「寝たよ。でもね…」ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー CBさんの映画レビュー(感想・評価)
寝たよ。でもね…
予告編を観て、優先順位をず〜っと下げていた本作。それがどうよ、始まったら、絶賛の嵐じゃん。優先順位をぐ〜っと上げて、観にきましたよ。
結果。前半、寝ました寝ました。気付くと寝てる。話進まないし、登場人物一人も俺にはまらないし。あ〜、つまんない。
しかし、白状しよう。後半、面白かった。
なんだろ? 断片ばかりを繋ぎ合わせたような、流れの乏しさは、最初から最後まで変わらないのに…
ただ、主人公がクラスメイトを見る目、それを通して俺はこの映画を観ているわけですが、それが、前半と後半で違ってきたのかもしれない。そんな気がするな。
前半は、「みんな遊んでばかり。勉強してる私を馬鹿にしたりしてるんでしょ」と感じている主人公の目に映るクラスメイトは、やはり冷たい他人として主人公の目に、そして俺の目にも映っていたのかも。一見普通に声かけあってるシーンも含めて。だから、前半は、どのシーンを観てもつまらなくて、俺は眠くなったのかもしれない。
後半は、主人公がみんなに飛び込んでいったら、みんなは主人公が思っていたような感じではなく、普通に受け入れていた。だから、主人公の目にも、それを通して見る俺の目にも、温かくて楽しい感じで映ったのかな?だから、同じような断片を観ても、後半は楽しかったのかな。
それって、凄くない? 演出というのか、撮影というのか、とにかくそんなこと、できちゃうんだね。俺、前半も後半も、主人公と同じ体験をしたというか、同じ感情を味わったってこと? え、すごくない? 映画作る人って、凄いんだなぁ。
あらら。「断片ばかりのつなぎ合わせみたいな映画」と、冷たく書いてきたけれど、クラスメイトはホントにさまざまなヤツらなんだ、ということを描くために、わざとやってたとか? うわ、そんな気がしてきた。
ストーリーというか流れを重視すると、ともすれば周囲の人々は均一的になりがちだが、そうしないために、「クラスメイトって、いろんなヤツがいる」ってことを、ちゃんと映画として描くための手段だったの?
え、それもすごくない?
…と、観終わって入ったスタバで、しばらく考えを巡らせていた、CB でした。映画って、すごいね。