スキャンダルのレビュー・感想・評価
全249件中、1~20件目を表示
Interestingly Modern Political Workplace Hybrid
I'm surprised that Austin Powers is the demo reel for Jay Roach's matured craft in cinema, first having struck a core moment in American history with Trumbo, and now this current events tale of the Fox News scandal. A realistic period piece of the 2016 election. It believes in its own story, though it probably won't convince anybody they're on the wrong side. The face prosthetics are unnecessary.
そっくりメイクはすごいが、人物を好きになれない
FOXニュースの看板キャスター、メーガン・ケリーを演じたシャーリーズ・セロンの特殊メイクは、担当したカズ・ヒロの2度目のメイクアップ&スタイリング賞受賞でも大いに話題になった。ただ日本ではそれほど有名でもないので、写真と見比べて確かによく似ていると感心はするものの、ゲイリー・オールドマンをチャーチルに変身させた時ほどのインパクトはない。
それにしてもこのメーガン・ケリーという人物、上昇志向が強く計算高い女性で、どうも好きになれない。グレッチェン(ニコール・キッドマン)が提訴した後、同じ女性としての連帯や共感よりも、自身のキャリアにどう影響するかを優先して態度を保留する。映画では描かれないが、2018年には人種差別的な発言をして、司会を務める番組が打ち切られた。
大企業でのセクハラ問題を正面から描いた点で、啓発的な意義は大いに認められる。差別やハラスメントを減らす一助になることを願う。
主演女優シャーリーズ・セロンのカッコ良さと権力者と闘いを描く脚本の面白さ
ジェイ・ローチ(トランボ ハリウッドに最も嫌われた男等)監督による2019年製作のカナダ・アメリカ合作映画。原題:Bombshell、配給:ギャガ。
アトミック・ブロンド(2017年製作)の後にこの映画を見たので、シャーリーズ・セロンの演技の幅の大きさ(実在のキャスター・メーガン・ケリーに似せたメーキャップと演技らしい)に、圧倒されてしまった。彼女、製作者でもあるが、一作一作チャレンジする姿勢が何ともカッコいいい。
「FOXニュース」のメーガン・ケリー、グレッチェン・カールソン、ロジャー・エイルス、ルパート・マードックとトランプ大統領などは、実在の人物。そこに、マーゴット・ロビー演ずるケイラといった架空の人物を加えて、組織内権力者と勇気を出して頭脳で闘う女性たちを、事実を土台に膨らまして描いたチャールズ・ランドルフによる脚本が素晴らしいと思った。強力な権力者を相手に弱き者達が闘いに勝つ物語に爽快感も感じた。
主役たちと対照的に上昇志向は乏しくFOXニュースに勤めながらクリントンを実は応援している普通の女性社員、ケイト・マッキノン演ずるジェス・カーを、ケイラ(マーゴット・ロビー)の友人として設定しているのに、感心させられた。目立たぬように慎重に生きる彼女の姿勢に、リアリティと共感を覚えた。
セクハラを訴えた社員が出た後に名乗り出るのを躊躇したメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)、更に追随を非難する周りの人達の姿にリアリティを感じた。グレッチェンがFOX側と和解に応じたこの事件を、映画で再び掘り起こす米国映画人の問題意識に感銘を覚えた。残念ながら、日本では類似事件は殆ど報道も無く、企業内のセクハラ糾弾はもっと困難かもとも。有名なジャニーズ事務所のあの方も、セクハラ行為を本などで書かれたが、結局大きな問題にされなかったし。
制作アーロン・L・ギルバート、ジェイ・ローチ、ロバート・グラフ、ミシェル・グラハム チャールズ・ランドルフ、マーガレット・ライリー、シャーリーズ・セロン、ベス・コノ A・J・ディックス、製作総指揮ミーガン・エリソン、ジェイソン・クロス、リチャード・マコーネル、脚本チャールズ・ランドルフ(マネー・ショート 華麗なる大逆転等)。
撮影バリー・アクロイド、美術マーク・リッカー、衣装コリーン・アトウッド、
編集ジョン・ポール、音楽セオドア・シャピロ、音楽監修エブイェン・クリーン
特殊メイク(シャーリーズ・セロン)カズ・ヒロ
出演は、シャーリーズ・セロン(メーガン・ケリー)、ニコール・キッドマン(グレッチェン・カールソン)、マーゴット・ロビー(ケイラ・ポスピシル、ドリームランド等)、
ジョン・リスゴー(ロジャー・エイルズ)、ケイト・マッキノン(ジェス・カー)、コニー・ブリットン、マルコム・マクダウェル(ルパート・マードック)、アリソン・ジャネイ。
セクハラ訴訟
FOXの実際におきたセクハラ訴訟が題材ですが、
全体像を知らないので展開の速さについて行きづらい部分がありました。
セクハラ本人としとては全く悪いと思っていないのが、言動からわかりますし、こういう人が多いと会社も変わらないし、社会も変わらないのだろと感じました。
出演者は、豪華でかなり見応えはありました。
元始、女性は実に太陽であった…。 いつまでも月が黙っていると思うなよ!
