花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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ホントに花束みたいな映画
邦画、ましてや恋愛映画にアレルギー持ちの自分が、映画館で鑑賞して「よかったなー」と思えた映画。最近、プライベートが単調なので再度自宅で鑑賞。
無駄のないシーン構成で、誰しもが自分の恋愛経験と重ねてしまう(なくても、錯覚させてしまう)映画なのではないでしょうか。
「花束みたいな」と形容し、恋愛が花開くとき、いつかは枯れてしまう恋愛を素晴らしい脚本・美術・演技で描写している。そんな花束みたいな映画をまた見ることができました。
タイトルなし
思ってた結末とは違って、さわやかに終わって◎。てっきり悲しんで別れる失恋ムービーなのかと思って観るの辞めてたんだけど、そんなことなくてもっと早く観ておけば良かったと思った。
恋愛感情を忘れていくけど、こんなときもあったなと改めて思わせてくれる作品。
2回見て正解
2021 初見
この話は「ふたり」の話だ。決して「ひとり」ではない。恋愛に於ける酸いも甘いも、前半はふたりで、中盤はそれぞれで、そして終盤はまたふたりで噛み締めていた作品だった。
冒頭、否、題から、ふたりの恋は過去のものであるとわかる。そこからすぐ時代を遡り始まる5年前の話。彼らは恐らく大学四年生、つまり今の私と同じだった。趣味や考え方、コンバースのジャックパーセルが同じこと、色んなところから彼らは惹かれ合う。ひとりのときは互いを想いあう。そして告白のタイミングまで同じ。個人的に、スマホの画面越しに告白する麦の弱さと、返事をするときに麦の顔をしっかりと見つめる絹の強さが印象的だった。
のちに絹は就活を始める。圧迫面接に涙し、走って駅に駆け付ける麦。ここで自らを顧み私まで泣いてしまった。就活で精神を追い詰められ、誰かに(当時好意を抱いていた人に)頼ろうとしても音信不通で、家にいても常に両親の怒鳴り声を聞く地獄のような日々。ひとりで苦しみに耐えた数か月前を想うと、頼れる誰かがいることや頼れる勇気を持つ絹が心の底から羨ましかった。
麦は最初は自らの夢を追い求めていたが、「絹との現状維持」のためにと就活を始める。そして入社。ここから二人の歯車が、急激ではなく、ゆっくりと、狂い始める。楽しそうな仕事をしたいと話す絹に荒ぶる麦。書店で文学を嗜む絹から遠いところにビジネス書に集中する麦。果ては慌てから絹にプロポーズする麦。学生から社会人になるに辺り、ここまで考え方は変わってしまうのか。そう感じた。
別れる際もふたりであった。タイミングも見事。しかし、見事すぎることに、当時のふたりを再現したような初々しい男女がいたのだ。そのときには戻れない悲しみを無言ながら痛感し、別れを決める。それから数か月、絹の家が決まるまでは笑顔で暮らす。どこまでもふたりで愛を育み、静かに眠らせていた。
この映画を通し、恋愛で本来当たり前であることかつ、私が今まで経験できなかったことに気付いた。恋愛はふたりでするものであることだ。誰かに想われること、心配されること、酸いも甘いも共に噛み締めること、これをふたりですることが、恋愛であると気づいた。私は今までしてきた恋愛だと思っていたものは全てひとりだった。ひとりで誰かを想い、苦しみ、ときめいていた。片想いにも程がある。四月から社会人になり、様々なことが変わりゆく。恋愛の仕方も変わるといいのだが。
今作はノベライズ版や脚本が販売されている。そこまで読んで、じっくりと噛み締めたい。
2022
再び鑑賞。「社会は責任」と話す麦くんの気持ちが痛いほどわかったし、「社会」というレールにしっかりと乗りすぎた麦くんのプロポーズに眉をひそめる絹ちゃんの気持ちもわかった。(二人の実家の環境の違いもあると思うが。。。)
