Redのレビュー・感想・評価
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アラサー主婦からみた自由な感想
塔子は「自分から」この家にとっての良き妻になっていったんだと思う。
私が思う塔子の姿。
同僚が「一人で生きてるみたいだよ」と言った時
観客の私まで頷いた。
ずっと一人で生きていこうとしている。
少なくとも10年前に鞍田を好きになってからはずっと。
鞍田を忘れるために必死で「違う自分」になろうとしてきたのでは?
好きになるタイプも変えて、母親になって、
嫌だと思うことも全て受け入れて、何もかも正反対の世界に行ってしまえば
「鞍田を好きだった自分」を捨てられる。
そう思ってたんじゃないかな?
夫はある種、「鞍田を忘れさせてくれる」存在かな。
ラスト。
塔子はもぅ別の自分を生きることは無理なんだと限界になった。
鞍田に再会してしまったから。
この過程が丁寧に描かれていて、徐々に塔子が開放されていくシーンは見入っちゃいました。
映画のベッドシーンって個人的には苦手で
見ていて気まずくなるものがあるけど
綺麗でした。すごく意味合いのあるシーンだったと思います。
尺が長いのも良かった…
この映画でわかるのは
自己犠牲が大きい程その代償も大きいということ。
離婚して子供に恨まれ、愛する人は死に(勝手に死ぬ想定)それでも塔子は後悔しない道に走り出したんだろうな。
不倫ものにありがちな、純愛を貫く結末。
この物語ではそうではなく、自分を貫くことに意味があったのでしょう。
ここで塔子に関わる3人の男性について
個人的な見解…
鞍田…一番女が沼りそうなタイプ!「恋する」より「沼る」って言葉がこんなにしっくりくる人はなかなかいない。寛容で、影があって、寡黙で
でも内に秘めたる情熱があって…!!こんなの好きになっちゃいますよ。
同僚…チャラい同僚に塔子が一瞬怯んだようにみえたけど、すぐに心を開きましたね。ここで本当にチャラいのは塔子なんですよね〜。これくらいの男が一緒にいて一番気楽なんです。恋愛感情がなくても息抜きになる存在。ちょっと好意を引っ掻き回したっていいでしょ?って。同僚にとって塔子が「沼る女」ですね!
夫…気持ち悪い男でしたね(笑)けどこういう人、男女問わず多い気がします。気付けない人って、多いんですよ。現にこの映画のレビューをみていても
不倫して子を捨てる母親なんて最低…という感想をもつ人は必ずいて。無意識に他人に理想を押し付けちゃうんですよね。鞍田と対照的になるシーンがいくつかわかりやすく描かれていますが、誰がどうみても鞍田のほうがいい男ってわかるのに…なぜか夫みたいなやつが量産されてるのです。不思議〜
以上
平凡な主婦の初レビューにつき、何卒ご容赦ください。
ストーリーは良かったけど、建築現場のリアリティさがなくて物足りなかったので★3にしてます。
彼女は鞍田と再び男女関係をスタートさせた。 数回ある長い性的行為の描写、 そのためにこの映画はR15+に指定されている。
動画配信で映画「Red」を見た。
2020年製作/123分/R15+/日本
配給:日活
劇場公開日:2020年2月21日
夏帆
妻夫木聡
柄本佑
間宮祥太朗
片岡礼子
酒向芳
余貴美子
予備知識なしで見はじめる。
映画タイトルの「Red」がなんの意味かは分からない。
劇中で赤い布がひらひらしていたのは覚えている。
塔子(夏帆)は主婦。
幼稚園に通う娘がいる。
マンションかと思うよな大きな一戸建てに住んでいる。
相当なお金持ちのようだ。
夫の仕事の関係のパーティで塔子は男(妻夫木聡)を見かけた。
はっとする。
追いかけた。
見失う。
ぱっと手を取られて引き寄せられた。
唇を奪われる。
強く。
何度も。
それに十分に応える塔子。
ひょっとしてこの映画は不倫がテーマなのか?
