きみの瞳(め)が問いかけているのレビュー・感想・評価
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純粋に美しい
原作ありきのリメイクは賛否分かれると思いますが、こちらの作品はそんなことどうでも良くなるほど、美しい映像でした。
主演のおふたりが素晴らしい。吉高さんの愛くるしさ、横浜さんの憂いを帯びた表情やセリフは少ないのにじわじわ伝わる目の演技。
一番すごいと思ったのは、上司に暴行されそうになった明香里を助けに入った塁が、「俺の目を見ろ」とやっつけた後の、振り返ってからの「大丈夫?」の声のトーン。
本当に殺しそうな目と声だったのに、明香里を気遣う声のトーンがもう全く違う。同じ一人の人間からこんなにも違いが出せるなんて…驚きです。
まだ観ていない方、ぜひ大きなスクリーンで美しいおふたりをご堪能下さい。
ボクシングのシーンも迫力満点で素晴らしいですよ。よくあるベタベタな恋愛映画ではありません。「好き」「愛してる」なんて言葉、二人から出ませんから。
町田啓太さんの悪役
町田啓太さん見たさに2回見ました。吉高さんも流星くんも良い演技でしたが、ストーリーのあまりのリアリティーの無さにちょっと引きました。
冒頭、目の不自由なヒロインがロングスカートで出てきた時点で裾を踏んだらどうするのかと心配になり、アパートを勝手に改装するのは賃貸契約違反とか、地下格闘技とはなんぞやなど。
それにも増して最大の疑問は、大人の身も心も許し合った男女なら再会後マッサージした時点ですぐ気付くだろうという点。あまりにも鈍感なヒロインに驚きました。
飼い犬もなついているし、ずっと探し続けていた愛する人なら少しの可能性でも「彼では?」と思い、そこからより深く調べて彼と分かりハッピーエンドで良かった。
また、せっかく彫刻を専攻し愛する彼の顔を再現していたのだから当然、ヒロインの店には彼の彫像があるだろうとワクワクしていたらオルゴールですか…
町田啓太さんはとても素敵でした。彼の新境地といって良いぐらいの存在感のある演技とビジュアルでした。
巡り合わせ
出会いは偶然のようで必然なのだろう。
相手の幸せ、それが自身の活力になる。
純粋な恋愛がお互いの心を支える。
そこには厳しい、切ない現実もある。
でも、どこかで心が繋がり続けている。これが巡り合わせなのだと思った。
気持ちが暖かくなった。
報われて良かった...
塁(横浜流星)と明香里(吉高由里子)の恋物語。捻りとかユーモアとか一切なく、純然たる恋物語で、ほぼ思った通りの展開。でも、この映画はそれでよい。これ以上不幸な展開だときっと見終わった後に気が滅入る。そうならなくて良かった。出会いから再会までが描かれるが、もっと長くなってもおかしくないものを、うまく2時間程度にまとめていると思う。横浜流星君の演技が良い。特にところどころで見せる表情が良い。吉高さんの演技ももちろん良い。二人の醸し出す雰囲気は恋物語にふさわしかったと感じる。上映回数が少ないが、もう少し評価されても良い映画だと思った。
永遠の煌めきが心に残る(2020/10/26鑑賞)
塁が最後にひたむきに自らの過去を隠し、愛する人への思いを隠し、自分への感情を隠し、すべてを背負って立ち去っていく姿が切なすぎて、かっこ良くて、ただ震えるほど涙が溢れた。
バッドエンドに落ちかけた結論が、最後に不幸のどん底を突き破って光に変わった瞬間にまた涙した。
人生に失望している方はぜひ鑑賞いただきたい。
人生はそんなに良いことばかりではないかもしれない。
けれども、だからこそその一瞬の煌めきが、永遠に心に残るほどの美しさを秘めているのではないだろうか。
運命の巡り合わせ
映画予告編と、映画のあらすじから
だいたいストーリー展開に予測ができ
およそそんな感じで進むラブストーリーでした。
でも意外な所で、運命の悪戯的な箇所があり、
物語としても楽しめました。
ファイトシーンは本格的で、鍛え上げられた
肉体美も武器に、ハラハラさせられます。
静と動が入り混じる作りになっていて、
全体的にはゆっくりとした時間経過ですが
ファイトシーンで真逆の映像展開となり
