トップガン マーヴェリックのレビュー・感想・評価
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綺麗に繋がった続編
ハリウッド映画の続編は、前作とは別路線かつご都合主義のストーリーで展開されることが多いです。しかし、今作はそのような部分はなく、前作からの流れを大事にした人間ドラマになっていました。
綺麗に繋がった物語に感動しただけでなく、女性パイロットも登場するなど、時代の変化を感じさせる部分もいくつかありました。
今作でもトムクルーズがマーヴェリックを演じており、訓練生から教官になったことで上の立場として若者を指導する苦労も伝わってきました。
特に、グースの息子ルースターのエピソードが良かったです。当初は父の死がきっかけでマーヴェリックを恨んでいましたが、ミッションを通して彼と和解していく姿から大きく成長していて素晴らしかったです。
前作との関連性が多いため予習した方が楽しめますが、知らない人に向けた説明も多いため、単体でも安心して観ることができます。
コロナで2年以上延期になりましたが、トムクルーズの希望で配信を行わずに劇場公開して正解だったなと思いました。映画館で最高の体験ができてよかったです!
ちなみに、今回は4DXで見ました。激しく揺れる座席と周りから吹く風で、本当に戦闘機に乗っているような気持ちになりました。他にも、水や熱風などの特殊効果も沢山使われており、最後までアトラクション感覚で興奮しました。
「トムクルーズ」ではなく「マーヴェリック」が主役。
○作品全体
前作『トップガン』は戦闘機やドッグファイトを撮る、という意味では本作と同義だが、前作の主役は主人公・マーヴェリック、というよりかは俳優・トムクルーズだった。マーヴェリックの心情の変化や葛藤よりも、トムクルーズの肉体美や「喜怒哀楽の表情」そのものを映すシーンが優先されていたのが、そう思う一番の理由だ。トムクルーズのかっこよさにクローズアップすると言う意味では完璧だったと思うし、撮られるに相応しいオーラがあったから別にそれがダメだとは思わない。ただ、最終的にグースの死をマーヴェリックがどう消化してドッグタグを海へ投げ込んだのか、という心象描写に納得のいくものがあったかと言われると、首を縦に振りづらい。
本作ではそういった、前作で置き去りにされた「マーヴェリック」に光を当てるような作品だった。
最初のシーンから早速、マーヴェリックが「取り残されている」印象を強く意識させる。マッハ10を目指すマーヴェリックのそばにチームは存在するが、マッハ10を体感するのはマーヴェリックだけだ。全てを置き去りにするスピードによって浮立つ孤独感。前作ラストの「あのとき」に残ったままの感情を匂わす物語の始まりだった。
本編全体にある前作オマージュもファンを喜ばせる要素としてだけでなく、マーヴェリックにとっての「あのとき」がどれほど濃い時間で、今もなおマーヴェリックの中に(いい意味でも悪い意味でも)残り続けているのかを証明する演出になっていて、「今回はマーヴェリックが真の主役なんだ」ということが伝わる。
例えばビーチのシーン。前作でもアイスマン達と距離感を縮める演出意図はあったが、正直それはおまけのようなもので、トムクルーズを映したい、という制作側の目論見は映像を見ていれば疑いようがない。それが今回のビーチラグビーでは明確にチームとして結束を強めるものとして描かれていた。映像的な見栄えでなく、マーヴェリックがあのとき得た経験を活かした場面として切り取っているのは「トムクルーズ・ファースト」ではなく「マーヴェリック・ファースト」の作品となった証左ではないだろうか。
