朝が来るのレビュー・感想・評価
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蒔田彩珠さん18歳の演技がもの凄い、天才女優誕生。世界の河瀨直美監...
蒔田彩珠さん18歳の演技がもの凄い、天才女優誕生。世界の河瀨直美監督のストーリー構成と光、海、景色の映像美が絶妙、広島の似島に行ってみたくなる。妊娠、出産という本来は感動的な事象に相反する不幸を抱える本来は交わることない2つの人生が重なり、感動的な物語を成す。その後を見せてほしくなる名作。
性教育しっかりして❗️(避妊することくらいは)学んで❗️
何かの番組でこれを目にした母から、この河瀬直美監督作品が観たいとのオーダーが入りましたので、高齢父と妻も引き連れて一緒に観に行って来ました。 (※これは私の映画観たさ故の欲と、人は集まるが喋らない映画館でのコロナ感染率は低かろうという楽観的な考えに基づく、出不精な父のリハビリ的な意味合いもモリモリもり盛り込まれたお出掛けプランでもあり、父の余生に私が付き添える残り少ない時間を、今からでも可能な限りお互いにとって充実したものにしたいという思いに駆られてのことでもあります🤦🏻♂️コレマデガ親不孝デシタカラ… まあ、換気しているとはいえほぼ密閉に近い劇場空間に、1人でもコロナマンが居て咳クシャミをされたらお終いなのでしょうが🤷🏻♂️) 河瀬監督の撮りたい画(え)、見せたい画で始まる本作品、時間を前後させながらストーリーテリングされ、2時間後にお話が繋がります。 エンドロールにも表記がありましたが、モデルとなった「Babyぽけっと」というNPO法人が実在するのですね。 その法人の現場で実際に関わりのある素人さんらも出演させていると思われ、ドキュメンタリー作品を観ているかのような印象も強く、逆に顔の知れ渡っている主役夫婦のプロ役者さんらの方に微量の演技臭さを感じてしまったり。 島に居た先輩役の山下リオさんは、竹を割ったような性格のうちの叔母の若かりし頃の印象と似ており、結構私の好みのお顔立ちでしたので、見た時😍ハッ❣️となりました。(性格が合う合わないはまた別の話😑) 私もたまに考えることがあり、なかなか短くは語れない内容の作品ですので、今回はレビューを極端折って誤魔化す極小生なのであります✍🏼 でも一言☝🏼 人に托卵ならぬ托雛して子を育てさせ、子や実親のどちらが望もうが後になってから元の鞘に収まろうなんてのは、その気持ち、解りはしますがあまりに虫が良過ぎて、カッコ-? ホ-ホケキョ? ふざけんじゃないわよ❗️というお話ですよ。 そんなのは養育費&子育て労力乞食で意地汚ねーですよ😤 とまあ、これも極狭量な個人的視点に基づくクレームに過ぎませんが、、そんなややこしい境遇で生まれて来るというのも、その親子それぞれの持つ因縁によるもので、しようがないか‥。
2020年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️✨
泣かされた映画はたくさんありますけど、心をわしづかみにされ、本当に胸の奥が痛くなった作品なんて、今まで無かった、そんなの(笑)…
(大袈裟でなく、本当に胸の内をわしづかみにされます、この作品…笑)
心救われる映画だったと思います。
間違いなく、今年1番の邦画作品!笑
*エンディング曲に、最後子ども(子役?)の歌と声を入れたのは、ちょっと過剰な演出だと思いました。本編のエンディングだけで、十分すぎるぐらい、作品の心は伝わって来ました…。
朝日に映し出される"ひかり"の疲れた、そして(やっと)安心した表情、育ての母と子どもの眼差し…美しいラストシーンでした。
最後のセリフは疑問
ストーリー本編というより、登場人物の過去について時間も長く、丁寧に描かれていたのが良いと思った。特別養子縁組を知らない人は勉強になり、特別養子縁組の当事者(子ども側も親側も)は、共感できる場面がたくさんある。
この作品で新しいと思った視点は、生みの親が生んだ後もしっかり描いているということである。育ての親は子どもが来てしまえば生みの親とは連絡が取れなくなるから、生みの親の人生に関して関知できない。生みの親側も、子どもの命を助けてもらう特別養子縁組という制度があっても、自分の人生までもは助けてもらえない。特別養子縁組に関わる人は、生みの親のその後の人生についてもケアをしなければならない。示唆的ではあるが、監督と作者は、今の特別養子縁組制度が不十分であると批判しているように思えた。
