ソウルフル・ワールドのレビュー・感想・評価
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あなたが見出だす生きるきらめきは…?
最初の長編作『トイ・ストーリー』がそうであったように、やはりピクサーは見た事ない世界を描いてこそ面白い。
これまで様々な世界を描いてきたが、中でもとびきりユニークだったのは『インサイド・ヘッド』。人間の頭の中の感情を擬人化なんて、よく思い付いたもんだ。設定負けにならず、話自体も誰もが共感出来る自分探しになっていたのも素晴らしい。今夏の続編にも期待。
それから、昨年の『マイ・エレメント』。こちらは元素を擬人化し、移民などのテーマを刷り込ませ、家族愛やラブストーリーとして描き、なかなかだった。
実像が無いものを擬人化。もはやピクサーの伝家の宝刀とも言える。
実は、もう一本あった。コロナで劇場公開が見送られ、Disney+の配信のみになり、私もそうだが見る機会に恵まれなかった人も多いかもしれないが、これぞピクサー!…と言いたくなるオリジナリティーとクオリティーと面白さ。大絶賛評を獲得し、アカデミー賞でも2部門(長編アニメ映画賞と作曲賞)受賞。
ディズニー/ピクサーはそれが当たり前のように続いていた。が、昨今不発や鈍い評価続き、それが今や遠い夢のよう…。あくまで個人的見解だが、ディズニー/ピクサーが大絶賛評を獲得し、オスカーも受賞した最後の作品。これに続くディズニー/ピクサーの今後の作品は…?
話が脱線してしまったが、本作で描かれる見た事ない世界は…
中学で音楽を教えているジョー。
非常勤から正式雇用され、これで暮らしも安泰…が、ジョーの表情は浮かない。
ジョーには夢があった。ジャズ・ピアニストになる。
ある時それが実現するチャンスが。ジャズバンドのメンバーとして活躍する元教え子から、NYで有名なジャズ・ミュージシャンの舞台に立つ。
急遽の代打の話だったが、願ってもない話にチョー浮かれる。なので、注意していなかった。足下を。
ジョーは蓋が開いていたマンホールの中へ…。
マンホールの中に落ち、そこから脱出する邦画が昨年あったが、ジョーが気付くとそこは…
ただのマンホールの中にしてはおかしい。真っ暗の中を延々落ち続けていく。
そしたら宇宙のような空間へ。
そして辿り着いた先は…
あの世? 天国? 地獄? …とも言えない不思議な世界。
姿もヘンな姿に。落ちた時、俺、死んだの…?
後々分かるが、そうとも言えるし、そうとも言えない。
ここは、人間として生まれる前。魂(ソウル)の世界だった…!
感情、元素、本作では魂! 本当によく思い付く。凡人と想像力豊かなクリエイターの違いか。
それだけでも充分ユニークなのに、マンホールに落ちたその先に…ってのがさらにユニーク。
日常の思わぬ所から不思議な世界へ繋がっている…のではなく、落ちた時、魂と身体が分離してしまった丹波哲郎も驚きの臨死体験と言えよう。後で分かるが、ジョーは…。
ジョーは何が何でも元の世界に戻ろうとする。だって、人生の大チャンスが…。
ソウルたちのカウンセラー(キャラも世界もCGの中で、不思議な曲線のフォルム)によると、どんな人間になるか様々な“館”の中から自分に相応しい“きらめき”を見つけ出し、通行証を手に入れたら戻れる。
そんな中でジョーは、あるソウルと出会う。
“22番”と呼ばれ、かなりのひねくれ者、変わり者。地上世界は退屈。何百年もこの世界に留まっている。
ジョーは22番を相棒とし、元の世界に戻ろうとするが…。
主人公に相棒が付くのはディズニー/ピクサーの王道。
性格も真反対で、それでやり取りや物語にメリハリ付く。
真面目なジョーとマイペースな22番。目的があるジョーと目的などない22番。
やはり22番のキャラが面白い。個性的で、時々ア・ブ・ナ・イ言動。何百年もソウル世界にいるので、まだ人間になっていない後の偉人とも会っていたり。でもそのほとんどがちょっかい。
ソウル世界のカラフルでファンタスティックな美しさ。後々地上世界も舞台になるが、実写レベルのハイクオリティーさにはいつもながら驚かされる。
イマジネーション溢れる映像表現。
でもソウル世界の全てがファンタスティックではない。光あれば、闇も…。
また、お役所みたいなソウル世界のシステム。少々事務的で、融通利かない所は現実社会を皮肉。
そういう場に必ずいる。些細なミスや乱れも見逃さないしつこい奴。
ジョーと22番はあるソウルを訪ねる。
人が何かに熱中したり没頭したりすると、魂は“ゾーン”へ。
あまりにのめり込み過ぎ自分を見失い、また自分を見出だせないソウルがさ迷う闇の世界。
そこで迷えるソウルを救済するムーンウィンド。尚、地上世界では看板男。
彼の力でジョーが今病院で意識不明である事を見つけ出し(やはりこのソウル・アドベンチャーは魂と身体が分離してしまった臨死体験だという事が分かる)、いざ元の身体へ!
