花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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早く観ればよかった
いやー、固定観念ってほんと
持っちゃダメだね。
タイトルから、スィートな
ラブストーリーだと思ってて
これまでチェックしなかったけど、
こんなにいいならもっと早く観ればよかった。
’
二人の口にのぼるサブカルも
長島有、穗村弘、スチャダラパー、
天竺鼠、押井守、今村夏子と
いい感じを突いてくるなぁと
思わず笑った。
’
僕は有村架純側のような男なので(笑)、
ずっとサブカルで生きてきた。
だから女性にはいつも
「地上から2センチ浮いてるみたいな
暮らしだね。いつまで続けるの?」って
苦笑いされてフラれてきた。
気が付くと64歳。
10代とやってることはなんにも
変わっていない。
怖っ。
’
そんな僕にとって、本作は
清涼飲料水みたいに喉元を
気持ちよく過ぎていく。
’
先入観をもっと捨てる。
ほんと、映画はいろんなことを教えてくれるねー。
よくもわるくも大人になってしまった
価値観の変化と成長
色んな場面に自己投影してちょっと胸がギュッとなる
自分の過去の恋愛だけじゃなくて社会人なりたての時‥
あの時の始まりや終わり、葛藤や喜び、悲しみや挫折‥
色んな場面に自己投影して切なくなったり楽しめたり懐かしめたり‥!
個人的に女性の方が男より何歳も精神年齢が上で忍耐力も倍は違うと思っているから、同世代の男はどうしても幼いし拙い。
最後のファミレスのシーンも麦くんは「幸せの現状維持」という目標を忘れて自己都合の「今の生活の現状維持」に行くのは何ら悪い事ではないけど、麦くんの結婚しようの理由のセリフが酷すぎた。
でも、きっと麦くんも心の中では分かっている、あの年齢でまぁまぁのブラックそうな企業に勤めているなら自己洗脳するしかない。
「こういうもんだ」「俺は間違ってないまわりがおかしい」そんなふうに洗脳しないと自分が壊れちゃうんであろう、そこからでてきたプロポーズ?の洗脳中のセリフ。
それすらも聖母の様な包容力で分かっているであろう絹ちゃんが「家族ならいいのかもしれないね」‥
ここで次のセリフは視聴者に想像させる「でも」なのか「じゃあ」なのか‥
のタイミングで若いカップルの登場シーン、あの時の最高に幸せな二人の想い出を思い出した二人は同情や洗脳が解け、元々の二人の感情に戻った上で「家族にならない」選択肢をする‥
そして冒頭のシーンに繋がるけども、
振り返らず見えない手を振るシーンでは「幸せに」なのか「またね」なのか「じゃあね」なのか‥その後のお互いのセリフ‥
何となくよりが戻るかも知れない可能性を含めたエンディング‥お見事でした、いい作品を作ってくれたみなさん、ありがとう!
坂元裕二全開
序盤から坂元裕二らしい特徴的なセリフ回しが面白い。もはやくどすぎるレベル。
中盤からは関係性が悪化していきながらも、ラストは前向きな内容ですごかった。
「二人が別れる」ということはわかっていたものの、それでも暗くさせずに、辛気臭くもさせない新しい失恋もののように感じた。
かなりリアル
社会に飼い慣らされた元夢見る彼氏と自分軸で成長する彼女の話
大学生〜フリーター〜就活〜社会人までの恋愛模様を描いた作品。
趣味や好きな物が一緒だった事から付き合いだした2人。
環境が変わる時に成長の方向性が違うと歯車が噛み合わなくなりチームとして機能しなくなる。
若さゆえの独りよがりで彼氏が彼女を無視してしまったことにより、二人で進んでいた同じレールから知らずしらずと彼氏が脱線してしまったような印象。
出会いのドキドキ
ロケーションの良い素敵なお部屋での新生活のワクワク
などなど、疑似体験をさせて頂け昔の甘酸っぱい気持ちなどを思い出せる映画でした。
一緒にいることがゴールじゃない。そもそもゴールなんてない。
鑑賞後の気持ち
幸せなハッピーエンドは諦めろ。って恋愛映画を観るたびに言われている気がする。
今実際、好きな人がいて、その人と一緒にいると超幸せで、だからずっと一緒にいたい。って思うから、こういう別れの映画を観ると悲しいというかなんというかになる。
