ソウルフル・ワールドのレビュー・感想・評価
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子供向けかと思いきや。
意外と大人向け。
音楽をトレント・レズナーとアッティカス・ロス が担当。
「インサイドヘッド」のさらに先(または奥)の話だったな。
生きる意味はもちろん、人格、個性はいかに決定されるかをユーモアたっぷり、人間としての話ではなく人間として生まれる前と死んだ後を描く。
死、死後の世界、魂と体。
作る人が違えばホラーにもなる話、カラフルでポップだが静かな世界観と雑音雑念だらけの現実世界の対比を使って上手いこと「イイ話」に持ってくのはさすがディズニーピクサー。
子供がくいつきそうなフワフワな薄青いヤツらは「ソウル」と呼ばれ、その名前の通り魂なんだけど、何と表現したらいいか。ドンピシャな言葉が見つからない。
楽しい映画だけどかなりスピリチュアルでスーパーナチュラルファンタジー、哲学的な物語。
テイスト変えれば「日本昔ばなし」にもありそうな話。
それに加え、ネガティブな考えに支配されるとどんどんネガティブのスパイラルに陥ること、生きる意味を考えること、平凡でありきたりな人生や生活にも意味があり感謝するもの…という基本的で普遍的なことが描かれていた。
泣くまではいかなかったが終盤ウルッときた。
子供はどこまでわかるんだろう?まあ、わからなくても楽しいからいいよね!というやつだけど。
人生におけるトキメキ
試写で鑑賞
ソウル(魂)の不思議で幻想的な映像やジャズの音楽を劇場で体感できて感激✨
2回目の鑑賞で物語のメッセージやテーマがより伝わった!
人生における“ときめき”をテーマに生きる目的や日常の良さを魂で感じる
劇場に入る前と観た後で見える景色も少し変わった気がする🌿
NYC
生きる目的?といって冷笑する神様。吹っ切れてる。高いテーマ設定と世界観。ピクサー品質である。
キャラクターといい、空間表現といいアーティステックだし、何よりもニューヨークの表現がよくできていて感心する。
ジャズな人がいて演奏するから、それがジャズになるの
「ジャズっていうジャンルがあるようで、ジャズっていう音楽はないの、実は。
ジャズな人がいるだけなの。ジャズな人がいて演奏するから、それがジャズになるの」(byタモリ)
まあ、そういう映画です。
日本語版のエンディングソングJUJUの「奇跡を望むなら...」が結構グッとくる。
たまらない
人間世界と天界をまたに掛ける輪廻転生のお話です。
ブラックミュージック、特にジャズの世界は余りにも奥深く、知識のない身としては果てしなく感じてしまいます。『坂道のアポロン』然り、『ブルージャイアント』然り、本作も演奏中の息づかいや、ほとばしる汗などリアルに描かれており、ジャズに対する関心が否応なく高まってしまいました。
加えて死後の世界での不正、生まれ変わる為の条件など、ユニークでありながらも何かリアルで、子供から大人まで、興味深く観ることが出来るとおもいます。
映画中盤から終盤までは、目を離すことができず、さながら“ゾーン”に入ってしまった心持ちでした(笑)
自分とっての“きらめき”を大切に生きていこうと思います。
4/12(金)から劇場公開されますので、大音量で観ていただく事を強くお勧め致します!
私も観にいきます🎞️✨
人生讃歌
「インサイド・ヘッド」も「カールじいさんの空飛ぶ家」も自分にとって大切な映画なのに、この作品は見逃していました。世界の混乱の只中に公開されたそうなので、自分のように見逃してしまっている人は多いのではないでしょうか。近く公開されるマイエレメントの予告を見て、なんとなくインサイド・ヘッドっぽいなと思って、ピートドクターのwikiに辿り着きこの作品を知ってディズニープラスに加入したような経緯です。この一本を見られただけでも、加入したことに悔いなし!と思えました。
人が誕生する前段階の次元が描かれますが、ビジュアルと情報整理が凄まじく「そんなもんかもなあ」と飲み込めてしまうのが、さすがインサイド・ヘッドを作ったピクサー!と思いました。ジェリーという創造神のようなキャラの気まぐれっぷりがお気に入りです。
音楽も全編通して素晴らしいです。ジャズが物語の重要なパーツではありますが、テクノもあればヒップホップもアンビエントもあり、シンデレラ城を背景に流れる歴代最低の「星に願いを」から始まりエンドロールの終わりまでずっと心地いいです。
「カールじいさんの空飛ぶ家」も「インサイド・ヘッド」も同様ですが、この作品は、誰もが本当は知っているのについ忘れてしまうような大切なことをロジカルに思い出させてくれるものだと思います。「そうだよなあ」と思いながらボロボロ泣いてしまいます。そして見終わった後に、最後のセリフを噛み締めながら、前を向かせる力があります。
ピクサーの制作環境はかなりの合議制らしいので、監督に作風を一元化できるものではないのかもしれませんが、ディレクター:ピート・ドクターと冠された作品に心打たれたことある人は絶対に見るべきです。
大人のディズニー
ずっと観たかったこちらを観ました。
日本語吹替で観たのですが、どこかで聞いた声だと思って調べてみたら、なんとハマケンさんと川栄李奈さん!