自らが特別養子であるという立場からこの作品を批評すると、最後の「会いたかった」という朝斗くんのセリフは、養子の感情を表現していないと思う。その言葉だけでは、養子という立場の子どもの葛藤を表していないからである。「会いたかった」と言うまでには、様々な生みの親に対する負の感情を克服しなければならない。また、会わなかったことの尊さに気づけていない。この作品では、朝斗くんに対する真実告知教育はうまく行われており、彼は生みの親を親であると認めている。しかし、社会を経験していないせいで、生みの親に関する感情がまだ荒削りである。また、生みの親が子どもを取り返しに来ないという、当たり前の幸福に子どもはなかなか気づけていない。従って、お節介だとは思うが、最後のセリフは、子どもを成人にした上で、ビシッとスーツでも着させて言わせると効果的なのではないかと思う。
また、良い映画を見るといつも思うのだが、良い映画はその役者の人格にまで目が行く。今回生みの親の役をやった蒔田さんは本当にうまかったと思う。
河瀬監督がなぜ評価されるのかわかりました。
河瀬監督作品を初めて見ました。 たくさんの映画ファン、河瀬ファンがレビューを書いておられるので私が書くこともないのですが、映像がとても印象的でした。 要所要所に綴じ込まれる映像もすんなりと見る者の身に染み込んでくるようでした。あの、一呼吸二呼吸の映像が挟まるのは見る者のこころに何かが織り込まれて行く感覚でした。 こんな映像体験は初めてでした。 ドラマもまるでドキュメンタリー。過剰なものがなくて快適でした。こういう視点で過去に見た映画を考えると、過去の別監督の作品に何か少し違和感を覚えました。まあ、別の人の別の作品を見たらまた違った気分になるんでしょうけど。 原作は知らないのですが、すべてが自然で、誰の立場から考えても納得がいくドラマでした。 なにしろすべてに過不足がなくすんなりと溶け込める映画で、河瀬作品について食わず嫌いを改めたいと思います。 役者がみんな良かったです。井浦新君がまだアラタの頃からのファンで、最初の方の居酒屋場面の演技は秀逸でした。 永作博美は井浦君と同様、二人できちんとした教養があり思いやりのある大人を演じていて文句なし。 浅田美代子は先頃の詐欺の役が印象に 残っていたので少し引きずっていましたが、とても自然で説得力がありました。 蒔田彩珠もきれいで存在感がありました。家族もまわりの人たちも変に作り込んだ感なしで、河瀬演出がとても納得がいきました。
河瀬監督独特のタッチが光る!
とても丁寧に緻密に作られている。 物語に挿し込まれる花や鳥などの自然や光の映像、役者さんではない人たちの登場によりドキュメンタリータッチとなる部分、そして2人の母親を中心とした2つの家庭の温度、全てがとてもいい塩梅に交わっていく。 見終わった後の衝撃と安堵感とヒリヒリ感! かなり久々の感覚を味わいました。 仕事柄もあり、普通養子縁組とは異なる特別養子縁組については制度としては理解していましたが、実際その制度を使う「人」のことは何も分かっていませんでした。 映画の中に出てくる「ベビーバトン」のようなNPO法人が出産前から支援していたりするのですね。 特別養子縁組では実親との交流は絶たれるという認識でしたので出産後に会うところは正直びっくりしました。 ひかりちゃんに共感できない方も多いようですが私はかなり感情移入して痛みと共に見つめていました。 永作博美さんは技巧的ではなく安定の自然体の上手さ。 井浦新さん、浅田美代子さんも良かった! そして口ずさみたくなるあの主題歌も良いですね〜。 ミステリータッチだけどヒューマンドラマとして秀逸な作品。 河瀬直美監督、「あん」も素晴らしかったけどこの映画でさらに好きになりました。
少女達の涙
養子に迎えた息子へ愛情を注ぐ母佐都子を永作博美さんが、妻を思いやる夫清和を井浦新さんが( 父性溢れる演技でした )、新しい家族を迎える夫婦を豊かな感情表現で熱演。
我が子を手放し苦悩する少女ひかりを、蒔田彩珠さんが無垢な演技で好演。
浅田美代子さんの抑えた演技が光っていました。
