アルプススタンドのはしの方のレビュー・感想・評価
全156件中、21~40件目を表示
はしっこでも青春真っ只中
高校生時代が懐かしくなるとても良い映画です。
胸にズシーンと来ました。
クラスの端っこで、ガリ勉していた自分がいます。
みんなが憧れた野球部のエースもいます。
エースの陰で野球を諦めた部員もいます。
なりたい者になれない、みんながいます。
本当に等身大の青春が映画でした。
アルプススタンンドで、応援している4人の男女高校生。
演劇部員の安田(小野莉奈)と田宮(西本まりん)、元野球部の藤野(平井亜門)
そして成績優秀で孤独な宮下(中村守里)
(野球オンチの安田と田宮の会話が笑える。)
(球、今落としたよね!えーっ、なんでアウトなの?とか・・・)
「しょうがないよ」が口癖の安田。
実は演劇部の全国大会出場を、主演女優のインフルエンザで、
棒に振ったのだ!!
それ以来「しょうがない」が安田の口癖になっている。
この映画に白球を追うユニフォームの野球部員どころか、グラウンドはまったく映りません。
これだけでも異色な映画です。
でも吹奏楽部員の演奏が山本リンダの「狙い撃ち」なんかを派手に演奏して盛り上がるし、
カーンと白球がバットに当たり、スタンドは歓声に包まれる。
そして終盤。万年補欠の矢野が、遂に打席に立った。
送りバンドのサインだ。
そつなく二塁に進めて、その後犠牲フライで三塁走者が還り待望の一点をもぎ取る。
このあたりから試合は白熱する。
トンチンカンな野球観戦をしてる安田と田宮は、犠牲フライのルールも知らない。
しかし次第に、雰囲気に呑まれて、クールな宮下さんまで大声で応援するのだ。
野球部のスター園田君。
エースで4番の彼も、万年補欠の矢野君も、画面に映る事はない。
(それでも園田も矢野もこの映画に、ちゃあんと存在している)
そして実は、宮下さんが園田に憧れてるのが、分かるのだ。
しかし園田は吹奏楽部の部長・久住さんと交際しているらしい。
ショックを受けて体調を崩す宮下さん。
(ドラマだ!青春だ!)
たった75分間の映画。
4人の会話が殆どです。
試合の結果がどうなったかは、どうかご覧ください。
ラストに、5〜6年後のアルプススタンドで再会する4人の姿があります。
(4人が会う理由も秘密!どうぞご自分で・・・)
逆転ホームランを撃つ青春もアリだし、逆転ホームランを見て、
感動して勇気を貰う人生だってアリです。
しょうがない・・なんて諦めないで!!
頑張れば必ず結果が付いてくる・・・人生の送りバンドが未来につながる!
(全国高校演劇大会で最優秀賞に輝いた戯曲の映画化作品です)
こんな作風があるのかと感心
タイトル絶妙。
高校野球がテーマになると、野球する側や応援する側が中心となるものがほとんどで当たり前。
なぜかこれは、そのどちらでもない人たち、ここでは同校の女子生徒3人とたまたま居合わせたクラブを辞めた男子生徒が応援席の片隅でひたすら話す映画。
しかしこれがおもしろい。
高校野球の地方予選。
なのに終始グランドで野球をしているシーンは一切ない。
ひたすらスタンドしか映らない。
彼らの言葉、表情、リアクションが野球の状況を描写する。
そのキャスト
ぽぽ無名、代表作の出演経験もない、あってもどこの誰役が分かるような役者は一人もいない。
彼らにとっても試される作風だろう。
けれど、これが全てにおいてファインプレーだ。
野球知らない女子高生。
知らない人たちの会話ってこうだろう。
いかにもの熱血先生。
ウザすぎる。嫌悪感がしっかり伝わり、ある意味名演。
会話の全てがアオハルだ。
高校生とは悩んでなんぼ。
悩め悩め!
でも、高校野球野球というものが彼らの悩みを吹き飛ばし、気がつけば一体感を持ってグランドに叫んでいる。
これぞ高校野球の魅力。
そして社会人になったこの四人。
あの頃悩んだのなんだったのかと思うくらい大人の階段を登り始めた姿でジ・エンド。
スタンドの端にいる私の話
あすは推し
しょうがない
高校最後の夏休み。野球応援に駆り出された4人の生徒達。それぞれにわだかまりを抱えた彼らの思いがアルプススタンドのはしの方でじわじわと溢れ出す。
頑張っても報われない。
“しょうがない”では片付けられない色んな気持ち。
悔しい、、、納得できない、、、なんで、、、どうして、、、
どこにもぶつけられない彼らのやるせない思いと野球の熱戦が重なり合う。
“何やってんだ!頑張れ!” グラウンドで闘う園田や矢野に、そして自分自身に活を入れ、突きつけられた現実を受け止め、強くなろうとする彼らが眩しかったです。
世の中“しょうがない”って自分に言い聞かせなければならない事がたくさんありますが、それでも前を向こうとする彼らの叫びには思わず手に力が入り胸が熱くなりました。
厳しい現実を受け止め、やるせない思いを昇華させる彼らを見ていると清々しく元気になれるし、誰に何と言われようと夢を追い続ける矢野の活躍には胸が高鳴りました。
正直遠すぎて自校のベンチなんて見えないけどね
「しょうがない」人生の不条理をどう受け入れるか
もっとできるやろ
報われる(こともある)
元の演劇は見たことないけど、脚本がすごく優秀だと思う。
映画用にどのくらい改変されてるのか気になった。
不完全燃焼というか、それぞれの鬱屈を抱えた4人の高校生。
説明しにくいんだけど、おっさんである僕にもなんだか共感できる感覚があって
特に「青春ってこんなもんなの?」みたいなセリフにどきっとしたり。
終わり方に賛否両論あるのは理解できるし、
いわゆる多数派に寄っていくことが正義だとは全く思わない。
だけど秀逸なのは終わり方で、あそこで呼ばれる”矢野”っていう破壊力。
いきなり涙腺を直撃されて、レビューを書いてる今もうっすら涙ぐんでしまうほど。
自分の”好き”にまっすぐ、しっかり貫いていけば報われる(こともある)っていうね。
もとは高校生がこれを演じてたっていう事実にも胸アツだし
映画作品として残してくれたことに感謝したい名作。
息子が高校生くらいになったら激推ししたいと思います。
若い頃に見るべき映画か
いけー、やの~‼️
なんでこんなに感動するんだ
甲子園に出場した野球部の応援に、強制的にやってきた高校生たち。
野球のルールを知らない子、野球部を辞めた子など、出てくる高校生が皆んな生き生きしている。
カメラはスタンドだけで、グラウンドが映ることはないのだが、試合の進行とともにエキサイトしてくるのは不思議。
とても楽しめる映画だ。
置き忘れてきた青春の「何か」
胸いっぱい
これは野球だから成立するのだろうか
緩さが心地好い!
全156件中、21~40件目を表示