劇場公開日 2021年2月11日

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「熱演が圧巻。現代社会でもがく男の、切なすぎる物語。」すばらしき世界 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5熱演が圧巻。現代社会でもがく男の、切なすぎる物語。

2021年3月21日
PCから投稿

悲しい

単純

難しい

【賛否両論チェック】
賛:演者さんの怪演・熱演が見事で、思わず圧倒されてしまう。現代社会での社会復帰の難しさや、そんな中でも必死に生きようとする男の姿が、切なく描かれていく。
否:物語自体はかなり淡々と進むので、興味を惹かれないと退屈してしまいそう。暴力シーンやラブシーンもあり。

 物語全体を通して、役所広司さんの熱演が見事で、観ていてとても切ない気持ちになってしまいます。綾野剛さん主演の「ヤクザと家族」でもそうでしたが、一度道を外れてしまった者が社会復帰する難しさや厳しさを、非常に身近な物語として感じさせてくれるようです。
 ただ、やはり小説の映画化なせいもあってか、ストーリーそのものはとても淡々と進んでいくので、人によっては観ていて退屈してしまうかもしれません。
 暴力シーンやラブシーンもあるので、気軽に観られる映画ではありませんが、現代社会で必死にもがこうとする主人公を等身大で描いた作品ですので、是非ご覧になってみて下さい。

門倉カド(映画コーディネーター)