ミッドウェイのレビュー・感想・評価

冒頭の奇襲シーンでマイケル某監督の既視感に不安が募ったが、心配していたよりずっと真面目に作られていた。題材が題材だけに数多くのツッコミは避けられないが(日本軍の参謀が皆インターンシップ中の学生みたいとか)それでも史実に忠実かつ英雄譚としてもしっかり作り込んであった。むしろ開戦後のトピックスを淡々となぞっていくので昔戦記物に夢中になった世代じゃないと展開について来れるのかなあと心配になったくらい。
戦争映画は迫力あるシーンにどうしても血沸き肉躍ってしまう男の子の心情と、悲劇を繰り返してはいけないという大人の心がぶつかってジレンマになりがちだが、この映画はその心配無し。エメリッヒ描く戦闘シーンが迫力を通り過ぎて恐怖心しか湧き起こさない。あんなリベットだらけのガラクタ(いや当時はハイテク機なんだろうがそう見える)で何千メートルも急降下したり、零戦に追尾されながら魚雷発射まで水平飛行したりと、ブラック企業なんてレベルでは無い。本当にこの時代に生まれ合わせなくて良かった。特に目を背けたくなるのは大活躍のドーントレスの陰で人柱になったデバステーターだ。戦闘機の護衛も無く、Go!と言った途端に殆どが撃墜される。これは実質特攻と変わらないのでは。米軍が人命重視と謳っていたのはあくまで後に余裕ができてからで、この頃は下手したら日本よりずっと命を消耗品扱いしていたように見える。(確かパイロットの戦死は米軍の方が多かったのでは)
日本でも歴史に埋もれる前にこういう純粋に日米両軍が相見えた映画をとって欲しいものだ。今のアニメの技術とストーリー構成で十分良いものが作れると思うがなあ。(「決断！」になっちゃうか)

映画としての質を求めるより、興行としてのスポンサーの顔色を窺ってシーンや主題をブレブレにしたのは映画人としては最悪だった

SFX満載のディザスタームービー専門の監督さんらしく、戦闘機同士の空中戦や空母への爆撃シーンはド迫力ですが、作品としては意外や地味に手堅くまとめた戦記ものでした。ミッドウェイ海戦をピンポイントに描くのでなく、真珠湾から順ぐりに日米双方の事情を交えながら、丁寧に太平洋戦争史をなぞっていくのがいい感じです。とは言え、その分お話は目新しくもなく、全体にキャストが地味なのが痛し痒し。主役の艦爆パイロットなんか悪役ヅラで、イマイチ感情移入がしにくかったです。

中国資本で作られた　ハリウッド映画。これは中国の政治戦略映画です。

卑劣な真珠湾奇襲攻撃を行った報いとして市街地への２発の原爆投下を正当化した「パールハーバー」は自分の中では受け入れることができなかった（原爆投下はアメリカ国内では正当化されているそうだけど、少なくとも日本では受け入れるべきでないと思っている。）戦国時代の陣幕出すなど時代考証も滅茶苦茶だったし、ゴミ映画だと思う。

この作品ではそのようなことはなくて、日米両軍の姿をできるだけ公平に、指揮官の資質の優劣によって勝敗の行方が導かれたと描かれている（愚将　日本側の南雲中将ね）
その分、人物の描き方において柱になる人がいなくて並列的に描かれるので盛り上がりに欠ける。
ＣＧはどうなんでしょ、全編通じて使われていたけど、思ったほどじゃなかったような気がする。

