映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者のレビュー・感想・評価
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有名な監督らしいですね。
映画監督界隈は疎くて、凄い人とは知人から聞いていました。いや、本当にすごかった、、、
ななこお姉さんラクガキver.の顛末には、原作愛を感じました。(原作にも、ななこお姉さんラクガキver.が出てきていたので)
久しぶりに、感動したクレしん映画でした。
しんちゃん…好きぃ…
上映終了後「もう終わり?」「すごく楽しかった!」とニコニコ語る子どもたちの声が聞こえてくるなか、大人はそっとハンカチをしまうという…この光景だけで素晴らしい映画体験だったと言えます。
クレヨンしんちゃんの映画は個人的にご無沙汰でした。好きな作品はベタですが、『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』です。あの作品の好きなところは、いわゆる"『下ネタ』『綺麗なお姉さん』系統以外のコメディーパートが面白いだけでなくストーリー後半の核心部分のメッセージに影響してくること" "アニメでしか表現できない展開(実写化するとチープになる)""子どもの無垢さが大人に説教を叩きつける形に正当性があること"でした。本作もオトナ帝国の好きな要素が盛りだくさんで最高でした。
冒頭のVR体験のシーン。絵を描いているように見えてこの世界には絵が残らないという技術を見せつつ、最後は「絵そのもの」の力を示しながら、それをたくさん納められる技術の進歩は否定しないという流れには脱帽しました。
「絵を描く」ではなく「落書き」という言葉にこだわっているのも面白かったです。『自由に落書きして良いですよ~♪』と言いながら実際には描くものや行為を強いているという描写、子どもたちの発想は二次元をも超えていくという展開、凄く面白かったです。模写することだって創造することの一部でしょう。考えを起こした時点で、そこには道徳的に反していない限り自由が生まれているはずなんですよね。エンドロールで作品中に使用された絵は保育所や小学校から集めたものだというのも良いですね。
ニセななこの結末、ブリーフの結末、良かったですねえ。ブリーフの結末のシーン、シリアスなのに笑わせにかかるクレヨンしんちゃんらしいオチの付け方でした。明太子もニセななこもブリーフも、大人から見ると意味がないというか「最初から爆弾やらミサイルやら意味のあるものを描けよ」と思ってしまうところですが、意味があるか価値があるかを決めるのは人様ではないんだよなとしみじみ。
そして、とある子どもに語らせる、大人に対しての説教。SNSでの誹謗中傷とは形が違いますが(対面で文句を言っているので)、胸に来るものがありました。そして、最終的には子どもの創造性、無垢さに大人が向き合い、子どもと一緒になって行うという、本当に教育的意義の高い展開。
相変わらず幼稚園の子どもたちの保護者は何をしてるんだろう…ってのと前半のこの世界における設定の説明が集中して見ていたつもりでしたが今一つわからないまま進んでいったのが残念。子ども向けだからなおさら「○○したら××になる」っていうのをアニメなり図解した方が良かったのかなあと思いました。ななこお姉さんと食事したらしんちゃんはこうなる…的に。
あと、勉強不足で申し訳ないのですが、『マツケンサンバ』が悪のものとして描かれているのが滑稽で面白くてしょうがなかったです。このシーン「りんごちゃん」が関わっているのですが、持ちネタなんでしょうか。子どもたちには何も伝わってないようで大人だけがクスクス来てる感じでしたが。「ファインディングドリー」の唐突な八代亜紀推しを思い出しました。
とにもかくにも、ニセななこが言っていたように「しんちゃん…好きぃ…」となる一本でした。文部科学省の学習指導要領の改訂に関わる人達には、本質はこういうことですよと見て学んで頂きたいと偉そうですが思いました。
しんちゃんの侠気
いやぁぁ感動しました (ネタバレ含む)
私はここ1ヶ月でクレヨンしんちゃんに目覚め、スマホで過去作をほとんど見終わってしまい新作が公開中ということを思い出し
本日鑑賞してきました。
色々描きたいことがありすぎて何から話すか
悩みますが、まずは感動して心に残ったシーンから………
本作のキーパーソンの1人「ユウマくん」
第一印象は クール気取りのパターンか?
