今さら言えない小さな秘密のレビュー・感想・評価
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衣装の変わらない絵本的演出が面白い
原作は絵本らしい。なるほどねと思った。この作品が面白い理由は絵本的な演出にあるからだ。
登場人物の服装が基本的に変わらない。ちょっとしたマイナーチェンジはあるもののずっと同じなのだ。
子どものときからオーバーオールの主人公ラウルは老いてもずっとオーバーオール。結婚式のときでさえオーバーオール。
自転車選手のソヴールなんか老いて引退しても日頃からレース用ユニフォームのままだ。
年齢に応じて役者が変わってもキャラクターを認識しやすい効果があるだけでなく、単純に笑えて面白いのがいい。
内容は誤解と雷撃によるコメディで、些細なすれ違いが雪だるま式に大きくなって、本当に「今さら言えない小さな秘密」となる。
秘密の中身が自転車に乗れないことだと観る前から知っていたので、それだけのことでどうするのかと思っていたけれど、これがなかなか奇想天外な方向(主に雷撃)に進んで悪くなかった。
そして何より、何となくでもハートウォーミングな感じに着地するのがいい。
父親の仕事を継がなかった男の偽りの半生の物語であり、ただの普通の男の幸せな半生の物語でもある。
誰もが親の仕事を継いでいく町の中で、自分の秘密保持のためとはいえ自由に好きなことをする異端児ラウルの物語であり、英雄譚でもある。
秘密と秘密が生んだ奇跡の一枚というのは誰にでも起こりうるのではないか。だってラウルは、写真家のエルヴェも、特別なことなどないどこにでもいる平凡な男だったのだから。
ヴェロ(フランス語で自転車)
ある秘密を抱えながら生きてきた、フランスの田舎の自転車屋さん。
ホッコリする、いい話(笑)
元気ない方も観たら元気が出るかも?(笑)
フランスの田舎が、すごくオシャレで、魅力的。
3.5と4の間で甘めの4です。
自転車に乗れない自転車屋さん
小さな小さな村でのんびりゆっくりと時間が過ぎていく、久々に平和感ただよい安心して映画を観た感じです。コメディ映画ではありますが、適度なお笑いくらいでクスっと心温まるといった感覚でした。
そもそも、自転車に乗れない自転車屋さんという自体が面白い設定ですよね。普通の方は子供の頃いつの間にか乗れるようになっていた自転車だから余計に面白く、なんで自転車屋さんが乗れないの!?って興味が惹かれます。
時代が流れど、全く変わらない主人公ラウルの、自転車が乗れないという小さな秘密とそれを隠し通すための苦悩が面白おかしくも、いやラウルにとっては小さな秘密ではなく、時には死を覚悟して守り通した秘密だったということが分かります。ラウルにとっては、全く小さくはない、巨大な秘密です。
本作で変わらないものは他にもありました。人々の服装です。人々は成長をするのですが、服は子供の頃から変わらないという、面白い演出でした。そこに込められたものは何だったのでしょうか?時代は変わり体は成長しても、そこにあるものは何も変わらないといったメッセージなのでしょうか。
ほのぼのとしたストーリーの中で、南フランスの美しい風景も本作の見どころでした。
小さな村の皆さん
全体に可愛いさが溢れているお話。自転車ってそんなに奥深いのねー、と不思議な感じ。日本でも乗れない人は少ないとは思うけど、そんな人が自転車修理屋さんになってしまうとは。
出てくる村の人々も皆さん可愛い、周りの風景もいい感じ。ほのぼのする映画でした。
ファンタジー強めのほっこり作品
フランス映画はあまり見ないが、ファンタジー色がそこそこ強いんじゃね?って気がしたw
自転車乗れない大人なんているのかな?しかも修理工で。それに生活で自転車の占める割合高そうだし(車は誰も使ってない)
それにフランスって自分でも知ってる「ツール・ド・フランス」があるんじゃね?と思ったけど、他の方が言われてる様に発祥の地なんだ。作品でもでてきていたし。
まあ映画にズレたつっこみはここまでにしておいて、全体的にほんわかとした作品であり、ほのぼのと楽しめる。
悪い人は出てこないw
誰しもが持ってるであろう小さな秘密は本人にとっては非常に大きく深刻であり、それがぎゃくに笑いを誘う。また大まじめなのもさらに笑いを、、。と言った感じでニヤニヤして見てしまった。
雷のくだりなんて、「そんなアホなww」といった内容だがお父さんが亡くなってるのでそれも大まじめw
大きな展開もなかったが、それなりに楽しめたし短い上映時間でサクッと見れる。
言いそびれちゃったことってあるよね!
