糸のレビュー・感想・評価
全363件中、181~200件目を表示
ラストに向けて色々と盛り込みすぎ
ぎっしり
最初から最後まで、中身がぎっしりと濃いお話。
平成元年に生まれた、蓮と葵の、平成が終わるまでの物語。
北海道で育った2人は、12歳で惹かれ合うが、子供の力ではどうにも出来ない事情で離れてしまう。
20歳に友達の結婚式で再開したときには、葵には一緒に住む男性がいる。蓮が葵からもらったミサンガが切れた直後だったのが切ない。
その後、蓮は北海道で、葵は沖縄やシンガポールで仕事をするが、葵の母親の行方をきっかけに、北海道で再開。その時も2人にはそれぞれ人生を共にしようとする相手がいる。
何度もの、諦め、割り切り、すれ違いがあるが、お互いのことを忘れることは無かった。
相手を思う気持ちを持ち続けていても、目の前の人を大事にしていくのは、一見裏切りのようでもあるけど、真実にも思えた。
結果、2人は誰も傷付けることなく。。。
『えらい人にならなくていい。泣いてる人がいたときに、抱きしめてあげられる人でいてね。』の言葉が印象的。
もう何度泣いたか分からないくらい泣いたな。
でも隣(の隣)の席の人、泣き過ぎてて少し引いた(笑)
生きていれば
「平成」という時代のMV
「糸」という曲を知っていれば、結末は読める映画。それでも心温まる映画であるし、鑑賞後には爽やかさが感じられる。
人とのつながりが希薄だとか言われる時代の中で、ひっつき、絡み、ほどけて、ほつれる2人の若者を心地よいタッチで描いている。
楽曲をテーマとした映画というので、その楽曲の壮大なMVのような映画かと思っていたらそういうわけでもなかった。監督の中島みゆきへのリスペクトと平成という時代への回顧が詰まった映画という印象。
間違いなく「いい映画」。
菅田将暉&小松菜奈の名タッグは言わずもがなだが、豪華なキャストがそれぞれ人間味豊かな登場人物を演じきっていた印象。
個人的には松重豊がとても印象的だった。
全くもって本質的ではないが、北海道在住として一つだけ気になった点をあげるとすれば、美瑛と函館の距離感の描き方である。道民からすれば、車で移動するにはなかなかの距離である。
瀬々監督丁寧に創りましたね
このようなベタな作品は平時は観なかったかもしれない。いや瀬々監督だから観たかな。
64でもそうでしたかがあり得ないくらいな豪華キャスト。主役張ってもおかしくないくらいの役者が助演や端役でわんさか登場。ややごった煮感はあるけど今をときめく菅田将暉主演だけにザ商業映画を瀬々監督は丁寧に撮りました。結構名シーンありました。シンガポールで一人小松菜奈演じる葵がカツ丼食べて泣くシーンなんてCMにしたいくらい。蓮がショッピングモールで感極まり泣いてしまい、榮倉奈々と娘役の子が慰めるシーン、成田凌がファイトをカラオケで歌うシーンも滲みたなぁ〜。
平成という長い時代だけにヘブンズストーリーみたいな長尺にしても良かったような。昭和64年の数ヶ月を二部作にしたのだから。酷評している人も多いみたいだけど個人的には良かったと思います。
糸の詰め込みすぎた織物
ベタな恋愛。嫌いじゃない。でもね、
涙のシーンが美しい
最終は感動
美瑛と函館の距離
名曲が生んだとても素敵な脚本
景色が素敵な映画
うーん
原作で号泣し、翌日には映画館へ。
作品的には、低評価の皆さんが言うように、無理矢理感が否めない。
原作読んでるからなんとか理解できるが、読んでない人からすれば、「なんでそうなる?!」と言われても仕方ない仕上がり。
二人の人生に関わった人となりをもっと深く描かないと、それぞれが歩んできた人生を理解させるのは難しい。
水島なんて、もっと深い存在意義があるのに、あれではなんで登場させたのか分からない。
娘の結に至っては、俺にとって最大の涙ポイントだったのにあっさりした感じ。
原作にある、香が降臨したかのような描写をもっと深く描いてこそ、香の存在感が増すと言うのに。
小松菜奈さんのファンになった「僕明日」では原作も映画もどちらも良かっただけに、今回の映画は期待外れでした。
たくさんの恋人たちに見て欲しい!
