国家が破産する日のレビュー・感想・評価
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貧富格差はいかにして作られていくのか…
大企業だけで世界が廻っていくのであればそれでいいだろう。いったい税金の意味は何処にあるのだろう?
危機はいつだってそこにあるし、その危機を察知されないように取り繕うのが政治なのだろう。
果たしてそれでいいのか?それで満足できるのだろうか?経済が人々の幸せを生み出すと言った妄想はもう既に幕が降りているはずなのにこんな映画を作ったりしているのは何故か?
疑問だらけの映画だった。
今はもう個人が国を選ぶ時代なのだ。
汗を流した分、食えればいいではないか。
余分なモノは削り落とし、身軽になって生きていきたいものだ。
切実にそう思った。
この映画を観て。
志
困難に陥った場合、韓国にも安易に外部に頼るのではなく自分の力で何とか乗り越えようという志を持った人がいて、その人の活躍を描く映画です。安易に頼るということは自立心がなくなることを意味しますから、気を付ける必要があります。IMFの理事役を務めたバンサン・カッセルはアクション映画以外ではありますが、素晴らしい演技でした。
似てる日本韓国
倒産前には絶対社長は今危ないとは言わない 言えない。 倒産直前には妙に人手をかけて 早く仕事を終わらそうとする。
経済は回復している と政府は言い 正規雇用は減り 非正規が増え 大企業を優遇する その「回復」している世の中では 貧困が拡大して 自殺も起きる それをIMFは虎視眈々と狙っている
今の日本と似ていて 昔の韓国の話しを観てる気にならない。
平日昼の14時というのに 結構人入ってました。年齢層高めの男性多し
韓国の日常が見られる貴重な作品
史実に基づきIMF管理下におかれるまでの国家機関の上層部、経済活動を行う中小・零細企業の経営者、そしてその凋落を予見しのしあがろうとする投資家の三者三様を描いた良作。
一般的には反日感情シーンの報道過多で、日本嫌いの国民が大部分を占めている国と思われがちだが、日本を敬い交流したいと思う人も多いのも事実。ただ、そういう日常の情報に触れることがないため、遠い隣人関係はこの先も続くとは思うが。
なんとかなるさというラテン的な国民性は個人的には嫌いではない。その意味で本作に登場する零細企業の経営者が残される家族を案じながらも身を投じようとするシーンに、この国でも万国共通の背景や繊細な感情があることを気付かされ、そのギャップがなぜか新鮮だった。
ただ、歴史は繰り返すにならなければいいけどね。
金融用語が多く出てきて難しかったが見入ってしまう作品。事実に基づく...
金融用語が多く出てきて難しかったが見入ってしまう作品。事実に基づくフィクションだから現実に起こりうる話で日本でこれが起きたらどうしようかと考えさせられた。
公共心のない権力者たち
私利私欲が行動のモチベーションの、頭のいい権力者たち。権力を握れば、情報のコントロールができるし、情報をネタに金持ちに取り入ることもできる。それは、みんなが幸せになる社会ではない、と思い知らされる。
…って、よその国の話じゃないよね。
救いはヒロインが最後まで弱き者の視点をなくさず戦い続けること。
リアルさが、胸糞悪い映画です
IMFはアメリカの手先の超ハゲタカだった!!
経済には疎いので、映画冒頭の数字の段階では
危機が迫ってる実感が湧かなかったのだけど
第二の主人公の銀行員が危機を察知して
銀行を
辞めるあたりからなんかヤバそう〜と
怖くなってきて
第三の主人公、町工場の親父さんのところになると
それ、乗っちゃダメ〜〜と
画面に向かって叫びそうになる。
経済危機って、まるでジョーズの様に
音もなく忍び寄って来て
気がついた時には
すぐ足元で大きな口を開けている〜〜
そういうものなのだ!ということが伝わって来ます。
にしても、IMF(国際通貨基金)とは
本物のハゲタカが怒り狂いそうな強烈なハゲタカ!!
IMF(国際通貨基金)の存在や
その役割は何となく知ってはいたけれど
これほどまでに一国の経済を蝕む存在とは〜〜
この映画を観るとよく解ります。
でも、それにも増して、唾棄すべきは自国の役人。
これこそ本物の「売国奴」
一国の経済構造を一気に変えるのは
確かに大きな出血を伴う大手術ではあるけど
そのために末端の国民が
何千万人も自死しようが餓死しようが構わない
と考える権力者たちの思考が、もう
この経済社会の
行き詰まりを表していてゾッとする。
また一般ピープルも誰かに自分の人生を丸投げして
のんきにだけ暮らしていては、いけない事、
肝に命じなければ〜〜〜
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
最近の韓国映画の攻めてること!!