2016年に行われた、FOXニュース創始者でCEOのロジャー・エイルズに対するセクハラ告発を取り扱った、史実を基にしたサスペンス・ドラマ。
FOXニュースの人気キャスター、メーガン・ケリーを演じるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ワイルド・スピード ICE BLEAK』の、オスカー女優シャーリーズ・セロン。なおセロンは本作の製作も担当している。
ロジャー・エイルズを告発したFOXニュースのキャスター、グレッチェン・カールソンを演じるのは『LION ライオン 25年目のただいま』『アクアマン』の、レジェンド女優ニコール・キッドマン。
野心的な若手テレビマン、ケイラ・ポスピシルを演じるのは『アバウト・タイム 愛おしい時間について』『スーサイド・スクワッド』のマーゴット・ロビー。
第92回 アカデミー賞においてメイク・ヘアスタイリング賞を受賞!
第73回 英国アカデミー賞においてメイクアップ&ヘア賞を受賞!
原題は『Bombshell』。爆弾という意味。
転じて、衝撃的なニュースや悩殺美女という意味も持っている。
この原題は「衝撃ニュース」と「悩殺美女」のダブル・ミーニングになっており、まさに本作の内容にピッタリである。
これを無視して『スキャンダル』という邦題にするというのは、あまりにも安直すぎやしませんか?
ハリウッドTOP3とも言うべきトップスター女優が共演。
常にフェミニズムを訴えるような作品を作り続けているシャーリーズ・セロンらしい、ウーマン・リブを真正面から描いた映画である。
「FOXニュースのセクハラ騒動を取り扱った映画」と聞くと、我々日本人には縁遠い作品であるかのように思われるだろう。
しかし、本作で描かれているのは非常に普遍的なジェンダー問題であり、日本人の女性にも大いに共感できるところがあると思う。
更に言えば、本作で描かれているのは強大な権力を持つことにより起こる人間性の堕落、そのような権力者に従属することにより起こる組織の歪み、そしてそのような組織の中で働かざるを得ない人々の苦しみ。
日本の労働環境のことを考えれば、この映画で描かれていることは正に我々が考えなければならないことそのものである。
驚かされるのは、本作が2019年に公開されているということ。
セクハラ騒動から僅か3年しか経っていないのである。
「鉄は熱いうちに打て」というが、このスピードは凄まじい。
また、テレビ局の不祥事を映画に出来ると言うところに、アメリカの表現に対する懐の広さを感じられる。
日本じゃ絶対に無理だろう。
事実をベースにした映画と言うこともあり、かなり淡々と物語が進んでいく。
そのため見せ場が少なく、再現VTRを観ているような感覚に陥ることも多々あった。
しかし、名女優3人の演技力がドラマ的な起伏の乏しさをカバーしてくれている。
特に素晴らしかったのはマーゴット・ロビー。
彼女がロジャーからセクハラを受けるシーン。
始めは戯けた態度で乗り切ろうとするのだが、徐々に自分がどのような状況に身を置いているのかを悟っていく。
この地獄のような緊張感を身振りと表情だけで表現するという、アカデミー賞級の演技力を見せてくれました👏
アカデミー賞を受賞した特殊メイクはたしかに見事。
本物のメーガン・ケリーに寄せるため、シャーリーズ・セロンの頬や鼻などを色々と弄ったらしいが、全く違和感が無かった。凄い技術だと思います。
…が、そもそもメーガン・ケリーに顔を寄せる必要ってあったのか?そっくりさんコンテストじゃないんだから、別に素顔でも良かったような気がするんですけど。
強大な権力だろうと、信念のためには立ち向かっていかなければならない。
強いものの言いなりになって、自分を殺してはならない。
こういった確固たるメッセージがこもった力作。
職場環境に不満がある人におすすめです!!
