家なき子 希望の歌声のレビュー・感想・評価
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ダニエル・オートゥイユが大好きなので。
ダニエル・オートゥイユさんが出演とあっては見ないわけにはいきません。
希望と成長がしっかり描かれた世界の児童文学作品ですね。
【フランス児童文学の金字塔を映像化した事で、作品の持つ品性をさらに高めた稀有な映画作品。フランスの文化度の高さが垣間見える作品でもある。】
◆感想
・南フランスの農村で暮らす11歳の孤児の少年レミを演じたマロム・パキンの聡明で優しき表情と美しきボーイソプラノ。
・優しいバルブラン母さん(リュデュヴィーヌ・サニエ)の貧しいながらも笑顔を絶やさずにレミを育てる姿。
・レミが義父により売り飛ばされる旅芸人の親方ヴィタリス(ダニエル・オートゥイユ:流石にフランス映画界の至宝と呼ばれるこの俳優さんは知っていた。)の、レミへの接し方。
- 文字を教え、彼の歌の才能を見抜き、”与えられた才能を信じて歌いなさい”と説く姿。
そして、哀しき過去を抱えながらも、媚びる事無く生きる姿。-
・レミが、犬のカピや猿のジョリクールと親交を深めながら、ひたむきに辛き旅を続けていく中で学んでいった事。
- 身分の違いを越えた、車椅子の少女リーズとの淡い交流。そして、彼女がレミのために行った事。
ヴィタリスがラミに自分の生き方を選択させるシーンも良い。-
・冒頭の老いたレミ(ジャック・ペラン:流石にこの人も存じ上げていた・・。)が昔話を子供たちに話すシーンからの、ラスト、隣で横になる女性に掛けた言葉。
”グッド・ナイト リーズ・・”
ー レミが、過酷な人生を克服し、幸せな人生を送った事が分かる。-
<フランスの作家エクトール・アンリ・マロが1878年に発表した「家なき子」。
幼き時に読んだ筈であるし、アニメも観た記憶が僅かにある程度であった。
が、今作を鑑賞し、”こんなに素晴らしき物語であったか!”と思わせてくれた作品である。
過酷な人生で、最高の師と出会えたレミの幸運。
師にとっても、レミと出会えた事は、幸せではなかったか・・。
劇場公開時には、吹き替えしか上映されず、観賞を見送ったが、漸く字幕版を見れて満足である。>
少年と旅芸人の二重物語
遥か昔に見たアニメの微かな記憶しかなかったので、一応ウェブであらすじなど辿ってみた。だいぶん変更、簡略化されているようだったが、どうやら原作は、主人公の身の上が二転三転、長く複雑な物語。限られた時間に全てを盛り込もうとすれば、しっちゃかめっちゃかで終わってしまうのは必定。一本の映画作品としては、解りやすく、子供にも見やすく、上手く纏めてあると思う。
主人公レミは、実は拾われ子で、経済的理由で、動物使いの旅芸人に預けられる。親方や動物達と次第に心を通わせ、歌の才能を開花させ、やがて本当の親に繋がる手掛かりに巡り合う。
年老いたレミの回想として語られる、彷徨の物語の主人公は確かにレミだが、その裏で、同程度の重みで語られていくのが、旅芸人ビタリスの人生だ。
かつて高名なヴァイオリニストだったビタリスは、もてはやされ、音楽にかまけて家族を顧みなかったばかりに、妻と子供を喪っていた。その罪滅ぼしとでもいうように、ビタリスはレミに愛情を注ぐ。二度と弾かないと誓ったヴァイオリンを披露して金を稼ぎ、悪漢に拐われたレミを助け出し、吹雪と寒さから守ろうと抱き締めたまま、自らは命を落とす。
この物語は、ビタリスの贖罪の物語でもあり、多分にキリスト教的宗教色を帯びている。それが、『フランダースの犬』や『幸福の王子』と同じような、若干のやるせなさ、気持ちの置き所の無さを感じさせるのだが、最後に、物語はレミの人生に、きちんと幸福と意義を用意してくれている。
悲しくもほっと優しいこんなお話は、寒い季節に、温かい飲み物を傍らに鑑賞したい。
美しく、気高いその姿
こんな感動は久しぶり。
全てが素晴らしくて泣きました。
2回見に行ったけどもう一回見たいかも。