「タクシー運転手 約束は海を越えて」や
「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」
等、国家の悪事を正面から捉える映画を
きちんと作る志の高さと
エンターテインメントとして魅せる力量に脱帽する。
また、今作の第一の主人公、
通貨政策チーム長を演じるキム・ヘスの凛々しさ!!
何とか民衆を救おうとたった一人、
高圧的な自国の売国奴役人と
IMFの白人に立ち向かう
まるで、自由の女神かジャンヌ・ダルクだわ〜
韓国映画も目が離せない〜
@お勧めの鑑賞方法は?
何でもいい!どんな方法でもいい!!
どんな形でも絶対に観ておくべきだわ!!
繰り返される歴史に向けて
韓国の現在の外貨準備は約4000億ドルに達し、この映画の当時の35億ドルと比べたら雲泥の差だし、IMFからの緊急融資の200億ドルも遥かに凌ぐ水準となった。
そういう意味では、IMFの管理下に入ったことは、正解だったのだろう。
しかし、確かに、金利は倍に跳ね上がり、倒産が相次ぎ、失業者は溢れ、生き残ったのは財閥を中心とした大企業で、現在でも韓国の若者の失業率は高く、IMFの入れたメスの深手は今も残っている。
ただ、もう一つの選択肢として提示されていたモラトリアムは有効だっただろうか。もしかしたら、モラトリアム後の韓国は、多くの国に相手にされず、自由な経済活動を許されるような世界の寛容さを失ってしまっていたのかもしれないのだ。
実は、類似した通貨の売り浴びせは、90年代の初めにもあった。ジョージ・ソロスのポンド売りだ。
歴史は繰り返すというが、人は学んでいるようで学んでいなかった。
そして、このタイ発のアジア金融危機は、アジアを席巻し、ロシア危機やブラジル危機も誘発、当時世界最大と言われたLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)の破綻まで続くことになる。
日本では複数の大手金融機関が破綻、国有化された時期と重なるので、当時の激変を覚えている人も多いと思う。
しかし、またもや人は学ばず、リーマンショックに代表される100年に一度と言われる世界的金融危機に見舞われ、更に、人は学ぶことはなく、ユーロ圏南欧周辺国を中心とした欧州危機も迎える。
今、各国の中央銀行は緩和的な金融政策を実施すると同時に、G20財務相・中銀総裁会合などを通じ、緊密に連携を取り、景気後退の芽を摘み、経済危機を未然に防ごうとしている。
だが、世界は、ボーダレスな巨大ネット企業の登場、少子高齢化、ポピュリズムの台頭、相入れない環境問題の議論、従来の市場資本主義に依らない国家経営を目指す中国、ロシア、アラブ諸国、そして米中を中心とした貿易摩擦など、多くの不安定要因を抱え、船頭のいない船のようだ。
冒頭で、IMFの介入は結果的に正解だったようには書いたが、果たして、巨大化した現在の世界経済にあって、IMFや世界銀行などが救済できる国などあるだろうか。
多くの発展途上国は経済発展で外貨準備は豊富で、個別に危機対応が可能になったことも事実だ。しかし、バブルは、たとえ大きくなくてもあちこちで生まれてハジけていることも事実だ。
国家の危機を煽るのに特定の事象だけを対象にして市民の目を本来の危機から背け、自らの放漫を隠蔽したり、トランスペアレンシーが重要視されるなかで開示を拒んだり、先進国であっても日本にも、この時の韓国のような体質は残ったままだ。
だからこそ、こうした危機を再び招くことのないよう、政治家や官僚は、常に判断材料を国民に十分に提示し、客観的な分析を加えて、判断を仰がなくてはならないのだ。
それが民主主義だからだ。
僕は、当時の韓国を考えると、IMFの管理下に置かれることも、モラトリアムをチョイスして世界の村八分になることも、いずれにしてもいばらの道だったに違いないと思う。
だからこそ、どれを選ぶかは国民が決めるべきだなのだと強く思う
史実に基づいた作品なので、韓国通貨危機のニュース結果を知っていても...
史実に基づいた作品なので、韓国通貨危機のニュース結果を知っていても、同時に進む3つのストーリーの絡み具合が絶妙でとても面白いです。対岸の火事では済まされない想いも残ります!
シワくちゃな手形が悲しい。
日本のプラザ合意から、何も学んでいなかった隣国のしくじり
ハン・シヒョン女史は解決策を模索するのではなく、今後同じような事が起こらない社会を構築したいと訴えるでもなく
自分の分析の正当性ばかりを探り
政府から、自国民への危機告知を訴えるが、それをしたらどうなるのか?
