ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのレビュー・感想・評価
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ここまで多様性を受け止めてる懐の広さ
前半、いくらロスのハイスクールでもやりすぎだろと、やや引き気味でしたが、それぞれのキャラクターが立ってきて、頭でっかちに多様性を認める理性の部分と本能的に身についてる今の若い世代ならではの自然な需要力共感力と、ハメ外しすぎな出来事、ストーリー展開のバランスよくなってきて、後半かなり楽しめた。
日本はまだまだ閉鎖的で、ムラ社会、同調圧力が強くて、うわっつらではないダイバーシティ的な自由のひろがりをなかなか感じられないけど、このくらいの年頃の子には自然な形で備わっているのかな、、、可愛くて面白くて、大人な高校生のコメディよくできた作品!
観たことがないくらいフェアな青春映画
サイコーにアガってて、サイコーにハッピー。
たった一晩で全ての価値観が変わる、そんな奇跡のような青春映画。
その奇跡のような瞬間に携わる人々すべてを高校生も大人も平等に、フェアに、描いている。
誰かを悪者にしない青春映画って今まであっただろうか。こんなに多幸感のある作品久々に観た。
心のデトックス。
ダイバーシティを感じるテーマと青春爆走の狂想曲の行方に笑いと涙がこぼれる
2020年に話題になった作品だが、ようやく劇場で鑑賞。今年のベストを決める基準になること間違いない作品。自由度の高いアメリカの高校を舞台とした青春爆走曲、最高に熱い。
エイミーとモリーは、勉強一筋で高校を過ごした結果、進学校へ進むことが出来ると決まっていた。しかし、遊んでいた周りも何ら変わらない進路だったことに衝撃を受ける。そうして画策したのは、クラスの人気者のパーティーに飛び入り参加することだった!紆余曲折、個性的な仲間に振り回されつつ、残された時間を最高の一夜に過ごすことに向けて動き出す。ジワジワと沸騰する青春への渇望と、知らなかった二人の秘密。ハレンチで甘酸っぱい、卒業前夜のパーティーの行方は。アメリカの自由な校風と伸びやかな生徒の個性が、ヒールだけで終わらせないキャラの濃さで現れる。同時に、恋の平等的で色眼鏡をかけることなく写し出す描写にハッとする。
ダイバーシティを感じさせる青春のロックな狂想曲。最後まで笑って染みて、また笑ってしまった。
学園コメディのテンプレを叩き割った高校生版『テルマ&ルイーズ』
高校3年生の生徒会長モリーとエイミーは幼馴染。2人は3年間ひたすら勉学に励んだ優等生で、モリーはイエール大学に合格できたことを誇りに思っていたが、卒業式の前日にバカだとばかり思っていた同級生達が立派な進路を決めていることを知り愕然とする。今までの努力は何だったんだ?と落胆するモリーは失ったものを一晩で取り戻すべくエイミーとともに生徒副会長のチャラ男ニックが主催するパーティーに出席することを決意するがパーティー会場がどこにあるかを知らされていない二人は夜のLAでとんでもない冒険をする羽目に・・・。
典型的な学園ヒエラルキーをネタにしたコメディかと思いきや全然違います。まずエイミーはゲイであることをカミングアウトしているがそれは周囲にちゃんと理解されている。彼らの親も彼女達を応援しているし、担任教師も校長先生も皆彼らの味方。そして何よりビックリしたのは高校のトイレが男女共用であること。LGBTQが学校教育にもしっかり浸透していることがこの描写だけでしっかり印象付けられています。これはロッカールームが男女共用だった『ロボコップ』、シャワールームが男女共用だった『スターシップ・トゥルーパーズ』と通底した効果的な表現で、両作の監督ポール・ヴァーホーベンが示した先進性に比肩しています。