コロンバス

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解説

モダニズム建築の宝庫として知られるインディアナ州コロンバスを舞台に、対照的な2人の男女の恋愛模様を描いたドラマ。アルフレッド・ヒッチコックや小津安二郎についてのドキュメンタリーを手がけ、小津作品に欠かせない脚本家の野田高悟にちなんでコゴナダと名乗る映像作家による長編デビュー作。講演ツアー中に倒れた高名な建築学者の父を見舞うため、モダニズム建築の街として知られるコロンバスを訪れたジンだったが、父親との確執から建築に対しても複雑な思いを抱いており、コロンバスに留まることを嫌がっていた。地元の図書館で働くケイシーは薬物依存症である母親の看病のためコロンバスに留まり続けていた。ふとしたことから出会った対照的な2人は建築をめぐり、語り合う中で次第に運命が交錯していく。韓国系アメリカ人のジン役を「スター・トレック」「search サーチ」のジョン・チョウ、ケイシー役を「スプリット」のヘイリー・ルー・リチャードソンが演じる。

2017年製作/103分/アメリカ
原題:Columbus
配給:ブロードウェイ

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(C)2016 BY JIN AND CASEY LLC ALL RIGHTS RESERVED

映画レビュー

4.0モダニズム建築の個性や味わいが物語の重要な一部をなす異色作

2020年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

なんだろうこの穏やかな感覚。一筋のやわらかな光がスーッと胸に差し込んでくる静謐さ。様々な状況を抱えた二人が出会い、タバコの煙を吹かせながら言葉を交わしあう。そうやって一時停止した人生が、もう一度動き出すというありきたりな物語の流れなのに、彼らの背景としてこの町並みがあるだけで、もっと言えばモダニズム建築の存在があるだけで、こんなにも深みと余韻が生まれるのか。

映画において建築物は、外見的、機能的にも大きな役割を果たすことがある。本作も未来を思わせる斬新な外観で観る者の意識をハッとさせつつ、昼と夜とで印象を変える表情を楽しみ、また屋内に入るとさらに別の特性が垣間見えてくるあたりが興味深い。まるで人間のキャラクターみたいに特別な味わいや存在感を残す建築たち。遠くに見える医療施設の渡り廊下のように、本作もまた何かと何かをつなげてくれる架け橋のよう。大きく深呼吸した時の心地よさが広がっていった。

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牛津厚信

5.0デビュー作にして巨匠

津次郎さん
2021年1月9日
PCから投稿

imdbを見たのだが、Kogonadaなる監督の履歴には、映画研究のショートフィルムがずらりとならんでいた。

巨匠の名前がタイトルのいちぶになっているから、わかりやすいのだが、ozuというのがあった。さらに、KubrickもBresson もHitchcockもAronofskyもWes Andersonもあった。

Columbusまで、その来歴に、長編映画はなく、すべてがショート。かつ、ほとんどがドキュメンタリーである。
それらのドキュメンタリーを見たことはないが、おそらく、巨匠たちの映像美学の真意究明をこころみるフィルムだと思われる。

だから、Columbusは、Kogonada監督の、長編デビュー映画にもかかわらず、すでに数多の巨匠たちを思わせる、おちつきがあった。

わたしは小津安二郎をよく知らないが、この映画が小津安二郎っぽいかといえば、そうともいえる。

ただKogonada監督が、いわゆる小津オマージュ系の監督と、根本的にちがうのは、すでに画が血肉になっていることだ。

繰り返すが、わたしは小津安二郎をよく知らない。ただし、こんにちまで「小津オマージュ」との謳いで喧伝された映画や監督に、ロクなものはなかった。

これは、雑感とはいえ、明解な動向であり、小津がぁとか言っている監督に、まず間違いなくロクなやつはいない。

小津安二郎に傾倒して、まっとうなのは、かつてのヴェンダースやウェスアンダーソンやアキカウリスマキや、またはKogonada監督の本作や・・・いずれにせよ、限られたものしかない。と思う。

ちなみにどのへんが小津っぽいかとか、それはよくわからないが、すくなくとも、小津安二郎をまねて腰位置にカメラをすえて撮ってみよう──というような無意味な形骸を、Kogonada監督はやっていない。それが「血肉」の意味である。

自分のなかで消化し、取り込んでいるのであれば、小津風ショットが出てくるわけじゃない。──そのことは、たとえばウェスアンダーソン映画を見て、小津安二郎の真似じゃないけれど、どことなく小津っぽい、と思うことと同様である。

むしろ、その落ち着きは、小津安二郎にかぎった風味でなく、上述した、さまざまな巨匠を研究しショートドキュメンタリーを撮ってきた経歴からくる博覧強記である。

映画には、新人監督デビューらしき、未成熟はまったくない。
ほんの一ミリの未熟も感じなかった。

わたしはパラサイトのレビューに、(撮影の美しさが)Columbusを思わせる──と書いたことをしっかり覚えている。
Kogonada監督はそういうすでに巨匠格をもっている「新人」だと思う。
韓国人と紹介されているが、国籍は米国だと思われる。

Columbus市のことを知らないが、街に、著名な建築家が手がけた建造物が多数あり、それらをとらえながら、映画として美しい絵になっていた。
一見シンメトリカルに見える構図にしながら、たんじゅんなシンメトリカルを嫌っている。そんな老獪なテクニックを感じた。

