ジョジョ・ラビットのレビュー・感想・評価
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【愚かな戦いは即刻止めて、民族の壁を越えて交流し、多くの事を経験しよう。”自由”へのステップを踏んで!】
幼少時には、空想の友達がいるとは良く聞く話だ。(実際、”友達”がいた幼子を育てた・・)
そして、成長すると友達は自然に居なくなる・・。
ジョジョにもチョビ髭を生やした可笑しな風体の友達がいる。エンドロールでは”アドルフ”と書いてあったな。(観れば、分かるか・・)
お母さんロージー(スカーレット・ヨハンソン:「マリッジ・ストーリー」に続いて、素敵な演技である)は御洒落で、自由を愛する素敵な女性。
直ぐに解けるジョジョの靴紐を”きちんと”結んでくれるし、ちょっと、秘密も持っている・・。
お父さんは”行方不明”
お姉さんは・・・・。
ジョジョは、”ヘタレ”なクレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)率いる”ヒトラーユーゲント”の合宿に参加するが、”ラビット”という綽名を頂戴するは、手榴弾で大怪我をするはで、散々である。
街の広場には、首を括られた人々が曝されている。その光景をジョジョに見させたロージーは言う。”やるべきことをやった人達の姿よ”。
このシーンが後半の衝撃的なシーンに効いてくる。悲しいが、上手い。
ロージーが留守の時、家の中で怪しげな音がして・・・。
心優しき少年ジョジョが、愚かな国家の洗脳により、偏向思想に取りつかれるが、両親の血はしっかりと引き継がれている事が分かる数々のシーンが沁みる。
取り分け、エルサ(トーマシン・マッケンジー:素敵な女優さん、見つけた!)との手紙の遣り取りに少し笑い、少しほろりとする。
”ヘタレ”なクレンツェンドルフ大尉が最期に漢気を見せるシーンも良い。
戦争の愚かしさ、(取り分けナチスの愚劣さ:ハイルヒトラーリフレインシーンなど・・)をコメディタッチで描いた作品。
<戦いは終わり、ジョジョは”空想の友達”を窓の外に蹴りだして、青年になる扉を軽やかに開いた。若く美しい女性と共に。>
(´ω`)ウサギを解き放つ大人になりたい
ヒトラーユーゲント、、、。
ヒトラーの思想を教える学校に通う少年が真の自由を取り戻す映画。
彼が信じて疑わないヒトラーの思想と葛藤しながら母親が匿ったユダヤ人少女を助ける姿は涙。母親もそうであるがゲショタポに捕らえられそうになった少女を機転を利かせて助ける学校の先生(大佐)も感動する。少年が学校の先輩に度胸試しでウサギを殺せの命令を聴けず逃してしまおうとする姿とユダヤ人少女を匿って逃がそうとする人達を重ねている。
国家社会主義のナチス政権下でユダヤ人排他の風潮に果たして待ったをかけられるだろうか?というより皆ユダヤ人は悪で滅ぼさないといけないという教えを強く呪文のように教えられている状態で否をとなえられるだろうか?私は情けないくらい自信がない。考えさせられる映画だった。
映画の色合いがすごく綺麗。対照的に戦闘シーンの爆音が凄く怖さを感じる。そして末期のベルリンの様相、ヤケクソな様相が変にリアルさを感じました。
良かった👏
冒頭からジョジョとジョジョの想像上の友達アドルフ・ヒトラーの鼓舞の掛け合い?に楽しい気持ちになり、家から飛び出した途端に流れてくるビートルズの曲にウキウキしました!
街並みや可愛らしい男の子2人に癒される。
ママ役の方演技がお上手です。いいキャラ出してる
泣けるし笑えるしとても面白かったです!
