「まるで絡まぬ糸」糸 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
まるで絡まぬ糸
メンズデーなのであんまり観る気は
なかったけどランキングで上位に来てるし
とりあえず観てみました
感想としては
ひと言で言えば映画にするほどの作品じゃない
それこそ平成のテレビならドラマスペシャルで
やってた内容だと思います
今時テレビでやっても大してスポンサー付かないから
映画興行に格上げしたのかなと
むしろそんなところに平成の終わりを
改めて感じました
完全に設定負けです
中島みゆきの糸をテーマに平成の世から
令和への移り変わりを男女の30年で振り返る
と言いつつ全然時代を辿ってません
911とかオバマ就任とかリーマンショックってむしろ
アメリカでの出来事でしょうに
ボンクラ大学生がWikipediaでテキトーに調べてきた
出来事を並べただけみたいな感じ
しかもメインストーリーはむしろ昭和の話じゃないかと
思うほどベッタベタ
あと詰め込みすぎという感想をよく見ますが
これ詰め込みすぎじゃなくて構成がデタラメなだけです
メインストーリーが成人してからなのに
冒頭の中坊時代の出会いのシーンとかダラダラ
やるもんだから間延びしちゃってますし
そんな行ったり来たりさせる理由もよくわからない
回想シーンと現在進行シーンがごちゃごちゃになって
詰め込んでいるように見えてしまうんでしょうね
タイトルバックが出るタイミングも意味不明
だったらまず結婚式のために平成っぽい景観の東京
出てくるシーンから始まってバスの中で切れたミサンガ
見ながら思い出すとかって感じにした方が
わかりやすかったと思う
とにかく判りにくいくせに単調
登場人物の行動や発言も
なんか感覚がズレてるような人ばかり
病死する香も言ってることがいちいち痛くて共感しづらく
フィクションのキャラクターだから敢えて言いますが
ハイ私もう死ぬから何言っても大事に捉えなさい
的ムードがほんとに不快
たぶん憎まれ口叩く寂しがり屋キャラを
やってるつもりなんでしょうが完全に失敗してます
どんぐりを投げるのも義父が投げながら主人公に
提言するシーンとかだと普通に
頭がおかしい人にしか見えません
また主人公の友人も震災で生き残った妻が
それ以降おかしくなったと漏らしますが
バツイチでまたそんなことを平気で言う奴に
なんだまた離婚したいってか?と以外どう思えと
全体的に人間の心理描写が軽薄すぎます
これだけ人間バカにしといて
どうヒューマンドラマがやりたいのか
あと倍賞美津子の食堂ですが
「子ども食堂」という実在のNPO事業名
出してるのが宣伝意図丸見えでドン引きでした
ああいうのって普通名称はぼやかすものですが
これは正しい事業だからいいんだみたいな
作り手の思い込みを感じて辟易しました
なんかもっといいとこなかったか?
と思い出せば思い出すほどダメなとこばかり
出てきて評価が下がっていく恐ろしい作品でした