクハラまたはパワハラをしたことのある人は、ジョン・リスゴーが演じる
ロジャー・エイルズに注目して鑑賞すると良いです。
ロジャー・エイルズは、セクハラまたはパワハラをして、対応を誤り
「スキャンダル」になりました。
セクハラまたはパワハラを見て見ぬふりをした人は、平目のように上司を
気にして、周りの空気を読んでいる周囲の人々に注目して鑑賞すると
良いです。
背景は、以下の通りです。
ルパート・マードックは、TVだけでなく新聞、映画、雑誌、音楽産業、
インターネットなどを中心とした世界に散らばるメディア企業を
率いているメディア王で、ロジャー・エイルズをCEOにして、米国の
ニュース専門放送局であるFOXニュースを設立しました。
ルパート・マードックには、ラクランとジェームズという2人の息子が
います。
ロジャー・エイルズは、FOXニュースをCNNを超えて、米国トップの
視聴率を得られるようにしたCEOですが、雇われCEOです。
ベス・エイルズは、ロジャー・エイルズの妻です。
セクハラまたはパワハラを受ける人は、組織の中で孤立しやすいです。
セクハラまたはパワハラを行う人は、セクハラまたはパワハラを受ける人
を組織の中で孤立させ、沈黙させようとするからです。
グレッチェン・カールソンは、セクハラまたはパワハラを受けている人は
自分だけではないことに気が付き、会社や社会の問題として、告発に
踏み切りました。
メーガン・ケリーとケイラ・ポスピシルは、セクハラまたはパワハラを
受けている人は自分だけではないことに気が付き、会社や社会の問題と
して、告発に続きました。
「#MeToo」運動の原点は、セクハラまたはパワハラを受けている人は
自分だけではないことに気が付き、会社や社会の問題として、声を上
げるようになったということです。
今は、インターネットを利用すれば、簡単に声を上げることはできます。
日本のニュース番組のキャスターは、フリーの女子アナウンサーばかり
になりました。
具体的な事件について記述すると書き込めませんでした。
具体的な事件については、yahoo、ぴあ映画生活、KINENOTE、Filmarks
のノリック007のレビューを参照してください。
日本のニュース番組のキャスターを務めるフリーの女子アナウンサーは、
地位、名声とお金を得られるようになりましたが、大海を知らない井の中
の蛙です。
AIでもいいのではないかという職業ランキングの1位が、アナウンサー
という結果にもなり、AIアナウンサーが導入されています。
始まったアメリカ大統領選挙、女性たちの宣戦布告
「魚は頭から腐る」
最近、どこかで聞いたフレーズだ。
FOXは、共和党のために設立されたメディアだ。
自らを保守系メディアと云う場面があったが、そんなことはない。
どちらかと云うと守旧派メディアと呼んだ方が正確な気がする。
まあ、だから、男尊女卑は当然、このような実話が存在したとしても驚かない人は多いように思う。
これほどではないにしても、日本にも保守系を自認するメディアはあって、系列局の女性アナウンサーは、まるでテレビタレントのようだし…、あっ、同じだ。
でも、これを観た男性の中には、女性だって、女を武器にのし上がろうとしていたんだから、大差ないじゃないかという輩が絶対いるはずだ。
しかし、それは、ニワトリが先か卵が先かの議論ではなく、男が自分の都合で言い訳してることに気が付いてないということに気が付いてないのだ。
ようは下半身に脳味噌の一部がずり落ちてしまった輩の考え方なのだ。
そして、そして、
この物語の要所要所に、トランプの映像やツイートが使われているところから推察して…、
僕は、これは絶対、FOXのセクハラを題材にした、この女優陣の、トランプに対する宣戦布告なのだと思った。
2020大統領選挙を前にしてだ。
トランプもハレンチな発言や行為が録音されていたり、暴露されたり、基本的には男尊女卑の典型みたいなオッサンだ。
そんなオッサンが、アメリカの大統領で、分断を煽り、白人至上主義で、男尊女卑、おまけに(かろうじて逃げたが)弾劾までされて、彼女達は既に怒り心頭なのだ。
そして、きっと、この映画は練りに練った、トランプをどうにかして追い落とすための作戦のうちのひとつなのだ。
だから、過度に演出(例えば、エロチックな場面とか)を避け、人物はメイキャップで可能な限り当人に近づけ、淡々と事実を積み上げるスタイルを取ったのではないか。
セクハラを扱った娯楽大作かと思って観に行ったが、なんか、アメリカ大統領選挙、ワクワクしてきた。
日本は、「新聞記者」と「i新聞記者ドキュメント」の公開で、ネット右翼がキーキーうるさかったが、アメリカでは守旧派メディアが騒いでいるのだろうか。
日本の映画界も、アホな政治家にもっと踏み込んだら、きっと面白くなるのに!