うーん、ご託並べているけど、やっぱり負け戦は魅力的じゃないというのが正直なところ。

とても迫力のある戦争映画です。
私が日本人なので、どっちを応援するのか複雑な気持ちに。

良かったのは、一方的に
日本＝敵＝悪
とはなっていなかった点。

（事実はどうかは別として）

・アメリカが資源の乏しい日本を追い込んだ

・真珠湾攻撃時は軍事施設を攻撃したが、その報復に東京の民間人を空爆した

・山本五十六だけは大局が見えていた

という点で、アメリカ人が作ったと映画なのですが、アメリカの悪い所も触れられている所。

ただ、全体的に、アメリカ映画のありがちな「自己犠牲」「ヒーロー」的な部分と、その点を過剰演出している感じがして、失笑するところもある。

日本ってあんなに強かったのか？
とら思いつつ、もしミッドウェーで勝っていたら良かった、、、とは、到底思えない日本人。

太平洋戦争において、その後日本軍が守勢にまわることを余儀なくされたミッドウェイ海戦と、そこに至るまでの話を描いた物語。

戦争映画は数あれど、ここまで海戦に迫力を感じる映画は久々かも。
史実に則している分、驚くような展開だったり観客の裏をかくような場面は当然ないのだが、わかっていても面白い。日米両軍の苦悩が良く描かれていた作品だった。

戦闘シーンは見応え満点。銃撃の嵐の中急降下爆撃をしていく視点ではずっと鳥肌が立ってしまった。日本艦隊を上空から見下ろした景色も圧巻！

内容は史実の通りですが、やはり情報戦で上を行ったものの勝利でしたね。
70年も前の時点で、単純な戦力だけでは勝利できない時代だったということを改めて痛感。

実際に闘うのは戦場の兵達ですが、彼らの命はもとより、一国の未来を左右しかねない判断に迫られるニミッツ大将、レイトン少佐らの重圧はどれほどのものだっただろう。
勿論、それは日本の司令官も同じ。両者とも国の為に闘っていたわけですからね。
まさにこの映画で感じたことは、提督の決断の重さってことですね（提督の決断Ⅳ、好きなんです）。

その他、当時の日本海軍艦船が好きな私としては、単純に多くの船が観れたことが嬉しかった。
（虎の子空母は当然、駆逐艦嵐の名前まで！。願わくば珊瑚海とかで瑞鶴を…）。
蒼龍の爆撃シーンはちょっとグッと来てしまった。

公開前からかなり期待していた作品でハードルを上げてしまっていたけど、予想通りの良作だった。

欲を言えば、主要キャラにもうちょっと感情移入ができる流れがあれば。
登場人物が多すぎてそれは難しかったかもしれませんが。

あとは、アーロン・エッカート氏をもうちょっと見たかった。海軍キャストとして。
まぁあの一連のシーンはどうしても必要だったんでしょうけど。。

とにかく、戦争映画好きの自分でも満足できた作品でした。
この迫力と臨場感は、是非映画館で味わってほしいですね！

珍しく、もう一度観に行っちゃうと思う。

ハリウッド映画としては、日本海軍の描きかたは良かったと思うし、楽しめました。
山本南雲山口特に山口多聞の台詞はおかしい。日本人はあんな風には言わない。
勝敗に関しては諸説あるのでしょうが…
パールハーバーの時、零戦は増槽タンクを切り離してなかったけど？
南雲中将は決定権はあったとおもうが、作戦自体は源田中佐が遂行したのではないのか？
陸装から雷装への転換命令は正しかったと思う。タイミング的に雷撃機迎撃で直援機が、下に降りてきてたのが、不運だった。急降下爆撃機をカバーする直援機をのこせなかったからやられたのでは？あと索敵に手間取った事とアメリカ空母とミッドウェー奪取の2つを目標とした事。
暗号が漏れ待ち伏せ攻撃だとても、日本の戦力をもってすれば、勝てたはず、不運としか言えない。

面白かったです。
日米双方を描いてくれたのは日本人として感謝です。
真珠湾の開戦からミッドウェイまでを描いていたので名作トラトラトラの続編のように感じました。
一昔前ならとんでもない予算の大作でしょう。
見応えありました。

