ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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評価が高すぎると思っていた
見かけるレビューが偏っていたので、その時評価4.2とあったのだがあまり真に受けないようにして観に行きました。ストーリーに演出、素晴らしかった。
りんが一果への電話を切り、最後のダンスを始めた瞬間、軽快に楽しく可愛らしく踊る姿に観ているこちらの心がざわついて、気持ちにメリハリをつけさせられた。彼女が死を選ぶのは悲しいけれどあまりに自然だったので、美しく描いてくれてありがとうとも思った。
一果がバレエを始めて技術も心も変化していく様に無理がなく、それがよかった。
凪沙の、ホルモン注射によるホルモンバランスの崩れ、多量の汗に吐き気に苦しそうなのも、わざわざ言葉で野暮な説明がないのも良かった。時代によってはあれを観ただけでは分からなかったかもしれないけれど、絶妙な説明の少なさ。おそらく作り手の方々もとても迷われたのではと思う。
そして登場する実の親達が皆子供の心を見ていなくて悲しかった。
凪沙の母はショックが大き過ぎた為かもしれないけれど、ああ言われると思っていたから凪沙もずっと話して来なかったのだろうと思う。
悲劇に終わっていたかもしれないそれぞれの人生に、救いがあった。
普段レビューはあまり書かないけれど、思い出されて仕方がなかったので書かせてもらいました。素晴らしい映画を観られて良かったです。
ジョーカーに通じる暗さ
ミッドナイトスワンを見るのを少し躊躇していた。
評判の良さは耳にしていたもののポスターや予告からジョーカーのような暗さを感じたからである。
なので見るのがかなり怖かった。(もちろんどういった話かという大体のあらすじは知っていたが)
冒頭からかなり暗い。
新宿という繁華街の裏で生きている主人公。
ゴッサムシティの裏でピエロとして生きているジョーカーと少し重なる。
勿論、話はスリラー映画では無いし監督もそんなところを意識してはいないのだろうが。
主人公はトランスジェンダー。あそこもまだついているが心は女性でショーパブで働いている。
とある事情で親戚の娘一果を預かることになる。
やがて一果はバレエと出会い、その才能を開花させていくのだが、この作品で注目したのが対比である。
一果とりん。
そして、凪咲と早織
一果とりんから見ていこう。
二人はバレエを通じて交流を深めていくが、一果のバレエ人生が上り坂であるならりんのバレエ人生は下り坂である。
お金もなく、人とコミュニケーションをとることが困難な人見知りの少女がバレエを通して世界へと羽ばたいていくのに対し
りんは、裕福で幼い頃からバレエを習ってきたが怪我が原因でバレエをすることが出来なくなり、最後は悲劇的な結末を迎える。
次に凪咲と早織。
この2人のテーマ?は母親の愛
早織は血の繋がってる母親
凪咲は血の繋がってない母親
そして、早織は最初どうしようもなく未熟だった母親だったが更生し、バレエのコンテストで一果が緊張で動けなくなってしまった時に舞台に上がって抱きしめたりとしっかりと一果の心の拠り所になっていく。
対して凪咲は実の母よりも深い愛情を注ぎ一果との関係を深めていくがバレエコンテストでの早織と一果を見て身体も本当の母親になろうと手術を受けてしまう。そしてあの最期が待っているのである。
このような二つの対比がとても興味深く、バレエの美しさもあって叙情的でありながらずっしりと心に響いた。
生きる光として
心が痛くなった。
途中、何度涙がこぼれそうになったことか。心に響いた台詞が観終わった後も残ったままで消えていかない。
凪沙の視線の先に、ふとした仕草に、ハイヒールを鳴らし歩く姿に。一果の表情、そしてもちろん彼女の踊る姿に。
それにしてもスクリーンに映るバレエのシーンはなぜにあんなにも美しいのだろう。この作品に限らず。踊るという行為は人間の内なる叫びから来ているのか。
LBGT、ネグレクト、母性愛、貧困、生まれついての環境、持って生まれた才能……考えてしまう事柄がありすぎて少々混乱気味。
ただ、虐待されている中学生の女の子を普通は親戚のおじさんには預けないだろうとか一果と母親との関係性とかそのあたりの設定に疑問点はあったけれど。
人生は思い通りにならないことばかりだ。
もし、もうどうにも自分のためには生きられないと思うのなら、誰かのために生きるという感覚を確かめてみてもいいのでは。モノやコトではなくて温もりのある誰かのために。
生きることから離れていかないで。
時おり挟まる東京の夜景のキラメキと全編に切なく流れるピアノの音色が美しくも悲しい。
切なく美しい愛のお話しでした
心が痛い
醜いアヒルの子は強く輝く
痛くて切なくて優しい映画
あちこちから嗚咽が聞こえてきて、私も涙があとから後から出てきました。エンドロールが終わるまで誰も立ち上がることがなく静まりかえっていました。1日経った今でも、頭の中を草彅さん演じる凪沙の表情や仕草がフラッシュバックしてきます。本当に、痛くて切なくて、優しく、儚く、魂を揺さぶられる映画です。まだ観られていない方は是非、映画館へ!!
