初恋のレビュー・感想・評価
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歌舞伎町トゥルー・ロマンス
皆様、早朝の新宿歌舞伎町に行った事はありますか?私は有ります。関根勤のショーカンコンキンシアターのチケットを取りに行った事が有ります。早朝にです。 早朝6時の歌舞伎町はいわば異空間。化粧の剥げかけたシティーガール、青ざめた顔のホスト、訳ありのカップル。そんな人種しかいません。 一緒に並んでいた友人に逐一解説を入れていたところ、「やめろよ!聞こえたらどうすんだよ!」と怒られました。だって暇でやる事なかったんだもん。 その甲斐あってカンコンキンシアターは最前列をゲットしました。場所は今はなきシアターアップル。 ここで話はカンコンキンシアターの話に移ります。これって頭がおかしいんですよ。まずショーの時間が異常。19時開演ですが23時30分終演って遅すぎるでしょうが❗️ タクシーで帰った事もあるよ。エンディングの途中で演者が帰っちゃう時もある。長い、長い。面白いんだけどね。歌舞伎町は夜中でも真昼の明るさ。そりゃあ錯覚するけどね。不夜城。。眩しすぎる。田舎者にはついていけないんだよ❗️一応都内在住だが・・・ 振り付け師のラッキー池田が全裸で舞台に現れました。勿論、股間は両手で隠しています。しかし袖にはける時見えちゃったんですよ。なにしろ最前列ですから。あれ。キン○マ。正直見たくなかった。なんか損した。 アンラッキー池田だよ❗️ さて無駄な枕が終わりました。もうこの先は読む必要がありません。 この映画は歌舞伎町でうごめく人々の物語です。ボクサー、ヤクザ、中華系マフィア、悪徳警官、人質の女、そんな登場人物が織りなすドラマです。 組のヤクをくすねようとする加瀬(染谷将太)それに協力する悪徳警官大伴(大森南朋) 孤独なボクサーレオ(窪田正孝) 監禁されている少女モニカ(小西桜子) 加瀬はモニカがヤクをパクった事にしようとします。その後モニカを殺せばコンプリート❗️ サンクス サンクス サンクスモニカという訳ですね。 そんなに上手く行くのでしょうか?モニカはシャブ中で幼少期に父親に虐待された過去が有ります。そして大伴に連行される途中で父親の幻影が! 思わず全力で逃走!追う大伴、逃げるモニカ! 走れモニカ!8月のsad song❗️二人共歌舞伎町を全力疾走❗️走る走る❗️ラン モニカ ラン❗️ そこに偶然居合わせたレオ。思わず大伴にストレートパンチ炸裂❗️一発KOです。レオはある事情で自暴自棄だったのです。 歌舞伎町ではありそうな出来事です。かなり前です。歌舞伎町のミラノ座前の広場で殴り合う二人組!周りの人は誰も止めません。しかし良く見ると一人は殴らないでひたすら避けているだけです。なんと・・・ 元ボクサーが殴られ屋をやっていた❗️元ボクサーは殴りません。ディフェンスオンリーです。見ていると素人のパンチは当たらない!全然当たらない!10分1000円だけど当たらない! 殆どシャドーボクシング。 すみません。映画の話からずれました。 三池崇史監督は毀誉褒貶が有ります。特に漫画原作で雇われ監督の場合は評価が悪いようです。うん。わかるよ。原作に対して愛がない。私もそう思う。でも沢山監督していますから致し方ないでしょう。それに映画会社やプロデューサーの責任も当然有ります。 ただ今回は違います。Vシネ時代のバイオレンスな空気が充満しています。また東映の任侠映画や香港ノワールの様でも有ります。三池監督の好きな物だけ詰め込んだ感じです。ただ私が思ったのは・・・ タランティーノじゃん❗️ 「パルプ・フィクション」「キル・ビル」「ヘイトフル・エイト」そんなタランティーノ イズムを感じました。唐突な暴力感。好きな物をねじ込んだ感じ。単なる雇われ監督じゃねえぞ❗️これを見やがれ❗️三池監督の叫び❗️ 見直したよ❗️面白かった❗️凄く❗️ 加瀬役の染谷将太。チンピラ感が最高です。売れっ子だねー。ある意味あんたが主役だよ! モニカ役の小西桜子。知らなかったけど良かった。凄く。あんたの名前覚えておくよ。前途洋々だよ。 中華マフィア、チアチー役の藤岡麻美。あんたは元チェッキ娘なんだね。知らなかったよ。今は台湾で人気なんだね。かっこ良かった。クールビューティ。まさかお兄さんが・・・ ディーン・フジオカだとは❗️ 台湾で中国語を習得したのですね。完全に中国人にしか見えません。お兄様と同じように逆輸入パターン。今後、要注目です。 そして最も印象に残ったのは、ジュリ役のベッキーだ。あんたは苦労したね。狂った感じが最高だよ。旦那さんは元プロ野球選手。バットを持っても良かった。それだと・・・ ハーレー・クイーンだよ❗️ 今後大注目です。海外でも引き合いがありそうです。ずっとモニタリングします。 「 初恋」と言うタイトルは少し違うかなあ・・・タランティーノが脚本を担当した、「トゥルー・ロマンス」に因んで歌舞伎町トゥルー・ロマンスがぴったりくるかと思います。 現在の歌舞伎町はゴジラのビルの下のオープンカフェでYOUがお茶をしています。旧ミラノ座はリアル脱出ゲーム。ロボットレストランも有ります。客引はいません。 観光地になりましたとさ。落ち着いたらまた行こう。 こんな長文を読んで頂きありがとうございました。