新聞販売店店主が、涙を浮かべながらひかりに語った言葉に泣けました。
少女達の涙の理由、命を授かるという事、養子を迎え育てる家族の思い、感じる事の多い作品でした。
映画館にて鑑賞
ザワザワ
胸の奥がざわつく。
眠らせてた何かをハンマーで揺さぶられる。
刺さる。刺される。
この作品を必要とする誰かはきっといると思う。
出会って欲しいと心底思う。
エンドロールの最後の最後まで席を立たないでいて欲しい。俺は立てなかった人だけど、立てずに最後まで居れて良かったと思う。
監督の視点にはいつも驚かされる。
「朝が来る」という原作に監督は出会うべくして出会ったのではないかと思う。
原作は未読ながら、辻村深月さんとのシンクロ率はかなり高いのではないかと推測する。原作が嫉妬する程の精度を見たような気がする。
おそらくならば、全編に渡り多用されるUPカットのせいなのかと思う。
その人物に寄り添うかのようなアングルが、映画ではなく自分達の隣人としての視点を与えてくれてたのではないかと。
その多用されるUPに一切怯まない演者達にも敬意を表したい。永作さんは本当に素晴らしい女優さんだと思う。今作の役に対し、アカデミー主演女優賞を進呈したいと思うのだけれど、それすら陳腐なものだと思えてしまう。
途中、ドキュメンタリーなのかと思うシーンもありで…いや、ドキュメンタリーな部分もあるのだろうけど、そうではない部分では役者を起用し、台詞を喋らせたのだとしたら、監督は一体どんな魔法を使ったのだろうか?
いや…子役にしたってそうだ。
どんな役者であってもカメラに意識がなさ過ぎる。
台詞の輪郭が恐ろしい程ボヤけてる。
撮影現場はどんな空気感なのだろうか?
実景のカットや鹿のカットにさえ意図を感じ、まるで人としての本能さえも演出に使われてるかのようだった。
それ程までに、人への造詣が深いという事なのかもしれない。
自分も人の親であるから、ついつい親としての視点を思ってしまう。
永作さんの強さにあてられてしまう。
子供を守り背負うというのは生半可な事ではないのだと改めて考える。
それと同時に、どんな人間にも親はいるのだなと。
あなたを産んで育てた人がいる。
それは当たり前の事ではあるのだけれど、きっと簡単な事ではないと思うんだ。
その簡単ではない事に報いる為にも、他者を軽んじるような事をしてはいけないのだろうと思う。
自分を決して卑下してはいけないような気がする。
俺はこの作品に出会えて良かった。
この作品によって救われるであろう誰かが、ちゃんと出会える事を祈ってやまない。
他者への労りを常に持ち続けたいと思う。
最後に差し伸べた手は小さいけど温かかった
子供ができない夫婦が特別養子縁組により男の子を迎え入れる。育ての親となる夫婦の視点で描かれる第一章。 インタールードとも言える再会。6年が経ち夫婦の家を訪れた産みの親は別人だった。6年前の面影は無かった。 産みの母親の視点で描かれる第二章。妊娠前に時間を戻し、彼女の悲劇の連鎖を追う。『どうして私だけこんな目にあうの?』と問う彼女に『馬鹿だから』だと突き放した。 エンドロールの最後で差し伸べた温かい手。小さな手だったが本当に温かかった。涙が滲んだ。 ありきたりな題材でどうかと危惧したが、軽々と超えてきた河瀬直美監督。やはり素晴らしい監督でした。本物の感動がありました。
「今最も注目している女優蒔田彩珠」
今年75本目。 「星の子」(見れなかったです)にも出演している蒔田彩珠が今最も注目している女優で、彼女が出てるので楽しみに見て来ました。 小松菜奈さんが「渇き」「ディストラクション・ベイビーズ」から大女優になって行ったように、蒔田彩珠さんもこの作品から大女優になる歴史の1ページに立ち会えたような気がしています。 作品は河瀬直美さんなので、時折挟む自然の描写が何とも美しい。 一番好きだったのが時系列ですね。 ここは一番見て欲しい所でネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが、順番通りじゃない所が好きです。 来年のアカデミー賞国際長編映画賞部門の日本代表作品に決定。2009年の「おくりびと」以来、賞を獲得するのをワクワクしながら見守っています。
号泣