韓国やアメリカの映画に押されっぱなしだね。
mollyさんにお詫びします 2020.3.6
【mollyさんへのコメント欄での口撃について】
2020.3.2追記
私はLINE以外、SNSと称されるものとは縁がないので、炎上というものの実態は全く知らないのですが、このコメント欄での攻撃ぶりだけでも、怖いものを感じます。
mollyさんは伝えたいと想定していた人たち(主に女性)に発信しただけなのに、まるで想定していなかった人たちの方が過剰に反応してしまった、ということのように思います。
ネットってそういうもんだろ❗️
不特定多数なんだから。
確かに。
だけど、わざわざ人格まで貶めるような口撃までする必要はないですよね。
あ、これは自分とは考え方が違うけど、自分に向けた発言ではないから放っておこう。
それでいいと思うのです。
映画という〝多様性〟を表現するものとしては最高レベル(と私は信じています)の娯楽・芸術を愛する人たちが集まるサイトなのだから、なるほど!そう感じる人もいるのだな、と自分の人間観察の引き出しを増やす、というのじゃダメですか。
それともうひとつ、とても気になること。
誰かが批判の火蓋を切ると、急に便乗する人が出てくるという現象です。
本来、批判する、というのは勇気と覚悟が必要なはずです。あ、ここではこの人を批判してもいいんだ、という状況ができた途端、そのことに安心して無責任で口汚ない批判をぶつけることに参入する。それだけは避けなければいけない卑しい行為だと思います。
偉そうに言ってる私だって、無意識にそういうことをしてることがあるはずです。だから、批判的な意見を述べるときは極力、人格批判ではなく、客観的な根拠を示すような努力はしています。
中野量太監督作品へのレビューを振り返ると、お前がそれ言うかー❗️と恥ずかしくなります。
それだからこそ、自分がしでかすことへの不安はいつまでも拭えないので、自戒を込めて、こんなことを書かせていただきました。
(追記は以上です)
【追記の追記】2020.3.6
たぶん、運営者判断で削除されてしまうようなコメントの応酬でmollyさんのレビュー欄を汚してしまい、申し訳なく思っています。
目の前で突然見知らぬ男2人が殴り合いのケンカを始めたのを見るような不愉快で怖い思いをさせてしまったのではないでしょうか。
改めてお詫び申し上げます。
……………………………………………………………………………
セクハラ、パワハラ、児童虐待などに共通するのは、今更言うまでもないことかもしれませんが、加害者側が圧倒的に有利な状況にあるときに起こるということです。
体格差、帰属する社会での地位や人事権、相手の心情などを思い遣らなくても平気でいられる図太さ。
(西部劇などでみるヒーロー的なタフガイは大歓迎ですが、アメリカ社会にはこういう悪しきイジメる側のタフガイの方が現実的には多いような気がします)
そのような関係性の中で、被害者女性が抱えることになる悔しさ、抗いきれなかったことへの無力感や自分を責める嫌悪感、情けなさや屈辱感は一体どれほどなのか。
更に、特に女性にとって絶対に許せないと思われることがあります。それは逮捕されたり、社会的な制裁を受けたとしても、犯罪行為を行なった男が、ヘタをすれば、その行為の最中に満たされた支配欲のために一定の満足感を持っているケースがあること。
たぶん、被害者女性は裁判を傍聴する機会が訪れたとしても、裁かれている男より、その場のやり取りを聞くことが精神的に辛いことが多いのではないでしょうか。
マーゴット・ロビーの涙は、なによりも雄弁に、そんな女性側の決して癒されることのない心情を語っているように感じました。
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