…保守派はスシすら目の敵にするのか…。
民主党員と共和党員の対立ってなんか凄まじい。
とはいえ、アメリカの政治意識の高さは日本も少しは見習うべき。
投票率低すぎんだよ!
※本作でオスカーを受賞したメイクアップ・アーティストのカズ・ヒロ。
彼の受賞を「同じ日本人として誇らしい!」とかいっている人結構いますけど、彼はアメリカ人ですよ。
「日本人」というカテゴリーに嵌められて賛美されることを嫌い、日本籍を捨ててアメリカ人となったカズ・ヒロ氏。
「同じ日本人として云々」という賛美は、彼を侮辱する行為。民族という意識を捨てて、ただ彼の技術力を褒め称えてあげませんか?
事実に着想を得たストーリー。 歪んだ経営者に覆われた組織って嫌だな...
事実に着想を得たストーリー。
歪んだ経営者に覆われた組織って嫌だなってつくづく思う。
女性たちの演技がよかった。
キャリアの分岐点の3人が同じエレベーターに!
セクハラに限らず、パワハラにしろマタハラにしろ、特有の立場をめぐる嫌がらせは後を絶たない。それを映画にして娯楽性が生まれるのかどうか、少しの疑問と期待を抱き、映画館へ。見終わった感想は嫌悪感の共有と、軽い勝利、そして彼女たちに深い同情と、わずかの後悔という複雑さだった。
金にものを言わせて、周囲を自分の意のままに操るなんて許されない。狭義のテーマとしてはストレートにそう伝わってくる主張が、もっと深いところで人により受け取り方が違ってくる。そのことがよく考えられた脚本に、俳優たちの志の高さがバチバチとぶつかり合うようなセリフの応酬。一瞬でも自分が彼の業界に身を置いたような錯覚に陥り、彼女たちに同情し、嫉妬し、怒りが収まったような、収まらないような気分だ。
まあ、いろんなことを感じる映画だと思う。
たまたま美人に生まれついた女性は、自分を磨き上げ勉強しているうちに、足の綺麗さや上司に気に入られる術を身に着け、歴代の先輩たちが築いてきたやり方を自然に踏襲する。ちょうどキャリアの分岐点にある女性が一台のエレベーターで鉢合わせになるシーンは女優それぞれと重なって強烈なヴィジュアルを突きつける。
女優としてやや下り坂のニコール・キッドマンは、ナチュラルメイクで汗染みの浮かんだTシャツ姿をおそらく映画で初めて見せたんじゃなかろうか。役柄にぴったりはまっている。マーゴット・ロビーは主演作も控え、日の出の勢いの大活躍。もちろん才能に裏打ちされて今の人気を勝ち取ったものだが、そこに至るまでにそれなりの理不尽な要求に耐えてきたことが伺える表情は、女優魂みたいなものを感じさせる。
そして、シャーリーズ・セロン。プロデューサーも兼ねる彼女は一段上からこの映画を調整して回っている。いろんな人に気を遣う立場から、きっと学んだことを生かしてこの役に投入している。その3人がそのままの立場でエレベーターに乗り合わせるのだ。これは予告編で見たときからただ事ではない雰囲気が伝わってきた。
見ごたえのあるいい映画だったと思う。
最後に、特殊メイクについて。アカデミーをまたしても席巻したカズ・ヒロには、ワタシは何の感動もない。むしろ彼女の顔が変わってしまって、わずかにしぐさや姿勢でのみセロンを認識できるほどの出来栄えにがっかりした。遊園地の着ぐるみの中に、仮に超のつく有名人が入っていたとして、「今日のガーフィーは、特別キレがあったね」なんて評価はしても、「誰が入ってたの?」なんて思う人はいないからだ。
『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』で、大好きなゲイリー・オールドマンの変わり果てた姿に落胆した。別の俳優が演じたほうが良かった。原型が残っていないほど、オールドマンのにおいが消えていた。『バイス』では、クリスチャン・ベールが太って、髪を抜いてまでチェイニー副大統領そっくりに変身し、これまた各映画賞を総なめ。(まあ、カズ・ヒロの仕事ではないが)実は、その外見はコメディアンのチェビー・チェイスの現在の姿にそっくりなのだ。どうして彼にオファーしなかったのか。
話が逸れてしまったが、ロジャー・エイルズを演じたジョン・リスゴーは俳優としてのキャリアは確固たるもの。原型を残しつつ主に憎たらしさと嫌悪のキャラクターを演じきった。ルパート・マードックを演じたマルコム・マクダウェルも重鎮。この二人は実在の人物を演じているが、しっかり自分のにおいを残している。写真を見比べてみても、全然似ていない。