ドキュメンタリーを見ているようでした。 子供を授かれない者と、そうじゃない者。神様のいたずらにしか思えない。 この作品はとてもリアルに描かれていて、胸が締め付けられた。 役者さん達の自然な演技。それは演技演技しているのでなく、そこもとてもリアル。 素晴らしい作品。 そしてC&Kさんの主題歌。すごく泣ける。 歌詞の中で ♪きっと君を探し出すよ 必ず君にたどり着くよ♪ これは、ヒカリがアサトを探し出すのではなく 誰かがヒカリを探し出す って事に聞こえた。 エンドロールまで号泣した映画は初めてでした。 今日も素晴らしい作品に出会えて幸せです。
朝と光
渾身の二時間半。
力のこもった、熱のある濃密な時間。
子供に恵まれない夫婦。
望まない妊娠をした中学生。
その二つの視点から話が展開される。
養子縁組を通して話がつながる。
とても静かな場面描写が続くけど、熱はすごい感じられる。
今回主役の一人、ひかりの女の子はとても自然体で、ほんとにそばでこの娘の暮らしを眺めているようだった。
井浦新と永作博美の夫婦は何も心配なく安心して見ていられる。
ドキュメンタリーっぽい演出もあり、どっぷりとはまった。
小学校上がる前に本当のことを伝えるという姿勢が、はじめはどうなんだろうかと思ったが、終わってみればそれも有りかと思わせる。
そしてやっぱり我が身に引き下ろして考えてしまう。
娘を持つ親として、なかったことにはしてはいけない。
自立
ギリギリ、スクリーンで観れたー! 子供ができる 子供を産む 子供を育てていくということ。 それがどういうことなのか ある意味 大きな覚悟。 永作さん。素敵です。 八日目の蝉、もう一度見たいと思いました。
原作にないシーンもまた良い
終盤、佐都子がひかりの手紙の一文に気付いたシーンや、エンドロール「アサトヒカリ」最後の演出など原作にないところも印象深く、心に染みた。3人の母、それぞれの素晴らしい演技に引き込まれた。
その後の栗原家とひかりはどのような関係を築いていくのだろう。5年後、10分後、20年後を勝手に想像してみる。朝斗が立派に成人して、結婚式の招待状がひかりに届いたときのひかりを想像するとまた涙腺が…
光と音が感情を揺さぶる
とても心揺さぶられた。溢れるような光の描写。吹き抜ける風。木々のざわめき、雨音、波の音。世界全体が生命に満ちていて、それが集まって一つの命が生まれてくるのだと、命は自分から選んで生まれる場所を決めているのだと、映画全体が語りかけてくるようだった。主題歌も物語と合っていて、印象に残った。
ひかりさす
初恋は美しい。好きな人とのセックスも美しい。 美しいだけに堕ちていく少女との落差にやられる。 妊娠、出産って10代であればみっともない、恥ずかしい事と言われるのに結婚後であれば素晴らしい、おめでとうって言われる。やってることは同じなんですが。 そういう矛盾を含めて若い子たちに考えて欲しいのかも知れませんが、この作品若い子は見ないだろうな。 清濁併せ呑むものが、突き刺さるのはおばちゃんになってからかも。 一つ気になったのが共働きには養子縁組をさせないってところ。育児休暇取れる人もいるだろうし、退職して来いって横暴だと思った。今時片方の収入で暮らしていける家庭なんてないぞ!
蒔田彩珠に全幅の信頼があるからこその光、ドキュメンタリーのような温度が身に染みる
鑑賞してから一度整理することで、もう一度見えてくるものがあった。ドキュメンタリーのような温度で迫る、試練と過程の末の交錯。容赦ないからこそ映るものがあった。 養子縁組によって育てることができた母と、養子縁組によって子を育てることができなかった母。衝撃の再会までの過程を埋めていく。養子縁組の制度には、「子は親のもとで幸せにする権利がある」一方、親になれなかった母を幸せにする制度は、ない。真面目で純粋だった彼女は、拠り所を失い、さ迷い続ける。ドキュメンタリーのように綴っていくため、救いはない。だからこそ、別人のような彼女が形成されていく。その過程を知るのは、観ている我々だけであり、途方に暮れるほど重い時間が続く。しかし、誰のもとにも太陽の光だけは、降り注ぐ。 朝が来る、その意味を再考してから初めて見えてくるものも多いこの作品。語るべき作品だ。
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