マイ・フーリッシュ・ハート

劇場公開日:

  • 予告編を見る
マイ・フーリッシュ・ハート

解説

1950年代にトランペット奏者、そしてボーカリストとしてジャズシーンを席巻し、1988年に謎の転落死を遂げたチェット・ベイカーの最後の数日間に焦点をあてたドラマ。88年5月13日午前3時、アムステルダムに滞在中のチェット・ベイカーが宿泊先のホテルの窓から落下して死亡した。うつ伏せの状態で頭部から血を流している遺体を確認した刑事ルーカスは、ベイカーが落ちたと思われるホテルの窓辺に謎めいた人影を目撃する。しかし、ホテルの部屋には誰もおらず、殺風景なその部屋の机にはドラッグ用の注射器などが散乱し、床にはトランペットが転がっていた。捜査を開始したルーカスは、前夜に出演予定だったライブ会場に姿を見せなかったベイカーの身に何が起こったのかを調べ始め、ベイカーの傷ついた心の闇に触れていく。ロックバンドでボーカルとしても活躍するスティーブ・ウォールがチェット・ベイカー役を演じる。監督は本作が長編デビューとなるロルフ・バン・アイク。

2018年製作/87分/PG12/オランダ
原題または英題:My Foolish Heart
配給:ブロードメディア・スタジオ
劇場公開日:2019年11月8日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

フォトギャラリー

映画レビュー

3.0【”心から音楽を奏でられない・・”最晩年のチェット・ベイカーの日々を、ノワール調の映像と、哀切なるトランペットで魅せる作品。】

2022年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

難しい

■1988年5月13日金曜日、午前3時。アムステルダムに滞在中のチェット・ベイカー(スチィーブ・ウォール)が、宿泊先のホテルの窓から落下して死亡した。
 いち早く現場に駆けつけた地元の刑事・ルーカス(ハイス・ナパー)は、前夜ライブ会場に姿を見せなかったチェットの身に何が起こったのかを調べ始める。

◆感想

 ・私にとって、チェット・ベイカーと言えば、哀切で囁くような声で歌い、クールなトランペットで彩る”マイ・ファニー・バレンタイン”である。
 映画で言えば、イーサン・ホークが渾身の演技で、チェット・ベイカーを演じた「ブルーに生まれついて」である。

 ・今作は、謎の死を遂げたジャズミュージシャン、チェット・ベイカー。その死の真相に迫るミステリーであり、チェットの名曲をフィーチャーした音楽映画でもある異色の伝記ドラマである。

 ・ヘロイン中毒で、愛した女サラと共に、生活を始めるもその暴力と奇行により、独りになったチェット・ベイカー。
 - 思うのであるが、どんなに才能があろうが女性に手を上げるような男は、破滅の道を辿るのであろう。今作で、チェット・ベイカーの死の理由を探る地元の刑事・ルーカスも同様である。-

<作品全体の、ノワール調の雰囲気と、奏でられるトランペットの音色が魅力的な、どこまでも救いや癒しの無い、総てがチェット・ベイカーの奏でる音楽に昇華していく構成が、斬新な作品。>

コメントする (0件)
共感した! 1件)
NOBU

3.0愛とときめきは違うもの

2020年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
shimo

3.5ライブで逢いたかった…

2020年2月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

若い頃近所のジャズ喫茶のマスターに
聞いてごらんと勧められたのが
チェットベイカーシングスでした。
当時まだLP盤で。
彼、ジャンキーだけどね、とも。
でも、甘い歌声と物哀しいトランペットの
音色に一気に虜になったことを覚えています。

彼の死亡を告げる新聞記事も覚えています。
だから、最後の夜をこの映画で
知りたかった。

映画のシーンは、ずっと夜でした。
晩年の彼の心の中を映しているようで。
右に転んでも崖、左に進んでも谷
のよな彼の人生の、繊細な神経の危うさが、
曲に現れて、私達の心に響き渡るのかしら。

ファンとしては、そんな彼の人生も
魅力の一つとして捉えられるけれど、
しかし周りの人達は本当に
大変だっただろうなと思いました笑

切ない人生だっただろうけれど、
死ぬまで聴いていたいと思える
音楽を残してくれて、ありがとうと
天国の彼に伝えたいと思います❤︎

コメントする (0件)
共感した! 0件)
shokoten

3.0愚かな私の心

2019年12月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

寝られる

チェット・ベイカーという人物のことを全く知らない状態での鑑賞。

表向きは伝説のトランペッターであるチェット・ベイカーの死の謎を追う刑事の話であるが、チェットと主人公の心情が重なっていく。

チェット・ベイカーのファンの方は肩透かしを食らう映画だと思う。
この映画でのチェットの役柄は天才トランペッターではなく、「愛を見失った悲しき男たちの亡霊」である。まさにマイ、フーリッシュ、ハート。

退廃的な雰囲気や聞き心地の良いジャズなど好きな要素は多々あるが、少々盛り上がりに欠ける。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
柴左近