銀魂 THE FINALのレビュー・感想・評価
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映画作品として面白くはない
シリーズものの映画なので当たり前なのですが、基本的にファン向けです。 自分も銀魂のファンなので、ギャグ要素はかなり笑えました。地上波の放送とノリが同じなので。 しかし、今回はシリアス要素が多めで、原作読んでないとよくわからないバトルシーンがダラダラと続くというのが初見の人の感想なのではないでしょうか。 ファン以外は楽しめる映画ではないと思いますので、映画作品としての評価はこの点数が妥当であると感じます。
新規視聴者には優しくないつくり
ストーリーではなくこの作品特有のノリを開始直後から突っ込んでくるのでこれまでの劇場版なり原作なりを観ていないといきなりドン引きしそう。その印象のまま本編に入ると楽しむ前に違和感というか戸惑いをもったまま行きそう。 そこを抜けばいかにも銀魂らしい展開と演出、最後にふさわしいだけの熱意と思い出をつめこんでくれた満足のいく出来でした。湿っぽくきちんと終わらせることができたのにやたらと照れ隠しみたいな悪ふざけを最後の最後まで突っ込んでくれたので終わる終わる詐欺も流石に今回で打ち止めでしょう。お疲れ様でした。 と、思わせといて普通に復活しそう。
らしさ
12歳の頃、放課後友達とお菓子を食べながら家のテレビで銀魂を見ていた私も、もう25歳。1人で映画館に映画を見に行ける大人になりました。
何事にも終わりはあるものですが、本当に見終わってしまうのが寂しかったです。見終わったあとのこの気持ち…なんと言ったらいいんでしょうか。なんだか卒業式を終えたあとふとひとりになった時に感じる気持ち…みたいな心持ちです。
原作の最終回から少し間が空いたので最初のあらすじ、ちょっとくどかったですけど割と助かりました!ですがほんとに最終決戦からスタートするので原作やアニメをあまり見てない方には結構唐突な始まりで理解しずらいかと思います。予習は必要かもですね。
久しぶりのアニメ銀魂ワールドに触れて目が離せない楽しくてハラハラして泣ける充実した2時間でした。
坂田銀時を初めとする登場人物に幾度となく励まされてきた自分や笑顔を貰った過去が松下村塾の回想にダブって思い出されてずっと涙が止まりませんでした。
漫画よりもこの映画は割と万事屋の坂田銀時ではなく、坂田銀時として銀さんが描かれていたなあと感じました。もう少しかぶき町のみんなとの絡みや万事屋メンバーとの絡みも欲しかったところです。が、まぁ尺もありますし仕方ないですね。たくさん脳内で補完しておきます。
今回は特に銀さんの表情がすごくよかったと思います。つられて沢山泣いてしまいました。
もちろんここはこうして欲しかったとか演出面での気になる部分や要望は沢山ありますが何はともあれこのご時世にここまでつくりあげてくれたスタッフの皆様に心から感謝します。そしてゴリラ、最後までありがとうございました!
漫画かつアニメ初心者なのでそれなりに良いかな❓‼️でも、リスペクトはしてます‼️
実写しか知らないので、漫画もアニメも初めてです。 あー、インデペンデンスデイみたいなストーリーなんや、不死身に近いんや、ドラゴンボール長すぎるやんか、アニメが最近にしてはチープやんか、etc。 でも、なんかな、退屈しないし、どことなく安心するし、昭和世代としては、なんかな、ええやんかー、何気に感動するし。 何気に実写のキャスティングが素晴らしいなんて、今更ながらに感心、三浦春馬を思い出した。 初見ですが、キャラが素晴らしいし、良い漫画だと思いリスペクトします。 なんか、笑いが少し滑るのは、脚本のせいかな。 観て後悔は有りませんでした、よ‼️
最後までアニメ化してくれてありがとう!