二人は旧知だった。
建築士の鞍田(妻夫木聡)。
大学時代鞍田のアシスタントのアルバイトをしていた塔子。
二人は愛し合っていたことがあった。
10年ぶりの再会だった。
夫(間宮祥太朗)との意思の疎通、義母とのやり取り、
期待されている妻、母親としての存在、
そこからはみ出さないように生きていた塔子。
彼女は鞍田と再び男女関係をスタートさせた。
数回ある長い性的行為の描写、
そのためにこの映画はR15+に指定されている。
会社勤めをまたはじめた塔子。
塔子にちょっかいを出してくる小鷹(柄本佑)
魅力的な女性なら結婚していても相手は気にしないようだ。
鞍田とのやりとりが続くうちに、
塔子にとってすでに鞍田の存在が夫よりも大きくなっている。
そして最終的に塔子がした決断とは?
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
焦点が絞られていていい
主人公トウコの心情を描いた作品。
タイトルの「Red」は多義的だ。
赤という色の示す意味 制限を超える荷物を積んでいる警告の旗 その対象は個人かそれとも全員か?
トウコとクラタの間に落ちた赤い旗 それをまたいでクラタの車に戻るトウコ。電話ボックスの電話の上に捨ててきた結婚指輪。一線を越えた二人。
この作品は女性の幸せがどこにあるのかなどという昔じみた感覚はなく、恵まれていながらも不自由な生き方をしてしまっている女性にとって、本当に選択すべきことは何かを問いかけている。
物理的設定も面白い。愛する娘 優しい旦那と裕福な生活… それと天秤にかけるのが昔好きだった男 悪性リンパ腫を患う余命宣告された男。
コダカがトウコや彼女の身の上、クラタのことなどを見抜いていたように、クラタも好きだった女性トウコのことも家庭内の事情も見抜いていた。
だから新潟まで車を走らせたのだろう。大雪のため、飛行機も電車もすべて止まってしまっているにもかかわらず、タクシーでも帰って来いという夫。
下道で帰りながら途中で見つけた電話ボックスから自宅に電話すると、「どうやって帰っているの? 君のことが心配だ」などという夫の言葉に腹が決まる。
当然一番気がかりなのが娘ミドリのことだ。
しかしミドリが今後育つ上で不十分なものは何もない。
これ以上村主家には居られない。
彼女がそう決断するまでのことを描いている。
Redとは、今までずっと赤旗状態で生きてきたトウコのことを指しているのかもしれない。
腹が決まったことでその旗が取れ、赤旗ではない場所、好きな男の場所へ行くことができたのだろう。
その時トウコはすべての犠牲を払うことになっても、自分自身の心の自由を選択できたのだ。
一昔前の映画にはなかったものだろう。
生きるとはいまであり、そこに先のことなどない。
自分の心だけに従い、夫や村主家、娘のことさえも自分の心よりも下に据える。
自分の気持ちを何よりも優先するという思考は、これから主流になっていく思考だと思う。
指輪を捨ててクラタの車に戻ったトウコにはどこかすっきりした雰囲気が漂っていた。
そして、クラタが死んだ後も、トウコは娘にせがまれても、元に戻ることはしない。
最後のシーンは、あの日トンネルを抜け雪の世界から抜け出したとき、美しい朝日が二人を包んだシーンを、トウコが思い出したことで作品が終わる。
あの日の誓い、そして二人で見た朝日。
自由を選択した時、初めて訪れた光景。
「そこ」にしか自分で創造できる未来はないのだろう。
良い作品だったと思う。
何も共感できない
私は建築学科を出て、建築設計をしている女です。
原作は読んでいません。
・もっとリアリティが欲しい
主人公たちが建築やインテリア設計をしていて、建築の要素がストーリーの中でとても大事な部分であるのに、いろいろと「?」と思うところが満載で、ストーリーに気持ちが乗らなかった。