映画と言え、稚拙な主人公の脳内構造には呆れるばかりだ。
どうしてもシナリオを追うように女史に思い入れてしまいがちだが、
この映画は1997IMF危機を判りやすくまとめた功績はよいが
劇中 すべての登場人物は場当たり的な解決策だけを模索しあい、誰ひとり将来の展望を示さない。
反省と教訓を描かないようでは、また危機は起こるだろう。
日本とのスワップを軽く見ると大変だ。
日本とて、他人事ではない。日本はIMFを通さずとも
@泉改革によって、同じ道を歩み続けている。
国内外の経済に興味を持つ者には必見の映画だ。
僕はNHK版「ハゲタカ」でも観よう。
「あなたはどこの国の人間?」
密室で、少数の人間が、勝手に国の将来を決める。
それが成り立つには、モラルや能力が要求されるはずだが、実際には「あなたはどこの国の人間?」と言いたいような、酷い連中が決めているのだ。
隣国の他人事ではなく、公文書が勝手に廃棄される日本においても、いろいろな局面で現在進行形の話だろう。
「知る権利」が根本のテーマであって、市場原理主義が是か非かは、次の問題だ。
特定の情報にアクセスできる人間(インサイダー)が、上手く立ち回って得をしている。
作為も、“意図的な不作為”も、すべて思いのままである。
とはいえ、この作品は、“インサイダー“と“庶民”、支配者と被害者という二項対立の単純な図式では収まらない。
アウトサイダーである、経験豊富な金融コンサルタントのサイドストーリーが、作品を多面的なものにしている。
だが、情報を握る者こそが有利という状況は共通している。
後半になると、アメリカが背後にいる、IMFの痛烈な「火事場泥棒」ぶりが描かれる。
かの国の“国鳥”である、猛禽さながらの迅速さとすさまじさ。
バンバン視点を変えて煽るような映像も、韓国映画では洗練されており、ストーリーに合っている。
先日観た映画「黒金星と呼ばれた男」にはガッカリしたが、本作品は、観る前の予想に反して、“当たり”だった。
新聞記者
韓国映画という視点から楽しみにしていました。「新聞記者」で日本人女優が主演しなかったという点から韓国映画に興味を持ちました。
正しく認識していたと感じた点
国家(軍もといえるかもしれない)は国民を守らない。
国家は大企業を優先する。
IMFはアメリカの傀儡。 といった点でしょうか!
日本はアメリカの属国と言われて久しいですが、昨今、多くの日本人が認識してきているように感じます。これからますます日本人(日本国)が貧しくなり、どのような道を歩み、行き着く先はと考えると、とてもとても参考になる観て良かった1本でした。
すでに日本は韓国に追い抜かれていると感じていますが皆さまは如何でしょうか?
素晴らしい映画です!
ちょっと難しい、硬い映画かなと思って観に行ったけど、とても素晴らしい映画でした!
経済問題の難解さは、ストーリーの中で素人にもわかるようにうまく解説されていて、経済問題と人間ドラマをうまく織り交ぜながら展開されていくストーリーに、2時間どっぷり引き込まれました。
キム・ヘス扮する韓国銀行(日本の日銀みたいなもの?)のエリート行員、ユ・アイン扮する危機を逆手にとって大儲けしようとする投資家、ホ・ジュノ扮する真面目で実直な中小企業の経営者。これら全く異なる立場の3人が巻き込まれていく形で、1997年の韓国IMF通貨危機を描くという大胆な構成力。そして1つ1つのエピソードは、綿密に練られた脚本と俳優陣の確かで熱のこもった演技で、見る者に説得力を持って迫ってくる。
韓国映画、凄いなあ!と感嘆させられました。
「タクシー運転手」、「1987、ある闘いの真実」、そしてこの「国家が破産する日」と、評価が難しい近現代史に、韓国映画界は果敢に挑んでいる。隣国の日本は?これは作り手だけの問題ではなく、観る側の問題でもあるのじゃないかと、こんなに素晴らしい映画なのに、休日でも空席の多い映画館を見渡して、改めて感じました。
1人でも多くの日本人に観てもらいたい映画です。他人事ではない問題として、様々なエピソードは迫ってきます。私自身は、ホ・ジュノ演じる中小企業経営者が金策に窮する中で、借金先の1つである社長さんが、「借金の取り立てに来たんじゃないよ」と言いながら、「お互い頑張って難局を切り抜けよう」と言って栄養ドリンクを差し出す場面で、涙が溢れてしまいました。
韓国の金融危機の退屈な記録
金融危機になり、IMFが介入し、混乱したが、徐々に回復した。
ただそれだけのはなし。
危機回避の緊迫感無し、実際に起きていただろう混乱の切迫感なし。
何となく、知っている事実がダラダラと続き、発見も気づきも感動も無かった。
韓国映画初の「通貨危機」を描いている。
過去にも1970年代のオイルショック、1987年のブラックマンデー、2007年の世界金融危機などの金融危機というのは世界各国で起きているが、国の経済崩壊は静かに音を立てずにひしひしとやってくるということ。
当時の韓国も誰も国が危ないなんて思っていなかった。逆にバブルで映画でも描かれている通り社員には、他の会社に移らないようにと、ほいほいお金を渡すありさまで日本で言えばバブル期を思わせる。
見えなかったのか、見えないようにしていたのか…不安を抱えながらも国が安心だと言っていることを信じることしかできない。信じるしかないという国民。
わかっていても軌道修正をかけられず不のサイクルに陥っても、国民にはプロパガンダで経済的に潤っているように見せかけたり、安心だと言い聞かせる。
この映画でも国民には金融危機に発展するまで政府からは知らされなかった。
スタイリッシュさはあるが、決してエンターテイメントにはしておらず、ひしひしと迫る緊迫感を演出していて、ラストも決してハッピーエンドにはならない。
映画である程度のことを説明してくれているから、無知識で観ても理解はできるが、より楽しむには事前に韓国通貨危機について調べておいてから観るといいかもしれない。
久しぶりに何回か観たい作品に出合った。
デフォルトってこう言う感じ?って分からせる映画!