原作、アニメをリアルタイムで追っていた世代です。最終章(⁈)ということで観に行きました。 感想 完結しましたね。これまで幾度となく終わる終わる詐欺を繰り返してきましたが、今作は原作の最終巻のJUMPGIGA移籍連載以降の話をアニメ化していたので、本当に終わるんだと思いはじまった瞬間に既に切ない気持ちになりました。 作画 今回作画が変わっていて、色が薄く反射している感じで、キャラのデザインも細身になっているなと思いました。途中体のデザインがブレて見えるような場面もあった様に感じましたが、そこはご愛嬌なのかな?銀魂だし。 内容 冒頭に説明があるので、思い出しながらその部分を見て、本編に挑みました。その部分が某DBや某OPになっていた点は笑ってしまいました。原作もそうでしたがそれ以上に追加シーンがあり楽しめました。 本編の方もギャグが追加されていてとにかく笑いました。 シリアス部分に当たる本題の虚ろとの戦いですが、激戦でしたね。アクションシーンもいつもより凝っている様に感じました。高杉が今まで以上に好きになれるクライマックスは感動しました。松陽先生の優しさや万屋3人の絆など感動ポイントは多々あり笑って泣けるこれぞ銀魂という感じで楽しませていただきました。 しかし、途中間延びしている様にも感じてひと段落ついた後の日常パートも少し長いかなーとも思いました。銀魂らしいといえばらしいのですが。 ラストはまた笑えて良かったです。 曲 今作はTVアニメの雰囲気のままの作風に劇場版らしいスケールアップを体感させようと主題歌を連続で流している印象を持ちました。 EDの轍は終わったなと言う気持ちに浸らせてくれましたし、背景も凝っていて作りが細かいなーと思いました。 総評 銀魂好きには必見のお祭り映画。最高のフィナーレ⁈を見逃すことなかれ。 しかし、個人的には引っかかる部分も少しあった(主に演出面で)。 完結おめでとうございます!最高の思い出をありがとうございました。
面白くないしテンポが悪く感じました。しかし無事最終回お疲れ様でした。
まず、始まりがドラゴンボールとワンピースのキャラをパロディにして銀魂のキャラであらすじを解説。まったく頭に入ってこないし正直面白くないです。
いきなりタワーから始まって戦闘も全く面白くないです。壁に巨大な穴があくほどの攻撃を何度も食い血反吐を吐こうがピンピンしている銀さんとか、銃を使っていたモブの敵が何故か銃を使えば良い場面では銃を使ってこない戦闘。妙さんなんて、あんな最前線まで行っちゃっても傷ひとつ負いません。
戦闘中にギャグを無理やり入れてきて全く笑えないです。敵の本拠地で、もう、めちゃくちゃです。
高杉の体を支配している松陽との戦いなんて理解が追い付きません幻でも見ているように何度も見せられるわからない戦闘。喉を突き刺されたり、斬ったりドラゴンボールのように吹き飛ばしたりと人間離れした戦闘をします。でも実際は幻なのか松陽は1人で倒れているだけとか、全く意味がわからないバトルを見せつけてきます。あげくのはてには、銀さんは構えたままの無防備でも松陽の攻撃は当たらずそれていきます。高杉が銀さんに当たる剣を弾いているような、そんな感じでしょうか..普通に戦って欲しいです。攻撃を当てる防御する度に幼い頃に稽古で戦った高杉との思い出の場面と同じ場面で再現して松陽を倒します。本当なら感動するシーンなのでしょうが自分には非常にテンポが悪く感じました。
大人神楽ちゃんは魅力的で、戦闘の度に太もものチラリズムが最高でヒップアタックが新八に炸裂したのには興奮しました。
女性陣は皆、全員、相変わらず可愛いです。個人的に月詠が一番好きなんですが、あまり良い場面はなかったです。
で、全てが終わって....日常エピローグ
面白くない...タマさんに残す必要あるのでしょうか?まあ、それはいいのですが、全てにおいて面白くないエピローグでした。
高杉さんが最後赤ちゃんで生き返るとか、もうめちゃくちゃ。別に生き返る必要はないです。
死んだからこそ良さがあり生き返るとトタンに茶番劇に見えてしまってなんの為に死んだのか、わからなくなりました。