ふたりで恋愛をしたいと思っていたが、相手がいる今、それぞれに恋愛というものがあって、そこに共通点が多ければ寄り添えるのだな、と気付いた。
2度見て最高。
刺さりすぎて死にそう
よくある悲劇的結末の恋愛物かと思ったら、身近にある失恋をしっかり描いた作品だった。
ちょっとサブカルに詳しい大学生というのが絶妙すぎて、出てくる本やゲームもリアルだった。
当初息がぴったりだった二人が就職と共にすれ違っていく様子も、もう戻れないと見ていて分かって胸が痛い。
最後は割といい感じに終わるので後味はそんなに悪くないのが救い。
本当にいい映画なのだが、痛いほどトラウマをえぐられたので二度と観ないかもしれない…
あの時の僕たち私たち
ありえないような奇跡の出会いで始まり
ありふれた日常で時間が経過していく
そして時間の経過がもたらす”変化”と向き合っていく
誰しもに平等に起こり、必然であり自然なことなだけに
どこか人ごととは思えないような、
"あの時の僕たちや私たち"の話だと思わせてくれる大傑作
地に足のついた爽やかなラストも最高
冒頭のカフェのシーン
イヤホンを片耳ずつ訳あって音楽を聴くカップルに対して、言及する"とある一言"が脳裏に焼き付いて離れません。
人生の格言として覚えておこうと思います
とにかく一つ一つの場面について誰かと話したくなる映画
人によって感じるポイントは違えど、必ず”自分ごと”と感じてしまうような場面があるはず。
地続きの世界にあるような実在感のある本作。
”あの時の君たちやあなたたち”の話でもあると思います。
アルバムみたいな
なつかしくてもう戻らないものが惜しい
胸に迫る切なさみたいなもの
を描くファミレスのシーンを撮りたいだけの映画だったら
いいな
こんな大学生いる!と思いなつかしくなる反面
ふたりの話題に上るひとつひとつの事柄は
ふたりにしかないもので
かけがえのない気持ちにさせられる
アルバムみたいな映画でした
「カップルが見ると元カノ/元カレを思い出して別れる」と言われていて...
「カップルが見ると元カノ/元カレを思い出して別れる」と言われていて、ずっと気になっていた作品だった。
この映画は限りなくリアルな物語なのだろうなと観ていて思った。多少、映画の筋書き上偶然にしてはできすぎているような部分があったところでさえ、恋愛をしている人はみんな自分たちが主人公になった気分になって些細なことも運命のように捉えているということを描いているように思えた。
後半はともあれ、前半はすごく理想的だなと思った。趣味や価値観が合う人と出会い、互いに恋をして、楽しい時間を一緒に過ごして、、、でも、たった数年もすればお互いの考え方は少しずつ変わっていて、最初はほんの小さかったズレがやがて大きな歪になっていた。仕方がないことだけど、寂しく思えた。
この映画の大きな特徴のひとつとして、対比の描写が上手だなと思った。
出会った当時と別れる間際に描かれていた対比は、時の流れを表すだけでなく、二人の心の距離も表れていたと思う。スニーカー、ファミレス、本、映画、ベランダ、、、
特にファミレスは、交際が始まった場所であり終わった場所として大事な場面で登場したが、特に別れ話をしていたところはすごく大事なシーンだったなと思う。結婚をするか、別れるか。どっちに転ぶこともあり得た人生における重要な場面で、世の中には同じような場面を経験した人がきっとたくさんいるのだろうなと思った。
結果として二人は別れるという選択肢をとって、それだけ聞くと一見バッドエンドのようだが、私はハッピーエンドだったのではないかなと思う。別々の人生を歩むことにしたけど、互いに幸せを願った未来への大きな一歩を踏み出したエンディングだったと思う。