そして何より主人公二人が対峙するのは無理解な大人でもドヤ顔のチアリーダーでもなく、自分達自身であるという点が凡百の学園コメディと圧倒的に違うところ。ある意味高校生版『テルマ&ルイーズ』のような突き抜けた爽快感がありますが、二人のゴールには全く違うチェッカーフラッグが待っています。ジョナ・ヒルの妹であることがそのルックスですぐに判るビーニー・フェルドスタインとケイトリン・デヴァーの二人がもうとにかくキュート、そんな二人の冒険譚を実にカラフルに演出したのはオリビア・ワイルド。女優としてだけでなく監督としての力量もこのデビュー作でしっかりアピール、その確かな実力に感動しました。
もがく若者の美しさ
全体を通してほとんどコメディで構成されていますが、一番笑ったシーンが同級生の進路を知ったシーンです。まさに絶望ですね!そこから挽回しようと行動するあたりが若者の美しさであり、まさに主人公達の強さ、映画の主題の核心であると思います。確かに自分が特別では無いと知った時の衝撃は凄まじいものですが、逆に同級生たちがその立場でもおそらく「ここからパーティーに出て挽回しよう!」とはならないでしょう。というよりその行動を取れる人は間違いなく多くはありません。たとえ学歴が同レベルでも、その行動を取れるだけでかなり将来性を感じます。そういった意味で彼女らは同級生たちを大きく上回っていると感じました。
ビーニーフェルドスタイン
レディバードに引き続いて好演。役へのはまり方が凄い。
人を見下すために、そのグループを形成しているわけではないだろう。はなからハメを外せるならばそんなポジション選んでないだろうに。そこでの居心地のよさというのもあるのだろうに。
女子の下ネタは笑えない
女子会とかで語られていると言われている
女子の下ネタがえげつないという噂。
あれが、本当であればこの映画のようなものなのでしょうか…。
笑えないほど ひどい下ネタは最高であり最低でもある。
面白い青春映画だが、ありきたりでもある。
見て損はないが、見て得もない。
でも、好きな映画が1つ増えるかもしれない映画。
teenage
ズルい脚本というか、上手い脚本だった。
キャラ設定も技アリだ。
前半を観るに、ほぼほぼ内容がないようなエピソードが綴られる。どうでもいい話というか、そこら辺に転がってる話を若干大袈裟にって感じ。
半ばまで観てて、あーこりゃハズレかな、なんて事を思う。
ところがだ。
後半になり話が急速に目的地を目指し収束していく。
そうすると、どうだ。
たった1日にも満たない時間なのだが、しっかり彼女達は成長する。
ラストを観る頃には心地良い感動すら覚える。
無軌道のように見えた脚本は、そのまま十代の未完成かつ未熟な感性のようで、自由だし制約を蹴散らしながら進んでいくようだった。
様々な価値観が1夜にして変わる。
未完成だからこその柔軟性が羨ましい。
人との邂逅もそうだし、固定観念の破棄もそうだ。
未知の世界、この場合はパーティなのだけども…そこに踏み出す勇気とか「若さ」に溢れた作品だった。
SEXに対するアプローチも赤裸々で、変に真面目ぶる訳でもなく等身大だったような気がする。
ちょっと凄いなと思うのは、主役2人のスリムな方。
冒頭はパッとしないなぁなんて観てたのだが、彼女がその夜に破った殻は相当多く、相当分厚い。
卒業式で見た彼女は誰より魅力的だった。
最後のカットに至る空気感も好き。
ああいう事してたわ。
色々な事を「若さ」で薙ぎ倒し乗り越えていく時代。
脆いから強い。
硬いから崩れやすい。
そんなエネルギーに溢れた作品だった。
あんな高校生ほんとにいるの?
主人公の二人は、ブスっぷりがすごく等身大っぽかったけど、他の子たちはちょっと違和感。
あんなんで有名大とかGoogleに行けるの?
ルックスもすごく良いし。
葉っぱ吸って、酒飲んでパーティーして。
コメディとは言え、半分はほんとでしょ?