戦闘中の歌も、あまり盛り上がる歌に感じなかったので、残念です。最後なのだから曇天とかTVで流れた歌を使って盛り上げても良かったのでは。
お疲れ様銀さん
正直言って銀魂はアニメほぼ未見、原作は終盤シリアスパートについていけず途中で断念。 そんな自分が鑑賞に至ったのはほぼ鬼滅のネタ特典の話題が面白かったので気になったわけです。 特典は、開封して充分話のネタになりました! 映画の内容ですが、普段はアニメはほぼ見ないので作画がどうのはわからないですがコロコロ絵柄が変わる感じで少し違和感があります。 話の内容は原作通りなようで銀魂らしい着地点だったと思います。 ただやはり重いシーンも多くてギャグ多めだった初期銀魂ファンにはなかなか疲れました。 まあオープニングのあらすじはめちゃくちゃ笑いました。 結構真面目に長めにネタぶちこんでるのでリアルタイムでDB見てる世代には歌、音楽、絵柄、ヤムチャにやられましたわ あのはちゃめちゃな物語がこれで終わりと思うとめちゃ感慨深いです。ストーリーはともかく寂しい気持ちが残りました。 欲を言えばポストカードだけじゃなく本編にも鬼滅ネタぶち込んでくれたらなー。
笑って泣ける最高の映画!!
銀魂大好きな人には本当にたまらない!! 銀魂初心者はたぶん最初のところが難しいと思うから、YouTubeの1分でわかる動画を見といた方が良きだと思います。 けど!後半は銀魂らしいエンディングで、銀魂らしいコメディと感動で、全てが詰まった集大成だと思います! 作画がちょっと馴れてないけど、コロナ禍の中でめっちゃ頑張って作ってくれたんだなって感じました。もう一回見たくなる記憶に残る作品でした! 銀魂ありがとう! バイバイ、銀さん!
ゴリラ、お疲れ様。
個人的に私の人生に影響を与えてくれた作品なので、無事に今作が公開されて嬉しいです。 アニメの続きであり、最終回でもある「銀魂 THE FINAL」は、原作まんまのストーリーなので、漫画最終話まで読んでいる方には驚きの内容はないです。 ですが、エンドロールとラストはファンが喜ぶ要素があるので、ファン歴○年の重荷を背負って劇場へ行ってください。 銀魂を全然知らない初見の方は、序盤であらすじが流れるので、そこで頑張って理解してください。 あらすじはどちらかというと基本設定と長篇の復習です。 本編は、シリアスとギャグは6:4というところでしょうか。 真選組にあまり派手な活躍はありません。 銀さん・高杉・ヅラが主に中心人物です。 作画は、テレビで放送されるアニメと変わらない仕上がりなので、ここはあまり期待しないことをオススメします。 声優は、山寺宏一さんの声がとても良かった… 松陽先生にこの方を起用した人に感謝です…! 服部全蔵に関してですが、藤原啓治さんが逝去されたことにより、森川智之さんに交代してました。 最後まで服部の仕事ができなかったことが残念です。 今後、銀魂はどうなるかわかりませんが、制作群とその他スタッフとゴリラには感謝です。 ありがとうございます。 ウホウホ。
さすが空知先生
最後の最期まで、笑いと涙ありの銀魂だった。最高の1言。初めから終わりまで銀魂節炸裂しまくりで、本当に笑って泣けました。空知ゴリラ先生15年間ありがとうございました。終わったあとは、「あー、本当に銀魂終わりかー。」と泣きそうになりました。
一見さんお断りにしてくれ〜
原作未読、アニメもほぼ見てない。 実写版は二つとも観た。 の状態で鑑賞。 キャラの入れ替わり?が激しいし、主要キャラは全然傷つかないし、何のために登っていったのかも結局意味不明。最後まで世界観にもついていけなかった。 「轍」って歌は良かったな。 好きな人にはたまらない映画だったようだが、私のような一見さんには、、、
よかったよー
ぶっ飛んだ特典貰いました。自分が炭治郎で、奥さんがしのぶさん。 映画の内容は、前半ギャグパートで後半シリアスに締める感じ。 ラストはいつもの銀さんでいい終わり方だったと思う。 今回、新選組は脇役化してたのがちょっと残念なくらい。 コロナ禍の中ですが、観に行ってよかったです^_^
アニメシリーズを見てから行くべし!!
