いつか…
劇場公開日 2019年8月23日
解説
人気セクシー女優・小倉由菜がピンク映画に初出演した青春ドラマ。蒼井そら主演作「つむぎ」の後日譚となる作品で、傷つきながらも笑顔で強く生き抜く女たちを描く。高校を中退した少女いつかは、元教師の片桐夫妻と出会う。夫妻のもとで勉学に励みながら、生きる希望を取り戻していくいつかだったが……。監督は「セックスの向こう側 AV男優という生き方」の高原秀和。成人映画「濡れた愛情 ふしだらに暖めて」のR15+再編集版。ピンク映画制作会社・大蔵映画が一般劇場向けにR15+バージョンで製作した作品を集めた「OP PICTURES+ フェス 2019」(19年8月23~9月5日/東京・テアトル新宿)上映作品。
2019年製作/85分/R15+/日本
配給:オーピー映画
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2019年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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“OP PICTURES+フェス2019”作品群の1作品。
2005年に公開した同監督作品の後日譚だということを、上映後の舞台挨拶で初めて知った。そしてその作品を覚えていないと多分今作を理解出来ないのではないだろうかとかなり不親切な内容だと感じてしまったのである。というのも、どうしてこのスナックの夫婦が今時点に行き着いたのかのきっかけや説明が薄ボンヤリなので、共感性を掴みあぐねてしまうのである。なんだか都合の良い心理の妻と、昔取り返しの付かないことをしでかした夫の関係性がもっとクローズアップというか細かい説明が欲しかったのだが、多分そのヒントが前述の通りなのであろう。知ってると知らないではその作品への理解度が雲泥の差になる作品なのではなかろうか。
それが最も顕著に表わされたのが、マスターが主人公の女の子に自分の過去の過ちのエクスキューズをする内容が抽象的な言い回しの為、真実を求めたいとする欲求をへし折られてしまう。端的に言えばついて行けなくなるのだ。そもそも主人公の捉えどころの無さ、空虚さ、実体としての自信のなさみたいなものは、過去作の主人公のそれと同じ設定であり、執拗に妻がその主人公を受容れようとする姿勢の異様さも又、過去作を鑑賞していれば納得するのかも知れない。そこから紐解くと、マストで過去作を鑑賞してないと理解出来ない仕上がりになってしまっているのが、どうも制作側の独り善がりのような感が否めない、困った作品であった。
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