ベッキーがさらに進化
情緒的な題名とは裏腹に日本ヤクザ、中国マフィア入り乱れての、バイオレンス満載の物語でした。 とはいえその抗争に巻き込まれた男女の切ない恋物語でした。 そしてNHKドラマ「これは経費で落ちません」で、悪女を演じたベッキーがさらに進化した、鬼気迫る「純愛」を怪演してました。 最初に見た三池崇史監督作はマカロニ・ウエスタンのパロディ「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」だったのですが、今回作はパロディというほどではないけれど、やはり任侠映画へのオマージュらしき、くすぐりたっぷりの喜劇でした。 三池崇史は素っ頓狂な遊びをしながら、妙にゲージュツしない、お約束の展開ながらきちんとカタルシスを与えてくれる、良い職人監督だと思います。 今回作もその期待通りでした。
しゅ〜
死ぬ気でやれ、死なないから。 たくさんの人が死んだが、こういうメッセージ性も持っている作品なのではないかと思った。 自分の中にあるものを大切に生きることの大切さも伝わってきた。大切に生きることの大切さ?日本語おかしい?ま、いっか。 観る前は、「初恋」って言うくらいだから恋愛要素たっぷりなのかなあと思ったら、全く。ほとんどと言っていいほど恋愛の要素は出てこなかった。しかし観る人によっては、ここのこういうところが初恋と同じような感じなのかなと受け取れるのかもしれない。私には無理でした。笑 「どんなところにもまともな奴はいる」 こんな台詞が劇中に出てきたが、なぜか刺さった。まともな奴の種類は違えど、大事なのは「仁」なのかなと、思った。 途中、滝藤さん演じるある方からの留守電を聞くシーンや、染谷さん演じる加瀬がキマっちゃうシーンなどがとても面白くて、殺しだなんだのと重苦しくなった雰囲気にいいアクセントが付いて、結果的に観やすい作品だったのかなと思った。 グロテスク系が苦手な方におすすめするのは少し後ろめたいが、そのほかではそれぞれの立場や人種のあり方、人としてのあり方が考えられるいい作品だと思う。ぜひ、興味本位でも良いから観て欲しい。冒頭の占い師の言葉にも注目してね。
ザ・東映
面白かった!三池監督の映画は初めてで、予備知識と期待は「ボクサー」と「内野聖陽」、この2つだけで見ました。でも、沢山のサプライズがあって嬉しくてウハウハしてしまった。 「ヒミズ」の染谷将太くん、すごくいい役者になったんだんね!有り得ない新しいヤクザを作り上げたね!この映画で最高の役だったかもしれない! 「いだてん」ロスの私にとっては、塩見三省さん(左耳のピアスがいかしてた)と三浦貴大くん(早めに殺されて残念)にスクリーンで出会えて嬉しかった。ベッキー、すごい!憑依系かな。 そしていかにも極道チックな「権藤」と言う名前で登場する内野聖陽の佇まいと表情と行動が、昭和の極道、仁!スマホのGPS見てちょっと触って「便利だな」とか、「極道に朝日は似合わない」と目をつぶりつつ、信じられない程の大量のパトカーに追われる姿、笑いを狙ってるのか何なのか、とにかく素敵でした。「しろうさ~ん❤」のケンジと大違いだし、ブラックペアンの佐伯教授とも全く異なっていて、素晴らしい役者さんだと改めて思いました! エンドロールもかっこよかった! レオくんは沖縄出身という設定?と、電車の中でモニカに音楽聞かせてあげる場面で思いました。ボクシングジムと沖縄音楽は、あんまり合わないかな、と思って。でも、ロープワークもかっこよく、ほどほどの筋肉に抑えて細身のボクサーの体を作るために努力したんだな、えらいな、と思いました。 あと、レオがボクサーの合間のバイトで、ラーメン屋の出前などやっていたのはとてもリアルでよかった。
ある種のファンタジー
終盤のとある描写を観るまでもなく、ある種のファンタジー。 であるからして、短時間にいかに非現実の純度を上げられるかが勝負なわけですが、染谷将太と大森南朋という演技巧者が狂言回しということで、そこは成功。 更にはベッキーの純愛モンスターとでも言うべきキャラの登場でこの試みは成功を約束されたようなもの。 注文を付けるなら、ヒロインのあの境遇であのルックスはあり得ないだろう、とか、なんで中国マフィアの彼女をヤクザの奴(ハードなケンジ)と対決させなかったのか、くらいかな。 久々の三池監督のクリーンヒットでは!?