公開初日、主人に連れられて映画館へ。
パロディのシルバーボールであらすじをさらってくれたものの、
アニメシリーズをほとんど観ていなかったので、
しっかりアニメシリーズは見てから行けばよかったかな。と思いました。
でも、2時間しっかり楽しく観れました。
2021。1本目。
銀魂アニメ初回から見返したくなった
相も変わらずギャグとシリアルの混ざり具合が絶品で、更にノリノリの音楽も劇場に響きわたり、とても楽しい作品でした 銀さんのギャップがサイコー! 脇を固めるキャラクター達もサイコー! わちゃわちゃ賑やかなシーンと胸にグッと来て涙するシーンもあり、コロナ禍で沈んだ気持ちを一気に浄化してくれる作品でした やっぱりまだ銀魂終わってほしくないし、今必要で、これからも空知先生の描く彼等を追い続けたい 声優の石田彰さんは色んな作品に出ているのに、キャラの降り幅が激しすぎて凄すぎた
何事も予習は大事
アニメも原作コミックも読み直して、参戦しました。それなのに、あれ?話、飛んでる?あれ?セミファイナルって、そういうこと?と、前半はとても迷子でした。
原作では、急ぎ足だった部分が、丁寧に表現されていたと思います。
銀さんの感情が、顔面から滲み出ていました。そんな顔するんだって、泣けました。
エンドロールのあともおまけがあります。最後まで見ていくといいと思います。
銀魂1位おめでとうございます!
さすが銀魂
銀魂ファンをもう10年以上やらせてもらってる身としては今回の映画は素晴らしかったなと思いました。
まず始まりが、思いっきりドラゴンボールで、映画館にいた人みんなで大笑い!笑
あらすじを丁寧に説明してくれてありがとうの気持ちでいっぱいですが、ドラゴンボールの作画が衝撃的+面白くて、内容を頭に入れるのが一苦労でした。笑
そして、無駄に手が込んでいて「さすが銀魂」という感じでしたね笑
また、銀魂はこれで本当に最後という気持ちもあってか(100%は信じていない)、始まった瞬間何故かうるっときてしまいました笑
内容はけっこう淡々と進んでましたね。多分最後の銀八先生で枠を使いたかったのかな?(まぁゴリラもそれらしきこと銀八先生の質問コーナーの枠で言ってたし)
銀八先生をみて、銀魂の「感動だけでは終わらせない!」という感じが伝わってきて「そうそう、これこれ。」という、なんて言うんだろう。懐かしい?エモい?気持ちになりました(?)
