ナイル殺人事件のレビュー・感想・評価
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『ナイル殺人事件』といえば、ジョン・ギラーミン監督、ポワロ役ピータ...
『ナイル殺人事件』といえば、ジョン・ギラーミン監督、ポワロ役ピーター・ユスティノフの1978年作品を思い出します。
また、デビッド・スーシェ=ポワロの2004年のテレビ版『ナイルに死す』も印象深いです。
さらに、アガサ・クリスティーの原作も2度読んでいるので、犯人は知った上での鑑賞です。
第一次大戦中のベルギー戦線。
エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)が所属する部隊は、塹壕の中で命令を待っていた。
下された命令は、次に吹く海風に合わせて煙幕を焚き、総攻撃をかけるというもの。
すぐに風が吹く、と海鳥たちの様子から判断したポワロは上官に進言。
それが功を奏し、突撃は成功裡に完遂した。
が、隊長は敵方が残した罠にはまり、爆死。
ポワロも爆発に巻き込まれてしまう・・・
というところからはじまる物語で、ポワロの髭の由来と愛した女性の話が綴られます。
これは原作にないエピソードで、人間ポワロを描こうという意図で、ポワロものを前作『オリエント急行殺人事件』から観はじめた観客に感情移入しやすくする仕掛け。
と同時に、今回の『ナイル殺人事件』(原題「DEATH ON THE NILE」)の基軸は「愛」だということを印象付ける仕掛けです。
本筋に入って、
亡き父の残した遺産を相続した若き大富豪リネット・リッジウェイ(ガル・ガドット)。
セレブたちが出席するパーティの場で、親友ジャクリーン・ド・ベルフォール(エマ・マッキー)から婚約者サイモン・ドイル(アーミー・ハマー)の職を懇願されて、引き合わされた。
その6か月後、リネットが強奪婚の形でサイモンと結婚。
その新婚旅行でエジプトを巡ることにした・・・
とつづくが、リネット=サイモン=ジャクリーンの三者が揃うパーティの場にポワロを同席させ、さらに、エジプト旅行の冒頭で、前作にも登場したポワロの旧友ブーク(トム・ベイトマン)を介して、登場人物たちの人物紹介をやってしまうというスピーディな展開。
また、原作の登場人物の何人かは統合・整理されて、事件の関係者を減らして、わかりやすくしています。
これが良かったのか悪かったのかは観るひとによるでしょうが、豪華客船上でのリネット事件の際、事態を移動撮影を含めてワンショットで長く撮っているシーンがあり、良く観ると、この時点で観客に犯人がわかるようになっています。
(リネット事件の際、ポワロは寝込んでいるのが、コミックリリーフ的)
その間、またその後も含めて、ポワロ=ジャクリーン間での「愛」についてのやり取り、ブークと某女性との愛の物語、他の乗客間の秘密の愛、さらにはポワロが某女性に感じる愛の予感(これはエンディングエピソードに通じるのですが)と、「愛」「愛」「愛」の重層構造。
台詞の中にも「ラヴ」の単語が溢れています。
ということで、映画は『ナイルに死す(「DEATH ON THE NILE」)』ならぬ、『ナイルに愛す(「LOVE ON THE NILE」)』。
ちょっと胃もたれするぐらいです。
その他、映像的にはゴージャスな風景やセットで目くるめく眩惑感がありますが、風景の多く(ほとんどかも)はCGで、時折、あきらかにグリーンバックへのはめ込みね、と感じるところもあり(ライティングの関係でしょう)、ちょっと褒めるのは難しい。
65mmフィルムを使って撮影したらしいが、セット撮影にはもったいなかったね。
個人的希望ですが、次作は地味(滋味)な愛に関する事件、『ホロー荘の殺人』をお願いしたいところです。
めっちゃ予告編見せられたミステリー
原作もオリエント急行も見てないですが、公開延期のため映画館に行くたび予告編を見せ続けられた本作。やっと見られました。
エジプトはキレイだし話もわかりやすいしこういうのでいいよね!っていうミステリーでした。
愛のためになんでもするっていうのもキレイに回収してましたし。
しかし死体がミイラ的な梱包の仕方だったけどエジプトってそういうものなのだろうか……
ってかトップガンの予告編まだやってるし…
何パターン目だよ…
前半長い。後半急ぎすぎ。
登場人物について丁寧に描きすぎているのか?