音楽も役者も衣装も舞台も精神も全て素晴らしいです。
2回目見た時はタイトルから泣けました。
私は幼い時から父がいなかったので、こんなに胸をきゅーっと掴まれてしまうような気持ちになるのかもしれません。
子供の頃に
何か自分の存在周りによるべのないような不安感を持ったことのある人には
特別な感動をもたらす作品になる気がします。
美しく気高く、人生を選びとり
進んでいくレミの姿に打たれました。
大人が観る映画ではない
原作もアニメも知らなかったが、これほどまでに、良く言えば“定番”、悪く言えば“チープ”な“感動的”小咄(こばなし)をつなげた物語とは知らなかった。
児童文学あるいは子供が観る映画としてなら、教育的で美しいし、冒険的要素もある良い作品と言える。どんどんストーリーが変化するので、観て飽きることはないだろう。
ただ今の子供が、こういう古くさいクラシックを楽しいと思うかは分からないが・・・。
しかし、「お涙ちょうだい」が鼻につく作品だし、レミやヴィタリスの設定があまりに不自然で、大人が観る映画ではないだろう。
テーマ曲のワルツもイマイチで、作品を象徴している。
旅を通して成長する少年レミの物語。同じ作家の「家なき娘」も好きです。(←「ペリーヌ物語」です)
私にとっての「家なき子」といえば、70年代のTVアニメ。
この作品はそれに影響を受けているらしいと聞き
是非観なくては、ということで鑑賞しました。
で
観て3日経ちましたが
レビューがなかなか書けなくて… あらま
頭の中にあれやこれやと
観た場面やら感想やらは浮かんでくるのですが
それがどうにも上手く言葉にならなくて
うーん…
と、考えて3日後
ようやくその理由に思い当たりました。
★70年代の「出崎統演出・家なき子」と比べるからダメ
ミリガン夫人が白鳥号にいなくても
白鳥号でリーズが旅をしていても
アーサーもマチヤもいなくても
ドルチェとゼルビーノがいなくても
カピが白くなくても ( ← これはまあいいか…)
◇
2時間という時間の中で
レミとリーズのハッピーエンド(を匂わせる終わり方)を描こうとしたら
登場人物を絞り込み、人物関係も見直し
その上で
ストーリーを再構成する必要があった
ということなのかな、と推察 ( …たぶん 汗 )
◇
そういう目で見れば
冒頭から懐かしい言葉がいっぱい
シャバノン村
パルブラン・ママ
雌牛のルーセット
白鳥号
etc
何よりもフランスでの撮影なので
家なき子の舞台の空気
それに浸ることはできた気がします。
そして
レミ少年を演じた、マロム・パキン君
ウィーン少年合唱団で歌ってそうな顔だちの
正統派の美少年です。
※今作の一番の収穫かも
◇
ただ
どうしても引っかかってしまったセリフが…
リーズの母親(ハーパー夫人)
レミのことを気に入ったのは良いのですが
「将来はリーズの執事になってくれたら」
…
うーん
執事ですか
なんか違うかなぁ…。
◇
観た後
出崎版TVシリーズをもう一度観たくなり
dアニメストアに加入してしまいました。。
目標
今月中に全話視聴 (全51話 さあ頑張ろう )
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
原作は子供の頃に
家なき子、原作は子供の頃に親から
美しい挿絵の入った本を与えられて。
フランダースの犬とは違って
レミが実は裕福な家庭の子供だったという感動のラストに安心で、何度も読んだ記憶。
美しいフランスの景色と健気で可愛いレミ君と
愛嬌たっぷりのカピとジョリクール
そして旅芸人でも品格漂う親方。
子供の頃の記憶が綺麗に再現されて
懐かしく温かい気持ちになりました。
王道名作!ここにあり!
波乱万丈な運命を健気に強く生き抜き
「めでたし!めでたし!」幸溢な結末を迎える児童文学が大好物です!
国至宝のダニエル・オーターユ等フランスの実力派俳優達の共演…
南フランスの壮大で美しき風景…本国フランスの本気さが伝わりました
人との温もりや絆…かつて子供だった大人達にも子供真っ最中なチビっ子達にも今こそオススメしたい!
