1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
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ダウントンアビーの時代に
第一次世界大戦は1914年7月28日から1919年11月11日の4年3ヶ月続いた人類最初の世界戦争。帝国主義国家がドイツ・オーストリアを中心とした同盟国とイギリス・フランス・ロシアを中心とした協商国の二陣営に分かれて戦い、総力戦という戦争の性格や飛行機、潜水艦、毒ガスなど新しい武器が出現し、戦争の形態を一変させた。1917年のアメリカの参戦によって協商側の勝利となった。戦争の過程でロシア革命が勃発、ソヴィエト=ロシアの労働者政権が出現し、各地の民族運動も激化した。パリ講和会議の結果、国際連盟が発足、ドイツ帝国・オーストリア=ハンガリー帝国・ロシア帝国・オスマン帝国などは消滅した。
この映画の前年(1916年)英国はソンムの戦いで初めて戦車を実戦投入したが、多くは塹壕の戦いであり連合国側は約90万人、ドイツ軍は約60万人の死傷者を出したが決着はつかなかった。そんな中でのこのお話です。
お話的にはA地点からB地点まで伝令を持っていく。というシンプルなお話なんですが、とにかくカメラワークが凄い!飛行機が落ちくるあたりの後半からは特にリアルな臨場感、死んだ馬、たかるハエ、いろんなとこに放置された死体、静と動、神が設定したかのような照明、怒涛の展開でした。
最近、映画見てからハマってるダウントンアビーの英国貴族社会の代償にこんな戦争が行われていたんですよね。
主役のジョージ・マッケイはビゴ・モーテンセン主演の「はじまりへの旅」での長男役でも最高の演技でした。全編ワンカットという事で、それはそれで凄いんですが、途中でスコが撃たれて階段に落ちて気を失った時とかカットしてるような気がして仕方ない(笑)メイキングとかでたら楽しみです。
生々しさ
33本目。
撮影方法を知った状態で観たんだけど、今までと違ってライブ感、生々しさ、緊張感が伝わってくる。
暗転があってからは第2幕みたいな感じで
アート的な感じに思えた。
一息つく余裕が余りなかったな。
アカデミー賞取ってほしかった作品
アカデミー賞最有力と言われた今作、惜しくも作品賞を逃したけれど、ワンカットで撮影されたというだけあって、その場にいるかのような臨場感。出演していた若者2人は心優しい若者で、それにより物語は悲しい方向へ‥。
戦争では人(敵兵)を信じてはいけないと思ってしまった‥
主人公が最初は行くのやめよう!って言ってたのに最後の方では勇敢に司令をまっとうしてる姿はとてもかっこよかった。
自分自身はこちらがアカデミー賞取っても良かったと思った!
平和ボケしてる若者にも是非観てほしい作品です。
グロはほぼないので、苦手な方でも観ていただける作品になってると思います!
奮い立たせるもの
楽しみにしていた一作。
主人公コンビを演じる俳優二名についてはまったく知らなかったが、それが逆にこの映画の中における彼らの立ち位置のようなものを如実に示していたように思う。
全編ワンカット撮影の煽り文句は伊達ではなく、とにかくカメラが主人公に張り付いて進んでいく。
スペクタクルシーンの合間に適度な緩みも設けてあり、その構成が絶妙。
その道中はさながらゲームをプレイしているようで、「メタルギアソリッド」シリーズをプレイしているような感覚に陥り、それも楽しかった(ファンです)。
そのゲーム感も良かったのだが、特に胸を打ったのは繰り返し逆境に立たされる主人公をその都度奮い立たせる演出。
塹壕の崩落から辛くも脱出した主人公はミルクを飲んで回復。
そして戦火の村で出会った新しい命へとそれが受け継がれていく(すげー直接的に)。
激流に飲まれながらも美しい桜の花びらに包まれてまた覚醒。
透き通るような歌声の中、なんということはない、しかし生命を感じさせる森の中で小休止。
最後の地獄を走り抜け、彼は再び野に臥し、樹の根元で命の絆を感じて幕。
かくも無惨な地獄の中で、主人公は幾たびも諦めかけながら、豊かな命に背を押されて前に進んでいく。
その姿に素直に感動させられた。
ちなみに、脇を固める俳優陣があまりに豪華で、それも楽しめた。
たいへん面白い映画でした。
私の中ではアカデミー賞!10部門受賞!!級の映画
ワンカット撮影が目玉となっているこの映画、
終始一貫、緊張感(ハラハラドキドキ)が途切れることなく、
途中からワンカット撮影のことはスッカリ忘れるほど。
本物の戦場に立ち会ってしまった感ハンパなく、
どこまでもリアルな戦場が続く様は、まさに圧巻。
特に第一線の突撃シーンで、真っ先に壕を出て、
次々と特攻していく兵士達を横切りながら
命を賭して使命を果たそうと突っ走るスコフィールドの姿は、
この映画の一番のクライマックスだったかな。
そしてラスト、ブレイクの死を兄に伝えるシーンは、全身が震えるほど感動いたしましたね。
正直ここまで心を持って行かれた映画は十数年ぶりですよ。
※ラストのラスト、スコフィールドが写真を見るシーン、「・・・あれ?写真が濡れてないの?」と思ってしまいました(笑)
観入る
第一次世界大戦、若き2人のイギリス兵がドイツ軍の罠を知り、その戦いに今や身を投じようとしている1600名の最前線部隊に進軍の中止を知らせようとする話。
ハッキリ言って物語の内容は大した事が無い。
しかし、それを補うものが、この映画のウリである「全編ワンカット撮影」。
確かに凄い。
大した事なさそうな話でも映画に吸い込まれる様な体験映像。「主人公達の台詞はどうしているのだろうか?」も興味は湧く。
撮影カメラの進化により人へ近寄る映像はこのくらいは可能だろうなとは思えてしまうが、この映画のアングルまで考えてしまうと「どれほどの緻密な計算あっての映像なのだろうか?」と感心してしまう。
全編ワンカットとは言うものの、私は「リアルタイム」という点では疑問に思った。
昼夜いきなり逆転する部分。
カメラは廻しっぱなしなのだろうか?(昼夜切り替わる所はシーンを数秒真っ暗にして早送り?それとも、夜シーンは大型室内セット?)