俳優が、原型の残らないメイクを施していくら怪演したとて、評価されること自体が異常なのだ。かつてダース・ベイダーを演じたデビッド・プラウズはその声も、顔も映画には残していない。ジョージ・ルーカスによってそのにおいを消されてしまった俳優の一人だ。しかし、彼がフォースを使って離れた人物の首を締めあげる演技は誰のものでもない。彼自身のパフォーマンスだ。全く評価されていないが。
なのでシャーリーズ・セロンの特殊メイクには実はがっかりした。アカデミーの壇上でトム・ハンクスが彼女の変身ぶりをジョークのネタにしたほどだから、俳優たちにもいろいろと思惑があったはず。彼女のキャリアと立場と人気があって初めて出来る裏ワザに過ぎない。
2020.2.24
声を上げる勇気
物語として観たらいいのか、ドキュメンタリー風作品として観たらいいのかよくわからないまま終わってしまい、映画自体にはあまり引き込まれませんでした。
ただ、今回のFOXCEOのような人物が世界中のあちこちにいる事、そしてその陰で虐げられ傷つけられている人が大勢いるのだと思うと悲しいし悔しい。我が物顔でのさばる権力者の目が覚めるように、そして負の連鎖を未来に残さない為に立ち上がったグレッチェンの勇気は言葉では言い表せません。人生をかけた命がけの主張だったのだと思います。
パワハラやセクハラに限らず、今の社会はまだ弱い立場の人が声を上げるのは相当の勇気が要る事だと思います。当たり前の事を当たり前のように主張できる世の中に近づけていくのは私達一人一人の声なのだと思いました。
日本では
こういう題材は扱うのは難しいだろうな。特にトランプとの絡み、とか。
早く、こんな事がなくなる世になって欲しいものです。
早く、こんな事がなくなる世になって欲しいものです。
カズ・ヒロのために
たしかに本人にそっくりでした。
カズ・ヒロのドキュメンタリーに感動したので観てみました。
でも実際の実話。
こんな事が日常の生活に当たり前にあると思うと怒りさえ込み上げてきた。
勿論、世の中にあるパワハラもセクハラも、どこまでかは分からないが、お互いを尊重しコミュニケーションが取れていれば相手にそう感じるさせる事はない。
でも殆どが相手を自分より下に見てるからできていない。
この実話は女性を卑下して接する方が多い。
女性は体力的な面でも力は弱いし子育ても家事も女性の仕事。そう思っている男性も多いのは現実。
先進国であるアメリカでこれは残念。
日本でも前日ジャーナリストの伊藤詩織さんが勝訴しましたが、公平で平等な世の中になってほしい。
実話
Me too運動はハーヴェイ・ワインスタインがきっかけだと思っていたがロジャー・エイルズ訴訟の影響も見逃せない。優越的地位を利用したこの種のハラスメントは被害者が声を上げづらいことに付け込んで蔓延ってきたことは想像に難くない。声を上げた被害者たちの勇気に敬意を表したい。
事件を徹底的に調査し脚本化したチャールズ・ランドルフさんの功績も大きいがロジャー・エイルズが他界したとしてもメジャーのFOX絡みだから製作も難しかったろう。
ロジャー・エイルズは会長の座を追われたがいわばトカゲのしっぽ切りに過ぎない、組織相手では勝てないので個人を訴えたのだろうが権力者にすり寄り擁護する連中も同罪なのは明白。
本作と真逆なキャスターからすり寄る枕営業のスキャンダルもあるだろうから業界の病巣は複雑。
考えてみれば派手な業界に限らず権力者の不都合な真実が隠ぺいされる風潮はそこかしこに散見されるのも事実、セクハラに限らず政府の文書改ざん、大学を私物化する権力者や手抜き製品を作る大企業など凡庸な一市民は情けない世の中になったものだと嘆くしかないのだろうか。
一定の成果はあったもののこの顛末では釈然としないし、事件をなぞっているだけなので人物の掘り下げなど深みに欠けているところは残念でしたが、あまり脚色を加えると信憑性が揺らぐのでこの種の実話物の限界なのでしょう。
家で見たせいか
細かいところが理解できず、劇場で集中して見たらもうちょっと意味わかったのかな?でも大まかなストーリーでも面白くなかったからお金払わなくて良かったか、とも。シャーリーズ・セロンのメイクは本人に似せたのかな?しゃべり方もよりキャスターらしく?素晴らしい努力だけどニコール・キッドマンもマーゴット・ロビーも普通だからひとり浮きまくってましたわね。そういう全体のバランス監督やら制作陣が調整しないの?そんなこと言えないほどシャーリーズ・セロンの立場が強いのか。そもそもこういうアメリカの実話を元にした映画って楽しめたことがない。って分かってるなら見なきゃいいのに毎回手を出してしまうんですよねー。
