「独特のデザインと色彩が、オーソドックスなお話を引っ張っていく、犬の一代記です。」マロナの幻想的な物語り もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
独特のデザインと色彩が、オーソドックスなお話を引っ張っていく、犬の一代記です。
アートな色使いの作品だなと思っていました。
「ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん」の制作者が
プロデューサーと知り、すごく興味が湧き
駆け込み鑑賞してきました。
絵柄(デザイン・色使い) が独特・特徴的で、
そちらに目が向いてしまうのですが
物語(ストーリー)はすごくノーマルな印象です。
9番目に生まれたワンコ。 すぐに捨てられてしまう あら。
その後何人かとの縁があって一緒に暮らすものの
平和な生活が長くは続かない。 うー
3番目に出会った少女に拾われ
この家では恐らく数年間暮らすことが出来たようなのですが
散歩と思って出かけたら
少女は自分を途中の公園の木につないで
一人でバスに乗ってでかけてしまう (デート…かな?)
少女の乗ったバスを追いかけ、
ようやく追いつくのだが、車に轢かれてしまうという…
少女の目の前で…
…
という、この作品
ストーリーが始まるのもこの場面から。
「人間のように人生を巻き戻してふりかえりたい」
との願いに応えるようにお話が進み
そして、この場面で終わる
まさに 「あるワンコの一生」 なのでした
振り返ると
特に目を引くようなエピソードにあふれた
ストーリーという訳ではないです。
ですが
それをそう感じさせないのが
「絵の表現力」 です。
曲芸師 (2番目の飼い主) の体は
スライムかタコのようにクネクネと動くし
街並み全体の表現自体が
「まどか☆マギカ」 の魔女空間のような色彩
(…見た方には何となくでも伝わるかな と)
色彩に酔ってしまいそうな、
何ともいえない不思議な味わいの作品なのでした。
万人受けする作品ではない
そう思いました。
観る人を選ぶ作品なのかな、と。
◇
余談
のん(能年ちゃん)
可能な限りオリジナル言語で観たいと思っているのですが
今回観たのは吹替え版。
マロナの声は能年ちゃんでした。
飄々とした話し方、いつもと変わらぬのんちゃんでした。
彼女の声を聞くと、和みますねぇ ほっ
次の出演作の予告もやってました。 楽しみ。
こげ茶の犬
マロナ、画面上では
「白と黒」
に見えていたのですが、ときおり出てくる説明では
「こげ茶」
エンドロール中に「こげ茶の犬」の画像が
出てきたのですが
その犬がマロナのモデルなんでしょうか?
(言いにくいですが 似てない …汗)
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
もりのいぶきさん、コメントありがとうございました。僕は残念がら吹き替え版を見る機会が作れず、今に至っております。(なんだか、最近見たい作品多すぎて・・・)確かにおっしゃる通り絵の力を感じる作品でしたね。
淡々としたストーリーなんですが、お伽話のような世界に誘ってくれました。
のんさんはじめ、日本の声優さんがどんな魂を吹き込んだのか?観たかったですね。