そこも詳しく知りたいものだ。
総合的に色々考えるとメイキングか副音声による撮影解説が聴きたい。
(メディア化の際は期待してますよ!!)
さすがに後半は「作品的に息切れしたのでは?」と感じる映像演出シーンがいくつかあった。
前線部隊にいつのまにか合流するシーン。
都合が良すぎ。
また、最後の伝令力振り絞りシーン。ドイツから砲撃を受けてるが主人公は動けて、すぐの周りの兵士達はやられた様に微動だにせず。(多人数細かい指示は流石に無理か)
すんなり進撃中止すると相手の砲弾がすぐ止むのも不可解。
ラスト故郷の写真を眺める彼は何を思っているのだろう?
虚無感が味わえた。
追記:全編ワンカットと配給側や映画評論家ウリ文句を元にレビューしております。レビュー後、本当は違う事が判明致しました。判明後の状況でレビューを書き直しとなりますと、鑑賞後すぐの印象を大きく覆しますので、判明前のレビューそのまま残す事に致します。
(ですので、判明する前の疑問などを個人的にレビューした内容となっております。)
息を凝らし固唾を呑んで観た映画!
ストーリーは単純でイギリス軍の上等兵2人がドイツ軍の罠にかかった連隊へ攻撃中止の伝令を届ける命を受け1日がかりでの命がけの行動を描く。
伝令を受けた将兵のトムとウィルが味方の塹壕を進む映像が迫力があり過ぎた。散髪してもらう兵士や食事をする兵士達、うたた寝をする兵士から塹壕に入ると様相が徐々に緊迫してくる。味方兵士の間をかき分けて進む!塹壕に寄りかかり煙草を吸う兵士、疲れ切った体を横たえる兵士、担架で運ばれる兵士。
大佐からの伝令を受けトムの兄の居る連隊へ急ぐ2人。
ぬかるんだ最前線を抜け、馬の死骸や兵士の亡骸が所々に横たわる。
ー中略ー
遂に連隊へ到着する。兵士、敵との銃撃戦や激流に飛び込んだりの苦闘での任務で武器もヘルメットも失くしていた。
とにかく、この映画は全編ワンカットでの迫力ある映像なので迫力ある映像でした。
一昨年の「カメ止め」も30数分間ワンカットでしたが、本作はよくもこんな迫力映像が撮れたな〜!
というのが感想でした。計算され尽くした映像で、例えばぬかるみを歩く軍靴や地面に半分埋もれた兵士の死体、敵兵と遭遇した燃えあがる廃虚の街。天候も霞がかかったようなどんよりした天候がこの映画にはピッタリハマってました。
一瞬も目が離せない映像でした。重苦しい映像の中で一つ救われた映像は途中で切られたチェリーの木々に花が咲いてたシーンでしょうか⁈
とにかく固唾を呑んで観た映画です!
とにかく臨場感が凄い
サムメンデス監督最新作。脇を固めるキャスト陣にコリンファース、ベネディクトカンバーバッチ、マークストロングと豪華。オープニングの戦場シーンから始まり、全編ワンカットで撮ったと言うリアルな映像、爆破音、とにかく臨場感が凄い!!息をするのを忘れてしまうほど緊迫したシーンの連続、戦争の悲惨さ過酷な運命に翻弄される若者達に胸が熱くなる思いでした。
タイトルなし
1917年
第1次世界大戦下の過酷な戦場
イギリス人兵士2人に
最前線にいる味方の運命がかかっている
重要な任務が命じられた
.
サム・メンデス監督が挑んだ撮影
その映像からは
自分もその場に居るかような感覚になり
緊張感がずっと続いた
.
監督自身の祖父から聞いた体験談を基に
かかれたストーリー
公開中の映画「彼らはいきていた」(PeterJccson: 監督/実話)を
先に観ていたこともあり
ここで描かれているのはリアルだということ
臨場感溢れる映像に心揺さぶられた
2本合わせて観てもらいたい!!!!