凄いリアリティ!実際の大統領の画像が使えるのが凄い!肖像権は大丈夫かな?と心配になりますが、韓国にはタブーは無いのでしょうかね?ストーリーはフィクションとノンフィクションが入り混じって話が進み、韓国の中小企業が如何に潰れて行くか?IMFは何をやって韓国政府はその時にどう対応したのかを丁寧に描いています。細かい描写や態度、振る舞いの表現が絶妙で、日本映画にも是非見習って欲しいですね!
久しぶりの韓国映画は 1997年の通貨危機となった 事実ベース...
久しぶりの韓国映画は
1997年の通貨危機となった
事実ベースを基に進むお話し。
当時の韓国の状況はほとんど記憶に無く
どんな事が起きていたのか
興味深々でしたが、
幾つかの立場で登場する人物達が
危機をどう乗り切るか、
この危機をどうとらえ生き抜くかを
描きながら通貨危機に突入する様が
解りやすく描かれていて
派手さは無いのですがサスペンス感も
あるストーリー展開で引き込まれました
状況が悪化してゆく所は
日本のバブル崩壊時代と重なりましたが
この作品を観る限り、そのスピードの
速さはかなりの深刻度合いだったようです
登場人物は脚色されているようですが
大きな渦に巻き込まれる人々の
苦しみの中にみせる温かさ
最後まで自分自身の直感を信じる姿
国にとって最善の道は何なのかを問い
間違ったことはただそうとする姿勢
この混乱の中で実際そういう人々が
存在したんだろうな、いや存在して欲しい
という願いみたいなものがあり脚色の良さに繋がっている気もしました
対しどんな国にもどんな時代にも
私欲にまみれた人々はいるんですね…
主張は理解出来るんです
国の構造を変えようとする主張は。
それを何の為にするのかなんでしょうね
そういう人々によって国の方向性が
決められてしまう怖さは今の日本でも
同じなんでしょうね
出来ればユ・アインさんみたいな
鋭さと全てを疑いながら自分を信じる
気概があったら生き残れそうですが
無理やな(笑)
【虚構の経済繁栄の脆さを、1997年の韓国通貨危機を題材に冷徹な視点で描き出す作品。現代日本への警鐘として捉えるべき作品でもある。】
1990年代後半の韓国通貨危機をシビアな視点で描く韓国ポリティカルムービー。
<通貨危機の到来を予測した人々の行動>
・ある銀行マン(女性)は国民の行く末を案じ、様々な手を打とうとする・・
・ある野心家の金融コンサルタントは自らの世界を変えるチャンスと捉えある行動を起こす
・政府財務局長官は事実を知りながら、韓国経済の仕組みそのものを変える機会と捉え、当初、国民にはIMFに救済は求めないと言いながら秘密裡にIMFと交渉を行う。
・IMF専務理事はアメリカを抱き込み(抱き込まれ?)、韓国に矢継ぎ早に提案を突きつける・・。
何も知らない韓国 中小企業の人々はウォンが暴落していく中、短期間で苦境に陥っていく・・・。そしてそれは大企業にまで波及し・・。
<20年後の韓国の姿を描いたラストシーンが怖ろしい。ほとぼり冷めるとどこの国も同じ道を辿っていくのだろうか。我が国はどうであろうか?この映画が他山の石となるだろうか。私は背筋が寒くなった・・。>
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