これじゃ日本は負けるわ。
わからないネタがあるのが悔しい。
『レディバード』で好きだなあと思ったビーニー・フェルドスタインが、下ネタマシンガントーク大好きなガリ勉意識高い系生徒会長という弾けた役。冒頭の部屋でRBG!…からの、ケイトリンとの(観てる側はサムイ)謎ダンスにニヤニヤ。
本線は主役2人の一晩の冒険と成長だが、脇役まで含めて多面的な人物像を提示していて、中々に奥が深い。
特に印象に残ったのは、喧嘩したり悪口言ったりしても、人種や体型などを侮辱するようなことは言わないので修復不可能にはならないし、観ていても嫌な気持ちにならなかったこと。これは意図的なのでしょう。
で、肝心要の(違います)パンダですが、なんかこうもっと洗いやすい物の方が衛生的では…。
最&高!
2020年最後に良い青春映画を観れてとても嬉しい。
最初は汚ねぇ高校だし、コイツらのノリやべぇ!
嫌いだわぁから始まってエイミーとモリーのノリも
何言ってっか分かんねぇ、女子にしか分からない映画か?
と思ってたのに、
卒業式のシーンではコイツらマジ最高!
ダサくなんなよ!離れたくねーよ!とモリーに完全に
同調した。
きっと、くだらないの中に、
それぞれのキャラに見せ場があって、
いつの間にかコイツってこう言うヤツだよなって
分かるように作られてたからなんだと思う。
オリビア・ワイルドのマジックにかかってたんだと思う。
二人の恋愛の落ち着きどころも納得出来たし、
エンディングも素晴らしかった。
青春の一晩の話もいくつかあるけど、
流れは一緒でもどんどん今時にブラッシュアップされてる
んだなと感じました。
下ネタはあるけど嫌味がない。
人を傷つける笑いがない。
など観てて下品だけど気持ち良かったです。
モリーとエイミーも尊敬し合ってて、
褒め合うところも微笑ましかったな。
性の寛容さ、LGBT、人種などの観点から観ても、
高校生を題材にした作品の最先端を観たなと言う感じ
でした。
すべてを受け入れる世界
あーもうヤダ!最高すぎ!
キャラがめっちゃ濃いし、動作がいちいち笑えるしもうテンポが最高!
勉強一筋の生徒会長とその"おまけ"が高校最後にはっちゃけちゃおー!ってお話。
いかにもアメリカらしい自由なはしゃぎが楽しくてしょうがない。ストーリーはすっごいめちゃくちゃでツッコミどころのオンパレードなんだけどそこが面白すぎた。
こうゆう暴走はやっぱ大好きだわ!
なんと言ってもやっぱりキャラがすっげぇ面白すぎる。
生徒会長に同性愛者に大富豪にヤク中にジェンダーに金なし校長に先生に恋をしたキモ男。
こうやってキャラを文字に起こしてみると悪口に思えてしまうが、それぞれ個性の価値観を全て受け入れて尊重しているのが今作の面白いところであり、すごいところ。
変な奴がいっぱい出てくるのに誰のことも否定せずそれぞれの個性が全面に出ている。
ある意味、この映画に出てくる人達のような自由気ままな考え方が今の世界には望まれているのかもしれない。
最高のコンビ
「スーパーバッド」の女性版という前評判だったので、大いに期待していたのですが、腹の底から笑えたという面では「スーパーバッド」の勝ち。
でも、ノリのいい音楽に載せた主役2人の下ネタを織り交ぜたマシンガントークがイイ!周囲の登場人物も物語が進行するに連れて、新たな面も明らかになっていき、一歩前に踏み出すことの大切さを教えてくれる青春映画でした。
まさに深夜向けの映画!!
