劇場公開日 2019年11月22日

ゾンビランド ダブルタップ : 映画評論・批評

2019年11月12日更新

2019年11月22日よりTOHOシネマズ日比谷ほかにてロードショー

相変わらずアウトローな“イケおやじ”ぶりを炸裂させるウッディ・ハレルソン、最高!!

前作から10年。“生き残るための32のルール”を遵守しながら、熾烈な対ゾンビ戦争を勝ち抜いてきた4人組は、今、朽ち果てたホワイトハウスを根城に、疑似家族のような生活を送っていた。

待望の続編では、行方をくらましたリトルロック(別人のように大人びたアビゲイル・ブレスリン)を追って、コロンバス(全然歳とらないジェシー・アイゼンバーグ)、ウィチタ(前作に比べると格段に垢抜けたエマ・ストーン)、そして、親分格のタラハシー(ウッディ・ハレルソン最高!! 詳細は後で)が、荒れ果てた世界をロードして行く。ルートはホワイトハウスから、かつてエルヴィス・プレスリーが住んでいた大邸宅、グレイスランドを経由して、ヒッピーたちが武器を持たず立て籠る平和の塔、バビロンへ。まるで、アメリカの近代史とカウンターカルチャーをなぞるような旅には、途中で、もろパロディだと分かる新種ゾンビたち(ルールに対して耐性を持つT-800とか、IQが高いホーキングとか)が立ちはだかって、それなりに脅威となるものの、過度な終末観や悲壮感がないのは相変わらず。アイゼンバーグの早口で神経質なモノローグと、ルールを記したロゴを画面のあちこちに配置して、終始、軽快そのもの。ゾンビ映画にスタイリッシュなテイストを持ち込んだ作風は続編でもしっかり踏襲されている。

監督のルーベン・フライシャーは「ヴェノム」(18)でメジャーに、脚本のレット・リース&ポール・ワーニックは2本の「デッドプール」(16、18)で売れっ子に、そして、メインの俳優たちもそれぞれオスカー級に成長する等、続編が遅れた裏には大人の事情があったのは確か。そんな中、昔も今も変わりなくアウトローな“イケおやじ”ぶりを炸裂させるウッディ・ハレルソンの弾け方がずば抜けている。屈強なノーズラインとどっしりした下半身はラグビーの桜戦士も真っ青だし、特に今作では、純白のジャンプスーツを着てエルヴィスのモノマネ、否、立派なカバーを披露してくれる。あまりに上手なので調べてみたら、なんと、高校時代にエルヴィスのモノマネをしたことが俳優へと第1歩だったことが判明。

練り上げられた脚本の中でも、ハレルソンの実体験を盛り込んだこの部分が、いちばん映画ファン・フレンドリーだと感じる。

清藤秀人

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