ロビーに子供達の姿もありましたが同作に姿は無くとても残念でした💦
吹替え版主流でもあります…
お爺ちゃん、お婆ちゃん!お孫さんを連れて是非とも冒険と希望の旅へ!!
レミ役のマロン・パキン君の愛らしい無垢な姿に涙腺が緩みっぱなしでした😭
歌が繋ぐ
元は捨て子だった少年が、旅芸人に才能を見出だされ、才能を開花させながらまさかの展開に・・・といった物語。
話の内容は王道といえる展開。
レミをどんな場面でも守り続ける親方の姿に感動。
お前はピュンピュンかと言いたくなるほど有能なワンちゃんや、可愛い小猿も魅力的。
悲しい展開や、少しドキドキさせられる場面もありつつ、ファンタジックな要素も含んでおり面白かった。
悪者達は分かりやすすぎるくらい悪者。
子供が見ても楽しめそうな作品かも。
ラストも王道だけど、だからこそ良い!
そういえば昔、世界名作劇場というアニメ作品でも放送されていたなぁ~と思い出す。
当時は、安達祐実のドラマがオリジナルだと勘違いしていたので、コレじゃない感に負けて見るのをすぐにやめてしまったけど(笑)
これこそが本物の家なき子
2020年映画館鑑賞120作品目
いきなり冷蔵庫であれあれと思ったが壮年期のレミである
歌手として成功し孤児院を営んでいるようだ
子供の頃はあれほどまでに孤児院を嫌がっていたのに大人になったら孤児院を経営している皮肉
原作未読だが日テレのアニメは再放送で観たし全話のソフトがあるのでたまに観ることある
不朽の名作
安達祐実は出てこないしレミが女になっているハウス名作劇場とは違う
実写映画は1950年代に大映配給の海外作品があるらしいがそれは知らなかったし観たことがない
今回の作品は日本のアニメの影響をかなり受けたようである意味において逆輸入といってもいいかもしれない
それを思えば51話のアニメを109分の映画にうまくまとめたものだ
そういうわけでマチヤは登場しないし犬はカピだけだしジョリクールに2代目はいない
70年代に放送されたアニメの方が良いに決まっているが今回改めて実写映画を制作し日本で公開してくれたフランスの映画関係者と日本の配給会社に強く感謝したい
原作原理主義者はなにかといえばエッセンスがどうのこうのといちいちうるさいがそういう連中でも及第点を挙げる出来栄えなはずだ
役者で1番良かったのはバルブランママを演じたリュディビーヌ・サニエ
旅芸人に売り飛ばされたレミが連れられていくシーンでの迫真の演技が多くの人の心を打つことは間違いない
あのシーンがとにかく素晴らしかった
今回はあえて字幕で観た
山路氏も悪くはないが吹替と字幕なら後者を選ぶ主義
金曜ロードショーじゃないんだから
童心に帰って
「家なき子」って確かに安達祐実バージョンしか知らんわな。ということで、ヨーロッパの綺麗な風景も堪能したく鑑賞。
いや、しかしなんでどこもかしこも吹き替え版ばかり。レイトショーくらい字幕版でもいいやろ。
吹き替え版はなんか漫画チックになって今ひとつ気合い入らないんだよなー。
で、我慢して吹き替え版での鑑賞です。
サブタイトルにもある希望の歌声も、イマイチ生きてこないような気がしましたわ。
家なき子ってそういうストーリーなんでしたか。
親方、哀愁漂い良い人でした。
【以下、おもいっきりネタバレ注意】
ラスト、孤児院で働くメイドさん?が実は、育ての親ということのようだが、オープニングで登場して伏線張っておいて欲しかった。(もしや、登場してました?見落とし??)