妻夫木さん、夏帆さんが模型を作るシーンとか、家のできた模型があんまりカッコよくないところとか、鞍田の「あんな線引くなんて…」のセリフとか、「ないなー」ってことの連続だった。
極め付けが、ストーリーの鍵になってる谷崎潤一郎の陰翳礼讃で、私も好きな本だが、新書版や文庫版も出てる廃盤ではない本。鞍田が何で古い版でわざわざ読んでるか謎だし、その本を形見みたいに渡そうとさるのも全然理解できない。もっと、建築設計業界にヒアリングしたり、登場するデザインは建築事務所に協力仰いで、もっとかっこいいデザインにしてくれないとリアリティなさすぎる。
・共感できない
夫(間宮)も姑もそんなにひどくないし、なぜあんなに主人公が切羽詰まった感じになるのか理解できない。
正直、私も建築業界で働いていて、娘もいるけれど、あんなに何日も家を空けて、飲み会もいって、姑にお世話になりながら、夫からの「帰ってきてよ」の電話にあんなにヒステリックにこの世の終わりみたいになる意味がわからない。その後、タクシー呼ぶでも、レンタカー探すでもなく、雪の中歩き出してるのも謎。
雪の中の嫌いなシーンが撮りたかったんだろうな〜という感じで、リアリティ後回しで綺麗な画を優先してる感じが強い。
・セックスシーンがなんとも
他のレビュー記事で、女性目線のセックスシーンとあったので、期待してみたが、今一つ。。。
もっと、夫(間宮)とは感じられない人として認められている愛に満ちたHシーンがみたかった。鞍田からの「声聞かせてよ」の攻めも、何だかオラオラ系で好きではなかった。もっと本当のコミュニケーションみたいな一方通行でない愛のシーンだったら、鞍田に走る主人公にも少しは共感できたと思う。
最近は大根演技と脚本が臭くて嫌で、海外映画や韓国映画やドラマばかりみていて、久しぶりに期待してみたけど、こんな感じか〜っと思って、また日本映画から遠ざかってしまう。
もっと、背景まで作り込んだ気合の入ったものが見たい。
不倫することに微塵の躊躇もない
まず、夏帆の母親、娘の婚家に来てあの態度はないな、と思った。嫌味を言われたわけでもないのに常識なさ過ぎる。娘を妬んでるの?
一時の恋愛に溺れて娘を棄てるとか何事?ああ、自身の父親と一緒か。
この人はあっちやこっち、どんどん恋愛する人なんでしょうね。ホント、こーゆー人は結婚しない方がいい。周りがみんな不幸になる。
会話もないし大したエピソードもないし肉欲に溺れた人の話。
女ってのは、大変だぃね…
正解なんて無いのだけれど、賛否両論は必至だろうな。
原作は未読なので、映画で現してる部分だけだと浅いのかも知れないが、それでも心情をさぐると深さを感じた。
誰がイイ人で、誰がワルイ人、と云った区別はし難い。
かけがえの無いモノ、も人それぞれだから、プライオリティも人によりけりだと感じた。
数年後に観直すと、また違った観方になるかも知れない。
今はなんだか寂しい気持ちにさせられた。
視聴後に余韻が残る。セクシーだった。家族が現在の日本では優先されな...
視聴後に余韻が残る。セクシーだった。家族が現在の日本では優先されない価値観になった。お金至上主義による政策、システムは家族を分断させ、シェアや助け合いを阻止する。
本作は、妥協ではなく本命を手に入れよう、というメッセージがあったと思う。代償を払うリスクなしで望みが叶うことはない。おかしな狂った世界から、または居心地の悪い空間から抜け出すには、出口へ向かって進んで行かなければならない。常識や同調圧力などの恐怖のトンネルを抜け出すには、駆け抜ける勢いが必要だ。主人公は「鞍田さん」が一緒だったから可能で、鞍田さんが全てに勝る事だった。全てを捨てるほどの価値があった。
さて、自分が本当に望むものは何だろう。
妻夫木やっぱりかっけーわ
夏帆ちゃん主演でR15なんで
「大人の恋愛映画」とやらを
一人で鑑賞しましたよ。(悲)
んー?R15の場面は無かった。
見逃した?寝てた?
