「国民の下僕がやりたい放題」i 新聞記者ドキュメント ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
国民の下僕がやりたい放題
日本では、日本国民が総理や議員に対して賃金を払っています。つまり、総理や議員は国民から雇われた人達です。
仮に一般企業で雇われた人間が社内で、
・毎日虚偽の報告をする
・友達に安く会社の土地を売る
・友達に会社の仕事の中抜きをさせる
・友達に会社のお金を配りまくる
・社内でコロナを人為的に流行らせる
としたら、どうでしょう。クビどころか逮捕です。
ところがどういう訳か、雇われ人である総理や議員にはこれが当てはまらないようで、雇い主である国民がコロナで困窮しているのにも関わらず、逆に莫大な給料を手にしています。そして、雇い主である国民に知られたら激怒される数々のことを、主要なメディアでは全く突っ込んで報道していません。
新聞記者が質問をすることは先進国では普通の事なのに、質問をしている望月記者がクローズアップされること自体、日本が異常な国という事なんですよね。私はとてもナイスな記者だと思うのですが、むしろ望月記者みたいな方が他にいないということなのでしょうか。
劇中にも出てきましたが、記者クラブという謎の組織があることもメディアのトップが総理と会食することも、他の先進国ではあり得ないことです。森監督はこの異常なメディアの実態を、望月記者を通じて浮き彫りにしていましたが、高齢者の様に国内メディアにしか頼る事ができない方が多いのも現実です。本当にどうしたら良いんでしょうね。しかし、知り合いの高齢女性は、読売新聞から東京新聞に購読を変えてから自民党支持をやめました。主要メディアが真実を報道すれば、日本も変われるのだと思います。
最近ロイターが、日本政府が電通に発注した仕事が異常に中抜きされている記事を出していました。しかし、国内メディアでは全く報道されていません。つまりは、政府が税金を使って電通を特別扱いすることと官邸や電通に不利な報道を出さないことは地続きなのでしょう。
だからこそ、記者の皆さんには是非頑張って欲しいと思いました。日本の記事がまともであれば、独立系でもメルマガでも国内の情報にお金を払います。今の政府には税金を払いたくありません。