「技術」1917 命をかけた伝令 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
技術
バードマンの時よりも技術は向上されてるみたいだ。あんな事もこんな事も出来るようになってる。
ただ…映画としてはどおなんだ、と思う。
「全編1カット風」
この演出技法が作品に必要であったかと問われれば絶対ではなかったと思える。
意味付けは出来ると思う。
戦争映画である事から、過ぎていく時間とか戻らない命とか、そおいうものの印象は深く表現されてたように思うのだけど…作品としてはのっぺりした印象だった。
映像見本市を見てるようでもあった。
業界へのプレゼンならば満点の仕上がりだとは思う。
本作品を見て思うのは「よく出来てるなぁ」だ。この手法が緊張感を増してくれる風でもなく、感動をもたらしてくれる訳でもなかった。
1カット風に出来るのは凄い事なのだけど、1カットでやんなくてもいいじゃんと思えちゃった事が残念だった。
どおせなら「この作品は1カットじゃないとダメだったんだ」と思いたかった。
大変な撮影だったと思う。
撮影環境も従来とはガラッと変えたのではと思うし、カメラも違うんじゃないかと思ったり…この作品がもたらした技術革新は結構なモノじゃないのかとは思うけど…技を観たいわけじゃない。
ラストの平原を疾走するカットは凄い良かった。なんだろう…やっぱ何を撮るかによるんだろうな。演者の心情にリンクするというか…表現するというか。
そんな基本的な事を改めて考えた作品だった。
ぶっちゃけ途中から飽きる。
二番煎じ以上の技術革新はあったんだろうけど、コンセプトとしてはやはり、二番煎じであった…。
映画を観て「上手に撮ってんなぁ」は褒め言葉でもなんでもないと思う。
むしろそこを評価されたら失敗だと思う。