ジャニーズを退所してよかった
トランスジェンダーの役なんて
本人がやりたくても事務所はOKを出さなかったと思う
草彅剛の役者としての振り幅を広げる事が出来て
ジャニーズを辞めた事は大正解でした
凪沙が海辺で命を落として
一果がなぜか沖へ向かって海の中を歩く場面
最初に見た時はよくわからなかったけど
あれは凪沙にしか見えない幻覚だったのかな?
一果がこの悲しみを乗り越えて海の向こうへと巣立って行った
服部樹咲さんのバレエのシーン
美しいです
本当に大切なもの
今年のベストに入る作品でした。
草彅さん、すごいな。
人間の様々な感情を一気に吹き出したような時間でした。
一果をちゃんと認めて、信じて、抱きしめてあげる。それだけで子供は安心する。自分は生きてていいんだって。短い間だったけど、一果にとって、人生を変える重要な時間だった。
もう、凪沙さんはお母さんだったんだよ。一果にとって大切な人だったんだよ。でもね、本当に心も体もなりたかったんだよね。苦しいね。
そして、運命は残酷。だけど、幸せだったね、最後に一果のバレエが見れて。
水川あさみ演じる、本当の母親はコテコテの下品な広島のヤンキーだったけど、なんか急に更生してまして…その更生するまでの一果との葛藤みたいなものはもう少し描かれててもよかったかなと思いました。
一果演じる服部樹咲ちゃん、スタイル抜群だし、バレエが素晴らしかった。初めの頃の垢抜けない地味な印象がどんどん輝いていく表情はなかなかのものでした。花とアリスの蒼井優を思い出しました。これからの活躍が楽しみの女優さんですね。
俳優、草彅剛氏の名演技に感動
予告編を見た瞬間から絶対に見たいと思い、プレミアボックスシートを予約して、見に行った。
本当に見て良かった。
感動した。
涙がポロポロ出て草彅剛さんの演技に震えた。
何回見てもきっと泣いてしまう。
草彅剛さんの役作りは、深い。
彼の作り出す、孤独感、飢餓感、胸が押し潰されそうな悲しさ、痛々しさに、ただ、圧倒された。
上辺を演じているのではなく、キャラクターをなぞるわけでもない。
草彅さんは、その役に入ってしまう、なりきってしまう役者ゆえに、見ている自分は芝居を見ているというよりは、無力な傍観者であるような気持ちになった。
水川あさみさんは、バラエティなどで見ると明るく綺麗な方であるという印象なのだが、この映画の中では、くたびれた醜い、業の深さを感じさせるような憐れな女性を、登場回数はそう多くはないながら、うまく演じているため、一瞬誰だか分からなかったぐらいであった。
服部樹咲さんは、美しかった。
踊りの表現力、技術だけではなく、若くひたむきなその姿勢から、これから先もきっと輝ける、そんな事を予感させる存在だった。
テーマが深く大きいため、なかなかスムーズな展開が難しそうであり、諸所にぶつ切り感が否めないものの、草彅剛氏の珠玉の演技ゆえに一見の価値以上の映画になっていると思う。
観るものを凌駕し、魅了する草彅剛氏の圧巻の演技力が、渋谷慶一郎氏の奏でる美しくも哀しい旋律のなかで、際立っていた。
もう一度、映画館へ見に行く予定だが、2度目でもやはり楽しみである。
。。。俳優、草彅剛氏の活躍をこれからも楽しみにしています。
海とスクール水着
悲しくて美しい。
草彅さん演じる主人公が、少女と出会い、母性が生まれたゆえの悲しく切ないストーリー。
ナギサの母性を感じるシーンが出てくるたびに泣けてしまいました。
コンクールの時、一果ちゃんのバレエの演技がすごいという噂話がきこえたときのナギサの嬉しそうな表情。本当の母(水川あさみ)が現れて、いたたまれなくなり、その場を立ち去るナギサ。そしていよいよ女になる(性転換手術)を受ける決心をする。
「一果、私ね、女になったの。だからあなたのお母さんにもなれるのよ」
号泣です、号泣。。あれは草彅さんではなく、ナギサにしか見えないことにもビックリです。
子を持つ母として、ナギサの想いが切なすぎて苦しくなりましたが、一果がバレエの道を切り開いて進んでいったことにより、報われた。
ナギサがどうなったかの描写がなかったのですが、
最後のエンドロール後の映像は、回復して元気になったという解釈でいいのかな。。
是非とも多くの方に観て欲しい作品です。
凪沙ならではの格好良い母性!