ジャバザハット
最後の、マードックが段ボールに乗ってするスピーチがなんとも皮肉。
映画としてよくできてる
序盤で、ああ、これおもしろいわ、とわかる。
ぽんぽんと軽くジャブのようにテーマを提示していて引き込み方が上手い。あと、すらっとした美人が多いのもすごくいい。(ってこういうのがダメって映画か)
このスキャンダル自体の嫌悪感とかはひとまず置いといて。映画としてよくできてる。
序盤の煽りが徐々に熱を帯びて広がりを見せ、終盤までその流れが持続し失速する場面がほぼない。ストーリーの構成よく、凛とした印象のあるキャスティングでそれを引き立てている。
まあ、これは女性のほうが的確に観れる映画でしょうね。あと続くってこれもしかしてトランプ版やろうとしてる?
ついに鑑賞しました。
コロナ禍で劇場に行く機会がなくなり
ついにNetflixにて鑑賞。実話なんですね。
FOXの創業者ロージャエイルズのセクハラ訴訟
シャリーズセロン、ニコールキッドマン、マーゴットロビーの綺麗どころとジョンリスゴーの演技
時代は、2016年トランプが候補者として登場。
あまりドロドロと突っ込んでないのが物足りないかな?
世間もme too で立ち上がり これからだな。
原題のBonb shellは、爆弾やとてつもないスクープ、男性の生殖器を表すらしいね。
メディアの裏側を暴け!
アメリカの大メディア企業であるFOXニュース。華やかな舞台の裏側に蔓延る、上司による女性キャスターに対するセクハラ騒動の真実を暴き出した、史実を元にした社会派ドラマ。政治家やキャスターも実名で、実際の映像も織り混ぜて演じ、それが大統領選の昨年の公開というのもアメリカならでは。日本映画では難しい内容だと思う。
FOX自体、共和党よりのメディアであり、あのトランプ大統領を生み出したのも、FOXによる力も大きい。また、企業体制においても、保守的な職場であるとも言われ、そこには、自由の国アメリカにおいても、男尊女卑的な考え方をする経営陣や女性に対するセクハラが蔓延していた全貌が描かれている。
嘗ての人気キャスターのグレッチェン・カールソンが、FOXのドンであるCEOのロジャー・エイルズに不当解雇されたことを機に、それまでのセクハラ事実を提訴した。そして、同じような被害を受けた女性に賛同を求めるが、人気キャスターに伸し上がるためには、女性同士の駆け引きや足の引っ張り合いもそこにはあり、直ぐには賛同は得られない。
現在の看板キャスターであるメーガン・ケリーも、グレッチェンの真意も理解するのだが、ここまで来るのには、ロジャーの力を借りながら、伸し上がってきたのも事実。葛藤の日々が続く。そして、意を決して、声を上げていく。
女性が、こうした理不尽で古い社会体制によって、辛い目に合っているのは、アメリカだけの問題ではなく、むしろ、日本の企業においては、もっと差別化があるように思う。それまで虐げられていた女性が、こうして声を上げ、女性自身の誇りを取り戻そうとする動きは、これから世界的にも進んでいくだろう。
そうした意味で、FOXとトランプ元大統領を引き合いに出して、本作を描いたのは、そうした強い社会的なメッセージを訴えているのだろう。
主役の3人のキャスターを演じた、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、そしてマーゴット・ロビーの3人がなりきりメイクで、演じているのを観るだけでも、見応えはある。
演技派勢揃い
アカデミー賞でなんか賞とってたなぁ位の知識で観たのでシャーリーズ・セロンだと気づかなかった!!この女優さんはほんとカメレオン!どんな姿にもなれるなぁ、凄い。
実話とのことで、女性の弱みを利用するクソジジー!日本でも同様の事はあるのだろうが、アメリカ社会は本当に強く根付いていそう。社会派映画だが、豪華キャストで見応えがあった。
自戒の念をこめて
今まで遭遇してきたセクハラ野郎達を煮詰めて煮詰めて
ゼラチンで固めたみたいな男、ロジャー・エイルズ。
女性を生きていると、本当にこういう人間に出会うことがある。
そして大抵そういう種類の人間には罪悪感と言うものが存在しない。
特にケイラのシーンは、終始悔しくて悲しくて涙が出た。
相手を尊重する気持ちを突然踏みにじられた悲しみ。
従うことしかできない自分の惨めで恥ずかしい気持ち。
穢された自分の身体、後悔と自責の念。
ケイラや他の女性たちが自分で選んだ?勝ち取った?