ところが!
この時22番も一緒に地上世界へダイブ。
何かの間違いで、22番がジョーの身体に。ジョーの魂はベッドにいた猫に…!
輪廻転生、大失敗…!?
地上世界のムーンウィンドを訪ね、元に戻る方法を探す。
ライヴの時間も迫っている。タイムリミットは夜7時。
ソウル世界の計算係。ソウルの数がおかしい事に気付き、地上世界へ降り、執拗にジョーたちを追う。
ジョーは元の姿に戻れるのか…? そして22番は…?
俺たち、入れ替わってる~?…な珍騒動はお約束。
初めて地上世界に降り立った22番。人間となり、何をするのも何を見るのも何を感じるのも初めて。歩くのも、ピザを食べるのも。
ジョー猫はお目付け役的な。22番のやる事成す事に注意。
まあ元に戻れたら…と思うとヘンな事は出来ない。
しかし22番のナチュラルさが不思議なくらい上手くいく。生徒へのアドバイス、行きつけの床屋の主人と初めてジャズ以外の身の上話、定職とジャズを巡って母親との関係…。
床屋の主人との話が印象的。本当は獣医になりたかったが、家庭の事情で床屋に。なりたかった夢になれなくて人生残念…? なんて事はない。今の人生だって満足。何が転職になるか分からない。
母親がジャズをいつまでも追う事を咎めるのは、父親がそうだったから。父親もジャズに熱中し、苦労の連続。生活を支えたのは母親の営む仕立て屋。息子に同じ苦労をさせたくない。母親の気持ちも分かる。でも、ジョーの気持ちも。俺には、音楽が全てなんだ。音楽をやる為に生まれてきたんだ。
夢見がちな意見かもしれないが、人は夢を持ってこそ。本心と本心で打ち明ければ、分かり合える。
それは22番も。
地上世界を体験する中で、生きる喜び、楽しさ、世界の美しさを知る。
22番が地上世界で体験した事は何も特別なものではない。日常の中でごくありふれたもの。
人と人の交流、美味しいピザ、心に響く音楽、陽光や舞い落ちる枯れ葉だって美しい。
生きるとは何と素敵な事か。最近観た『PERFECT DAYS』と通じるものを感じた。
ソウル世界では見出だせなかったが、この地上世界で見出だす。“きらめき”を…。
トラブル続いたが、何とか元に戻る方法もあり、時間にも間に合いそう。
ところが、ここでまたトラブル。元に戻るという事は、22番はまたソウル世界へ。
せっかく見つけた“きらめき”。22番は元に戻りたくないと拒む。逃げた所をジョーもろとも計算係に捕まり、ソウル世界へ。
22番と大喧嘩。つい、心ない事を言ってしまう。
ショックを受けた22番は…。
“きらめき”を見つけた22番の通行証で、ジョーは再び地上世界へ。元の身体に。何とかライヴに間に合った。
念願のライヴ。しかし夢を果たしたジョーの心中は満たされていなかった。
何かで人は、夢を達成したら燃焼し、空虚感すら感じると聞いた事ある。
夢に辿り着きたい。果たしたい。でもそれを果たしたら…。
何か夢や目的や意味があっての人生=生きるという事ではないのか。
それを目指して頑張る事、時には苦難もあって、乗り越える事。寧ろそちらこそ“きらめき”なのかもしれない。
ジョーは気付く。22番と共に、日常の中で見つけた幸せ、美しさ。
これが生きる。見つけた目的、意味。
ジョーはゾーンに入ってソウル世界へ。22番を探す。
何もかも見失った22番は、闇の世界で迷える魂になってしまい…。
ユニークな世界観や個性的なキャラの楽しさ。
ジョーは元の世界に戻れるかから、22番を救う事が出来るかへ。飽きさせないストーリー展開。
ドタバタも挟み、ファミリーでも楽しめるが、実は大人にこそ響く。
人生に意味を見出だせない迷えるソウル(=人)たち。
人生の目的。
生きるとは…?