夜中に「とんがりコーン」を食べながら観る事ができる映画だと思います。女子二人で喋りながら夜中にパーティ巡りをしていくという発想は面白いですが、全体的に会話がつまらない(中国語は良かった)ので楽しめませんでした。超訳吹き替えにするにしても、かなりバカっぽい内容になると思います。後半、ちょっとエッチなシーンは良かったです。
優等生
前半は映画もクラスの雰囲気も幼い感じがして、違和感というかすべってる感じがした。途中から慣れてきたのか、テンポがよくなったのかわからないけど、面白くなった。
一流の大学に行く学生が多い高校で、上流・中流の家庭で育った学生ばかりが登場する。幼なさやすべってる感はそのせいだったのかもしれない。
ただ、主人公も勉強ばかりしていたという割には、そういう感じがあまりにもなさすぎた。中国語をしゃべる場面だけは勉強の成果を感じたが、それ以外はごく普通の高校生で、勉強なんかしていない感じ。同級生も育ちはよさそうだが、一流大学に行くような風貌の学生は皆無で、そこにリアリティを感じられなかった。
その点に不満が残るが、高校生が卒業して未来に踏み出す時の不安と決意をポジティブに描いた気持ち良い映画だ。
同種に秀作多く、不利。
典型的ガリ勉も劣等生もいないって、そりゃそうだ。
米国若者のパーティー、結局我々日本人はするに至れず、今も羨ましい、で幕。
キャリーの陰湿切実を想う。
エッジの効く音楽と編集の心地好さは一応ある。
同種に秀作多く不利かな。
桐島部活やめるでもなし。
エネルギッシュな躍動感
な、なんなんだ。このエネルギーは。
冒頭から、なぐられたみたいな楽しさ。
監督がOlivia Wildeとなっている。
Olivia Wildeって誰だっけ。
わたしには「リアムニーソンの映画で素っぱだかになったひと」くらいな、男性的な記憶しかない。
ひとことで言えば学園もの──だけど、各々パーソナリティーがやりすぎで、楽しさが飛び抜けている。
が、学園もの──とはいえ、この映画には、主人公もほかの登場人物もふくめ、プロムでキングとクイーンにえらばれるようなAlphaな人は、ひとりも出てこない。
ダサくて変わってて、あまたの類型性のなかで、かんぜんに負け組を演じるひとびとの狂乱な悪あがきが描かれている。
にもかかわらず──というより、だからこそ、この映画は温かい。
たとえば、日本の学園もののなかで、ダサくて変わっている人が、脚光をあびる世界観が存在するだろうか。
日本のクリエイターは、むしろ類型性のなかに人物をおさめようとする──のであって、いじめられっこを主人公としていてさえ、おしつけがましい善意か、何気ない上から目線──なのが、わが国の学園ものの定石である。
反して、ひとの持っている多様性を許容することにアメリカ映画の素敵さがあるんじゃなかろうか。
イージーA、エイスグレイド、ウォールフラワー、僕とアール、The Edge of Seventeen、あるいはジョンヒューズも、つねに異端に悩む生徒が、良心や友情のなかに溶解することを描いてきたではないか。
この映画にもそれがある。
ことに加えて、いろんな映画でアメリカの学校を見てきた──とはいえ、この映画のそれは、もっともっとけたたましい。
たとえばアメリカの学校(の映画)において、もっともよく見る風景が、ロッカーが居並ぶ廊下である。
ミーンガールズでもクルーレスでも、そこをプリンセス系のAlphaが並列になって闊歩するシーンが学園ものには、いわばつきもの──である。
この映画で見たその「廊下」は、いままででいちばん強烈だった。
多種多様の格好/性格/性向/肌色/体型のひとたち。
飛び交う喚声と罵声と嬌声。飛び交う紙吹雪とトイレットペーパー。飛び交う水風船(コンドーム使用の)。
自分がなければ一秒も生きられない。
だけれど、そのカラフルとヴィヴィッドな色合いのなかで、じっさい描かれているのは、主人公ふたりの友情にほかならない。のである。
それは、監督のオリヴィアワイルドが、インタビューに応えているとおり──だ。
『ガールズムービーをつくろうって考えはなくて、ビバリーヒルズコップとかリーサルウェポンみたいなバディ映画のように、お互いを支え合うふたりを描きたかった。性格の異なるふたりが、必死になって、おたがいの欠損を補い合う姿が描きたかった。高校が舞台の友情映画をつくりたかった。人生のその時期の重要さを描きたかった』
いい。
21世紀の女の子とか言ってるひとたちに爪垢飲ませてやりたい。
ちなみにRyan役のVictoria Ruesgaって女優(すごく有名なskateboarderとのこと)が死ぬほどみりょくてきだった。なんかもう破壊的にadorableだった。
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