人生は始まりと終わりの繰り返しでできているのだなということを強く実感した。
日本映画なんだけどなんかフランス映画っぽい
恋人との別れを客観的に考えると誰もが一度は経験する切なさがこの映画にはある。菅田将暉さん良かった。
現実と夢の狭間でのすれ違い。
別れのシーンがフランス映画だったらどんな感じかと
想像したら楽しめた👌☺️
人の価値観は変わっていく
出会ってから同棲するまでは、こんなに価値観が同じ人がいるのか!という位にお似合いな2人で、微笑ましい。
けれど、就職して会社という環境に身を置き、仕事をしていくうちにお互いの価値観は徐々にズレていってしまう…。
ファミレスで、かつての自分達そっくりの子達を傍らに出会いを回想するシーンは切なかった。
時間と共に、身を置く環境と共に人は変わっていく。当たり前のことかもしれないけど、少し寂しい気持ちになりました。
最後は割と明るい感じで終わるのが救いです。
結婚は 早とちりか 勘違いか 若気の至りでするもの
勢いとタイミングを付けて踏み切り、その後の事は運と努力。
これが私の持論です。
相手の家の本棚が まるで 自分の物のようだ。
そんな人に会えた奇跡は 完璧すぎて
だからこそ 時間が経つにつれて色褪せてしまったのだ。
ナレーション多用の脚本は
やり始めると 手放せない。と言う。
見始めて数分で 「あ、これって」と気づいた。
知ってたつもりが時間たって忘れてた。
坂元裕二脚本は 今夏ドラマの「初恋の悪魔」で今までとは違う感想を持った。
初回はもう全くダメで、見てられないくらい。
続けて見る気持ちは持てなかった のが
録画を溜めて置いた間に 評判がウナギ上りに。
じゃあ見てみるかと思ったのはラスト三話って感じの頃。
一気に見始めて どっぷりハマった。
面白かった〜〜。
やっぱり 坂元さんだった!
それに比較するとこの作品は 坂元カラーは出だしから容赦ない。
若い頃にこんな恋がしてみたかった
そう思う気持ちの反面 こんな恋は怖くて生きた心地がしないような気もした。
2020年に死んだ夫は、私と重なる趣味など何一つない人だった。
海水魚と淡水魚が河口付近で暮らしてるような
そんな結婚生活だった。
初めて会った時
今までの私の生活にないものばかりの生き方をしてるから
珍しくて惹かれた。
若気の至り です。
21で結婚し22で子どもを産んだ。
そう
彼女が 妊娠してしまわなかった事
そこに この恋愛の終わりがあったんだと思う。
男の側が 夢を捨てて就職し
会社の雰囲気に丸ごと染まって 言ってみれば いわゆるオトナになっていくのを 彼女はつまらないと感じるっていうのが うーむ、、、
こんな事はリアルに実在するのだろうか
という違和感は湧くかもなあ、、、
そう、、、
つまり 彼女は あの 社長みたいな男を 求めたせいで
彼に 冷めてしまったのだ。
子どものいない女が冷めたら 早い。
女は子どものいるいないで 別人になるからね。
別人に
なるべきだとも思うし。
坂元裕二さんも 評判を重ね
違うもの 違うもの と 食指を広げて
様々なチャレンジをされている気がする。
恋愛の綺麗なとこだけ束ねられたら
こんな感じで別れられるのかもね。
初期の距離が縮まっていく過程は恋愛した人誰もが懐かしく感じるとこだと思う。
主人公の2人が穏やかな性格なんで、泥沼にもならずに淡々と距離が遠ざかっていく。
個人的には先輩が死んだ時の2人の感情の違いに共感が出来た。
サブカルあるあるのてんこ盛りに胃もたれしたけど、そうそう!って思える自分もいた…笑
そこまで同じ趣味思考の人いるかよ!って思ってたけど、これも恋愛あるあるで当時は好きなフリしてたというのがリアルで良かった。
男女の違いを感じる映画
最初の出会いは恐ろしいほど趣味・趣向が一致する事への驚きと感動から始まる。それが2年続くが彼氏のほうが就職してから歯車が狂い始める。