哲学的なテーマが難しい事なく、自然と見る者の心に染み入る。それをファンタジーやエンタメや感動と絡めたピート・ドクターの見事な手腕。
ジャズも題材になっており、トレント・レズナー&アッティカス・ロスの音楽も心地よい。
見終わった時にはラストシーンのジョーの表情と同じく、心満たされているだろう。
この映画の中に“きらめき”を見出だして。
生きる意味とは?
ピクサーの中では印象の薄い作品で敬遠してました
生まれた目的なんてない。
ただ生きてるだけで
世界は美しかったでしょ?
なるほど。
と思いつつ、
平和ボケしている国民だから共感できることなのかとも考えさせられます
戦争が続いている国では
日常は美しいことばかりではないですから…
といっても、
一瞬一瞬を大事に生きようというメッセージは素晴らしく、秋のニューヨークの場面は大好きです。
〝きらめき〟に騙された
誰でも1度は考えた事があると思う。自分は何のために生きているのか。その答えになる映画。
生まれるために必要な通行証の最後に埋まるきらめきは、その名前通りその人の中で1番輝く〝生きる意味〟である〝才能〟ようなものだと錯覚させられたが、実際は生きるため準備が出来た物に与えられるもので、生きる意味など無い、生きる事が生きる意味である。
歩く事が楽しい、空が綺麗、全てきらめきだったのだ。
主人公の最後のセリフも、綺麗に締めくくられている
まずまず
かなり期待してたけど、めちゃくちゃ良かったって言う程感動しなかった。それはそうだよねって納得はした。
死後の世界の人たちのビジュアルは、こう言うの良く考えつくなって感心しました。
夢を叶える事が全てでは無い。と言うか、ミュージシャンになりたいとか、例えば野球選手になりたいとかそう言う夢は叶えてもそんなに良く無いよ。って世界的なアニメーターになった監督が言うんだから説得力あります。
もうちょっと本質的な「何をやりたいのか?」を見つけないと、燃え尽き症候群になってしまう。
主人公があれだけ夢見ていたミュージシャンになった後、あれ?こんなんだった?って我に返る。
で、ちょっとした日常に感動しまくってた22番の姿を思い出してこっちの方が大事じゃ無い?って考え直す。
夢とか目標とか、そう言うのを追うのってどんな物語にも溢れてるからそれが大事って人類が洗脳されてるけど、それが全てでは無いんだよ、と。
確かに時間に追われる生活をしている現代人には大切なメッセージかもしれません。
少し説教くさい映画
ディズニープラスにて鑑賞。
ピクサー映画ではあるがあまり子供むけではない。
あらすじはジャズを愛する中学校の音楽教師がチャンスを手にするが、絶頂の時にマンホールに落ち込んでソウルの世界に行ってしまうというもの
さすがピクサーと言わんばかりのcgアニメーション
始めの演奏シーンとかはめちゃくちゃオシャレで雰囲気がある
またジャズの音とかも良音でジャズ好きでなくても聞いていて楽しい。
しかし、ストーリーがあまり深く作り込まれてないように感じる
ソウルの世界から現実に戻ってからが展開が少なくまったりしている
またこの映画のテーマはやりがいや煌めき
人生の目的を持てと言うがそれが全てではなく、一瞬一瞬をしっかりと生きることが大事というテーマ。
たしかに目標や目的を持つことは大事だがそれを達成したり達成できなかったりすると目的を見失い映画の亡者のようになってしまう。
ただテーマがテーマだけにどことなく説教臭くかんじるし、22番が全然可愛くない笑
ソウルとジャズというのもあまり関連性はない
日常の喜びを見つけるシーンでドルビーの音響のcmのように感じた笑
個人的にはインサイドヘッドの方がよかったなーと感じた。テーマを盛り込むのもいいが、もう少し展開があり盛り上がってもいいのになぁ。
まあ大人向けのアニメーションも必要ではなあるのでまた次回作もあれば見てみたいとは思う。
よう考えるわこんな話
インサイド・ヘッド も相当ぶっ飛んだ話だったが、この作品はさらにぶっ飛んでる。
ピートドクターはどうかしてるな笑
どう説明したものか、凄く難しい話ではあるが
言うなれば 生きてる意味って?喜びって? なんなんだろう みたいな事を本質的に問うような話だけど、こんなめんどくせぇ問いに対してここまで正面から直接的に向き合う話って中々無いと思う