確かに、銀八先生以外のネタシーンはちょっと少なめかな〜とは思いましたが、1個1個しっかり面白かったので、全然大丈夫かなと。
感動シーンは私はもうボロ泣きでした。多分映画見に来てる人の中で1番泣いてた自信あります。映画見終わってトイレで自分の顔みたら目がけっこう腫れてました笑
また、他の方のレビューを見ていると、「作画崩壊がすごい」などのご意見が多々あるように見受けられましたが、私の意見としては、そこまで気にならなかったかなと言う感じですね。
いやまぁ、確かに「ここの作画もっと良い見せ方あったのでは?」「ここはもっと繊細に描いて欲しかったな。」っていう箇所は指で数え切れるくらいはありましたが、そんなのどの映画にも起こりうることだし、内容自体良かったので、作画で内容に集中できないなんてことは一切ありませんでした。
また、今回の銀魂の映画だけでなく他のアニメの感想などを見ていて、最近のアニメは作画に全て囚われすぎているなとも思いました。
ぶっちゃけ作画なんて二の次で、内容が面白ければそれで良いと私は思っているので、まさかここまで作画について言われてるとは思ってもいませんでした。笑
まぁ、それは一人一人の個人の感想ということで。
まぁ、よくこのコロナの中、作画班の方々も声優さんも、ゴリラ(空知先生)も、その他の映画制作関係者の方々も頑張ってくれたな。という感謝の気持ちも込み上げてきました。
また、銀魂が数年後とかにひょこっと顔を出してくれたら、ファンとしては嬉しいですね。
いつでも、「おかえり」という準備は出来てるので、好きな時に、気が向いたら帰ってきて欲しいなと思います。
二十歳の頃から銀魂ファンです。今三十四歳。 私の感想はとても長いで...
二十歳の頃から銀魂ファンです。今三十四歳。
私の感想はとても長いです。しつこいです。くどいです。でも書きたいので書きます。
ごめんなさい。言いたいことたくさんあり過ぎて、くどいです。
作画に関して崩壊していると思ったところが多々ありましたがしかし、私は逆にあれが懐かしかった。最近のアニメはどれもこれも綺麗すぎて人間味がなかった。
昔のようにアニメーターの人間味が感じられるような作画に出会えた時に私は微笑ましくなります。昔ってこうだったよなあと、思いました。昔は「あ、これ〇〇さんの作画だな」とか「特徴出てるなあ」とか思ってにやついていた私です。そんな楽しみは最近の均一化された作画で消えました。
それについては懐古主義と言いますか老害と言われますけど、寂しいと思いました。ギスギスしているのは好きではありません。昔はもっとみなさん、おおらかではなかったですかね。作画監督の特徴が出ているのを楽しんでいました。それすらもダメになるのは悲しい。
アニメは作画よりも動きです。
動きが良ければ素晴らしい作品になります。
銀魂もついにラストですね。感慨深いです。私も三十路越えのオバハンになりました。
空知先生も四十を越えました。杉田さんも四十を迎えました。
年取りました。
前回は完結篇と題し今回は「ファイナル」と称したのが実に銀魂らしいのですが笑、銀魂大好きです。愛しています。
本誌で内容は知っていたのですが、やはりアニメで動くキャラクターを見るのはいいですね。
生きています。全員、生きています。素晴らしい。
高杉に泣きました。銀時にも泣きました。切ないです。苦しいです。
高杉、彼は恨みと言うか無念の塊のような人なのかなと思いました。
銀魂ストーリー自体の終盤においては松陽先生と銀時との過去の因縁にズームアップされているのですが彼が銀魂の物語に出てきた初期の彼は戦争で亡くなった仲間のこと(もちろん先生のことも含みますが)に重きを置いていたように思いました。花火大会の回です。
死んでいった者たちへの贖罪と言いますか、無念を晴らしたいと言うような復讐心が見えました。松陽先生のことも含みます。銀さんも高杉も根は優しい人なのだと思います。
しかし精神回復の方向性が違うだけなのです。
桂小太郎は全く違った自分のやり方で改革を望みます。
銀時は今を今の人々と共に受け取る選択をしました。
しかし高杉は違いました。