観て良かった
最高のラストカット
第二次世界大戦下のドイツ、過酷な時代と国を舞台に、10歳の少年が成長する様を描いた良作。
イマジナリーフレンド「アドルフ」の複雑な存在感、シャレにならない戦時の出来事、色々と詰め込まれているけれど、本筋はシンプルなボーイミーツガールの酸っぱくて強い物語。
人が人を想うことの喜び、自由であることの喜びを改めて感じられた。
アドルフのコミカルな振る舞いや少年兵たちの日常など、脚本にはブラックな笑いが多く込められている。
フフッと笑いつつも、時折ふと恐ろしくなった。
ナチスの所業はもちろん知っているので、「これ、笑ってもいいの?」という不安感は常に消えない。
臆病で可愛い子供がナチスの思想にがんじがらめになっている様は、どうしたってゾッと来るものがある。
そうなるしかない環境。
長く帰ってこない父への寂しさや姉の死への悲しみが、優しいジョジョにナチ信仰を植え付けたのかもしれない。
ヨーキーの「僕は中身もデブの子供だよ」という言葉は救いだった。ほっぺをポョポョとさせておくれ。
ずっと信じていたものがエルサとの出会いによって揺らいでくる不安感、一気に崩れ落ちた時の虚無の表現がとても良かった。
乗り越え切り捨てるシーンは、「ヒトラーがイマジナリーフレンド」という突飛な設定でしか描けない、唯一無二のシーンだったと思う。
剥がれかけたビラを交互に押さえるシーンが印象的。
エルサの気持ちとナチスへの忠誠、どちらも両立させるのは不可能であることの象徴のようだった。
二つの間で揺れ動きもがいてみるジョジョ。
二兎を追うもの一兎も得ずでしょう。
この映画の中で、キャプテン・Kことクレンツェンドルフ大尉が一番好きだった。
ゲシュタポによる家宅調査の際、インゲに扮したエルサを見逃した彼。
敗戦の際、ジョジョを逃した彼。
おそらく、部下のフィンケルと愛し合っていた彼。
ナチスは同性愛者も厳しく迫害していた。
ドイツ軍に勤めて少年兵を教育する反面、自らのアイデンティティとナチスの所業とのギャップに苦しんでいたのかな、と思う。
だから酒浸りでなんだか地に足着いてない雰囲気がずっとあったのかも。
ジョジョを逃す際、わざと突き離す言葉を放った彼に涙がこぼれて堪らなかった。
母親の突然の死には流石に唖然としてしまった。
密かな反戦運動がバレたんだろうけど、あまりにも唐突かつあっさりしていて。
最初はジョジョの悪い夢か何かかと思った。
彼女のファッション、すごく好きだったな。
臨機応変のぽっちゃり少年ヨーキーが好き。
エルサの立ち回り方、言葉のチョイスが好き。
ナチナチ少年ジョジョに語る言葉の一つ一つに切実な想いが込められているようで。
外は危険?とても危険だ!ガチャ!のフラッシュバックが好き。
しっかりとした重みのあるストーリーをポップに真っ直ぐに描き、多くを語りすぎない構成が好き。
エルサとジョジョ、二人で姉弟のように生きていくのだろうか。そうだろうな。そうじゃないと!
とりあえず踊ってみる二人、その表情のなんと愛らしく素敵なことだろう。
最高のラストカットだった。
ダンスと音楽 ➡ どちらも最高!
Today,
you become a man.
........................................
Now, Jojo Betzler, what is your mind?
-Snake mind.
And Jojo Betzler, what is your body?
-Wolf body.
Jojo Betzler, what is your courage?
-Panther courage.
And Jojo Betzler, what is your soul?
-A German soul.
いきなりジョジョとアドルフによるドリフのコントなんてそうお目にかかることはないと思うほどそれほど意表を突くお話。それが終わると突然、外にジョジョは飛び出して、♪Oh, komm doch, komm zu MIr...... Komm, gib Mir deine Hand♪ 聞きなれた?ビートルズのいつもの音楽に乗りながらオープニングクレジットが始まるって⁉ 何…この始まりかたは、二度目のハンブルグ公演ででビートルズが本格的始動・・・オマージュなの、えッ!?
ヒトラーユーゲントの教育は徹底していて嫌味に感じる。ジョジョ。トラウマ人間となる。
キバ✙蛇のペロペロ✙ウロコ➡魚と交尾➡ユダヤ人の一丁出来上がり
なんてイメージをベッドタイムでヨーキーとおしゃべり、とその時
♪When I'm lyin' in my bed at night……♪で始まるトム・ウエイツの ”I don't wanna grow up” いいタイミングにピッタリに
ただの靴紐の結べない子供の成長を描いたものだけではない。このタグを見た方はそんなこと本当にしていたのかとあまりの惨さに非道という言葉を信じてしまう。
BEFREIT DEUTSCHLAND
BEKÄMPFT DIE PARTEI
妖精の森から出てきたような年上の少女エルサとの出会いは彼女のこんな言葉から
I'm far too hungry, and you know how much we love the taste of blood.
人の優しさ・・・・・一番のシーン!このシーンは説明するより映画館で
May 7th. What?