と思いましたがそうではありませんでした。
本作の勇者 しんちゃんと行動を共にし
一時は母親救出の為に別行動を取るものの
ぶりぶりざえもんからクレヨンを受け取り
母親を救出してから姫と春日部を救うために
尽力します。
自分がクレヨンを使い果たしてしまった自責の念と純粋に春日部、ラクガキングダムを救いたいという思いから出た サトーココノカドウでの町内放送のシーンには胸を打たれました。
次にしんちゃんに関して。
言わずもがな面白担当でクレヨンで2日目の臭いブリーフを作ってみたりニセななこお姉さんをつくってみたりw
初めは偽ななこに「好きじゃない」と言っていましたが道中、枇杷(おそらく)を食べるシーンで自分で皮をむいた実をあげていたり
キャンプの炊事場のような場所で寝るシーンでは膝枕をしてもらっていました。
しんちゃんは無類のお姉さん好きですが
子供(しんちゃん)ってのは正直なもので
信頼のおけない人物には身を委ねませんから
ななこお姉さんと重ねてかもしれませんが
大切な仲間だと思っていたのでしょう。
それもあってか雨の中しんちゃんを助けに行ったシーンは もう…もう😭
立て続けにぶりぶりざえもんも失ってしまったしんちゃん。
ぶりぶりざえもんは「救いのヒーロー!」5歳児からすれば大きな存在でしょう
ただ無言で悲しみを押し殺し ホワイトマーカーで落書きをしだして、その絵がぶりぶりざえもんと分かった時には小さく「うわぁぁ」
と声が漏れました。
ぶりぶりざえもんはご存知の通りシリーズ通して中々のゲスキャラを発揮します。
本作でも二転三転、敵と味方を行ったり来たりします。
ただ、敵が来た時に物陰にユウマくんと姫を誘導したり、クレヨンを2人に託して囮になったり かっこいいシーンも沢山あります。
雨に打たれ消えかかっていたとき、本心か照れ隠しか分かりませんが 防衛大臣から国の
No.2のポジションが気に食わなかったからだ
と言っていました。
そのしんちゃんの返し「やっぱり救いのヒーローなんだね…」のセリフ良かったなぁ😭
また、ブリーフが自分の使ってぶりぶりざえもんの落書きを完成させてと言ったシーンで
「オラはもう誰ともお別れしたくないゾ!」
と言ったセリフ、周りの環境音が消えて
しんちゃんのこの叫びだけが響く劇場……
なっかなかにジーンっときました。
5歳児とは思えない行動力
しんちゃん お前さん良い奴だな!!
※ここからは私の個人的な意見です
決して否定ではありません
アニメ作品の声優に流行りの芸人や俳優を出されると なんだかなぁと思ってしまいます。
主要キャラは終盤まで登場しますから
しんちゃんの世界観を楽しみに来ているのに
こういったキャスティングだと
例えるならテーマパークで常に腕時計を
気にしているような気分になります。
また、余談ですが私と同行者含めて劇場には
4人しかいませんでしたw
のびのび楽しめました^^*
次回作に期待!!!!
この監督にクレしんは合わないような…
本作のメガホンを取った京極監督といえばかの有名なラブライブ!シリーズの監督だが、本作では彼の特性が良くも悪くも前面化し、結果的に無味恬淡な凡作へと落ち着いているといえる。
シンエイ動画から直々に本作の監督を打診されたとき、彼はクレヨンしんちゃんの世界観を完璧にインストールすべく、まずはテレビアニメシリーズの演出家として習作を重ねた。つまり、彼はかなり真摯な気質の作家なのだ。
実際、本作中におけるキャラクターの語りや行動原理等はきちんと既存作を踏襲しており、その点に関して違和感を覚えることはあまりなかった。この短期間でおおまかな空気感をほぼ完璧に把捉してしまうとは…流石と言わざるを得ない。
また、前述の通り彼はラブライブ!シリーズを大成功へと導いたアイドルアニメ界きっての重鎮であり、したがって本作においてもそのメソッドが遺憾なく発揮されている。
言葉と行為によるカタルシスをさらに増大させる外連味としてミュージカルっぽいシークエンスを挿入したり、「利己と利他」「個人と大衆」といった社会問題的な寓話を展開し、それらに気合いと勢いで解を与えていったりと、彼の監督作品において散見される勢い任せなアイドルアニメ的演出技法が次から次へと打ち出の小槌のように飛び出す。
しかし彼のこの2つの特性(真摯さと強引さ)がうまく折衷するはずもなく、本作はさながら「クレヨンしんちゃん」の世界から丁寧に切り取られた新鮮なキャラクターたちが、アイドルアニメという局限的文法の枠内に閉じ込められているといった具合だった。技巧的な欠陥があるというよりは、単にコードが食い違っているのだ。まるでハイレゾの音源を旧世代型のiPodで聴いているような。
そんなわけで本作は、私の目には「楽しめるけど心に残らない」凡作に留まることとなった。(凡作であるがゆえに「3分ブリブリポッキリ大進撃」みたいな明らかな駄作よりかえって記憶に残りにくいというのがなんともタチが悪い…)
興行収入次第では監督続投という可能性もあるんだろうか…?あんまり合わないと思うんだけどなあ。
最後は、泣ける!