かつての戦争で亡くなった人々、仲間の意思を引き継ぐ、悔しい、悲しい、亡くなった全ての人々の体現のような人であると思っていました。その思いを彼が引き受けているのです。
高杉は悔しいのです。高杉は悲しいのです。死んだ者の怨念を誰が解放してやるのか。
それが彼でした。彼しかいませんでした。だからみんな、高杉に寄ってきました。
悲しい人だと思いました。高杉も、銀時も。
銀魂は楽しいけれど、本当は悲しい物語だと思っています。
悲しい人たちが笑う時、とても切ない気持ちになりました。
高杉のつづきを書きます。
亡くなった者たち、負けた者たちの無念さ、悲しさ、高杉を支えているのはこれです。彼はいくつもの屍を越えてきました。他者を犠牲にしながら自らもまた犠牲になりながら生きてきました。
悔しい、悲しい、やりきれない、切ない、未練、無念、
死んだ者、負けた者の悲しみの担い手、体現者、代弁者、代表者、
銀魂世界において彼はその体現者なのかなと思いました。
対して銀時は今のこの天人に支配された世界に迎合し生きてきた人です。
笑いあり、涙ありのかぶき町で仲間と共に生きてきました。
その中に高杉はいませんでした。
高杉は銀時のことを将軍暗殺篇でこのように言っています。
「ままごとはしめえだ」
死んだ者(松陽含みます)の怨念の集合体のような高杉は今のこの国に甘んじて生活している銀さんをままごとだと言います。私はこれはすごいセリフだなと思いました。
ままごとなのです。高杉にとっては。
しかし銀さんには今の生活が全てです。
二人の関係性が興味深かったのです。
江戸には今も生活している人々がたくさんいます。
かぶき町には銀さんの護りたい人々がたくさんいます。
しかし、初期の銀さんは少し違いました。
初期の銀さんはどこか遠い目をしていました。
かつて私が銀魂に興味を持ち、読み始めた理由は「この人(銀さん)一体何考えてるのだろう、この人は一体何を見ているのだろう」でした。初期の銀さんはとにかくこれでした。
「それが何なのかを、知りたいのだ」
新八くんも同じように感じていたことと思います。
私たち読者は新八くんです。
虚(イコール松陽)にも通じますが、「虚無感」です。
とにかく大きなモヤに覆われていて何層にも分厚い雲に覆われているようなそんな印象の男でした。この人の、中身がわからない。素性もわからない。とにかくぼーっとしている。
ただ何故かハッキリと、その中にある一本の太い信念みたいなものは感じました。でもそれが何かは、わからない。言葉では説明出来ない。言い表せない。言えない。
そして決定的だったのは、すごく寂しそうなのです。
遠い目をしているのです。
(「遠い匂い」昔オープニング曲でありました。銀魂らしい曲でした。)
魚の腐った目と揶揄される銀さんですがいつもその目は死んでいるのだけれどもでも確かに遠くの「何か」をしばし見つめているのです。彼が一体、何を見ていたのか。
その正体が、その時の私にはわかりませんでした。
しかしその正体が、本日わかりました。
「高杉だったのだ」と思いました。
そして「松下村塾」でもありました。
銀さんはずっとこの「過去」を見ていたのです。男性は過去をみつめる生き物だと言います。女性は未来をみつめる生き物だと言います。今を着実に生きているようで実態は過去をみつめていたのだと思いました。銀さんは全然前向きじゃなかった。
銀魂は過去と現在と未来の物語です。
過去があり今があり未来につなげる物語だと思いました。
銀魂は坂田銀時という一人の男が過去の傷からどのようにして再生し周りに助けられながら支えられながら立ち上がるのかを記録した物語だと思っています。
これは本当に一人の男の長い人生の記録でした。
彼の周りには暖かい人々がたくさんいました。
「万事屋」と言う看板を掲げ裸一貫で仕事をしてきました。
彼の帰る場所、それは万事屋でした。
しかしもう一つ、彼には帰る場所がありました。
それが松下村塾です。これは彼のルーツでした。
松下村塾を否定することは今の坂田銀時を否定するのと同じです。
だから彼は向き合う必要性があった。高杉にも。
人には言えない過去もあった。
人には見えない傷もあった。
それが坂田銀時の背負ってきた業だと思いました。