She was born on the 7th. わたし、涙腺の蛇口が解放状態となる。
"Jew and Nazi are not friends." 歴史の中では当然の言葉で嫌な言葉
映画が進むとJojoの街も戦火に巻き込まれていく。けど...いい感じのジョジョとエルサのお二人さん。
What's the first thing you'll do when you're free?
"Dance."
窓から見る夜空に爆弾が破裂する様子は、少し大きめな花火のよう。二人は肩を寄せ合います。そしてLOVEの♪Everybody's gotta live And everybody's gonna die なんて自然にサウンドスケープが.....そしてその後
明くる朝、夢が覚めたようにプロットポイントの展開がJojoを追うようにカメラがパーンするとそこには瓦礫の山と化した町が突然現れる。そして彼のことを心配になっている間もなく、次の瞬間砲撃音が一発。その爆撃音や敵の連合国軍の総攻撃に対して怯むこともなく、町の住民が皆それぞれ銃や武器を持ち戦いに臨む。そのラスト。本来なら惨たらしいシーンになるはずが、スローモーションで撮影されたものがあまりにも美しすぎるほど美しすぎて罪を感じてしまう。
リルケの言葉がエンドロール・クレジットとで紹介されているなんて意味があるのはわかるけれどもこの映画監督はただ者ではない。
Let everything happened to you
Beauty and terror
Just keep going
No feeling is final.
それは信じられないほどの映画のインスピレーションと慰めの引用として、 私たちは人生の極限として最高と最低を経験することがある。しかし、私たち自身が経験することを許している人はほとんどいないと同じように 恐怖と同じくらい美を恐れることがあるのだろうか? おそらく、一方を他方から区別できない場合や両方から目をそらしたりした場合、自分自身を葬ってしまうこととなる。
敗北、迷い、無力感を感じるかもしれませんが、永続的なものは存在しないことを言いたい。
二人の自由な会話が、この映画の締めくくりとして幕を閉じます。
Is it dangerous out there?
"Extremely"
..............................................
What do we do now? そして……
デヴィッド・ボウイの “Helden”
♪Du, könntest du schwimmen Wie Delphine, Delphine es tun......
あなたって、イルカのように泳げますか?イルカが泳ぐように
誰もチャンスをくれないけどね
しかし、永遠に私たちは勝つことができます
そして、一日だけなら私たちはヒーロー
余談。あくまでも余談。ひつこすぎる? 監督の名前からニュージーランドの先住民マオリ族の出身だとすぐに気が付いたが...オークランドのダウンタウンをマウントイーデンの方に上っていくといかがわしい通りに出てくる。その通りを少し行くとY.M.C.A.があり、その2階から覗くと小学校があって、警備員が門の前に常駐していた。その学校は、ベンツ・ポルシェ・BMWの最高級車が狭い道路に学校が終わるころには、ひしめき合っていた。日本車って、ありません悪しからず。
自由の素晴らしさを
日経ホールにて試写会鑑賞。
日本人の殆どが生まれた時から自由を持って存在するわけだからどうしても当たり前になってしまうが、こういう作品を見ると改めて自由って素晴らしいことなんだと思わされる。
主人公のジョジョはヒトラーに憧れて軍に入隊することを夢見る少年。ただ本質はウサギも殺せないとても優しい少年。ただヒトラーは偉い、軍に入隊し国に尽くすことがかっこよく正しいんだと生まれた時から国全体でそう育ってしまうわけだ。同時にユダヤ人も悪だと擦り込まれる。
家の中にユダヤ人のエルサがいて彼女との会話の際に洗脳されるという言葉をジョジョは発していたが、すでに国家に洗脳されているジョジョが発言したのはとても印象に残った。
ジョジョはエルサと会話を重ね、時を過ごすとともにユダヤ人への理解を通り越し彼女に恋をした。恋をすると同時にジョジョはエルサに優しく接するようにとても温かい時間を過ごす事になる。
最後はドイツが敗れた。その際はもうユダヤ人がどうだとか周りも関係なくなり自分の事で一杯になる。それと同時にヒトラーへの忠誠心なんかも全くなくなる描写もあった。
洗脳や決められたレールで生きることはとても窮屈であり、同時に簡単に壊れやすいものである。
ジョジョは母から考える自由を与えてもらった。
その自由の先には愛や優しさが待っていた。あのままヒトラー政権が続いていたらジョジョは愛や優しさに触れることなく戦場で死ぬこともあったかもしれない。
そう考えると改めて自由って素晴らしい事だと思わさせれる。縛られた環境の先には限られた可能性しかないが、自由には無限の可能性がある。非常に温かい気持ちで鑑賞し終得ることができた。
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