ラウルや奥さん、子供達も服装がいつも同じで、息子も全くのミニチュア版。アニメの登場人物がいつも同じ服装であるように、アニメをそのまま実写化したかのような映画。自転車🚲の独特な名前があったり、街の風景や豊かな自然もとてもメルヘンチックでほのぼのとした映画。
ラウルの困った顔もかわいく思えるし、子供達も可愛い。でも確かにここまでくるとなかなか言えないよなあ、実は自転車乗れないなんて。
でも、たまに🚲乗れない人、いますけどね。私も子供の頃乗れるまで苦労しました。一輪車は乗れなかったな💦
今さら言えない私の秘密、焼き魚がキレイに食べれません🥴人前では食べないようにしています。
中年男性が主人公のフランスのコメディ
自転車レースの本場で自転車に乗れないのは、日本で自転車に乗れないことより結構大層なことに違いないけれど、かと言って、絶対人に言えないほどでもないでしょう、というか、言うよりしょうがないでしょう、という状況に(笑)長い人生をかけて追い込まれていく主人公の様子がユーモアとペーソス溢れたタッチで丁寧に描かれていて可笑しい。
俳優陣、脚本、関東、撮影にセンスを感じるコメディだった。
タイトルなし
子どもの頃から誰にも言えなかった
ヒミツ…
墓場まで持っていくつもりだった
ヒミツが…
🚲️🚲️🚲️
🌞Stay Home の休日
窓を開け 風を感じながら🌿
観てもらいたい作品
可愛くて
みんな優しい
観賞後
優しい人になっている気がする
🇫🇷映画😊
自転車の乗り方って…
どうだったろう。。子供の頃、確かに補助無しを練習したけど、割とすぐに乗れていた。教えるのも、倒れないうちに漕ぐとしか言いよう無い。恐らく皆そうなんだろうけど、この映画はそこを上手くついている。乗れないのだから仕方ない。他人からすれば小さいことだけど、ラウルにとっては人生をかけた秘密。父の死、自転車修理屋という仕事、運命の人との別れ、妻との約束、小さな村での自転車の英雄という地位、全てが秘密で守られている。それを大切な人には打ち明けようとする様、隠そうと必死になる様、妄想する様、全てが滑稽ながら、ほのぼのしてる。いいおっさんなんだけど、子供そのもの。遺書まで書いて、親友となったカメラマン・エルヴェのため、自転車に乗ると言い出すところが人の良さ。ラスト本当のことを妻にも親友にも伝えることができて良かった。エルヴェも、まさか動いてるものが撮れないカメラマンとはw しかし、他人には簡単だけど、自分は意外とできないことって、誰しもあるかも。村の風景、周囲の人々、音楽もそうだし、とてもほっこりした気持ちになった。
自転車に乗れない自転車屋さん
プロヴァンスに住む主人公は腕のいい自転車屋さんだが、実は自転車の乗れないという秘密を抱えている。
子供時代からふりかえり、いかに努力して隠してきたが涙ぐましい。
そんな主人公にカメラマンの友だちができ、のっぴきならなくなる。
みんな南仏が好きになるのでは。
サロペットは仏語でオーバーオールは英語(^ワ^)。
カナダ映画「大いなる休暇」同様、文句なく大好きな作品!
とにかく滑稽なんですが、下地に流れる暖かさがいい。
主人公が、幼児期から大人になるまでサロペット一筋っていうのも可笑しい(^ワ^)。
ちなみにサロペットは仏語でオーバーオールは英語。
四の五の言いません、家族みんなで鑑賞する価値ありです。
どうせやるなら、思いっ切り行く。
隠してたけど嘘は付いてないから。確か。二人とも。
今年、フランスを代表する劇作家であり映画監督であるサシャ・ギトリの作品を、劇場で数本見る機会がありました。全てトーキーです。それで気付いたんです、今更ですけど。語りで話を進めて行く演出は、とどのつまりはトーキーなんだと言う事に。
この映画の原作者、ザン・ジャック・サンペは1932年生まれ。ギトリは1957年没。こりゃ影響受けてるよなぁ、って思いました。シニカルが漂う、切なくて、遣る瀬無い物語りを、お馬鹿なコメディタッチにする運びとか同じ作風。それが「おフランス」じゃん、と言ってしまえばそれまでなんですが。
やっぱり好きです、このタッチ。来い来いされたら、ホイホイ行きます。楽しくクスクスしたいですから。
まぁ崖から飛んでどうやって助かったのかは謎だけど、あの写真は笑える。告白しようとすれば必ず雷を呼んでしまう巡り合わせなんて、俺なら悪用しちゃいます。嫌なヤツに告白すれば良いんでしょ?