セカイ系クレしん映画
ラクガキングタムの侵略から春日部を開放するため、伝説の勇者となったしんのすけ。描いたものが実体化するクレヨンで2日目のパンツ、(たぶん)ななこおねいさん、ぶりぶりざえもんたちと共にラクガキングタムに立ち向かう…というのがあらすじ。
大抵の映画クレしんでは、しんのすけや別の主人公が敵組織のボスと対峙して熱くぶつかり語り合うことで撃退する。しかし今作では、伝説の勇者としての使命は理解するものの、ボスと対峙することはない。基本的にはしんのすけがただただやりたいことをやったらボスを改心させてしまう。
しんのすけが素朴なまま好き勝手する。そこが魅力と言えば魅力なのだが、映画としてはカタルシスが足りない。オトナ帝国や宇宙のプリンセス、ロボとーちゃんのような熱くなれる作品ではない(子供向け映画にカタルシスを感じるのもどうかと思うが)。しかし、この作品から協力に押し出される「自由とは自由なことである」というメッセージは好き。
キミの落書きはいつか誰かの宝物
しんちゃんファンには申し訳ない。アニメも映画も今まで見てない。今回、レキシが主題歌を書かなければ、完全スルーだった。しかも、よくわからない食料大臣(弟)とかいう役もやるそうなので、行かねばならないじゃないかっ。
映画始まって早々、変なソーセージがカルーい感じでカルーいセリフを言う。あっ、池ちゃん、これね。トータルで5〜6回くらいしゃべりましたかね。ははっ、そんなもんですよね〜。でも、ラクガキングダムにするっとなじんでてOKで〜す。
映画は最初から最後までかわいかった。ブリーフ、ニセななこ、ぶりぶりざえもん、みんな愛おしかった。ななこおねえさんとニセななこの声は、同じ人がやってたのを後から知って驚愕。ニセななこが不気味ながらもいたいけで涙。りんごちゃんはこどもに人気なので、「スターティン」があれば、あとはもうネタってことでいいでしょう。
エンディングで主題歌「ギガアイシテル」をいいスピーカーで聴けて、大満足。映画を見る前からさんざん聴いてたけど、見終わった後に聴くと、より歌詞が響いてくる。なんていい歌なんだ‼️
キミのその落書きも いつか誰かの宝物
消さないで 離さないで
残しておいて その思いを
落書きは自由に好きなように書いてこそ楽しいし、何年か何百年か後でも、それは伝わるんじゃないかな。劇中も春日部市内のこどもたちの絵があふれかえり、個性がまばゆく光っていた。
大人も泣ける
最初はいつも通りのクレヨンしんちゃんの映画でしたが最後の方へ連れて映画にグッと引き込まれていきました。
特に最後クレヨンで書いたキャラクターが次々と消えて行く時に大人も泣けるとこがあります。
やっぱり泣ける。。。
子供や親子連れの多い、真昼間の上映回に、アラサー女が一人で行ってきました。
映画館でクレヨンしんちゃんを見たのは初めてです。
(幼少期は親が見せてくれなかったし、中学で見たときにはバカバカしいと自分で拒絶。)
数年前にテレビでクレヨンしんちゃんの映画を観て感動し、
毎年の行きたいと思っていたけど、なかなか勇気が出ずじまい。。。
しかし、今年はワンデーフリーパスポートを使用し、
見たい映画の間の空き時間にしっかり入っていたため、勇気を出して観ることにしました。
思うのは、うまく大人の汚さを描いているな。って。
助けてもらったのに何かあると他人のせいにして、自分だけでも助かろうとする。
そんな大人を動かせる子供の力に非常に感銘を受けた。
アニメの世界だからある設定なのに、メッセージ性は非常に高いと思う。
※ワンデーフリーパスポート 2作目。
いくつになっても、紙に自由にお絵描きすることを楽しめる。そんな人間でありたいなと思います。
あまり頭を使わずに楽しめる作品を観たい
そんな気分だったので、迷わず選択。
しんちゃん作品は昨年の「新婚旅行ハリケーン」以来です。
しんちゃん作品には
大人寄りの作品、そして子供寄りの作品とが
あるように思っているのですが
これは「子供寄り」のお話です。
楽しんで観てきました。
満足です。
ただ、ストーリーの途中まで
お話の中心となって活躍するキャラが
いないというか
分散するというか
そんな感じも多少受けていて
どうまとめるんだろうかと心配したのですが
それが
最後の場面につながる展開をみて
何となく納得した気分になりました。
みんなでラクガキ
そして生まれる力
あれは一種の 「元気玉」 ですよね。 うん。
以下、あれこれ
「ほぼ4人の勇者」
これが誰を指すのかと、観ながらあれこれ考えてしまいました。
・春日部防衛隊? は人数が多いし
・プリンセス? は違う気がする
・後半共に行動した男の子?