欲望と絶望の交差する所で起きた夢幻劇
マグマのように熱く煮え滾る汚濁した欲望と、未来を閉ざされ氷結し凍り付いた絶望、決して交わることのない、この二つを交差させた処で、本作のワンナイト・バイオレンス・パノラマ・ショウの幕が開きます。 ヤクザと中国人マフィアに悪徳刑事が入り乱れ、一人一人が己の強欲と野望で疾駆し、裏切り、人を殺し、落花狼藉の限りを尽くす。皆が各々の尖ったキャラクターに沿って傍若無人に動き回るため、事態は死屍累々を越えて混沌と喧騒が錯綜し昏迷を深めます。 寄せカットもあるものの、室内シーンが多いにも関わらず、全体の構図を見せる引きカットが多く、カメラも固定されたカットが多いので、暴力的で残虐なシーンが派手に展開するわりには落ち着いて観られます。手持ちカメラは車内のシーンと、内野聖陽扮する出獄直後のヤクザの若頭と隻腕の中国人マフィア・王(ワン)との因縁の決斗シーンであり、やたらと手持ちを重用する最近の傾向と異なり、計算された使い方でした。 余計な説明は一切捨象され、ストーリー展開のテンポは、派手なシーンが次々と挿入されながら一気に加速されていくため、観衆は画面に食い入らざるを得なくなります。 また登場人物の各キャラクターには、いつか見たモデル像が透けて見えます。私には『極道の妻(おんな)たち』と『仁義なき戦い』と『昭和残侠伝』が混淆してシェイクされた味わいがあり、全ての人物の強面がどこかユーモラスに見えてきました。 ただ冷静に考えると話の展開が不自然だったり、多くの辻褄が合わない箇所があるのですが、観終えた後で、とにかく何だか凄い映画を観たという興奮と焦熱が心の底から湧き上がり、自分でも良く判らない満足感に浸れました。 この感覚は、嘗て1980年代に荒事と艶事をスクリーン上に奔放に繰り広げた、五社英雄監督の往年の『鬼龍院花子の生涯』『陽暉楼』『櫂』『薄化粧』『吉原炎上』等の、極彩色の作品群の既視感に通じます。 三池崇史監督が名を上げたVシネマの荒々しさと強かさ、野卑な猥雑さが塗された、将にこれこそ東映のDNAを強く実感する作品です。 これだけ人が造作もなく次々と殺されていても、残虐さや猟奇性はあまり感じられず、寧ろどこかコミカルな異次元世界、恰も一夜の夢のように感じます。即ち、悲劇、惨劇が淡々と実に呆気なく繰り返されると、人は神経が麻痺し、全てを喜劇に感じてしまうのでしょう。そして夢幻劇の如きワンナイト・ショウが終わると、見事に日常生活が始まる、その余りにもアンバランスなエンディングには呆気にとられます。 「笑って」、「泣いて」、「(手に汗)握る」。色事にはやや欠けるものの、映画に求められる三要素を全て満たす快作です。
ボクサーと娼婦と警察とヤクザと中国マフィア
めちゃ面白かったので騙されたと思ってみんな観てほしい。タランティーノ映画が好きなら絶対好きなやつ。 主人公のボクサーはマッドマックス怒りのデスロードの主人公と一緒。ヒロインと逃避行するけど性欲なし。ヒロインは勝負だけど変にセックスアピールなし。日常から非日常に旅して帰還する。帰還した世界は同じ世界だけど主人公にとっては違う世界。生きる世界。
男性目線の恋愛映画