そんな「マーヴェリック・ファースト」な作品構成の中で根幹となる、グースの子・ルースターとの和解。それに向き合うマーヴェリックの姿がなによりも印象的だった。
マーヴェリックの中でルースターとどう向き合えばいいのか確かなものがないまま、ルースターの願書を破棄し、とにかく戦闘機から遠ざけようとしていた。しかし月日が経って目の前に現れたルースターは、戦闘機乗りの技術を有した有望なルーキーとなっていた。
ここでマーヴェリックの選んだ選択肢は再び強引に引き離すのではなく、生きて任務から帰還させることだった。戦友だったアイスマンが斃れ、自身も軍人としての時間が少ない状況で、最後の任務は「あのとき」に置き去りにしたままの感情にケリをつけること…これはもう、マーヴェリックの物語と言わざるを得ない。終盤にあるのは、グースを助けることが出来なかった「あのとき」の失敗に報いようとするマーヴェリックの心意気だけだ。
任務中にルースターを助けたことにより、敵陣側で孤立するマーヴェリック。しかしそこに駆けつけるルースター。マーヴェリックがルースターと向き合ったからこそルースターが手を差し伸べにきた、と言ってもいいだろう。前作で最期までマーヴェリックを1人にさせなかったグースの姿と重なるシーンでもあって、グッときた。
2人が空母に帰還したシーンは泣けた。大騒ぎの中で何度もマーヴェリックの名を呼ぶルースターがまた良い。今まで面と向かって言えなかった言葉を伝えたいという気持ちが溢れているようで、とても良かった。
このラストシーンも前作オマージュではあるけれど、マーヴェリックにとって「あのとき」のままになっているグースとルースターへの罪悪感をほぐすことができた、という部分では意味が異なる。前作でアイスマンと抱き合った時に見せた晴れやかな表情と違って、安堵にも似た表情が印象的だった。
前作の公開から30年以上経ち、トムクルーズもマーヴェリックも歳をとった。あの時のような若々しさはないが、歳をとったからこその渋みやキャラクターとしての奥行きは重厚なもので、見応えのある作品になっていた。
前の席に座った「座高の高いパイナップル頭」もいつしか気にならなくなった!
いやあ、サイコー! これぞ映画! これぞエンターテイメントぞ!
大画面と大音響の映画館を堪能!
もう最後の方は前のめりよ! こんなに興奮する映画は久しぶり!
ストーリーも人間描写も良かった。
まさかトップガンで涙腺緩むとは。。
アイスマン良かったなあ。グースとルースターが最後の方はもう重なって見えて。。(ああ視界が。)
後半の怒涛のスカイ・アクション!
やられて終わりかとおもったが、まさかあそこからあれだけ展開があるとは!(ハングマンはどっかで絶対来る!とは思っていたけど。)
最後は懐かしのF14まで登場。短い滑走で揚力得るために翼を拡げるのが胸アツ。
初教官でなかなかうまくいかず頭を抱えるところなど、哀愁漂うおじさんマーベリックも良かった!
あとはメカたち。
戦闘機に、KAWASAKIバイクに、車。
個人的には最後のポルシェ911が一番好き! 絵になるわー。
いやあ、待っていたかいがありました。
前作に劣らぬ映画でした! ありがとう!!
※もうサントラがSpotifyに出ていた。それを聴きながら書いてます。気分あがるよー。
※ルースターは在りし日のグースに似ていたよねえ。後ろ姿の首から肩のラインとか、フットボールしている姿とか。いやあ、感動!