Age before beauty. 先行って死んでみたら! … なんて意訳過ぎる?
映画製作者として...歴史的第一次世界大戦のドラマに、戦争映画というよりも多くの方々にに感じてほしいと考えていた
”時を刻むスリラー” ...として
映画における撮影方法に対して
"誰も触れることのできない神によるトラッキングショット...”
”映像は、限りなく華麗に滑るように..."
人を救うために急がねばいけない!...人間不信のディオニス王か?特別命令を受けたミラー大尉か?はたまた濡れ衣を着せたギャングのリーダー、ルーサーか?この映画自体は、嫌な例えとして人間の心理の性的でない力強いリビドーを目の当たりにする。
It is a direct order to call off tomorrow morning's attack.
立ち止まってはいけない!飛行機なら1時間かからないのに..司令官は、若き伍長二人だけで行かせ、小隊を組んで作戦行動を何故とらないのか? 自分の祖父から聞いた話からか?…いやイギリス人らしい ”着実に” ”時間厳守に” という発想からか?
Sir, is it just us?
"Down to Gehenna or up to the Throne.He travels the fastest
who travels alone."
若き兵士よ!人を頼らず自分たちで遂行せよ!この例え文句。しばしば出てきて、しかもラスト近くでは、 "The Jumblies" という詩の部分を聞かせて彼らのミッションの隠喩の部分も登場するのでこれをどのように訳し、日本の視聴者にどのように分かってもらえるのか...変に訳せば、台無しに。
5分に一回欠かせない愚かな戦争というエロ・グロ・ナンセンス。それを地で行くこの映画。馬の死骸に群がるハエ・ハエ・ハエ、泥に埋もれた顔だけの兵士にドキッ、死体には過度に誇張された映画ハクソンリッジでもお馴染みのネズミちゃん達。終いには戦闘機がこちらに向かってくる始末。確かに類まれなる精巧でしかも実物以上に美術的想像力の賜物のギミックであったり、予期しないイベントをサラ~ッと何もなかったように突然ブチ込んでくる撮影方法は、見ている者を釘付けにして目をそらしていては一瞬の出来事を見逃すと後々後悔するような話の滑らかすぎるほど滑らかな連続性がこの映画のモットウと言われる所以か?
"Through this holy unction may the Lord pardon thee all faults or
whatever sins thou hast committed."
上官としてではなく、彼らの行く末を案じて・・・病者の塗油
そこまでして戦場では戦わなければならないのか? スコフィールドの言葉が惨いことを言うことで里心を遠ざけている。映画の幕が閉じる前にこの言葉が彼なりの強がりと....
I hated going home. I hated it.
When I knew I couldn't stay.
When I knew I had to leave,
and they might never see me.
なけなしの戦時での配給食を分け合った戦友にこの言葉は言えるのか?
Am I dying?
Yes. ためらいながら......
Yes. I think you are.
稚拙な者には決して分からなかった二つのフレーズに共通するものとは...この映画のキーポイント…グリーフワーク(Grief work)。愛する人、大切な家族、それと故郷をなくす恐怖 ...克服する大切な映画と知ると単なる映像では終わらなくなる。
後半になると幻想的であり、何か恐ろしい前触れを思わすように....照明弾の明かりに照らされた廃墟を駆け抜ける場面となり、それから実際の時間がそのまま経過しているような..暗闇から空が刻々と白み始めるまでの一連の流れは、ほとんど台詞をそぎ落としたような感覚になり、ラストの砲撃のシーンよりも印象に残るものとなっている。ある視聴者はこのように述べている。「映画1917は没入型映画製作の成果であり、印象的な映画撮影、映画編集、セットデザインを備えています。 戦争の緊張と冷たさを人間の深い感情と巧みにバランスさせた、ほぼ完璧な映画です。」たぶん多くの方は、支持されると思うが...
I hope today might be a good day.
Hope is a dangerous things.
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Last man standing.
フランス語で音を意味するエンタメサイトVoxの電話インタビューによると”ワンショット”コンセプトを決めた理由を監督は、こう述べていた。「このストーリーを2時間の”リアルタイム”で伝えたかったので、観客を男たちの体験に釘付けにすることは自然なことだと感じました。 時々刻々と動くスリラーのように動作する映画では、観客に1秒ごとの経過を感じ、彼らと一緒にあらゆる一歩を踏み出し、地理と距離、身体的な困難を認識してもらいたいと思いました。 あなたが彼らと一緒に物語を生きなければならないという気持ちは、カットしないことによって強調されます。」
リハーサルのプロセスにおいて、信じられないようなすべてのシーンでその距離を測定する必要があったほど綿密に練られたとされる撮影計画。それをも打ち砕くような急変しがちな自然の風景……常に変化しており、大気、光、雲、条件、そしてカメラと俳優との関係はステージ上のような演劇とは180度違っていると思うと…そんな拘束時間を考えると主な登場人物を2人にしたのは、物理的解決手段の最適なものとなり最初に述べた揶揄に対して撤回したい気持ちにもなる。
戦争映画ファン以外の方でもすんなりとサクッと見ることのできる映画と言えます。
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