良い映画でした。
中島みゆきの「糸」(良い曲だな〜)に沿って、糸という運命の絆に奔放された男女の人生を描く、心暖まる作品。
豪華キャストとロケーションも北海道を拠点
に東京、沖縄、シンガポールと広がり、見応えあり。
13歳〜30歳の間に、漣くんも葵ちゃんも波乱万丈の人生で可愛そ過ぎること連発。
二人は終始すれ違いで、ええ〜マジで〜!?と最後まで落胆で肩に力が入って、涙が止まらなくて、もしかして、糸は繋がって無いのかな〜?とだんだん心配になる。奇跡は起きるのか!?
そんな不安と苛立ちのなか、こんな二人の人生見たくない〜!と、途中で席を立た・・・なくて良かった。終盤から二人を繋ぐ「糸」の意味がわかってきます。
最後まで必ず鑑賞をお勧めします。
きっと、良い映画を見たなぁ〜という気持ちになれると思う。
エンドロールの菅田将暉が歌う「糸」も良かった。男性が歌うのも心に沁みるものてすね〜。
そしてなんと言っても、シンガポールで泣きながら、かつ丼を食べるシーン!無性にかつ丼が食べたくなった。
平成を振り返ることができて、後味が良い作品。
中島みゆきへのオマージュ作品
この映画を観るには相当の覚悟を持って臨まなければなりません。
中島みゆき作詞作曲の「糸」からインスパイアされたという曰く通り、実は全編が中島みゆきへのオマージュで紡ぎ上げられた作品です。
平成元年に産まれた男と女が13年後に出会い、そして別れ、互いに交わることのない二人がその7年後の偶然による一瞬の交差の後に、更に各々の人生の苦楽を経て、恰も運命の長い長い糸が手繰り寄せられ編み合わされたかのように、平成最後の瞬間に再び出会う、本作はその道程を描いています。
一種の大河小説ラブストーリーといえますが、二人の男女の生涯を辿るという構成と各シークェンスの時間繰りには端から無理があり、多くの織り込まれたエピソードは全てアウトライトに構成され、殆ど連関性がないために掘り下げも甘く、而も小刻みにカットを割り長回しもなく次々と展開するので観客はあまり感情移入する間を持てず、各々の印象が淡々と希薄なままに、映画は食傷気味で2時間過ぎていき、漸くラスト10分を迎えます。
これだけだと如何にもホンの出来が悪いように思え、実際に観賞後の講評も総じて良くありません。
然し本作の本質は、全く別の処にあると思います。
130分の上映時間の120分は、延々と続くイントロであり、最後の10分のみが本作のエッセンスです。
ではこの冗長なイントロのドラマの意味は何か。これこそ、ほぼ半世紀に亘り聴衆を魅了してきた偉大なる歌姫・中島みゆきへの壮大で崇高な讃歌です。
イントロに鏤められたドラマの其々の背景に、「わかれうた」が、「化粧」が、「空と海のあいだ」が、「悪女」が、「地上の星」が、「永遠の嘘をついてくれ」が、「孤独の肖像」が、鮮やかに画面から透けて泛んできます。
そして作品全体を貫くのは「時代」であり「世情」であり、タイトルにある「糸」、作中に挿入される「ファイト!」、更にやはり「二隻の舟」が脳裡に奏でられ響いてきます。
長々と繰り広げられた序章の後のラスト10分間。異常に緊張が高められ、焦燥感が募った頂点で、一旦落胆と失望に晒された後での見事なターンオーバーは、観客に与える快感と満足感は最高潮に達してエンディングを迎えます。
メロドラマの常道とはいえ、中島みゆきのジリジリとしたモヤモヤした世界から一気に解放されただけに、そこに降りてきた幸福感は、間違いなくレバレッジされて極大化していました。
中島みゆきといえば、半世紀を経ても全く色褪せない名曲「時代」は、初めて耳にした時の感動と共につい口誦してしまいますが、今ならどうしてもサントリーBOSSのCM「宇宙人ジョーンズ」シリーズが想起されます。
その中のジョーンズが呟く台詞を最後に捧げます。
「この惑星の年末には、中島みゆきがグッとくる!!!!!」
全363件中、181~200件目を表示