※後で公式サイトみたら正解は載っていたワケなのですが
それでもまだ
「ほぼ」という言い方が気になってます。
ニセななこ
ダメです。 こういうキャラは。 反則です
登場シーンではほとんど 「ホラー」 だったのに
(「シンチャン スキヨ」繰り返しながら無表情で追いかけてくるのって…)
最期は…
(まあ予想はできましたけど しくしく)
プリンセス
「夢のクレヨン王国」 の
シルバー王女に、どことなく雰囲気が似ているような
そんな気がしてみてました。
もちろんじっくり見比べると違うのですが
見た目の雰囲気とか なんとなく。
最期に
この作品には出演されてはおりませんが
藤原啓治さんのご冥福をお祈りいたします。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
感動しました!
ぶりぶりざえもんと4人の勇者
今作はぶりぶりざえもんの出番がとにかく多い。ギャグ担当はもちろん重要な役まで多く任されている。ぶりぶりざえもんファンは絶対に観るべき。ぶりぶりざえもんが嫌いな人にはあまりオススメできない。
気になった点を書く。
『4人の勇者』は公式サイトやイラストを見る限り、『しんのすけ』、『ブリーフ』、『ニセななこ』、『ぶりぶりざえもん』を指すようだ。しかし実際はもう1人、春日部から帰ってこない母を心配し、しんのすけに同行するユウマと言う少年が居る。(何故か公式サイトでは存在が伏せられている)
終盤の彼の活躍は勇者と言っても問題ない。『5人』ではなく『ほぼ』という表現をし、彼の存在を伏せている意図はよく分からない。
また彼が祖母の家で薬袋を目にし病院へ向かっていると思われる描写があったが、実際は病院へ行っておらず、路上で母を救出して祖母とは何事も無かったかのように再会していた。家族が重い病気なのではないかと容易に想像できたが、何一つ触れられないままだった。
最も気になったのは敵キャラの描かれ方。見た目は個性的なキャラが多いのだが、多くは名前すら無く、『
防衛大臣』、『姫』、『画家』以外は全くと言って良いほど出番が無い。どのような戦いをするのかが気になったので残念。使わないキャラを作りすぎている。
敵側のボスという位置づけであろう『防衛大臣』もほとんど口を動かしていただけで春日部に降り立ってもろくに戦っておらず、ボスにしてはしょぼすぎると言う印象。
味方側の描き方は出会いあり別れありの王道で非常に良い。敵キャラをより魅力的に丁寧に描けばさらに良くなっていたと思う。
不朽の名シリーズ
規制され、デジタル化された現代には「自由」はあるのかという社会風刺
新型コロナウイルスの影響で公開が危ぶまれた、東宝アニメ映画BIG4(ドラえもん、名探偵コナン、ポケットモンスター、クレヨンしんちゃん)だが、なんとかドラえもん同様に年内公開に滑り込むことができ、ポケモンも12月ギリギリで公開決定となった。コナンだけが丸々1年延期になったのは疑問だが..