価値観が似た者同士だと、少しのズレが生じると、そのズレが大きく感じ、その積み重ねでやがて修復不可能になる。
この映画の場合もそうだけど、別れるまでに関係維持に努力しようとする気持ちは女性のほうが大きい。だからもう無理!となったら女性のほうが踏ん切りが早く、別れた後も引きづらない。男のほうはというと、忙しさや面倒くささにかまげたり、意固地な部分があり、努力しようするエネルギーを女性ほど使ってないので、別れる時や別れた後も悔いと情が残って引きづってしまう。
私も20代の時にそんな恋愛をしたのを思い出しました。
今では、その当時の彼女に、「有難う!」と「幸せになってね!」という気持ちです。
一番ジーンときたシーンは、出会った頃の二人と同じような会話をする清原果耶のカップルの場面でした。ただ、ちょっと似すぎている点がマイナスでした。
あの光景を見て二人が涙した理由は「後悔」ではなく「情」だと思いました。
★1つマイナスなのは、こういう恋愛映画で不可欠な音楽が不足していた点ですね。素敵なサントラだったら90点だったと思います。
取るに足らない
一男女の光景。よくある話をよくもまあこんなにピックアップして共感ポイントを散りばめたなと。ちょっと思い出しただけ と比較してしまうが、そっちはよりリアル、こっちは綺麗に見せたとでも言おうか。比べるものでもないけど。
おじさんでもグッときました
普段は恋愛ものの映画は見ないですが、たまたま見ました。
若いころの感情がこみあげてくるような感覚をおぼえ、別れのシーンではグッとくるものがありました。
女性の気持ちを少し垣間見えたようで、「現状維持」の考えも少し違うのだなと感じました。
妻とも長い付き合いになってきましたが、出会った頃のことを思い出し気持ちが若返りました。
大学生から大人への恋のロードムービー
どこかにありそうな、友達に聞いたことあるような恋愛物語。
音楽のMVとか、カラオケの後ろで流れてそうなあるあるって感じでもある。
けど、配役がめっちゃハマってて、テンポが良くて、1出会い、2進展、3マンネリ、4別れの気持ちの動きがすごく伝わってきて、スッと物語にはいれて面白いかった。満足です。
最後のお店のシーンは個人的にはめっちゃ好きです。対照的な2組のカップルによって、1出会いと4別れがすごく切なく伝わってくる。
きっといつまでも思い出の中で相手のことが残るんだろうなって、余韻がなんともいえない。
嫌いになったわけじゃないけど、別れてしまう。恋愛って、人って不思議。
大学生と社会人とか、見る時の年代によっても見方、感じ方の変わるだろう映画だと思います。
ザ・イマドキの恋愛って感じがしたけど 主演が2人だったから見続けら...
ザ・イマドキの恋愛って感じがしたけど
主演が2人だったから見続けられたなって感じだったかな
リアル感がすごかった
映画の中と似た状況だったあの時
あー、相手はこの時こう思ってたんだとか
考えさせられた
収まりのいい恋愛映画でした😊
菅田将暉さんと有村架純さんのダブル主演
売れないわけがない
そこへ来て坂元裕二脚本
(しかし昨今の彼の脚本は好きじゃない 暗いものばかりで)
この作品の妙は序盤だ。
有村架純演じる絹
彼女のこだわりというか人に言うほどでもないが、なんで?というあるあるが実に共感できる。
自分は変人なのかと思うか、同じ思考の人はいないのかと思うこともあるだろう。
この映画は後者。
そこから恋愛物語が始まる。
誰しもいつまでもずーっとあの頃のままというわけには行かない
社会の波に抗えず変わっていく
上手くこの物語を進める坂元裕二の脚本に1票。
この時代のリアリティを非常に感じる仕上がりに満足でした。
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