「技術あっての没入感」1917 命をかけた伝令 ちゃんあつさんの映画レビュー(感想・評価)
技術あっての没入感
クリックして本文を読む
ワンカット風作品として興味を持っていましたがアマプラに出ていましたので視聴しました.
ワンカット編集という技術視点でプロモーションされていた映画だと思いますが,無駄遣いや技術への固執ではなく,必要性をもって技術が使われている点に大変感銘しました.
情報が断絶した下で情報の伝達に命をかける主人公たちを描く際に,ワンカット編集は観客側にも情報の制限をもたらし,共感と没入感を演出することができています.
というのも現代社会に生きる私たちにとっては,情報伝達の不自由は普段あまり実感することのないことです.そして私たちは情報を粗末に扱いがちです.
そうした観衆を主人公たちと同一の位相に引き摺り込むためにワンカット編集が必要不可欠であったのだろうと思いました.
加えて余談ですが,近年流行りのTPSやFPSゲームプレイヤーにも相性の良い視覚効果だったのではないかと思います.
それにしても水の上を跨ぐシーンなど,どう撮影したか想像もつかない映像の連続です.素晴らしいですね.
コメントする