ちょっと間違えたら物凄く欺瞞に満ちた なんなら怪しい宗教が掲げそうな胡散臭い着地になりそうな大風呂敷だけどこの作品は勿論そんなことはない。
語りたいテーマとそれに対しての世界観の設定やルール説明等がとにかく驚異的なレベルで作り込まれており、
最終的に押し付けでもなんでもなくしっかりと この地球に生まれてくる事全ての肯定 に着地できる。
今自分が生きてる世界を愛したくなる素晴らしいストーリーだと思う。
特に床屋のにいちゃんの件は本当に秀逸で
なんと素晴らしい話し運びだろうか…
とうっとりした。
本当に僅かに感じる不満点としては
流石にこの世界観だとルール説明に割く時間は増えざるを得ないよなぁ という点。
これでも脅威的な手腕で必要最低限に収めてはいると思うが、インサイド・ヘッドと違って見る側が「自分の今までの経験」に当てはめて作品ルールを理解できる世界観では無い(生まれる前の世界だからね)ので説明というかセッティングにかかる手間はやっぱり多く感じた。
この作品ぐらいぶっ飛んだ世界観だと、そのセッティング自体を楽しめるという側面もあるけど個人的には
ルール説明してるなぁ
と穿った目で見てしまうシーンがすこーし多かった…ような…気もする 不満ってほどでも無いけど
子供がすんなり全体を飲み込める話では無いと思うけど、やっぱりこどもにこそ見せたい、そんなすばらしいお話だった。
ピートドクター恐るべし
人生のきらめきとは何か
ディズニープラスで鑑賞。
ひょんなことから、魂の世界に迷いこんだジャズピアニストを夢見るジョーと100年以上人間の世界に生まれずに暮らしてきた22番の冒険が繰り広げられます。
現実世界に迷いこんだ22番がジョーの身体に入り込むだけでなく、そこで彼女は様々な経験をしていきます。ピザの味や様々な人々と関わりながら、人生の素晴らしさを知っていく姿に感情移入しました。
彼女に影響されたジョーも、人生のきらめきは音楽で有名になることではなく、普段の日常の中にあると気づきました。これは、忙しく生活する現代人へのメッセージであり、日常で小さな喜びを味わえるだけでも素晴らしい人生であると解釈しました。
また、これまでのピクサー映画とは違い、柔らかいタッチで描かれる魂の世界は神秘的であり、線で表現した人型のカウンセラーは新鮮で、CG技術の進歩を感じました。
人生を過ごす大切さを学べた素晴らしい作品でした。
今回は良い意味でディズニーらしさもあります。
結論少し理不尽なハッピーエンドにもっていくという意味ではディズニーらしいけれど、今回はそれで興醒めする感じもなく、良かったです。
可愛らしいキャラに隠れていますが、個性なんてパターンの組み合わせ的な発言や、生死の描写。穏やかな映画なのにすごく攻めを感じました。
本当にラーヤもクルエラもそうですが、宣伝失敗で観る機会が減るのは本当に悲しい。
ジャズってのもまたかっこよい。
何のために生きる?いや、生きてるだけでそれでいい
好きなこと、役に立つことが生きる事の意義的なメッセージが世の中蔓延るが。
生きてるだけで、上出来と教えて貰った。
初めての体験が、感動に満ちている。体験する側の視点を、丁寧な描写で描いていた点が感動した。
ベスト オブ ピクサー
それぞれのキャラクターデザイン、ビジュアルアート、サウンドトラックも最高!
Live every minute of it❣️
+最後、22が自分を取り戻して実世界である地球🌏に戻る時、アメリカではなくアジアだった事は強烈な示唆だと思う。文化的、心理的に自分の意思が尊重されにくい不自由な地域が多いし、日本もその真ん中にあると思う(世界幸福度ランキングにも毎年同様の結果が出ている)。しかし、同時に22がようやく気付いた大切な事は、 次元を超えた圧倒的な喜びであり、普遍的でさえあるが、 アジア的なものだと思う。「今この瞬間」に自分が生き、そこにこそ自分の求めていた希望と救いがあり、一瞬一瞬を掛替えのないものとして生きていく、「今、ここ」がソウルフル・ワールドなのかも。
PS: ヘレンケラーの言葉を思い出しました。
“Everything has its wonders, even darkness and silence, and I learn, whatever state I may be in, therein to be content.”