勝負を決めるのは正しくパイロット
冒頭から一貫していたと思います。最新鋭の戦闘機。それに乗り込むマーヴェリックこと、トム・クルーズ。離陸する戦闘機、でも、写すのはトム・クルーズの顔、マッハ10への挑戦、数値がコクコクと上がっていく、振動する機体、でも写すのはパイロットの顔、顔、顔。もしかしたら、あのジブリ映画「紅の豚」よりも、飛行機を写す割合が少ないんじゃ無いだろうか。戦闘機よりも、ずっとパイロットの顔ばかり写していたような気がする。
そして限界を超え、大破する戦闘機、でもパイロットは見事に生還。パイロットが生還したならそれで良し。主役は勿論、パイロットなのだから――この冒頭が素晴らしかった。偉そうなことを云うようですが、映画を物語る上での条件を踏まえた素晴らしいオープニングで、ラストまで繋がる見事な伏線だったのではないかと思いました。私はミリタリーの知識とか無いし、前作がどうだったかうろ覚えだったのですが、十分に判りやすく楽しめる映画だったと思います。無人ドローンの開発と予算を争っていたのも象徴的だった。
象徴と云えば、ラストの驚きの展開。古参のF-14トムキャットの活躍が特にそうだったのかな。古参のパイロット、マーヴェリックの活躍と掛け合わせているのか。それにしても最新鋭の戦闘機に勝つことって現実的にあるのでしょうか。まあ、映画なんだし、ちょっとしたロマンとして面白いイベントだったと思いますが。
あと、良い言葉をお土産に頂けました。かのブルース・リーのセリフ、「考えるな、感じろ」よりも更に直感的でアクティブな一言、「考えるな、動け」・・・確かにアクティブで素晴らしい。でも、猪突猛進してしまいやしないか。映画では、たまたま上手くいってハッピーエンドだったのですけどねw
トム・クルーズの映画愛と前作へのリスペクトに殴られる
前作への熱いオマージュが、随所に散りばめられている。86年版をリアルタイムで劇場鑑賞した人などは特に、オープニングの字幕が出た瞬間にもう心がわし掴みされたのではないだろうか。
私はいつかテレビで見たかなというくらいで、細部の記憶がほとんどなかったので、2日前に配信で前作を予習した。本作だけ見ても過去のことが分かる作りにはなっているが、前作の記憶を新鮮なものにしたことで、マーヴェリックが亡き友グースに抱く感情の解像度が上がった気がする。そして、前作の監督トニー・スコットへの強いリスペクトを、より明瞭に感じ取ることが出来た。
王道の物語とご都合展開は、時に紙一重だ。本作も、後でよく考えればこれはさすがにあり得ないとか、非現実的な主人公贔屓だと思う箇所が点々とある。いや、正直スクリーンを見ている最中に頭の片隅で既に感じていた。タイミングよく再会したお似合いの女性と恋愛し、一匹狼的経歴ながら突如教官に抜擢され、教官でありながら本番で前線に出て、驚異の飛行テクニックを駆使し現役トップガンをしのぐ活躍をする。トム・クルーズ全部盛りのためにあるような筋書き。なんだかんだ言いながらグースの息子を結構無駄に危険な目に合わせるし(笑)
だが本作の場合はそれでいいと思える。何よりもまず映像の迫力、カッコいい戦闘機の数々、そしてトムのスターの輝きで、そういう野暮な煩悩をぶっ飛ばしてくれる。すごいもの見られるんだからまあいいやという気持ちにさせてくれるのだ。
あら不思議、こんなところにF-14が。いいんだよ、マーヴェリックとルースターがF-14に乗るってところがアツいんだから!