それともナイル旅行でも体験させようとしたのか?
とにかく、事件が起こるまでの展開が長すぎる印象。
逆に、事件が起きてからの展開が急ぎすぎる印象も受けた。
船が到着するまでの間に犯人探さないと、「全員監獄行き。」なんて字幕があったから、スピード感を出そうとはしてたんだろうけど。
なので、肝心の謎解きに関しては、かなり呆気ない感じ。
簡単にパズルのピースが嵌って行って、「犯人はあなたです。」って展開だからね。
ちょっと残念な作品だった。
昔、地上波で映画放送されていた時代に、この作品なんか結構放送されていたのではないかと。
『オリエント急行』は大まかな記憶にはあったけど、昔のと、犯人及び殺害方法及び動機が同じなんであれば、ガキには難しい題材かな。
タイトルは知っていても、中身は全然覚えていないし・・・
ちょいと薄めなミステリー・クルーズ
78年版・信者で御座います😁
延びに延びた今作をどれ程待ち焦がれた事か…
ん!?この中途半端感は何だろう…
大富豪の相続人リネットを演じたガル・ガドット…桁外れの光輝く美しさは申し分ございません…が、自己中で鼻持ちならない小悪魔さが
圧倒的な美しさに押され
悲劇の中心であるのに薄かったなぁ💦(ガルは大好きです)
ジャクリーン役のエマ・マッキー…間違った一途さに走る怖さを品が良過ぎる彼女に
物足りなさを感じてしまった
78年版のミア・ファローのインパクトが余りにも私の中でキツくて強過ぎて…
(ファンの方ごめんなさい🙏)
ただ、この作品の核である「愛」描きは鬼才プラナー監督からは充分に伝わりましたし
モノクロから始まる冒頭に口髭の秘密…
ポアロ自身の陰…ピリッとする演出は秀悦でしたし
30年代の衣装、音楽…NHK BSの旅番組の様なホテルに蒸気船等のエジプトの雰囲気を感じるセットは申し分無し⭐️
ケネス監督、公開間近の「ベルフェスト」も期待しております!
普通
序盤は少し退屈。徐々に面白くなっていき、最後の方はワクワクしながら見れた。しかし、本と違うのか分からないが情報量が足りない気がする。絡み合った愛憎劇・ミステリー・サスペンス普通に面白いのだが終わり方がちょっと。原作読んでないから、よく知らんけど多分本の方が面白そうな気がする
上質なミステリー
007と同じく延期に次ぐ延期、ようやっと劇場公開に至った作品。
劇場でトレーラー見たの一体いつ?なくらいです。
本作の監督であり主演のケネスブラナー、彼の芝居に終始圧倒されるように物語はページを捲ります。
始まってまず思ったのは、これはIMAXDで観たかった。
それくらい絵が綺麗で、街並みとかもすごかったです。
それと一番思ったのは、幸か不幸か原作を読んでなくて良かった。でした。
アガサクリスティは以前読んでいたのですが、何故かポアロでは無くマープルだったんですね。
それは正にめくるめくかの様な展開の連続。
ケネスブラナーの演技も相まって、本当に上質なミステリーでした。
「ミステリー傑作」
今年26本目。
アガサ・クリスティ原作のポアロが主人公で2020年1月の「ナイブズ・アウト」がミステリーの傑作だったが、それと同じ位のこれまた傑作でした。「アンチャーテッド」と同様女性が魅力的だったなあと。
豪華で美しい王道ミステリーに酔う
世界一の名探偵エルキュール・ポアロが、美しき大富豪のハネムーンで起きる愛憎渦巻く殺人事件を解き明かしていく本作。
ミステリー作品をそれなりに見ている方なら、真犯人・動機・トリックは恐らくすぐに分かります。私もタネ明かしでの驚きやカタルシスは特にありませんでした。
でも本作の魅力はそこではなく、ゴージャスな美術や、エジプトというミステリアスでセクシーなロケーション、豪華で美しいキャスト、それらを贅沢に使い古き良きコテコテの愛憎ミステリーを堪能できるところにあると思います。
そういった意味では期待通り。楽しかったです。