川栄さんの声のお芝居もとってもすてきだった
彼女のお芝居、実は以前からだいすきなのです。
今作のストーリーは、ディズニーアニメだけど、大人向けな気がしました。
一度、命を落とした主人公が、また地上に戻るために奮闘する物語。魂になって奮闘している最中、現実世界では植物状態で入院している主人公。
"生きることに意味なんていらない
目的なんていらない
なんでいるの?そんなものは生きていれば見つかるよ
はじめから見つける必要なんてない"
アニメーション、音楽も、色彩も美しく、
没入感のある演出でどの瞬間ものめり込んで魅入ってしまいました。
それらにのめり込まれている間にも、感情を揺さぶられる感覚があり、ディズニーエンターテイメントの魅力が極められている作品だと感じました。
死んでしまった悲しさ、受け入れられないもどかしさ、戸惑い、
その数分間を表現した映像美に拍手喝采を送りたいです。
ピクサーはポップな世界観のわりにストーリーが暗め・重めな作品が多い...
ピクサーはポップな世界観のわりにストーリーが暗め・重めな作品が多いですけど、今作も例外ではありませんでしたね。
特に今作は「人生とは?」という答えが無いテーマとなっている。
落とし所は無難でしたが、22号の可愛さもあり、最後まで楽しめました。
少しインサイド・ヘッドを思い出しましたね。
吹き替えは合っていてよかった
独特の世界観が個人的に好みで見ていて楽しかった。
人生とは?というテーマだけあってそれを見つけるまでの主人公にイライラしてあんまり感情移入できなかった。
音楽も魂とソウルミュージックの相性が抜群でよかった。
生きる意味と価値観への別解をくれる。
夢を叶えるために、何かを成し遂げるために生きてるんだ。
生きるってそれだけじゃないよ。
でも世界は成功者が優性に見えてしまうんだ。
どれもこれも理解できる。
それらを腹に落とした上で、
「目的にとらわれ過ぎて、ありふれた奇跡を見逃さないで。」
価値観を押し付けずに、そんな視点をプレゼントしてくれる優しい映画。
風に舞う葉っぱがキレイ、母からの愛を感じる、大好きなピザを味わう時間、床屋で店主とおしゃべりするひととき、教え子の成長。
よくよく思うと、どれもこれも奇跡みたいなしあわせのはずなのに。
夢見ていたアーティストとしてのステージを叶えても、自分が執着するほど全てを賭けた夢がこんなものか…と落胆する。
夢を叶える場面と、22番と過ごした時間を噛み締める生活のなんてことない場面。彼は後者の方がしあわせそうで、ここのアニメーションならではの表現が素敵。
エンタメとしては死後の世界を描く前衛さ、川栄李奈さんのお芝居の上手さ、主人公がジャズミュージシャンが夢ってことで散りばめられた上質な音楽が楽しい。キャラクターの感情表現も奥行きと繊細さがあって、大味じゃなかったのが綺麗事に見せないテクニックだったと思う。
パッションで鼓舞する系作品とは違ったアプローチで、自分を好きになるきっかけをくれる。
やや宗教めいたテーマをアニメで上手に中和
ディズニー版(いやピクサー版か)やや宗教めいた魂の物語。それは死生観であり、生き方を問うもの。
それがなぜ子供たちにやさしいアニメーションの体裁をとって我々の前に現れたのか。コロナ前に完成していたものが、公開延期になって、最終的にクリスマス配信になった。
このコロナ禍にずいぶん意味あり気だ。例えば『素晴らしき哉、人生!』みたいな成功例もあることだし、これを見て救われた人がたくさんいればそれで許容されることなのだろう。でもなんでピクサーなんだろう?