致命的な欠陥は、視点を変えれば別の機会を産む。自動車評論家が皆んなレーサーかと言うと、そんな事は無い訳で。レーサーには分からないものを見ている人は沢山いる。要は欠点より長所。
ギトリには無い温かいラストに、ホンワリ幸せな気分になってしまう佳作だった。が。主役の親友コンビが、昔のサッカーブラジル代表、ジーコとファルコンに見えちまうんですけど。なんか似てるw
今さら言えません・・・田んぼのあぜ道を自転車で走ってるとき、前方に一回転してしまったことを。
世の中には人の数だけある小さな秘密。さすがに職業にしてしまったら、なかなか言えませんよね。フランスのプロバンス地方の小さな村の話で、ツール・ド・フランスもたまにコースに入れているなどという設定。自転車に乗れることが当たり前という村で、乗れない男が自転車修理工になってしまったというお話。
トラクターは通るけど、車が一台も通ってなかったのも上手いアイデア。小さなコミュニティだけに、自転車には主人公の名前タビュランという呼び名がつけられるのもいい。肉屋は肉屋さんの名前、眼鏡屋さんは女店主の名前といった風に・・・
ただ、ひとつの小さなネタを引っ張りすぎてる気もするし、もうちょっとファンタジックな要素を入れてもいいかもしれない。マドレーヌの両親が自転車事故で亡くなってるとか、落雷によって死亡するとか、不幸な死をカバーできてないような気がしたので・・・
ほんとに小さな秘密でした
綺麗な奥さんに娘、息子もいて幸せなのに、
自転車に乗れないくらいで…と思ってしまう気持ちが、常に感情移入できない核心部分だった気がしますが、子どもの気持ちに戻って…と、考えると思い詰めた気持ちは分からなくもないような気もしなくはないかな。と。
ただ、最後皆に知られて行くところはじわりと感動的でした。
ほのぼのした優しい気持ちになる映画でした。
今まで見た映画で一番ほっこりした気持ちになった映画
2019年で……いや今まで見た映画で一番ほっこりした気持ちになった映画かも。
些細だけど本人にとっては重要な秘密を隠し通すおかしさ。
でもそれって誰でも共感できるコト。
フランス映画だけど理解しやすく、悲劇的でもない。
フランス映画は苦手意識を持っていたけど、頭から最後まで全部好きってなったのは初かもしれません;
ブラックユーモアな部分もあって日本人感覚ならトゲを感じる場面も。
でもそれもフフフと優しい気持ちで笑える。
これが“ユーモア”か!
細身な自転車の造形がとてもオシャレで”フランスいいな~、オシャンティーだな〜”ってなりました。
視覚に物語にとにかくすべてが心地よい。
穏やかに、淡々と、ユーモアを混ぜながら、わかりやすく。大人の絵本って評判に納得。
家族にすら言えない些細な(?)秘密ってテーマは人生に照らし合わせてもグっとくる。
ライトに深い。素敵。
見ているお客さん達が優しい顔をして見てるのがわかる。
そんな作品でした。
温かい笑い声が何度も起こってました。
人生のちっちゃな教訓を得たい人。
エンタメを楽しみたい人。
そして穏やかな気持ちになりたいすべての人が見るべき映画だと思います。
良作!
【仕方なく幾つかの嘘をついてきた人生にけりを付けようとする心優しき男の半生を優しい眼差しで描く】
”タヴュラン”に乗れない自転車修理工の心優しきラウル・タヴュランの半生を優しい目線で描き出したフランスコメディの小品。
嘘が嘘を呼んで、悲喜こもごもの人生を歩むタヴュランの前に有名な写真家が現れ、ラウルの人生は急坂をブレーキの効かない”タヴュラン”に乗ったように、更に猛スピードで動き始める。
歴史あるツールド・フランス発祥の地で、自転車に乗れない事の深刻さを
少しだけ頭の片隅に置いて鑑賞すると、そんな大袈裟なという思いは若干雲散霧消するのではないかなと思います。(今日、鑑賞した映画館で”自転車に乗れないだけで大袈裟だなあ、面白かったけど”という声が聞こえてきたので・・)
<品のあるコメディの小品は仏蘭西映画の得意分野だよなあ、と今さらながら言ってしまいそうになる作品>
自転車に乗れない自転車屋さん
誰にでも小さな秘密はあって、ときどき思い出しては古傷が痛むような心持ちになるがまたすぐに忘れる。人生の中で、ときどきちらつく程度の秘密に大きなスポットライトが当たることはなく、それが基盤になることもない。
自分の秘密にスポットライトが当たってしまったら大慌てだが、他人の小さな秘密にスポットライトが当たったときにはこんなにも滑稽さと愛おしさが発生するものなのかと、始終にやけっぱなしで鑑賞していた。小さな秘密を映画の基盤にするという視点のおもしろさを感じた。
笑わそうとしてない真剣な人が、実はいちばんおもしろかったりする。そんな人の様子をこっそりのぞいているかのような映画。
そして秘密やコンプレックスも他人事になればたちまち大したことではなくなる不思議。
そうやって自分のことを俯瞰できたらと思うが、やっぱり誰にでも秘密は必要で、人生のスパイスみたいなもの。
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