飽きが来ません。
もう少し泣けるモンかな、と思っていたほどは
泣けませんでしたが、ラストシーンはジンと
来ました。カップルで鑑賞される事をお勧めします。
むずかしそうな役
吉高さんの目の見えない演技が素晴らしいです。ただひとつだけ、設定が微妙で意外と目の見えない期間が短いんだなぁ。。という思いはぬぐえませんでした。せっかくの演技がもったいない。。。
なんで気付かないの~?!とか、スクが気付くだろうなぁ。とか、思い通りに展開してくれてとても気持ちよく感動できる物語でした。
心の光を無くした男と、目の光りを失くした女。二人が相手を想う気持ちが、互いの闇を照らす光となりますように。
予告映像でみたワンシーン。海辺で戯れる二人。
それがすごく美しかったことが記憶にありました。
本編が気になって鑑賞です。
事故で光を失った女 (柏木明香里) そして
闇から抜け出せない男 (篠崎塁) 洗礼名アントニオ
そんな二人のお話。
出会いは偶然。
勘違いで塁に話しかけた明香里
最初は慌てるが、塁の声・態度・素振りから
危ないやつでは無いかもと
次第に警戒をゆるめる。
おじいさんと間違われ声をかけられた塁
親しげな女の態度に、
どう接すればよいのかと、とまどいながら
何となく目が離せない。
文字通り手さぐりで
女は相手のことを知ろうとし
男はゆっくりと心を開きかける。
足をくじいた明香里をおんぶし
家まで送って行ったりする内に
次第に惹かれ合う二人なのだが…
次第に明らかになる事実
「明香里」が光を失った事故。
その原因は
「燃えながら落ちてくる男」 に気を取られ
車の運転中に脇見をしたため。
そして
その男を焼死に追い込んだのが
「塁」 だった
彼は、彼女に償わなければ と
そして 明香里の目の手術代を得なければ
と
非合法な戦いの場へと足を踏み入れる
…
うわー
重いじゃないですか、これ。
◇
巡る因果の織りなす、切なくも温かいドラマ。
途中で何度も
バッドエンドを覚悟しました。
けれど
互いの瞳が相手を映し出す そんな
未来へ希望の火が灯るようなエンディングに
観ている私も救われました。
予想したよりも遥に
強く胸を締めつけられるお話でしたが
観て良かった。
(ハッピーエンドで良かった)
満足です。
◇ 以下、余談です
☆横浜流星くん
すごい筋肉美にびっくり。
そうとう鍛えているんでしょうね。
ほれぼれします。 つんつんしてみたい … え? これもだめ? …ですよね
☆良家のお嬢様 vs 不良少年
観ている途中、なぜか
「愛と誠」 が頭に浮かびました。
ストーリーが似ているわけでも無いのに
ただ、なんとなく、です。
ヒロインとワル (←死語? …汗) の組み合わせって
何かこう、心の琴線にふれるものがある
そんな気がします。
あ、
「明日のジョー」 の
白木葉子 と 矢吹ジョー なんかも
そうなのかも
☆ワンコ ミーツ ボーイ
二人の愛犬「スク」が、
塁を覚えていて飛びつき、のしかかり
ひたすら顔をなめまくる べろべろ ベロベロ ベチャベチャ
塁が思わず
「やめな、スク」
その声で、その男が塁だと気付く明香里。
…
そんな再会でも良かったかも
なんて、妄想してました。 すいません
☆管理人おじいさん
全く登場しなかった駐車場の管理人じいさん
・どんなきっかけで明香里と知り合い
・どうして一緒にTVを観る間柄になっていたのか
・何があって失踪してしまったのか…
どうでもいいことが、とても気になっています。
誰か教えてください。
☆最後に
キンモクセイの香り。
オルゴールから流れる曲。
角のとれたガラス。
洒落た小道具が
作品に彩りを添えていた気がします。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
再会のための小道具
前半はありきたりなラブストーリーかと思って正直退屈でしたが、後半はひと捻りあり映画の世界に浸ることができました。
「金木犀」「陶芸」「椰子の実の唄」「オルゴール」「愛犬(名前、なんでしたっけ?)」など再会のための小道具がしっかりと用意された脚本が素敵でした。ふたりが再会できてほんとうに良かったです。
悪くなかった!