この映画における価値観は問題ありありだ。
ジャンク菓子を食べるキャラクターに『加工食品は食べちゃダメ』とか、安い給料で公立校の音楽教師をやりながら、市井のジャズクラブで夜な夜な行われているであろうセッションに上位概念を植え付ける印象操作とか、地下鉄のホームで歌うミュージシャンに価値を与えたりとか、各所にディズニーなりの価値観を散りばめてある。
それが押しつけがましくならないために、あの独特の省略されたキャラクターになったのだろうと思う。なぜなら、天上界での事務員たちは、天使なのか、神なのかはっきりしない。彼らはサリーを着ていないし、ブルカを着ていないし、チマチョゴリを着ていない。肌に色もないし、髪の毛も縮れていなければ、鼻がつぶれてもいない。
特徴のないことが特徴なのだ。言わば世界市民とでも言う存在なのだろう。この部分は、アニメのキャラクターであることで成功している。もし実写で撮るなら仮面をつけるなどの演出になるだろうが、それでも年寄りなのか、男なのかなど、なんとなく伝わってしまう。アニメならではの成功例だ。
世界中の子供たちに届けるためにいちばんスマートだと思われる手段を取ったのだろう。いままでのピクサー作品にない野心的な取り組みだ。まず、内容云々よりそこが気になった。娯楽に忍ばせて人の心の中を支配しようとする。悪魔は、きっと魅力的に私の耳元で囁く。
まあ、そんなひねくれた難しい話は置いといて、単純に「生きる」ということに主眼を置いて展開すると、実に魅力的に日常が描かれている。まるで明日死んでしまうかのように、身の回りのありふれたものを美しくいとおしく見せてくれる。この映画を見た後は、まるで魔法にかかったように目に飛び込んでくるものが魅力的に映るはずだ。
たとえそれが、映画館を飛び出して、ショッピングモールのウインドウに映るドレスアップされた自分の姿であっても、ひと時だけ、上質の時間を過ごすことが出来る。
そのお手伝いが出来る、床屋さんであり、仕立て屋さんであり、料理人、エンターテイナーなのだと教えてくれる。そして何気なく風に舞う花びらに、この世界に愛おしさを込めて魂を震わせる男の「ゾーンに入る」さまは、まさに白眉。アニメーションがここまで表現できることに感動した。
ちなみに今回字幕スーパーで鑑賞。日本語吹き替え版は見ていません。
2020.12.28
劇場で観るとまた違ったか
劇場でやるほどでもないな、という印象。
死後の世界の話は「リメンバー・ミー」でやっているのでネタ的に新しいものはない。しいて言えば、音声解説でも語られていた、アフリカ系アメリカ人(黒人)が主人公というのが新たな試み、といったところか。
物語の解釈を客に委ねすぎているので、なんともフワッとした仕上がり。
80点
映画評価:80点
めちゃくちゃ素敵な作品でした!
正直、魂の世界にいってしまって
これ本当に面白くなるの?と
不安な立ち上がりでした。
なんなら、
夢を追う中年ことジョーの
今後の方が気になっていた矢先でしたので、
急な展開に動揺しました。
案の定、
死後の世界での出来事は
どれもリアルからかけ離れており、
何とも言えない気持ちになりました、、
先の展開も見えるし、
魂同士の会話も感情移入出来ないし、
あんまり集中できず見ていました。
ちなみに私の脳内はジャズのメロディーと、
ジョーが生きていたバージョンを求めていました。
一時的に下界に戻る事になるのですが、
これも先行き不安でした。
最終的にこの機会を通して人生を見つめ直して、
1からやり直していくんだろうなぁ~
なんてありきたりな展開を想像したりしてました。
が、
予想の少し上をいかれ、
あれよあれよと
感情移入していき、
いつの間にか二人を応援していました。
こんな素敵なストーリーになるとは、
こんななんという事のない
いつも通りの風景が
一気に色鮮やかに変わる瞬間に立ち会えるなんて、
あの床屋のエピソードがまさかの伏線になるなんて、
めちゃくちゃ素晴らしい作品でした!
今も絶賛感動中で文章まとまらないのですが、
少しでも人生が詰まらなくなってきたら
是非見てもらいたいです!
ps.川栄さんの吹き替えめちゃくちゃ良かった♪
【2022.8.17観賞】
《メッセージ:何て事ない日常に色付き、夢に見ていたモノがモノクロに。》
とにかく描写がよい!