カネ返せー
それにしても妻夫木やっぱりかっけーわ。
あんな風に生まれてたらねえ(笑)。
50点
イオンシネマ近江八幡 20200319
夫婦の双方からの歩み寄りが大事なのでは
塔子の夫は塔子に対して、家庭のことを担う妻、子どもを育てる母であること「だけ」を求めていた。
塔子は娘が小さい時、出産前の仕事を継続しようと保育園に預けようとしたが、叶わず、キャリアを中断せざるを得なかった社会環境もあった。
夫は塔子が復職しても、家庭のことに身が入っていないと塔子に圧力をかけた。一方で夫は子どもの世話をするために自分の仕事を調整するということはしなかった。自分の稼ぎがあれば生活できるので妻が働く必要はないと思い込んでいた。
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ここからは私の意見ですが、塔子は本当は自分の人生を生きたかったんだと思います。
もしかしたら出産前のキャリアをずっと継続していれば夫と同じくらい稼ぐこともできた可能性もあると思います。
それに、たとえ稼ぎが少なくても、家庭から出て外の社会と接点を持つ、誰かに貢献する、ということは心の安定のためにも必要なことだと思います。
しかし実際の結婚生活では夫の所有物のようになっていた…。
ここで塔子は持ち前の責任感からなのか、夫の圧力に耐えられず平和を望んでいたのか、ずっと自分の気持ちを押し殺してしまっていたのだと思います。
もし鞍田と再会しなかったとしても、塔子は自分に嘘をつき続けていたら、いつか思い詰めて自殺してしまっていたかもしれないと思いました。
もし、塔子の夫が途中でも塔子の気持ちに寄り添えていたら…。もし、塔子がもう少し小さくガス抜きして夫と話し合えたなら…。もし、お互い結婚する前から価値観をもっと共有できていたなら…。と色々と考えさせられる映画でした。
燃え上がり、燃え尽きる《愛》
妻夫木聡の色気。ダダ漏れでした。
いつも「良い人」の似合う妻夫木聡も好きですけれど、こんな役も素敵。
あと久しぶりに聴いたジェフ・バックリーの唄う「Hallelujah・・ハレルヤ」も凄く沁みた。
(ジェフが自殺してるのも何かを、暗示している・・・)
島本理生の原作を三島有紀子監督で映画化。
お金持ちでエリートの夫(間宮祥太郎)と園児の娘と暮らす塔子(夏帆)
10年振りに昔の恋人・鞍田(妻夫木聡)と再会する。
忘れられない人だった鞍田と会い、塔子の思いは再燃する。
間宮祥太郎の役が、悪意はないのに、妻(夏帆)を傷つける姿が、
見ていて身につまされる。
実母の煮物なら食べるけれど、妻のハンバーグは即座に却下・・・とか、
夫はすき焼きをご馳走するとき、嫌いな豆腐と春菊を塔子に渡す、
鞍田は自分も好きな里芋を塔子にあげる・・・この違いに、ささやかなことだけど共感する。
性愛シーンは多い・・・妻夫木くんが痩せてて素敵だった。
(相手役の夏帆さんは清純派なのに魔性を感じさせる好演。妬けるなあ)
次第に自己を主張して、母親としてより女として生き始める塔子を、
夏帆は「悩みと喜び」を上手く表現した。
鞍田は自分に降りかかった不幸(白血病にかかり自分の設計事務所を畳み、妻と離婚する)
そんな翳と闇・・・哀しい。
女ならついていたいと思う、切実に思う。
鞍田が白血病で弱って行く姿が、胸を打つ。
雪の新潟。雪道に浮かぶ電話ボックス。
暗闇を照らす車の赤いライト・・・光景が美しく、時折見入ってしまった。
音楽もHallelujah以外もセンスが良かった。
それにしても小学生になった娘を・・・
(悲しくてここでわたし、泣きました。)
(愛する娘を捨てて好きな男に走る・・・
(私には絶対に出来ないけれど、・・・)
願望としては、ありますね。
ひとときの夢を愉しみました。
ご家族さま、お気の毒です。
マザコン夫には吐き気はするものの、経済的に余裕あって、嫌味なお姑さんといえど子守してくれる親がいて、大きな家で、可愛い娘がいて、それでもぽっかりあいていた穴が埋まるように、好きな仕事を許してもらい自分の居場所を見つけたのだから、仕事だけに没頭しようよ。
100歩譲って愛している妻夫木とならわかるけど、好きでもない同僚とちゃらちゃら自転車乗って遊ぶ時間あるなら(バッティングセンターでの思わせぶりなジョークも男は喜んでも、私は引いたし)自分の「女」に酔ってないで、さっさ帰宅して娘を抱いてあげて。
そもそも「仕事をさせてもらうことに夫に許可がいる」事が時代遅れではあるのだけど、現実に、
逆に旦那から「家で専業主婦して遊んでないでパートでもいいから働いてくれ」って言われて切羽詰まってる友達も多くいるからね。生活のためではない仕事が出来ることに感謝しましょう。
夫に不満あっても「浮気」で終わらせるべき。
娘を捨てる選択にはとても共感できない。娘は一生トラウマになったね。
原作が大好きなだけに残念