あと、サラッと流す嫁のオチも、軽過ぎやなって。
破壊力低めの古典だと、舐めてかかってホロホロリ
若い頃のノア・ジュープ君(どんな時間感覚やねんw)だとばかり思ってましたら。マロム・パキン君って言う子らしいです。兄弟みたいだよw
家なき子です。レミです。親方です。フランス児童文学の古典です。犬と猿がお供と言う鉄板設定。ガールフレンドは車イスの美少女です。オオカミに襲われたり、吹雪の中を歩いたりするアドベンチャー要素もあります。高圧的な警察は出て来るわ、不幸な過去を背負った親方などなど。ぶっ込んで来るなぁ、次から次へと。あらゆる要素を。ドキドキしながら見ちゃうよなぁ、結構なとこ、これ。
手抜き無しの「名作劇場もの」は、ふた昔前ならディスニーの十八番だったけど。大きく投資し、がっぽり収益を上げるしかなくなった巨大企業体に、こんなんは期待できんよね、もう二度と。ドリトルは英国、家なき子はフランス。原作が愛されている国が、原作愛を、まんま実写化するのを支持します。愛がなくっちゃね。
という事で。
たまには童心に帰って、心の洗濯はいかがっすかぁ?
わたくし、舐めてかかったんで、おさるさんが天に召される場面と、母子の抱擁シーンの2か所で、軽くホロホロ。
シアターは3人。ガラガラ。ウォルト・ディズニー作品の1/10は入っても良いと思いますけどねぇ。
この世界もそんなに悪くないと思わせてくれる傑作
日本人は三なんとかが好きだ。三名園、三急流、三大祭、三名瀑など、数え上げればきりがない。世界にも広げて三大テノールなどというときもある。かくいう当方も三なんとかが嫌いではない。肯定的な意味合いなら何を挙げてもいいと思っている。
三大ヴァイオリン協奏曲を挙げるとすれば、いの一番にメンデルスゾーンのホ短調が挙がるはずだ。とても有名で印象的な曲だからメロディを聞けば誰もがすぐにこの曲かとピンとくる。本作品で独奏される場面は、短いけれども圧巻である。
レミを演じたマロム・パキンという子役はとても上手で、無邪気に歌うあどけない少年が急に起きた状況の変化に戸惑い、泣き叫ぶが、やがて状況を受け入れて強く生きるようになる成長の過程を見事に演じている。
しかしなんといっても本作品を成立させているのはヴィタリス親方の寛容で優しい人柄である。明日をもしれぬ旅芸人でありながら、なけなしのお金を使ってレミを窮地から救い出す。ヴィタリスにとって贖罪の旅であったことは後に知れるが、レミはこの親方から人の優しさを学び、貧しい人間が陥りがちな憎悪と不寛容の地獄に落ちないで済む。
緻密にできたストーリーで、老人の思い出話という構成は作品に安定感をもたらして、子どもたちがそれを聞いているという映画独自の設定もいい。マロム少年の美しい歌声も聞けるし、親方の楽しい動物芸も見られる。この世界もそんなに悪くないと思わせてくれる傑作だった。
安心して鑑賞できました
原作の内容がてんこ盛りなのでダイジェストになってしまい、匂わせシーンが多い。
仕方ないと思うし、匂わせが上品で上手かったと思います。
個人的には「あーっ!大事なバイオリンがぁーーー!」のシーンでストーリーに気持ちが追い付きませんでした。
親方の目の演技が素晴らしかったです。
歌声は、、、私には響きませんでした。
残念。
最近は泣かせるか、恋愛か、殺人か、アニメの作品が多かったので、王道な昔の作品を見ることができて良かったです。
【余談】
映画業界には頑張って欲しい。
今まで辛いときに何度も支えてもらった。
暗い映画館の中で世界に入って、自分自身の心と対峙したり気持ちを楽にしてもらった。
出来る限りポップコーンなどを購入して、コロナ対策を頑張っている映画館を応援しています。
個人的には席の間隔が空いていると、鑑賞しやすいし上映中のお喋りなどがなくなって良かったです。
レミ役のマロム・パキンが美少年
パリに捨てられた赤ちゃんがフランスの貧しい家で育てられ、お金がないから孤児院に入れられそうな時に旅芸人の親方に売られ、猿や犬と苦労しながら旅し、最後は・・・。
字も読めず書けない子供だったが、親方がアルファベットから文字を教えてくれ、歌の才能を引き出してくれる。
意外と悪い奴は少なく、養父と叔父くらいだったかも。
主人公のレミ役のマロム・パキンが美少年で可愛かった。
せっかくの吹替版だったので、レミ役の日本語声優をした熊谷俊輝の歌も聴きたかった。(歌が日本語じゃなかったので、歌ってたのがオリジナルか吹替声優のどっちかわからなかったので)
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