見たいものを期待を超えた迫力と臨場感で見せてくれたなら、ご都合展開は観客の期待に応えた演出という誉め言葉に変わる。
トムだけでなく現役トップガンを演じたキャストは皆、5か月の訓練を受けて実際にF/A-18に搭乗したという。ひとつのコックピットに6台のIMAXカメラを設置したそうだ。パイロットたちの表情は演技だけではなく、本物の過酷なGと実際に闘う姿でもある。
似たような映像を、CGでいくらでも作れる時代だ。それでもトムは実写にこだわり、時間をかけ体を張ってあの映像を作り出した。そこには、実際にあの状況に置かれた俳優たちの生身の感触が滲んでいた。
戦闘シーンの臨場感があったからこそ、過去の弁明がなくとも和解したマーヴェリックとルースターの、共に死線を越えたパイロットの絆が説得力を持った。
トムは、コロナ禍で本作の公開が延期になり先に配信で公開しようという話が来ても、映画館での公開を譲らなかったという。その姿は、作中で消えゆく仕事だと言われたパイロットという職務を、人生そのものと考えるマーヴェリックと重なる。
自ら飛行してミッションが可能であることを示した彼のように、トムはこの映画を作って見せた。エンタメ映画の力、本物の映像の力ってすごいだろう?と、直々に気合を入れてもらった気分だ。
追記
○敵国がどこの国かあえてぼかしたことについて、コシンスキー監督は以下の理由を挙げている。
・本作はスポーツ映画に近い。友情と奉仕についての物語であり、地政学のお話ではない。
・1作目も敵国は明らかにされていない。同様に、マーヴェリックと周囲の関係性を描く、キャラクターの物語に集中したかった。
・世界情勢は常に変化する。10年20年後も楽しめる作品にしたい。2020年代に作られた作品だと感じてほしくない。
○久しぶりに「字幕 戸田奈津子」の文字を見た。監修も付いて、多分大きな問題はなかったと思うが、「棺桶ポイント」で私の超訳アンテナが反応した。後で調べたら「coffin corner」は航空業界に実在する言い回しで、単なる直訳(?)だった。
○アイス役のヴァル・キルマーは、2017年に咽頭癌を患っていることを発表し、その後寛解したが声を失った。現在実生活では、AI技術によって元の声を再現した音声でコミュニケーションを取っている。本作でのかすれた発声は、AIを使わない実際のものなのかも知れない。
立体音響になった「デンジャー・ゾーン」にありがとう。
冒頭からオリジナル『トップガン』の完コピに始まり、主題歌「デンジャー・ゾーン」の入り方まで同じ。しかしIMAXだと立体感のあるミックスになっていて、2022年にグレードアップした「デンジャー・ゾーン」が聴けることに興奮したし、爆笑もした。内容的には予定調和に継ぐ予定調和だが、それもオリジナルを踏襲するなら必然だし、予定調和のエスカレートが生み出す満を持してのF14大活躍にも興奮したし、爆笑もした。
ただ、トニー・スコットという人が過剰な表現で映画を刷新していった流れにある作品ではなく、トニー・スコットが生前「続編も同じ映画にはしない」とコメントしていたことを思うと、伝統芸の継承以外の、ほかの可能性も観たかったという気持ちはある。
とはいえ、観客が観たいものを提供するという敏腕プロデューサー兼命知らずのアクションスターであるトム・クルーズの狙いがみごとに的中したことは、この映画の受け入れられ方を見れば明白であって、ひとつの続編の理想の形ではあるのだろう。
ただ、国際法を無視して軍事行動を起こすアメリカの身勝手さまで踏襲するどころかエスカレートさせることはなかったのでは、とは思ってしまう。映画は映画として楽しんだが、オリジナルの時から気になっていた部分だけに、そこは上手くアップデートしてほしかったとは思いますよ。
So Much American
「So Much American」だなあと思った。アメリカのカッコよさと豪快さと無茶苦茶さと傲慢さが詰め込まれているというか、とにかくアメリカンだなあと。MA-1を着てノーヘルバイクで疾走するとか、いい年してベッドのある2階の部屋から逃げ出して、あっさり子どもに見つかるとか、バーでの賭けとか、半裸の男たちのビーチバレーとか、空中戦の豪快さも、先制攻撃で相手の基地を破壊してしまうこととか、とにかくやることなすことアメリカ人っぽい。まあ、アメリカ人なんだから当然と言えば当然だけど、我々の思うアメリカ人のカッコよさと豪快さみたいなものがすごくわかりやすく体現されているというか、かつて憧れだったアメリカ文化ってこんなだったなという懐かしさがある。これが本当に今のアメリカの現実を反映しているかというと、していない気がするけど、昔かっこよかったアメリカを今も体現できるのは、トム・クルーズただ一人なのかもしれない。
Satisfies the Expecations of What a Hollywood Blockbuster Should Be
Maverick is the major tentpole film that moviegoers worldwide are due. It has its own unique universe without the comic book heroes. Like the original film, it has a simplified plot set in a complex world. The only story necessary is the mission and the comrades that undertake it; no need for geopolitical issues that are surely buzzing off-screen. The aircraft sequences are a real-world thrill.