太平洋戦争の転換点となったミッドウェイ海戦を描いた戦争ドラマで空中戦のＣＧ映像が超リアルで圧倒された。そして両軍に敬意を払った好意的なストーリーも清々しい。情報戦を制する者が勝者となる典型的な事例だと実感した。
2020-163

史実に基づく映画と言う事で
ミッドウェー海戦の事をよく調べてから
観るべきだったかもしれません。
登場人物が多くて、途中からストーリーが
よく分からなくなってしまいました。
(昔ダンケルクを観た時も同じような状況に
陥ってしまった)

戦闘シーンは迫力満点でしたが、
戦争は本当に多くの命を犠牲にし、
その遺族にも大きな犠牲を伴います。
もう二度とこのような国のために命が奪われる事が
ない事を痛切に祈ります。

かなり早い段階で米軍側俳優の区別がつかなくなり、軽く混乱状態に。

たぶん外人さんからしたら、トヨエツと浅野忠信の区別も付きにくいんだろうなぁと思いつつ鑑賞。

それより何より、カタコトの日本軍将校役が気になって気になって全然話入ってこなかった場面も。

そこは國村さんが指導してやれよ、と思ったり。

その名だけは知っていましたが、恥ずかしながら詳細は知らないミッドウェイ海戦。本作を鑑賞して、そのあらましを知ることができました。ただ、アメリカ制作の作品なので、当然のことながらアメリカ目線で描かれます。日本人の自分が見ても、アメリカ人の心情を察することができるのですから、アメリカ人が見たら胸がすく思いがすることでしょう。

しかし、当時の日本の置かれた状況や立場、軍部内の対立等もきちんと描き、日本への配慮が感じられる部分が多かったのは好印象です。おそらく入念な調査に基づいて、中立的な視点で描こうとしたのでしょう。その努力は感じられました。

また、アメリカ映画にありがちなヒーロー礼賛を色濃く打ち出していないのもよかったです。本作では、凄腕パイロットのベストが中心人物として描かれてはいますが、決して彼の英雄譚として物語を成立させているわけではありません。戦争に関わる、あるいは巻き込まれた、さまざまな立場の人を、それこそ敵味方なく絶妙なバランスで描いているところが実によかったです。

そして、圧巻なのは、ほぼ全編にわたって描かれる大迫力の戦闘シーン！最近の作品にしてはVFXがやや粗く見える部分もありましたが、それでも空中戦や急降下爆撃機の恐怖は嫌というほど味わえました。地上から見た真珠湾攻撃や爆撃機から見た対空砲火は、戦争の悲惨さや愚かさを存分に伝えていたと思います。

その戦闘シーンの前後も、ほとんど緊張感が緩むことなく、テンポよくつないでいたので、上映時間の長い作品でしたが、息つく暇なく見入ってしまいました。ただ、おかげで、ただでさえ多い登場人物が、入れ替わり立ち替わりで、前半はまったく人物が追えませんでした。もう少し人物を絞ってスポットを当てては…と思わなくもないですが、そうすると英雄譚に陥りそうなので、落とし所としては妥当ではないかと思います。

鑑賞後、いかなる理由があるにせよ、やはり戦争は愚かな行為だと改めて感じました。戦争映画はそれを伝えるものであってほしいと、いつも思います。だからこそ、功績をあげた母国のヒーローを描く時でさえ、自国からの一方的な視点で描くのではなく、相手国、軍上層部、一般兵、民間人など、多様な視点を通して描き、観客自身に考えさせるような作品であってほしいと願います。

空中戦で、艦隊を攻撃していくシーンの連続で迫力ある緊張感たっぷりの映像が続く。
最初は真珠湾攻撃で壊滅的ダメージを受ける米軍のシーン多々だが、当然その後は史実であることもありアメリカ映画の本領発揮で日本のダメージシーンが多くなっていく。
残念ながらどうしても日本側にエールを送りたくなってしまって公平にはなかなか見れないわな。
中国資本も入っている作品のようで、反日を表すようなシーンがパラパラあるわ。
以上が気になる点でもあるが、その他の部分では
かなりグッド。
十分楽しめた。
アメリカ万歳なので、少し減点。笑
それにしてもマイケルベイの「パールハーバー」から19年。さらに正直覚えてないが、センサラウンド方式の「MIDWAY」から44年。時の流れは早い。