絵だけでも、そうとうな叙事詩であり、Kogonada監督の今までの映画研究が高いレベルで成就していることは一目瞭然だった。

ただし、わたしがもっと驚くのは、Kogonada監督がペーソス=にんげんをとらえていることだ。

いうまでもないが、映画はにんげんのことを描くものだ。
たとえば小津安二郎好きが高じてオマージュ作品→腰位置にカメラを据えて、日本家屋をとらえたとして、それがなんになるだろう?(Such as:わたしたちの家=「小津オマージュ」という空っぽ体験ができる「天才」がつくった映画です)

いかに映画研究者・トリビューターといえども、巨匠を模倣するだけならbotにできる。映画監督は、にんげんを、ペーソスを描くことができなければ意味がない。

絵だけじゃなく、にんげん(のドラマ)も描けているとき、わたしたちは感心する。
Columbusはそれだった。

後日の発見だが、物静かで飽きない時間/空間の取り方が、韓国映画のはちどりに似ていると思った。
なんなんだろうか、血なのか、大陸とのつながりなのか、日本人はああ/こういう端厳な静寧な絵をぜったい撮れない。

ヘイリールーはじょうずな女優なので、監督にはキャスティングセンスも感じた。
ラスト近く、パーカーポージーが運転席にいて、ジョンチョーが後部にいて、助手席のヘイリールーが泣き出す場面がある。なんか説明不能だがすごく巧いなあと思った。

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津次郎

5.0許せたからこそ新しい出発があった。

2020年12月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

好きな映画。最後に、橋を車で渡ってケイシーはコロンバスを去ってニューヘーベンに行く。この赤い橋(The Robert N. Stewart Bridge )がコロンバスをでる境にあるような気がする。これはコロンバスを出る方向だが、コロンバスに入るようにしてこの橋をわたると、橋のなかにThe Bartholomew County Courthouse と First Christian Church が見えるという写真を見つけた。ロバートスチュワートさんが設計した(?)この橋がケイシーの将来を明るく
見せているので印象的だったので調べてみた。

数多くのモダン建築物が仲介になったからこそこの映画を引立てたとおもう。主人公ケイシーの環境は貧困とは言えないが、母親はメス(meth)という薬中毒だし、小さい頃から母親との会話がなくいつも母親を心配していた。同級生たちはアムステルダムに行ったり、シカゴにいたりするが、ケイシーは母親が心配で何も踏み出せなかった。だから、段ボール工場でパートで働いている母親を迎えに行きたく何度も電話をしていた。そして、母親は、掃除婦もしていたとわかったとき、これを機会に、コロンバスを離れる直前、二人はお互いに許しあった。そして、改めて親子の結びつきを確認した。これはモダン建築物をジンに紹介することにより、自分の気持ちを吐き出したことが許しに結びついたとおもう。

韓国から父親の病気を聞きつけて、コロンバスにきたジンだが、父親とは名ばかりで、父親の仕事の内容もよく知らないし、興味も持っていない。父親との関係は疎遠で、父親は家族のことより、仕事に没頭していたように思える。ケイシーが好きなビルを説明するとき、ツアーガイドとしてではなく、『なぜ、このビルに感動したのか』を聞くと、ケイシーの感動したことを表す言葉は音無しになる。(視聴者が判断するわけだが、ケイシーは自分を吐き出していると思う。)ジンがツアーガイドが説明するようなありきたりの事実は聞きたくなくて、なぜ、『あなたはこのビルに興味があるか』という心の中を紐解く発想が好きだ。父親がどんな人か?ケイシーと一緒に、コロンバスのモダン建築をみているうちに、父親を許していく。そして、父親の看病にコロンバスに残る決心をする。

ゲイブの言葉が好き:子供は興味があれば集中するよ。(Attention/interest)

イリノイ州コロンバスのモダン建築家の三人、この三人を書き留めたので調べてみた。

エーロ・サーリネン (Eero Saarinen)
1)ガラス張りの銀行The Irwin Conference Center was designed
2)The North Christian Church is a church
3)The Miller House and Garden, also known as Miller House

James Polshek
精神病棟、James Polshek's Mental Health Center

Deborah Berke
銀行 Berke's Irwin Union Bank as her third favorite building.

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Socialjustice

5.0小津安二郎、建築、最高に上品な映画。

TSCMさん
2020年12月7日
iPhoneアプリから投稿

建築写真家です。こちらの映画劇場で4回観ました。輸入盤Blu-rayも買いました。

この映画の多くを占めるシメントリーな構図は、建築を写すことを生業にしている者ならだれでも心得ているセンターの構図。大切に作られた建物はどれもセンターからみて素晴らしい美しさを持つ。それをよく心得ている監督さん。
また小津安二郎へのオマージュを単なるローアングルではなく、小津監督が愛されていた廊下を望遠で撮影していたところを踏襲、それがまたこの映画の題材でもあるモダニズム建築の美しさも際立たせる意味のある絵作りで素晴らしい。

心の架け橋を象徴するために橋の形を模して設計された建築の前で、初めて主人公の2人が笑顔を交わして通じ合う。また同建築の前で男女が涙を流しながら抱きしめ合い悲しみをかち合う。意味のある建築の前でその意味に沿った物語がある、なんて上品な映画なんでしょうか。

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TSCM
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