許された子どもたち
劇場公開日:2020年6月1日
解説
「先生を流産させる会」「ライチ☆光クラブ」の内藤瑛亮監督が、実際に起きた複数の少年事件をモチーフに、構想に8年の歳月をかけて自主制作映画として完成させたドラマ。とある地方都市。不良グループのリーダーである中学1年生の市川絆星は、同級生の倉持樹に対するいじめをエスカレートさせ、ついには彼を殺してしまう。警察に犯行を自供する絆星だったが、息子の無罪を信じる母親・真理の説得により否認に転じる。少年審判は無罪に相当する「不処分」の決定を下し絆星は自由を得るが、世間では激しいバッシングが巻き起こる。そんな中、樹の家族は絆星ら不良グループの罪を問う民事訴訟を起こすことを決意する。
2020年製作/131分/PG12/日本
配給:SPACE SHOWER FILMS
スタッフ・キャスト
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2020年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
事件には被害者と加害者がいる。ニュースを見た時に多くの人が想像するのは、「自分や家族が被害者だったらどうしよう」ということだろう。反対に、自分やその家族が加害者になることを想像する人は、相対的には少ないだろう。
だからこそ、いざ自分の子どもが加害者になった時、どう対応すればいいのかわからない。実際、自分が加害者であることを想像することは大変なストレスである。被害を受けるのも大変つらいことだが、加害者となった時のそれは質が異なる。
この映画は、加害者側を徹底的に描いているのが良い。加害者になることを想像できない(したくない)我々に代わって、加害者になるとはどういうことかを教えてくれる。
事件後、少年の家族は逃げるように引っ越すことになる。名前を変えてもばれてしまう。いじめで殺した側だった少年が今度は世間からいじめの対象となる。これを単に「因果応報」としてしまっていいものかどうか。このいじめの連鎖はいったいどこまで続くのだろうと暗澹たる気持ちになる。加害者がいるから被害者が出る。加害する心理は本当は誰でも理解できるはずなのだ。この映画が示すように、誰もがいじめたい欲望を抱いているのだから。内なる加害の欲望を自覚して初めて、それをコントロールできるようになり、加害を止められるのではないか。
2022年3月18日
Androidアプリから投稿
2021年11月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
犯罪被害者視点で描かれた映画は多い。報われない、継続する苦しみを抱え、視聴者も同情、理不尽さなど共感しながら見やすいからだろう。一方本作は終始加害者視点である。同情や共感をおぼえることはなく、胸糞悪いだけで腹立たしい。司法制度、弁護士、親から許された子どもたちがどうなるのか。裁かれることもなく、バチが当たることもなく、スカッとすることもなく終わってゆく。このモヤモヤを残すことが作品の狙いであったのだろう。まさにやるせない映画だった。
いやー非常にリアルな話で面白かったです。
加害者の息子のいけすかなさもさる事ながら、また母親がよくない、まさにマザコン。
引っ越し先での学校で、過去がわかったときがまたリアル、どうしようもない教師もリアルで。
いじめられてた子は素直でとてもいい子だったね。
主人公の男の子がその子に残したのは喫煙と顔のキズというひどい仕打ち。
更生して、何かが変わるって感じではなくて少しだけ最後は心情の変化はあったのかもしれないがあのままではなんも変わらないだろうなー
最後の河川敷暴れはなんだったのか長いしいらないのでは笑
途中まではすごく面白かったが所詮物語なのだから加害者側にももっと反省や変化や希望に繋がるものが欲しかったな。