鑑賞後の心の変化
一緒にいられればそれでいい
とはならなくなった。
一緒にいて、お互い幸せなことが必須条件
鑑賞後の行動の変化
彼女に別れを切り出されるかもという根拠のない不安を抱えなくていいのかもって思えるようになった
好きなシーン
女の子に花の名前を教えられるとっていうシーン
憧れのルーフバルコニー
嫌いなシーン
ないかな
リアルっぽい
同棲を経験したことのある人にこそささる作品
まさにタイトル通り、花束のように美しく、儚く枯れてしまう。そんな恋を見守る映画でした。
「恋をした」というタイトルから過去形なので、何となく察しはつくが、やはり従来の恋愛映画とは違い、最後には別れてしまう。
一見バッドエンドに見えるが全然後味は悪くない。むしろ別れをハッピーエンドにまで昇華させていて温かい気持ちになりました。
ただ個人的には、最後の別れたあとの3ヶ月間を見る限り結婚しても上手く行ったんじゃない?と麦くん寄りの考えになってしまいます。別パターンのエンディングも見てみたかった。
しかし、ハッピーエンドにしてしまっていたら作品的には普通の映画に成り下がっていたと思うので、これで正解なのだと思う。
個人的に大好きで特に印象に残っているシーンが付き合っていた当時の姿がストリートビューに写っていたラストシーン。小説版から引用すると
「ストリートビューの画面に、多摩川べりの歩道を花束とトイレットペーパーを持って歩く男女の姿が映り込んでいる。顔にボカシが入っているが、間違いなく麦と絹だった。
「バロン! 見てこれ」
麦は嬉しくて、バロンを PC画面の前に抱き上げた。六年前の学生時代の興奮よりも、二度目の奇跡はじんわり温かい。
「ハハハ、すごいねー」
笑いながら画面をずっと見ていた。画像の中の麦と絹は永遠にあの時間の中に静止したまま、よく晴れた多摩川べりの歩道で仲良く手をつなぎ、顔を見合わせている。ボカシで見えないが、きっと笑顔だ。」
—『ノベライズ 花束みたいな恋をした』坂元 裕二, 黒住 光著
この終わり方が繊細で美しすぎて大好きな作品になった。
麦と絹の思い出の中では花束の1番綺麗な瞬間の記憶のままなのだろうなと勝手に想像している。
別れても尚、お互いを思いやりあっている2人を見て、本当にいい恋をしていたんだなと少し羨ましいとも思いました。
少し含みのある終わり方だったので、続編を期待しています!30歳になった絹と麦が見たい、、
映画を見た人は小説版もぜひ読んでみて欲しいです。映画より繊細に詳しく心情が表現されているので、物語の世界観により深く浸れます。
坂元裕二×土井裕泰で見ると肩透かし
恋の終わり方として新境地と言えなくもないけど、むしろ(なんで別れた?)という感じ。
作品としての前後はわからないけれど、有村架純と菅田将暉が出演という意味ではドラマ『コントが始まる』も夢を追う若者の行く末という点ではさほど変わらない。夢にフォーカスを当てるか、恋にフォーカスを当てるかの違い程度。
ざっくりとこの系統でより良い作品は『ちょっと思い出しただけ』とか『劇場』を挙げることができると思う。
あと、タイトル花束みたいな恋をしたの花束みたいは何をもって花束なのか最後まで分からずじまいだった。
同棲から結婚へのタイミング
誰もが言う「出会った頃の付き合いはじめが一番楽しいよね」
同棲を4年もしてると結婚するタイミング逃してる気がする。籍は入れずに同居する…コレって内縁関係だから。
でも内縁関係は一番近い他人なんだよねぇ。
どちらかに好きな人が出来て同棲解消ではないから別れた後も部屋が見つかるまで一緒にいられたのでしょう。
まぁお互いの価値観が違って来たら「現状維持」は苦しいよね。
普通の友達だって価値観が違うのは一緒に居て楽しくないから会いたくなくなるもんね。
けど、自分の中の根底にある価値観が相手の中にもあるならきっと上手くやっていけるんじゃないかと私は思う。
もう一度この映画を見返してみた。
もしかしたらこの2人また偶然街でバッタリ再会して寄りが戻って結婚したりして⁈
そんな可能性も考えてみた。
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