ガル・ガドットへの憧れと羨望
前作ではあまり描かれていないポアロの内情(ひげの理由)も描かれている。
ワンダーウーマンとは違う女王を演じるガル・ガドットへの憧れと羨望が表裏一体となっている。
原作はアガサ・クリスティの『エルキュール・ポアロ』シリーズの一作『ナイルに死す』。
とのことで次回作にも期待。
IMAXでの鑑賞。
86点
愛は凶器にもなりうる
壮大なエジプトの風景(スフィンクス、アブ・シンベル神殿、ピラミッドなど)優雅な豪華客船と共に描かれる重厚な本格サスペンス。
サスペンスとともに描かれるのは、愛によって狂った人間の姿、憎悪や嫉妬(人間の汚い部分を炙り出す作品は私の大好物)。今作も分かりやすいメニューだけど複雑でもあり、最高に美味しくいただきました。人間の心の機微について考える作品でもある。
「オリエント急行殺人事件」を手がけたケネス・ブラナーが監督・製作・主演のため、オリエント急行殺人事件の描写と重ね合わせてみてしまう。
ポアロの髭、冷淡な性格になった理由を知れる冒頭シーンから始まり、1時間ぐらいは事件などは起こらずにエジプトの美しい風景、登場人物たち一人一人に焦点が向けられそれぞれのキャラクターが紹介される。多くの人が、この時点から誰が犯人か…と考えながら見ているはず、見せ方も巧みだ。とくに、始めの30分間はなかなかエジプトシーンに移行せずで、何の意味が?と思っていたものの、ラストにはしっかりと伏線回収される。
ただ、ラストの謎解きでは粗さが少し目立つ。
製作者にはリゴリー・スコット監督の名前が!活躍してるなぁ。
ピラミッドで凧上げ、やってみたい。叶わぬ夢ですが。
字さえ読めれば楽しいやつ
美しい女性大富豪の結婚パーティーで次々と起こる殺人を解こうとするポアロの話。
前作『オリエント急行殺人事件』は結末を知っていたけど、今作私は結末知らなかったのでとにかく字幕を必死に読むことに集中しすぎて他のことは全く考えれなかった。作品が良い悪いどうこうより、単純に、「事件が起きて犯人誰でした、はいそうですか」以外の感情が湧いてこなかった。
やっぱり、キャストも豪華だしハリウッド超大作なので『ワイスピ』とかトム・クルーズ作品とかと同列に考えればいいのかなと。こういうのって頭使わずアクションをとにかく楽しめば良くて、今作もアクションじゃないけどストーリーさえ追ってれば、大画面で綺麗な景色見れるしガルガドット美しすぎるし普通に良いんだよね。字さえ読めればIQゼロでも楽しいやつ。
と思うと絶対Netflixで4話リミテッドシリーズとかでやった方がいいのにと思う。大画面で綺麗な景色見れるのは良いけど、2時間椅子に拘束されて字幕読み続けるの疲れる。ぼーっとしちゃってもすぐ戻せる配信がベストだと思うな。
今作でなんか胡散臭いサイモン演じたアーミー・ハマー、去年、性問題と薬物で更生施設入っててなんかピッタリじゃん(笑)こういうイケメンってだいたい本当はヤバい奴なのどうにかしてくれ。
けっこうよかった
『古畑任三郎』をセカンドシーズンまで見ていた直後で、古畑が一目で犯人を見抜いて詰めていくのに対して、ポアロは無差別に一人一人を詰めていくのが面白い。
最後の最後まで犯人が分からなかった。人が次々死ぬのも意外で面白い。
説明を聞けばなるほどと思うのだけど、犯人を見抜いた決め手が何だったのかよく分からない。絵具などがヒントになっていたけど、どこでそれをトリックに用いたことに気づいたのだろう。
あらら、わかりやすい
エジプト。
美しいなぁ。
以前見たエジプトの夕陽は本当に真っ赤でした。
ポワロがピラミッド眺めてる場面でのスフィンクスの目の前はピザハット 😆
とか一人で内心笑ってました。
あー、旅行行きたいのを我慢して映画に思いを馳せるコロナ禍です。
本作、開始すぐで犯人わかっちゃった。