コレは良いぞ!
soulful Worldを見て。
久しぶりにとっても良い映画を観た!内容もGOOD。音楽がまたGOOD!ここ数年興味を持ってきた、と言うかどーにもしっくりこない日常に苛まれた時に思い巡らせてた、人間とは何か?生きる意味とは?私とは何ぞや?何したら正解なんすっかー?って言う悩みの答えの一つを映像化して、面白可笑しく表現、でもドップリと深く心にぶっ刺してきて、思わずニンマリ、涙ホロホロ。ホント、良かった。コレは多分年一で観る。ちょっと頭イカれ気味で行き詰まった時はこの一本!です。
すげぇ映画を見てしまった。
本当に凄い。
特に最後の最後。もってかれる。
トゥエンティトゥー。。泣 となって、僕もjazzingして生きたい...
トゥエンティトゥー。。泣
となって、僕もjazzingして生きたいと思った
人生を豊かにしてくれる温かい作品。
きらめきは目的じゃなくて
活き活き生きる気づきみたいなもの。
目的や手段に囚われて
本質をおざなりにしてしまっている
すべての大人に観てほしい
生きてるだけで素晴らしい?
CGキャラとは思えない鳥肌モノの演奏シーン。ユニークな見せ方で楽しませてくれる魂の世界。アニメ表現の素晴らしさはさすがです。
しかしテーマに新しさは感じませんでした。常に新しさを求めている訳でもないので否定ではありません。
人は常に大きな目標や目的を持たなくてはならないのか?日々の生活で当たり前にように消化している一つ一つにも喜びや幸せが溢れているのでは?そう考えると生きてるだけで素晴らしい?
世界が色褪せて見えるか鮮やかで眩しいと感じるかは自分次第ではないのか?
世の中はそんな綺麗事で済まされないほど理不尽が溢れているけど、どんな些細なことも幸せと感じることが出来れば生きることが楽しくなるのは事実です。
自分と重なる部分がありました。
ピクサーの作品は大好きですが、その中でもとてもお気に入りの作品になりました。
これは今までの作品よりもメッセージ性の強い大人向けのものだと思いました。
私はこれといって本当に自分がやりたいこと、好きなことが分からず、主人公のような自分の好きなことや夢がはっきりしている人を羨ましく思っていて、きらめきが見つからない22番がどこか自分のようで重なる部分がありました。
でも、きらめきが生きる意味ではないと。
当たり前になりすぎて見えなくなってしまったけど、日々の何気ないことも幸せなんだと改めて気付かされました。
やりたい事が見つからなくても、一瞬一瞬を大切に生きようと思います。
人は何のために生きるのか
ピクサーがこのような哲学的テーマの作品を作るとは思わなかった。見て感じたのは人は何のために生きるのかということ。富や名声の為ではなく大義の為ではない。ただ木漏れ日の暖かさを感じる。美味しい食べ物を美味しいと感じる。美しいものを美しいと感じる。楽しいと感じるものを楽しいと感じる。そんな当たり前のことが生きる意味だということを伝えている。
勿論素晴らしい映画ではあったのですが、、
何しろ“一瞬一瞬を大切に生きよう”は
描かれすぎているテーマというか、
でもそれが人生の真理だということは
わかっているんですけど、、
それがラストで終わっていたのが少し物足りなかったり。
その先の何かまで描いて欲しかったのが正直なところ。
こういうテーマって実は様々なところで
描かれていて、真っ先に思い出したのは
藤子不二雄先生のタイトルは忘れてしまったが、
発明家と大学生の魂が入れ替わる話。
結局、人間として生きているだけで、
この地球上に存在するだけで素晴らしいことで
この素晴らしい星に生まれ、五感で感じていることが
贅沢なことで、、って
常に思えるわけないですよ、
今回たまたま美容師がいい人だった訳で、
母親がすぐに折れてくれた訳で、
って考えるのは拗らせすぎですかね、、、
あのソウルナンバー22番だって、
生きたいと思うのはいいけどさ、
辛いのはこれからなんだぜって、
思う訳ですよ。
とはいえ、あのソウルの世界の描きかたは
素晴らしいの一言に尽きるし、
あそこにいた二次元のキャラクターの
どことなく恐ろしい感じとかよく表現したなと
思ったし。