デジタルアートのような「向こう側」の見せ方で観客を引き込んだかと思えば、マンハッタンの街並みにある、人々の歓談や木々の揺らめき、差し込む陽の光の描写によって、今生きている一瞬一瞬の素晴らしさを再認識させてくれる。テーマと映像が最高に噛み合っている。
ピクサーらしからぬ複雑な後味
珍しい後味を味わう映画。誰もが自分の人生と生きる意味を考え、生と死を意識させられるテーマに、ピクサーらしい楽しい仕掛けが散りばめてあり、空想世界とニューヨークの街を巧みに行き来する。
ここ数年のディズニー/ピクサーアニメは画力というか精細感、奥行き感が凄まじく、美しいニューヨークの風景に見入ってしまう。
ジャズ演奏に賭ける人生がモチーフになっているだけあって音楽が素晴らしく、物語を盛り上げるのに十分な役割を果たしている。音響効果も何やら耳に新鮮。
子供と一緒に日本語吹替版を観たので、次はジェイミー・フォックスの声で観てみたい。
アカデミー賞で長編アニメーション賞、作曲賞を受賞。
人生に悩む20代に見てほしい
タイトルだけは知ってたのですが、すごい評判だった記憶もなかったのであまり期待しないで見ました。まあピクサーだしな、と。
期待は大はずれ。良い意味で。
泣ける系の映画じゃないけど、こんなにも刺さった映画は初めてです。人生初の映画レビューを書きたくなるほどの傑作です。
仕事や交友関係に納得がいかなかったり、やりたいことが見つからない、自分の人生ってこれで良いんだっけ?と感じている人に見てほしい。
「ああ、このままで良いんだ」ってすごくポジティブに思える映画です。
この映画を通した気づきは2つ
ここからが若干ネタバレ?に繋がるかもですが、
一つ目は、夢中になることが義務に変わった瞬間、負担になってしまうこと。これってすごく気づきにくいけど「やりがいの搾取」とかはこれに類似しそう。
二つ目は、「なにかを為すために生きてる訳じゃない」こと。人って何か特別なことを成し遂げるために生きてるとか、自分は何のために生きているのか。考えてしまうこともあるし、そういったことがある方がわかりやすい。それを押し付けるような風潮も強い世の中で、「生きることに意味なんかない」とハッキリ言ってくれるピクサー映画に大拍手です。。
見てよかった。。人生のバイブルになりそう
ピクサーの到達点
Disney+で鑑賞。
「インサイド・ヘッド」「カールおじさんの空飛ぶ家」を手がけたピート・ドクターが満を持して送り出すも、コロナ禍によって劇場公開はされず。ほぼDisney+のみでの独占配信になっているのは不運としか言いようがない。
というか、これだけの名作を自社配信のみで囲うことで、作品の出会える人を減らしているディズニーの罪は重い。
そもそも、アナ雪以降のディズニー作品は“社会問題”にコミットする作品が多のに対し、ピクサー作品は一貫して、クリエイター個人の経験や思いをテーマに作品を作り続けてきた。
それが、結果的に今の社会問題にコミットすることもあったけど、ディズニーのように大上段に振りかぶって――ということはないのでディズニー作品より届く幅は狭いかもだけど、その分、届く人にはより深い共感を得ることが出来たんだと思う。
この「ソウルフル・ワールド」もまさにそういう作品で、多分、スタートは監督ピート・ドクターのミドルエイジクライシスだよね。
ミドルエイジクライシスってのは、別名「中年の危機(鬱)」で、人生の終わりが見えてくると「俺(私)の人生これでよかったのかー」ってなっちゃうヤツ。
そんなアニメにするには難しいテーマを噛み砕き、同年代には「それでいいんだ」と寄り添い、子供たちには「人生はこんなにも美しい」という説く。それをたった1時間40分のアニメにまとめてた人生賛歌として世に送り出すとか、ピクサーはマジでヤバすぎるしどうかしてる。
普通、子供向きのアニメーションでこんな企画通らないもんね。
でも、それをずっとやってきたのがピクサーだし、本作はそんなピクサーという会社の、ある種の到達点なのだと思った。
だから、親会社のディズニーはこの作品を囲い込まず、一人でも多くの人が観られる環境を作る義務がある。と思うけどね。
心のどこかに置いて
夢目前にして事故で命を落としかけた主人公がどうにかしてこの世に戻ろうと奮闘し、夢以上のものを見つけるお話。
相棒の22番はこの世に生きる意味はないから生まれる前の世界にずっととどまっている魂ちゃん。
地球で過ごしながら、人や自然などに触れていくうちに、頑なだった22番ちゃんの心も変化してくる。
劣等感を持つ誰もが主人公であり、自分こそが22番だと思う人が多いのではないかと思った。
これが子供向けなのかと驚いてしまう内容の濃さでした。
スピリチュアルや哲学的なことなどが盛りだくさんだからです。
今は意味がわからなくても、心のどこかに残って、いつか迷ったときに心の支えになりそうな、そんなお話でした。
家族で一緒に観て楽しめる映画です。
私は1人で観ましたけど。
オススメです!
※DVDにはなってるらしいけども、レンタルにはなってなくて人に勧められず残念!
全123件中、61~80件目を表示