距離感の縮まり方や終盤の描き方に少々粗さを感じてしまったが、しかしハッとさせられる瞬間は何度もあったし、何より悔しいが横浜流星がキラッキラしている。吉高由里子も流石の貫禄。梅舟惟永さんがナイスな役で出演されていて嬉しい。
今年最高のラブストーリーでした
吉高由里子は唯一好きな女優さんで、横浜流星も割と好きなので、かねてからこの映画の公開を待ってました。
横浜流星のキレキレのボクシングは演技だけでは到底出せない幼少時代から培われた技術としか言いようがありません、感動しました。ボランティアで再会する辺りから涙が止まらず、ハッピーエンドで本当に良かったです。吉高由里子も、演技、可愛らしさ共に安定で大満足しました。韓国映画のリメイクだとはつゆ知らずに観ましたが、キュンキュン度高めでどっぷりと浸ることができました。
良かったです。泣けました。
ツッコミどころは多いのですが、泣けました。
塁くんの行動には理解できないところが多く、共感できないです。
明香里さんは、いいひとです。視力が悪い割にメイクも衣装もばっちりです。
きっと至近距離は良く見えてるんでしょう。だいたいこの手の方はサングラスを
常陽しているイメージがあるのですがそんな描写はありません。
ずっとサングラスかけられると、せっかくの主役の顔が見えないのですが
ちょっとだけでもリアリティの為にかけてみても良かったかも。
塁役の横浜流星さんがカッコ良かったですね。
闇ファイトでボコボコにされながら最後は逆転勝っちゃうし。
でも、その後、ブスリって、ちょっと無いと思う。
いくら顔に泥をぬられようと強いオトコがいるなら
潰すよりも、さらに難癖つけて闇ファイトに連れ出して
ヒト儲けしようと思う気がするです。
明香里役の吉高由里子は役者でしたねぇ。
視覚障害者の表現も若干、ざーとらしーってところもあったんですが
それでいいんです。お美人さんなのでずっと見てられます。
生きる意味
人が生きるのには意味がある。
意味があるからこそ、神様はあなたたちを
地上に遣わした。
そう、彼が帰るべき場所は母のところではなく、彼女のところなのだ。
逆境にめげず生きる姿は何よりも美しい。
その美しさに人は涙する。
余談
最近、汚ない映画ばかり観てきたから、久々にこの上なく綺麗な映画を観られて良かったです(笑)
しっくりこなかった。
二人のシーン。あんふうに言うか?あんなふうにじゃれ合うか?みたいで、何かしっくりきませんでした
せっかく吉高由里子を起用してるのにもったいないなと思いました。
スローリーはまずまずおもしろかったです。
でも、電話が終わってボックスから出てくるシーンでは
「ここで刺されたら、マジ、ヤクザ映画だな。」と思ってたら本当に刺されたのでびっくりしました。
王道のラブストーリー
ヒロインの牽引力が終始物語をリードする作品である。それほど本作品の吉高由里子の演技は凄かった。主人公の柏木明香里が白杖を突きながらニコニコと笑顔で登場する場面では、笑顔とは逆に内に抱える大きな悲しみを感じさせた。
というのも、人間はあまりに大きな不幸に見舞われたとき、何故か笑顔になる。東日本大震災のときのテレビのインタビューで、被災者が笑って答えている映像を目にした人は多いと思う。決して楽しい訳じゃない。笑うことで自分の脳に自分は大丈夫だと思い込ませ、無意識が自暴自棄の感情を生まないようにコントロールしているのだ。
身に起きた不幸を笑顔で話す人は結構多い。それも同じ理由である。風吹ジュンが演じたシスターが「笑顔を忘れないで」と言うのも同じ理由だ。横浜流星が演じた篠崎塁は、明香里との触れ合いによって笑顔を取り戻すことで、過去の不幸から救われるきっかけを得る。
愛を育む過程でふたりの過去が少しずつ明らかになり、それぞれに衝撃を受けながらも乗り越えていくことで、愛はますます深まる。これまで持てなかった自己肯定感を抱けるようにもなる。この辺りの幸せな雰囲気に少しだけホッとするが、過去のツケが容赦なくふたりを待っていることは分かっている。
横浜流星はテレビドラマ「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う」でしか見たことがなかったが、なかなか憂いのあるいい表情をする。次は陰のない野放図に明るい役を見てみたい。
やべきょうすけが演じたジムのトレーナーが大変に需要な役割を果たす。剽軽で男の優しさに溢れ、ストーリー上では人間関係の緩衝材となって物語の隙間を埋める。こういうコミカルな熱血漢がよく似合う役者さんなのだろう。とても好感が持てた。
出会いからラストシーンまで、物語が進むにつれて主人公ふたりの関係性がどんどん変わっていくのがラブストーリーとしての王道を踏まえていて、非常に面白い。兎にも角にも吉高由里子の演技が光る作品であった。
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