偉人が出てくるのも面白いし、
何より、子供向けのアニメーションであるピクサーが
ポテチを強く否定していたのが印象的だった。
これは素晴らしいよ、
本当に子供を対象としたアニメでこういうことが
行われるってさ本当に理想的なことだし、
会社が本気で変わろうとしてるんだなって思う、
革新だよこりゃ。
93点
こりゃまずい、ささりまくった。
ピクサー作品の中でも1番深い部分のメッセージ。
少し淡白な上(異次元)の管理者。
無感情に人格を形成、どんな人生だったかも
関心なく作業をこなす。魂もまた、単細胞
その中で生きがいの「ジャズピアニスト」
の執着が強い主人公は"それ以外"は無関心で
幸せと感じる事が出来ていなかった。
この作品はたぶん死ぬとかじゃなく
「生きた後の考えと生きる前の考え」を描いてる
生きた事ない魂(人)、もっと生きたかった人は
当たり前の平凡な日々がどれだけ楽しいか
どれだけ有り難いかを知ってる。
僕は目標に辿り着いてない事ばかり、恩返しするまで
死にきれんとずっと考えてた
それで死んだらどんだけ最悪の気持ちで死ぬか…
人生を終えるその瞬間まで日頃の生活
笑ったり泣いたり人と話したり
食べたり景色見たり深呼吸したりを楽しみ、感謝して、
楽しかった幸せやったありがとうございました
最高でしたと思いたい。と思えた。
生きる意味
オモチャ、虫、ロボ、ヒーロー、頭の中などを描いてきたピクサーが
「魂」をテーマに描いた作品。
ジャズ好きの音楽教師が思わぬ事故に合い
魂となり、生まれる前の魂の世界に迷い込み元の世界に戻る為に奮闘する
といった流れ。
映像は言うまでもなく色鮮やかでキレイ過ぎる。
魂の世界に行くまでの2Dと3Dを合わせたような表現が新鮮。
人格が入れ替わる展開は割りと多いけど、
22番がジョーを通して何気無い日常に感動していく姿にグッとくる。
夢を叶えても達成してしまえば呆気なく感じてしまうシーンは考えさせられる。
人生においてはそこもまた通過点に過ぎない。
大人になって忘れてた感情を経験出来た感覚だった。
一瞬一瞬を大切に生きたいと思わせてくれた映画。
子どもより大人が楽しめる作品かも。
劇場公開中止だったのが悔やまれるくらいの名作
人生の生きる意味とは。なにをするまでに生まれてきたのか。人間とはなんなのか。
その答えを教えてくれるような作品。
魂の世界を描くとなったら普通、死後の天国か地獄かを舞台に選びそうなものだが、生まれる前の世界で性格や個性が決められていく過程を描くのだからやっぱりピクサーの想像力はレベルが違うと思った。
自分の好きなこと、夢、きらめきは決して生きる意味ではない。何々をしていなければ生きる意味がないということではなく、今生きているこの瞬間、感覚、感動を楽しんで生きていこうというメッセージ。
そして、『海を探している魚』のお話。
自分がいるところは海ではなく水だという魚。
ひょっとしたら自分が探しているものはすぐ目の前にあって、もしかしたら既に手に入っているかも?やっていることかもよ?と気づかせてくれる作品。
夢が叶えられなかったら今までの人生が無駄になる、ではなく自分の感じてきた感情、感覚、今までの全てがきらめきであり生きた意味である。
無駄な瞬間などなく、一瞬一瞬を大切に。
良いテーマ
痺れるほど感動した、というか本当に痺れた
すげぇ映画を見てしまった。
本当に凄い。
とんでもない領域に行ってしまったなぁ。
人って泣きすぎると手足が痺れるんですね
映画館がじゃなくて良かったと思っちゃいましたわ
★ここからはネタバレあるので観てない人は絶対に読まないでください、読んだら呪いますよ
内容に関しては言葉にできないのですが、
一点だけ触れておきたい
ここまで泣いてしまったのはラストのラストのセリフなんです
ピクサーらしい茶目っ気のきいたオチが付くのですが、これがまた凄い
つまり、「現実に戻れ」ということなんだけれどもその裏にあるメッセージは「生きろ」てことなんですよ!
映画がまやかしであることを認め、
さぁ生きてみろと突き放したラスト
マジで凄ぇ…
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