これも1つの物語、と割り切って観るなら良いかもしれない。
でも原作で大いに共感した立場としては、映画の結末に意外性と衝撃を感じながらも、残念という感想が先立ってしまった。
あの夫は原作の中で最終的に憎めないところが出てきたり、主人公を追い詰めるのは決して夫だけでは無かったり、そこがこの物語の重要性だとも思っていたので…。
でも2時間の映像の中で盛り込むには無理もあるかと。
だから、こういう形になるのも、1つのストーリーとしてはアリなのかなって感想を抱いた。
キャスティングはとても合ってる!と思った。地味だけど綺麗で清楚と思ったら妖艶さも纏う塔子、影があるけど熱を帯びた眼差しの鞍田さん(思い描いていたよりは若い)、飄々としてるのにここぞと言う時に核心をつく小鷹さん…イメージにぴったりだった。
あとはタイトルのRedに寄せた演出が多い様な気もした。要となる場面はさすがに映像化しにくいか…と。
トータル的にちょっと残念感が勝る印象だった。
まあ、実際こういう母親もいるんでしょうね。
原作読了、単刀直入にいうと原作の良さは微塵もなかったです。葛藤やら苦しみが全然伝わりません。
ここまで感情が動かない映画も珍しい。
しかも、なぜ原作とエンディングを変えたのか。
6歳の娘をもつ身としては、到底理解に苦しむラストでした。
世の中のニュースで、子どもより男をえらぶ母親が少なからずいて、それが悲劇になることもおおいですしね。
みんながみんな、産んだら母になれるわけじゃないんでしょうね。
恵まれた環境でありつつ(義母はウザいとは思いつつ、子育て手伝ってくれるからまあいいやん)
鞍田さんにそこまで惚れる理由がわからんし、子どもより大事!ってなるもんかね。
何年も会ってなかったのに。まあイケメンだけどさ。
不倫の愛と、子どもへの愛は両立する、と言うか別物だと思ってるので(ていうか男性への愛と子どもへの愛ではもう次元が違うので)
子どもを捨てるのはあまりにもクズだなと思いました。
女の不倫!
日頃の夫への不満を発散すべく、意気込んでDVDを見ました。
素晴らしい表現。
令和になっても、依然子供の責任の多くは母親にあり、母親自身が幸せな状況でないと、子供の真っ直ぐすぎる愛情に応えるのは難しいものです。
だからこそ、世の夫様達には、奥様を本当に理解して、愛せるようでいてほしいなと思います。
夫の理解と本当の意味での愛。
女性にとって最も必要なものだと思う。それが得られないとわかった最後の場面で、1人、もうこの世にいない恋人の死に取り憑かれたように歩いていく塔子、恐ろしい表情。見事だった。
ただ、ただです。
できれば、みどりちゃんに最後のセリフを言わせたくなかったな。
お母さんと同じ道は歩みたくなかったのでしょうが、できれば、別れを告げるのは旦那さんだけにしてほしかった。
廃人のようでしたね。
捨てる、てこういうことだよ。ていう隠喩なのかな?と思いました。
本当の愛に生きたいのなら、もうちゃんと持っているじゃないですか。
子供との間に。
自分が死ぬとわかっていて、あえて塔子を探し出し、家族をも捨てさせてしまった鞍田さんの愛も、旦那さんのそれと同様、勝手なものだな、と思います。
塔子にももう少し我慢して欲しかった。
大きくなったら、建築家のお母さんのすごさが、みどりちゃんにもわかったに違いないからです。
女にとって真実の愛って、男の人かな?
結婚したら添い遂げて欲しいと願う方だが...
塔子が離婚を決意し、よかったです。平成生まれの間宮祥太朗さんですが、プロとして、今どきめったにいなそうな夫を淡々と演じていましたね。お疲れ様でした。塔子と鞍田のキスいいですね。
やっぱり塔子には共感できない。
原作を読んだ時にも思ったんですが、やっぱり塔子には共感できない。
シングルマザーの母親への当て付けでお金持ちと結婚することが幸せだと思ったんだろうけど、いつもいつもうまく調和をとるために我慢してばかりで、幸せを感じたことはなかったのではないか。やっぱりカエルの子はカエル。好きな人と過ごすのが幸せということになったのかなーと思った。
キャストはピンとこなかった。妻夫木くんは大人の男に見えたけど。夏帆がなんか違った。柄本佑はこういう役にずばっとハマる。
演技だけを観る
言葉少ないヒロインの表情や、雪のシーンにそこはかとなく漂う物悲しさがとても良くて心を掴まれるのだが、センシティブなテーマだけにちょっとでも自分の考えと違うところがあると途端に拒否感を覚えてしまうので、物語には目をつむり俳優の演技だけを観るようにしていた。なぜ悲しい顔をするのかと問われれば、私の解釈では、それは不合理な選択と分かっていてもそれを理性で止められないからだ。
こういう柄本佑が見たかった
柄本佑がいい。
二人の間を一歩引いて見てる感じとか。
「火口の二人」よりずっと色っぽい。
あらすじ紹介にある「なんの不自由もない暮らし」って。
まさか。
大きな家があれば不自由ないって言う?