エメリッヒがミッドウェー海戦を撮るということで、映像は凄いだろうが、ドラマ部分はどうなのと？

戦闘シーンは期待以上に素晴らしかった

ドラマ部分はまあまあ

アメリカ側は登場人物が多く白人ばかりで戦時中なので髪型も服装も一緒のせいか途中まで一部を除いてみんな一緒の顔に見えてしまう

浅野忠信がストーリーの説明係の役割で日本人俳優で一番セリフが多いのだが、英語字幕があるとはいえ何を言ってるのか解りづらい

史実とはいえ日本人が観て決して面白い映画ではないが、戦闘シーンは最高

だいぶ昔の映画、「トラ・トラ・トラ」は実写で実寸大のセットや実際の飛行機（T-6等）を飛ばして戦闘シーンを撮っていたのだろうが、この映画は最新のVFXで作り上げているが迫力は実写とそん色なく緊張感を保ちながら見入ってしまった。
若干セピア調の古びたような色合いは、その時代の雰囲気を表すためか、アメリカ人の好みなのか？悪くはないと思います。
ストーリーは日米双方の目線で描いたとは言うものの、アメリカ映画なので当然アメリカンヒーローものには間違いない。
意外だったのは山本五十六をトヨエツが演じていたこと。まあ、それなりに歳をとったって感じか？
日本人としてはこの手の第二次大戦をテーマにした作品は、思いあがった軍幹部たちのおかげでここまでの戦いに及んだこと、最後の引き際も判断できずに３００万人の死者を出したこと、ほんとに怒りがこみ上げてきます。
とわいえ、はからずしも劇中、米潜水艦の放った魚雷よ当たれ、米軍よる逆落としの爆弾攻撃で帝国艦隊の空母に当たれと、ドキドキする気分になったのは流石、アメリカ産のエンターテイメント作品だからな？

120本目。
席が難しそうだから、来週にしようか迷ったけど来週観れる保証もないしと思い観賞。
コメントしづらいから、星の数は取り敢えず。
とは言え雑念だらけの俺は、つい余計な事を考える訳で、片言だなぁとか、ディック・ベストって、名前弄られるだろとか。
そんな中で、ふと思ったのは、演習ではないが、今の時代はゲームではないになるんだろうなと。

かなり迫力のある映像で、当時としては人の力というものが重要であったということがよくわかる。その点で日本もアメリカも同じ技術力、戦力を持っていたことを実感した。ただアメリカはやはり国力というか、日本の脅威に対して情報収集などきちんと戦力として総合的な力を発揮したのに対し、日本は結局精神力に求めたことの結果何だと思う。

ミッドウェイ海戦の映画なんですが真珠湾攻撃から話が始まっているから肝心のミッドウェイ海戦の内容が薄いです。
個人的には重要ポイントと思っている利根4号機の索敵の部分とか、日本側視点として飛龍の攻撃隊の奮闘(小林隊、友永隊)シーンが無かったことが非常に残念でした。
ドーントレス1機とゼロ戦2機の戦いはアメリカ映画ぽいですね。
ストーリーだけであれは駄作といわれた元祖ミッドウェイのほうがましです。
元祖ミッドウェイのストーリーで今回の映像を組み合わせたらいい感じになるんじゃないでしょうか。

久々の本格的、戦争アクション。急降下爆撃がリアルで迫力があった。石油を止められたなどの事情があったにせよ、アメリカ相手に無謀な戦争を仕掛けたものだ。こんなことは映画の中にとどめておかなければいけないと、改めて思わされた。