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」
彼は銀魂初期に桂小太郎にこのような言葉を言っています。
徳川家康の残した言葉です。
坂田銀時は今新八と神楽と言う二人の子の人生を背負っている。
その業もあります。しかしその前にも背負っている業があった。
それが松下村塾でのことでした。
坂田銀時を語る上で松下村塾と言う場所は避けて通れない。
何故ならばここが彼の故郷だからだ。
正確にはここは彼の故郷ではないかもしれない。
彼の出生は今も謎だらけだからだ。
しかし銀時にとって幼少期と言う大事な時期に自身が過ごしたこの土地はこの思い出は彼にとってかけがえのないものであり、代用が効かないものでもあります。
幼少期に遊んだこと。幼少期に学んだこと。
これは銀時の人格形成に大きく関わります。
人の生い立ちはまさに宿命的なものです。
だから避けて通れない。
永遠のライバルであり、今ここで静かに暮らす「静」の立場の自分(銀時)とは動の方向に行ったかつての友人、仲間、同志、どれも言い替えが難しいのですが陰と陽、白と黒のような二人の対比が目立ちます。離れていても気にかけていた存在だったのだと思います。
高杉のことは正直本当に心配な存在だったと思います。因縁の相手ですから。彼のことと先生のことです。この二人のことが銀時にとってはずっとかぶき町で暮らしていた時にも引っかかりはあったはずです。どうにかしてやらないといけないこと、だけどどうにもしてやれないやりきれない思いみたいなものがあったものと思います。
朧も含めます。関わった者全てが傷ついています。彼らはそれぞれの選んだ道でそれぞれの方法で自分の心神喪失の回復に向けて動きました。銀時は銀時の、高杉は高杉の、桂は桂のやり方で動きました。先生はそのことでまた悩んでいたのだと思います。自分のせいで愛する弟子たちをこのような形で引き裂いてしまった。憎しみ合うようにさせてしまった。その自責の念がありました。
銀時もこのことによって彷徨います。
そして辿り着いたのがかぶき町でした。
この事件は忘れがたい事件だと思います。
だから高杉のことを護りたかった。
将軍暗殺篇に戻りますが、繋がります。
「松下村塾の高杉晋助の魂を護りたかった」のです。
自分の過去のような存在であり、自分の置いて来た陰影そのものでもあったと思います。私は今も真っ直ぐにこの世に抗い立ち向かい続ける高杉晋助に対してこの世を受け入れ和気あいあいとかぶき町の仲間と生活を共にしている坂田銀時に苛立ちを覚えることもありました。逃げているのです。彼は、逃げていたのだと。しかし本当はそうではなかった。
彼は彼の道でかぶき町で彼自身の心を癒していた。彼自身のポッカリ空いた空っぽの心をかぶき町で万事屋と言うホームで新八や神楽たちと癒していたのです。
まるでこれは心理セラピーのようでした。
ギャグマンガに見えて実は、坂田銀時とその周りの人間の自己の回復の物語なのではないかと思います。銀魂は本当に深いと思います。
失ってしまった自分の回復の物語と思います。
傷ついた自分の回復の物語と思います。
心理的な精神的な漫画だと思います。
医療的な漫画だとも思いました。
確かに終盤は宗教的なにおいもありました。
私はこの物語は救済の物語だと思いました。
そして喪失の物語でもありました。
人は必ず失います。
長い長い、それは果てしなく長い人生の旅路でした。
彼ら一人一人の長い長い物語。
高杉がようやく解放され報われたと思っています。
それと同時に銀さんも報われたのだと思います。
そして松陽先生とうつろもまた終わることが出来ました。
うつろについては正直本当に救われたのか私にはわからない。
彼の空っぽの心にも誰かの心が入るのだろうか。
彼も普通の人間と同じように生まれ変わり今度は人として
命を全う出来ればいいと思った。今はようやく休めるのだ。
そして人は生きていくのかもしれない。
うつろの心に明かりが灯ります様に祈りたい。
炎が灯ります様に祈りたい。
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