「上方と江戸のマリアージュ料理が美味しそう。ところであれは何?」みをつくし料理帖 ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
上方と江戸のマリアージュ料理が美味しそう。ところであれは何?
関東のそばつゆは真っ黒でしょっぱいとか言われますが、そもそも関西の温かいうどんつゆとざるそばのつけつゆを比べるのがおかしいですよね。鰹節(サバ節の場合もある)にはしっかりした濃口醤油が合うし、実は関西の薄口醤油の方が塩分が多いです。
本作で澪が大阪と江戸の味覚の違いに苦労しながら自分の味を探す姿は応援したくなります。
ただ、いつ上京したのか不明ですが、味覚が鋭いはずなのに客とのずれに気付かないとか、勤めて3か月でいきなり料理を作らせるとか、味を調えるのに醤油ばかり足していたのにはちょっと不満です。酒とみりんも使ってください。
お話は安心して観ていられる人情もので、叶わぬ思いなどもしっとりと描かれているので、コントのような演出は要らないと思いました。
俳優は特に松本穂香さん、窪塚洋介さんが光っていました。「里見八犬伝」の作者?の妻が薬師丸ひろ子さんというのは感慨深いです。
重箱の隅をつつくような、些末なことですが、又次が『亡八』の話をした時に、「仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌」の忠と信を逆に言ったんです。本当は順番はどうでもいいのでしょうが、ここは決まり文句みたいなものなので、順番通りに言ってもらいたかったです。
気になったのが、澪と源斎先生が縁側で話していた場面で、生きたモビールみたいにぶら下げられてもがいていた亀?スッポン?あれはどういう事だったんでしょう。
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ゆり。さんのコメント
2020年10月26日
コメントありがとうございます。薬師丸さんは良い感じに年を重ねられたなあと思ってます😊藤井隆さんや浅野温子さんはもっと普通の演技の中で人情味を出せると思うのに、あれはやりすぎ。演出が悪かったのかしら。