個人的には、テレビシリーズはもう観なくなってしまったが、全ての劇場版は観ている。ここ10年は当たりハズレが多く、映画館で観たのは、3年振りだった。
かつては、劇場版にはハズレなしという、クオリティを誇っていた「クレヨンしんちゃん」だが、近年は失速気味で、失望したくなくて劇場で観なくなってしまったのだが、何故だか今回は「観たい」と思わされたのだ。
映画28作目でクレヨンしんちゃんが「クレヨン」を持つというのが、何だか意味がありそうだったからだ。今回「クレヨン」は現代人が失いつつあるもののメタファーとなっていて、久しぶりに現代社会風刺映画としても観ることができて、かつて「クレヨンしんちゃん」がやってきたカウンターカルチャーに原点回帰したようで非常にクオリティが高い。
近年作としては、全体的な躍動感としては惜しかった『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ 拉麺大乱』のハードルを軽く超えてきた。
デザイナーが描いたアート的キャラクターや「ウゴウゴルーガ」の様な奇抜なキャラクターが多数することで、「クレヨンしんちゃん」のトーンとは混ざり合わず、分離したようなサイケデリックな世界観が正に映画のテーマのひとつでもある「自由」感を象徴しているようだ。
今作には、敵の目的が自国を崩壊から守るためという、世界征服や私欲ではない目的からであり、子供たちに無理やり絵を描かるが、国の崩壊が止まらない。
無理やり絵を描かせても意味がない。学校では奇抜な絵を描くと、カウンセラーに呼び出されたりしてしまう様に何かと理由付けをしては、子供の自由な発想を社会が奪い、量産される一定の価値観のもとで人格が作られてしまうということで、何でもいいから自由に描いてと言われても、「自由」自体が大人の概念による規制で固められていて、本当は「自由」ではないという、物凄い社会風刺なのだ。
現代社会における子供の自由な発想が奪われて、教育しているはずの大人が批判ばかりで行動しない。
この映画で描かれている「落書き」とは、単純にそのままの意味であるが、同時に現代社会における子供たちが失ってしまった「自由」に対してのメタファーでもあるのだ。
映画オリジナルキャラクターのユウマが「ミラクルクレヨン」も使える設定にしなかったり、最後までタブレットは手放さなかったのも、デジタル化された現代の中でも子供の自由な発想というのは、失われることはないという希望も示している。
今後の子供たちが育っていく環境からは、デジタル化は排除することはできないし、それは非現実的であることで、デジタル化を完全否定はしておらず、共存を示したのだ。一方が悪い、一方が良いと言っていたら人間は成長しないし、人間は歴史において、そういった葛藤を繰り返してきたわけだから、今が正にその境界線に立たされている子供たちの姿としてリンクする。
「なんでこうなっているのだろう?」という疑問点や伏線をしっかり回収してくれていて、細部にこだわっている。意味のなさそうなシーンやツッコミ所かと思わせたシーンが実は理由があったりと、物語の組み立て方が上手い。
しんのすけが戦車や戦闘機や車の絵を描くシーンがあるのだが、どれも不完全で実物とは違うものだったりする。これは、あくまで子供のイメージだからこそ、意思を持たない物体や乗物は外見のみでスカスカですぐに壊れてしまう。
何故、アクション仮面やカンタムロボを描かなかったのかと予告を観た段階から、ずっと疑問に思っていたのだが、映画を観ると答えがわかる。
絵が描けないかといえば、そうでもなく、テレビシリーズでも映画版の中でも何度かアクション仮面は描いていたはずだ。『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』と同じメンバーにしたくなかったという理由も考えられたが、大きな理由はあまりアクション要素を強調したくなかったのと、「別れ」を描くためには、既存のキャラクターではない方がよかったということだ。
脚本家がアニメよりも『セーラー服と機関銃 卒業』『猫は抱くもの』などの実写映画を多く手掛けてきた高田亮が担当しているため、近年の「クレヨンしんちゃん」の中では、抜群に脚本が映画的に良くできている。一方で、なつかしいロードムービー要素や食品売り場でのバトルという、ファンの観たいところを分かっているのも素晴らしい。
是非、次回も映画の脚本家を参加させてほしい。
スプラトゥーン~~~!!!???(笑)
スプラトゥーン~~~みたいなを最初期待してまして。
なかなか出てこない。
俳優を彷彿させるキャラクターとか。
豚さんとか面白く、無責任だけど、なんか合ってるような。(笑)(笑)
面白かったです。
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