なのでアブシンベル神殿とかのナイル気分を味わう旅してる
ような気分でのんびり観てたミステリー。
お金持ちの美女の災難。
結婚相手は家柄に吊り合った人を選ぶのが一番かもね。
純愛と善人金持ちにハッピーはないよね。
ポアロに思いを馳せる
冒頭の戦争シーンが今のウクライナ軍と重なって最後まで払拭できず、戦地での過去を引きずるポアロの人生ばかりを思う映画でした。ミステリー自体はイージーで、「オリエント急行」の方が面白かった。 美男美女の豪華キャストで楽しめました。ラスト、ポアロが口髭を剃って現れたシーンで思わず笑えて、スカッとしました。
人間ドラマが希薄
殺人事件は、その背景に人間の「業」であるとか因縁のようなものが隠されていてこそ、人間ドラマとしての深みが生まれるもの。その点、この映画は、容疑者全員に動機がある中での真犯人捜しという面白さはあるものの、物語を貫く人間のドラマがない。
「愛」というテーマも希薄。
むしろ、ポアロの恋人とヒゲにまつわるエピソードのほうが、ドラマとして深みがあるかも・・・
人間関係のドロドロと事件の謎解き面白い
アガサ・クリスティーの原作の良さもあるけど、脚本が良く書けていて、最後まで謎解きが面白いし、事件の背景にある人間関係の愛憎が生々しく良く描けている。
それとガル・ガドットの美貌。うっとり。
エジプト観光PRに使えそうな撮影も美しくて、大画面で見る価値あります。
犯行の動機は愛じゃない
オリエント急行殺人事件の感想でポアロはラプラスの悪魔だと言いましたが、オープニングからまさにラプラスの悪魔の本領発揮でした
なのに今回の事件は後手後手に回って、とても名探偵とは言えなかった
次々起こる殺人を止める事が出来なくて、犬神家の一族状態
最後の殺人なんて、完全に危機管理の欠如でしたね
久しぶりに映画を堪能しました
エジプト行ってみたいなあ
スフィンクスとクフ王のビラミッドを重ねて見てお茶する
なんて贅沢なんだろう
そして
ガルガドットの横顔のシルエットには平たい顔の民はみとれてしまいましたよ
ダンスもエロかったぁ
ポアロの愛の喪失は
”ドライブ・マイ・カー” の西島秀俊をちょっと思い出させられました
ラストのポアロの行為はどんな気持ちだったのか
ガサツな僕にはわかりませんが、グッとくる悲しみを感じました
さて、謎解きですが
ここからはネタバレになるので観てからにしてください
原作未読ですので、誰が殺されるかもわからず目を凝らしてみていました
赤い絵の具が無くなったあたりでトリックは予想がついたのに、うまいストーリーに翻弄されて犯人を見失いました
”オリエント急行殺人事件”の展開からして複数犯には違いないけれど
本当に気をそらせるのがうまい
結局、最後の尋問でようやく気が付きました
愛か金かで迷ってしまった
映画は愛だと言ってましたが、あれは金ですね
どちらが主犯かといえば、たぶん男でしょう
女の動機は浅すぎます
男は稀代の女ったらしで、女を踏み台にしてのし上がっていく術にたけてるんですよ
まあ、僕みたいな人間には天敵だ
あと何故か、ブークのお母さんが草笛光子に見えて笑ってしまった
終わってみればツッコミどころが2箇所
6週間以上前から念入りに計画を練っていたのに、絵の具を現地調達はおかしいでしょう
もう1つは
おもちゃのような22口径の拳銃で人の胴体を貫通し、もう1人にも致命傷を与えるのは不可能じゃないかと思うんです
もし貫通出来たとしても、あの体制で2人とも急所に当てる事は考えられませんよね
今回はアメコミファンにとって嬉しいことに
ワンダーウーマンのガルガ・ドット
ブラックパンサーの妹、シュリのレティーシャ・ライトが出演しています
ミステリーファンでない人にも新鮮に映ったでしょうね
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