草彅さんの演技が好きなので、予告を見た時から見に行こうと決めていた。
今回の、トランスジェンダーという役は難しいと思うけど、草彅さんは凪沙というリアルな人を生んだと思う。
本当に素晴らしい役者。
LGBTに偏見はないつもりでいるけど、実際のところを知らなかった。
今はまだまだLGBTの人が生きづらい社会なのだと知ることが出来た。
「どうして私だけ」と嗚咽する凪沙を思い出すと、数日経った今でも泣けてくる。
凪沙という人が、私の中に隣人のように根付いてしまった。
今後はLGBTのニュースを見聞きする度に凪沙を思い出して心配したり喜んだりするだろう。
本来の自分で働けるのがショーパブだけなんて社会はいけないね。
法律や人の頭が柔軟でないから、子供には中性的な名前をつけた方が良いみたい…と考えた。
実家を出る時の凪沙の、赤いコートの後ろ姿がとても凛々しく、プライドに溢れていて格好よかった。
自然体
何も画のないエンドロールでもう少し泣いてから帰りました。
草薙剛さんは綺麗でしたけどものすごく現実でした。美しい映画ではない。いろいろ考えてしまってエンドロール終わるまで立ち上がれずもう一度泣きました。
イオンシネマは月曜日、誰でも1,100円で見れるんですね。知らなかったのでとてもお得でした。
感想+小学生の母親としてネタバラシます
映画本体にはとても満足しました。
凪沙がとにかく魅力的。なぜだろう?優しいからかな?
現実には辛い思いをしながら生きている人生なのでしょうが
男とか女とか性別を越えて会ってみたくなるような人柄でした。
ストーリーについては人が死に過ぎる。
二人も殺さなくても十分面白い映画なのに残念でした。
なのでマイナス1です。
小3の娘を連れて行きましたが、少し難しかったとのこと。
親から見ても、あんまり理解していなかった様子。(うちの子は若干幼いタイプというのもあるかも)
親として気になった点をネタバレで箇条書きにします。
親子で見に行くか悩んでいる方は参考にしてください。
・一果が裏バイトとして素人カメラマン相手の撮影モデルをやっていた。(一果は着衣モデルだが周りには水着などでモデルしている子の描写アリ)
・暴力的描写が3回。一果が上記のカメラマンに椅子を投げる。同級生に椅子を投げる。凪沙の友達がモップで男を殴る(若干の流血描写)
・一果の友達の自殺(飛び降り)
・凪沙の局所手術風景(流血は印象にない)
上記を知ってたら私は連れて行かなかったかも。。。
一番嫌だったのは自殺の描写です。
もしかしたら娘は気づいていなかったかも?と思う位の一瞬さですが。
私自身はもう一度見に行きたいと思う位良かったです。
また凪沙に会いたいので、次回は娘抜きで集中して観賞してきます。
母親の愛情
ずっとつつましく掃除して孤独に過ごしてきた凪沙だったのに、1人の少女のために母性を開花させてしまった。それが良いことだったのか、、、少女がいなくなって、自分の生活が崩壊までしてしまい苦しむことになる。でもきっとそれも幸せに感じたのだと信じたい。
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