キモいおっさんの言いなりにならなくていいルートがあれば誰もがそれを選ぶでしょう。
彼女たちにそのルートは最初から用意されていない。
上に立ちたいという野心を持った時、
何故この女性たちが犠牲を払わなければいけなかったのか。
この作品のテーマはまた別のところなのかもしれないけれど
改めて考える機会になった。
態度保留にさせてください。
映画の面白さとは関係ない部分で、強烈に違和感を感じる場面が多々ありました。
その違和感を感じた場面が「実際にあったこと」なのか「映画上の創作」なのかが分からなかったため、私は現時点では本作に点数を付けることはできません。色々調べましたが目当ての情報を探すことができませんでした。
ただ、映画としては非常に面白く、楽しんで観ることができました。
「女性」というだけで下に見られ、性的対象として消費される機会が多かった女性ニュースキャスターたち。虐げられてプライドを踏みにじられた彼女たちが、世論を動かすほどの巨大な存在であるFOXニュースCEOのロジャーに反撃するというストーリー。取り扱っているテーマは非常に重いものですが、意外にも冒頭から軽快なテンポや演出で展開される物語はエンタメ性の高いものでしたし、虐げられてた女性たちのジャイアントキリングは映画的カタルシスを感じられ、気楽に面白く観ることができる内容でした。
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2016年に実際に起こり、「Metoo運動」のきっかけになったとも言われるFOXニュースのセクハラ事件を題材とした映画。アメリカ最大手のニュース専用ケーブルテレビ局である「FOXニュース」。かつて看板番組でメインキャスターを務めていた経験もあるグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、CEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)をセクハラとそれを拒否したことによる左遷があったとして提訴した。
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私は実話を基にした映画の中で、必要以上に悪を悪として描くのは苦手です。特に既に亡くなった人を悪く描くのは強烈な嫌悪感を抱きます。
過去にレビューした冤罪をテーマにした映画『リチャード・ジュエル』でも、一番最初にリチャードに嫌疑をかける報道をした女性ジャーナリストを「CIA捜査官へのまくら営業で情報を入手していた」という描き方をしていることに対して私はかなりの嫌悪感を抱きました。何故なら彼女は既に亡くなっていて、尚且つ彼女が所属していた新聞社はまくら営業による情報収集を完全に否定しているからです。「死人に口なし」と言わんばかりの描写で「死人に鞭打つ」行為だと思いました。『リチャード・ジュエル』は映画自体は楽しめたのですが、どうも実在の人物を描くにあたっての配慮に欠けた映画に思えてしまって私は苦手です。
本作もとにかくロジャーをはじめ、登場する男性キャラクターたちが酷くステレオタイプの「男尊女卑思想」を持っているように描かれているのが非常に気になってしまいました。色々調べてみたのですが、これが実際にあったことなのか映画上の虚構なのかが判断できる情報がありませんでした。ロジャーに関するニュースを見ても裁判の中でセクハラを否定しているようですし、しかも2017年にはロジャー本人が亡くなっていますので、本作はあくまでも被害者女性たちへの取材によって作られた映画です。
私にはどうも、本作が『リチャード・ジュエル』のような「死人に鞭打つ映画」に思えてしまって、純粋に楽しむことができませんでした。
今しばらくは本作は評価せず態度保留とします。
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