この完璧な続編を見届けることができた喜び
オープニングであの懐かしいテーマ曲の響きと空へ飛び立つエンジンの鼓動を感じたとき、私の心は思いきり80年代へと突き戻された。本作はいわゆるヒット作のリバイバル商法とは次元が違う。まるであらかじめ続編が生まれることを運命づけられていたかのように、ストーリー、登場人物、テーマ、時代の移り変わりなど、寸分の狂いなく織り成し、万感の思いを込めて観客のもとへ届けられる。故トニー・スコットへの追悼の想いをひしひしと感じる前作同様の海上テイクオフ映像を抜けると、今やドローン時代に孤軍奮闘する存在となったトムがふと「ライトスタッフ」の音速に挑む孤高のパイロットに重なって見えたりも。そして前作とは比較にならないくらい表現性を増したアクロバティックな空中戦、さらにはトムの映画でお馴染みの「父の不在」という裏テーマも分厚く胸を震わす。吹き付ける風圧を体全体に感じつつ、もはや完璧に等しい続編誕生を心から讃えたい。
公開初日・金曜/IMAX上映15時半の回が満席 終映後に拍手が沸き起こる
公開初日の金曜日、TOHOシネマズ日比谷のIMAX上映・15時半の回。
客層は若年層から、86年のオリジナル作品を知るご夫婦層まで満遍なく来場しており、綺麗に場内が埋まり満席に。
終映後に拍手が沸き起こったことはもちろんだが、帰路につく20代の男性2人の「お母さんから『トップガン』は何がなんでも劇場で観なさいって強く言われたけど、意味が分かった」って語り合っている姿が微笑ましくもあり、私は「お母さんグッジョブ!」と嬉しくなりました。
とにもかくにも素晴らしいのひと言。こういうの、皆が待っていたんだと思います。
トム・クルーズは年相応に皺が増えたが、それでもなお揺るぎないスターであることが画面いっぱいに伝わってくる。
マイルズ・テラー、グレン・パウエル、モニカ・バルバロら若手の活躍も素晴らしかったが、筆者の年代はやはり随所に出て来るバル・キルマー、アンソニー・エドワーズ、ジェニファー・コネリーの姿が嬉しくもある。
四の五の事細かく記述したいところですが、野暮なことはせず、もうとにかく劇場に行って観て来てください。珠玉の131分を味わうことが出来ます。
しっかりとおじさんを好演しているトム・クルーズがいい
36年ぶりにトップガンの教官として帰って来た伝説のパイロット、マーヴェリックが、かつて訓練中に命を落とした盟友、グースへの痛恨の思いを胸に、再び困難なミッションに身を投じていく。この本筋さえ確認しておけば、後は平衡感覚を嘲笑うかのようなフライトシーン、マーヴェリックと若きパイロットたちとの世代間交流、そして、怒涛のドッグファイトがもたらす高揚感が、36年という月日の流れをチャラにしてくれる。
特に、MTVムービーと揶揄されたオリジナル版を監督した、今は亡きトニー・スコットへのオマージュがあからさまな裸のビーチフットボールシーンや、逆光を巧く取り込んだカメラワーク、また、個人的にはケニー・ロギンスのヒット曲"デンジャーゾーン"よりも、独特の憂いを帯びたギターのリフが本作の世界観を雄弁に奏でる"トップガン アンセム"に、なぜだか胸を掻きむしられた。
何よりも、トム・クルーズがしっかりとおじさんを好演しているのがいい。相手役のジェニファー・コネリーも同様で、どちらかと言えばキャラクターの深掘りが難しいこの種のフランチャイズ映画に於いて、2人が顔芸を駆使して感情の起伏を表現していることに感服した。ハリウッドスターはこうでなくちゃ。
スターも映画も時代の波に押し流されていく運命にある。だが、それを食い止めるのは作り手の努力と執念と、ファンを喜ばせたいと願う真摯な気持ちに他ならない。映画の公開に合わせて来日したトム・クルーズの情熱に魅入られたような表情にも接して、それを痛感したのである。本日公開。
実演にこだわった❝究極的な映像❞×最新鋭で❝深みのある物語❞により、全てのピースが見事にハマった最高峰の続編!