しかもDVなんかより、あからさまなマザコンより
ずっとずっと始末に悪い。
でも言わない妻も妻。
聞き分けのいいふり、大人のふり
いいなりで暮らしている日常。
本音は何も言わず、望まれるままに摩擦を避ける事だけに終始する日々。
だとするなら妻もまた夫に対して非道。
何が不満なのか想像する事が出来ない夫にとって、妻の行動はまったく寝耳に水だったろう。
母親の育て方が間違っているわけだが
だからと言って、物語に登場しがちな紋切り型の最悪な人格の馬鹿親ってわけでもない。
この映画の最も違和感の出るポイントは幼い娘と塔子の関係。
そこには姑との同居で子育てするのとワンオペでするのとでは手間の掛かり方が違う以上に、自分の責任範囲が分割されるという状況が影響してくる。
いくら夫が神経数本抜けてようが、無遠慮で横暴で身勝手でそれを無自覚である点を含めても
ママ帰ろうと泣く娘の手を離す、この場面に対する違和感は(たとえこの子役が子役感満載だとしても)男女ともに拭い難い。
それは
夫が言う 押し付けがましい母親の役目 への反動、、、
それだけではない。
「ママと暮らそう」
そう言えないのは自分の罪深さを自覚しているから。
そしてそこには、同居の義母との子育てが少なからず影響する。
自分がいなければ死んでしまうだろう状況で育ててない子育てなのだ。
女も全員が男への恋慕に勝る母性を持っているわけではない。
保険金のために我が息子の頭を押さえて海に沈めた女が昔、佐賀にいた。
最後に助けを求める相手は母親でしかない少年はその命を母親に奪われた。お金と引き換えの、それも男に狂った母の手で。
そんな狂気はない塔子の行動は、塔子の側からの描写では視聴者の同情も引き、母もまた女であり人間である事を感じさせるけれど、
実は幼い娘に残す傷は思うより深い。
普通は、そうか。
本能で生きることを選んだ女性のはなし。
「普通なら」不倫するにしてももっとずる賢くうまくやってのけるのかもしれない。でも塔子は、自分の理性を捨てることを選んだ。
この作品には3パターンの男性が出てくる。一般的な幸せを築くのにちょうどいい旦那・人生を賭けて恋愛する運命の人・温かい愛情をくれる上司
塔子ははじめ、ずるい女だった。職場の上司を利用してうまく不倫を始めようとした。その狡さと器用さは、徐々に精神を蝕んでいって、幸せのために必死に我慢していたことがどんどん我慢できなくなってくる。
伝えるべきだったこと、話し合うべきだったこと、それらを全部飲み込んで、結局目的の一般的な幸せとはかけ離れたところに堕ちてしまう。女性の恋愛にはこういうことが大なり小なり起こりがちなのでは無いだろうか。
初めて、行為中のシーンで泣いた。恋愛は運とタイミング、とはよく言ったものだ。好きな人同士が結ばれることは普通喜ばしいことなはずなのに。タイミングを一歩間違えただけで、塔子はとてつもない孤独に向かっていくことになる。この刹那的なセックスがどうしようもなく辛かった。
不倫肯定の作品、というより、女性にとっては自分自身の恋愛と重ね、ときに反省させられるような作品なのではないだろうか?
加えてとにかく音楽と役者の演技がいい。全体的にセリフは少ないが、目線や表情、カメラワークで伝えるべきことを伝えてくれる。無音のシーンが多いが、表情や自然音などで惹きつけられるのも非常に印象的。そして妻夫木聡さん演じる鞍田さんがとにかく魅力的。何もかもに諦めているような表情と時折見せる愛おしい表情に色気がすごい。そして女の危うさを明暗さまざまな表情で魅せる夏帆さんもとても魅力的。
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