「トップガン」は、1986年に公開し世界的にメガヒットを記録しトム・クルーズを一躍スターダムに押し上げた伝説的な作品です。
通常のハリウッド映画であれば、すぐに続編が作られたでしょう。しかし、トム・クルーズは「体験」を最重要視し、「すべてを実際に撮影する」と究極的なリアリティーを追求し続けました。
そして、ようやく36年の時を経て、続編となる本作が誕生したのです!
冒頭のカレンダーに書かれた「マッハ9」が象徴的です。これは「音速の9倍の速さ」を意味し「最新鋭の超音速ミサイル」の最高速度級で、「人間や機体に支障が出るような限界レベル」です。
また地球上では、私たちの体に1Gの重力がかかっていますが、急旋回する高速の戦闘機ではスピードが上がる度2G、3Gと上がっていきます。
例えば「10G」の場合は、「自分と同じ体重の人が、9人体重をかけてくる状態」で体が押しつぶされることになります。
「地球に引き寄せられる10倍の力がかかる」と、意識不明になる恐れなど「人間の限界」問題が出てきます。
そのため、もはや「トップガン」で描かれた“超エリート飛行士”は存在の必要性すら危うくなっていて、無人のドローン戦闘機に置き換わりつつある転換点でもあるのです。
象徴的には「トップガン」で一世を風靡した戦闘機「F-14」(トムキャット)も「過去の遺物」となっているのが現実なのです。
このような厳しい環境が本作の舞台であり、人間の限界を超えるレベルの❝実現不可能❞なミッションをトム・クルーズ扮するマーヴェリックが挑んでいきます。
まさに❝トム・クルーズの生き様❞とリンクするような作品で、「ミッション:インポッシブル」のリアル版なのです。
また、前作で最大の出来事は、「相棒グースの事故死」でしょう。
時が経ってもマーヴェリックは相棒グースを常に気にかけています。
このように前作から、今に通じる最新鋭で❝深みのある物語❞となっているのです。
とは言え、緩急の付け方も上手く、笑えるシーンも出てきて人間模様もキチンと描かれています。
実演にこだわった“究極的な映像”は迫力が凄く、まさに「体感」という言葉が相応しい、音響も含め設備が整った映画館での体験が有意義な時間を与えてくれる最高の続編だと思います。
現実の国際情勢で“世界の警察”を降りた米軍の、夢想と郷愁のよう……
空母から戦闘機が飛び立とうとする冒頭、ケニー・ロギンスの「デンジャー・ゾーン」が流れて、前作「トップガン」を観た人ならまず「おお!」と盛り上がるはずだし、私も実際そうだった。
ただなんだろう、前作が公開された1986年はまだ米ソ冷戦のさなかとはいえ、ソ連が斜陽化し米国がイケイケ状態だった頃で、映画にもそんな雰囲気が反映されていたのに対し、今回の続編はコロナ禍による公開延期の不運も重なって、ロシアによるウクライナ侵攻というリアルな戦争が起きている時期、しかもかつての“世界の警察”を自認していた米国なら真っ先に介入していたであろう事態なのに、NATOを介した間接的なウクライナ支援にとどまっている(バイデン大統領は軍事介入しないと早々に明言した)という現状を思うと、どうにも映画に没入できないもどかしさもあった。
なんだか、名実ともに世界一の軍事大国だった頃のアメリカを懐かしんでいるような、あるいは今もそうなんだと夢想しているような。まあ、そんな現実は忘れて、IMAXの大画面で迫力満点の戦闘機アクションとトム・クルーズの雄姿に心躍らせて楽しむのが本作の正しい鑑賞姿勢なのかもしれない。
フジテレビで観た
Kenny Loggins のDanger Zoneが好きすぎてサントラ買って聴きまくってたわりにはトップガンを見る気になれず今日まできた。マーヴェリックで世の中ざわついててもホットいてそのまま観ない映画だったはずが、フジテレビでやってたからとうとう見ちゃったらいい話だった。トムクルーズは偉いと思う。いつかトップガンみないとな
前作を継ぐパイロット目線の興奮+広角の戦闘機のかっこよさ
超疲れた。眠くなる暇もない。
前作を継ぐパイロット目線の興奮に広角からの戦闘機と空のかっこよさが合わさっていた。ハンドサインやスイッチに焦点を当てたり2台の戦闘機に挟まれたマーヴェリックなど、戦闘機ならではの良さ溢れた構図が多かったのも印象的。一難去ってまた一難なすぐハッピーエンドに持っていかない構成も楽しかったし、グースの息子がグースの台詞を受け継ぐのは不意打ちで心を打たれた。オープニングとエンディングが前作と重なるのも感慨深い。
ナメてて観に行きませんでした
トムクルーズは好きなのに、トップガンは何となく典型的な軟派なイメージで、劇場公開は流してアマプラを待ちました。
結果は、後悔。臨場感を体感できなかったのは残念でしたが、その分、何度も観返しました。
様々な感想はありますが、神風特攻隊と真逆のストーリー性を感じました。
「死なせたくない」を貫き、無事に帰還した時は、日本軍の英霊が真に望んだのはコレだろうと、涙腺が緩みました。
部分的な話しですが、マーヴェリックが2:15を実現したシーン。フェニックスに「やるじゃん」から始まり、ハングマンの「すごい」。この、やってみせるを見守っている空気感が、思い返しただけで込み上げてくるものがある。
コレは、未確認のF14を「マーヴェリックだ」とサイクロンが気付いた時に繋がり、痺れましたね。
大人の恋も素敵でした。
空に戻れる、と励ますペニー。別れを覚悟し正装で報告に行くマーヴェリック。
結果を恐れ、気を紛らすために出たセーリングの旅。。。
おそらく、このミッションで退役であろうマーヴェリックの新たなスタートを予感させるエンディングは、とても幸せを感じるものでした。
繰り返しますが、いつか劇場で再上映される事を楽しみにしています。
予習でトップガンを見てなきゃ全然温度感分からん
女がSATCのような世界観に憧れるのと一緒で
男はこういう問題児だけど現場主義で一目置かれてる渋い男が好きだね〜
そこはかとない80s感
過去のしがらみや思い出、今現在の青春や人生が混ざり合ってて走馬灯みたいな映画や
戦闘機のメインシーンは臨場感があって他の映画のアクションシーンとは手に汗握る高揚感が桁違いやな〜
と思ってたら一切グリーンバック使ってないらしい
グリーンバック使ってないだけでCGは使われてるし
実際に運転してるのは海軍のパイロットだけど、
同乗してるから重力や飛行速度の体感は本物なわけで
そりゃ重力でキツそうな表情や声に臨場感があるはずやで
現存する映画の中でこれほど身体張った
度肝ぬく作品他にないと思う
トムは毎度、ハリウッドスターとはという気概をバチバチに出してくれるな
80s引きずってる空気感キライやけど、
アクションシーン見るだけでも超価値ある
アイスマン、いい奴じゃん
アイスマンが偉くなってる。海軍大将。
ヴァル・キルマーは自分が病気なのに出演したんだな。
うまくしゃべれない状態だったのかな。
この作品が好きなんだな。前作ではやな奴の役だったのに。
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