窪田正孝ファンに連れられて鑑賞。いつも参考にさせてもらっているレビュアーの方たちが面白い!!と絶賛されてるので期待値高く見ながらも面白かった! 初めから出てくる登場人物がみんなキャラが立っていて目が離せず、頭の中で人間関係を一生懸命整理しているうちにレオこと窪田正孝がヒョロ~とやる気なさげに登場。 オーラもないし影も薄いし余命宣告されたあとはキレ気味でほとんど魅力なし(笑)ここからどうなるの??と思っていくと、目まぐるしい展開の中でヤクザ同士、中国マフィアとの抗争に巻き込まれていく。 モニカもレオも訳がわからないままお互いだけが認識できる存在で吊り橋効果が更に2人を離れさせなくする。レオはボクサーの体力、気力、腕力が生きて後半どんどんどんどんかっこよくなっていく。 そして自分の意思を持つことを許されないまま育った2人が、濃い1日の最後に、自分の意思で一緒にいることを選ぶ。 馴染みのある少女漫画系の恋愛ものとは全く違う恋愛映画で儚げな守ってあげたくなるモニカは男性の理想かなあと思って見てました。小西桜子さん可愛かったです。 染谷将太が主人公!?と思わせるほどの存在感!大森南朋、ベッキーも良かったです。
仁義
バイオレンスさと、コミカルさが絶妙な痛快ヤクザのドタバタ劇。 ストーリーも分かりやすく、テンポも良い。 後半の展開が、少しダレた感はありましたが… ラストの駐車場からの脱出の演出は、らしくてアリだと思う。 ベッキーの吹っ切れた感も最高だし、染谷くんの一見切れ者キャラに見えてのあの役もハマってました。
三池崇史のリハビリ作品
ご贔屓の監督さんだけど、近年は駄作の量産で寂しい限り。絶賛してる人には悪いけど、今回もジョジョやテラで鈍った切れ味は、回復途上って感じでした。出演者は皆さん、立ち姿からしてすごくいい雰囲気でキャラ立ちしてるのに、ストーリーがそれを活かせず、使い方が粗雑でもったいないです。主人公二人も何がしたいのかはっきりしないし、ヒロインに感情移入ができなく残念。次回作にホントに期待したいです。
ベッキー!
三池というだけで「今度は何をやらかしてる?」という興味で観てしまう。脚本というか人物設定が乱暴ながら練りこまれている。伊坂幸太郎的な相関を見せてくる。ともあれ、ベッキーが2020年の日本アカデミー賞にノミネートされるのが確実ということだけは予言しておく。
三池監督のイメージが完全に覆された
すいません。今まで三池監督の事を誤解していました。 三池監督と言えば奇をてらった一般受けしないマニアックな映画を作るイメージがあったのですが、今回の作品で完全に覆されました。脚本も良くできていると思うし、全体的にじめじめしたダークな画もすごく良かった。 しかしあのダイブシーンは一体何だったのだろう?あまりにも唐突だったのでビックリしました。
ユニディってなんでもあるな
バイオレンスとコメディとラブストーリーがいいバランスで見られた。真剣なアクションシーンやシリアスシーンに笑いをぶっこまれると、覚めることが多く好きではなかったけらど、この作品は違った。ハラハラドキドキしながら、途中でフッと笑いが入って、でもまた気づいたら夢中になって見ていた。イヤホンから流れる音楽で踊るモニカの父や医師からの衝撃の留守電、ハ?と興醒めになりそうなスレスレの発想だが、何故かならず、ツボにハマった。(笑い以外の好みのツボにも)一点、車で飛ぶシーンだけは興醒めました。笑あれ意外にうまい方法がなかったのかな、、
役者陣がとにかく豪華で、でもかっこいいだけじゃなくちょっとポンコツでダサくて、でも必死で、愛すべきキャラクターたちだった。なかでも染谷将太さん演じる加瀬が印象的。染谷くんてこういうずる賢いやつ似合うよなーとふむふむ見てたら、あれ?ダサイ?と可愛い姿を見せつつ、でもやっぱり顔つきが変わった極道の顔はカッコ良くて、そして極め付けのラスト。誰よりもダサくて誰よりも人間臭くて、そして1番の演技派でした。そしてもちろん窪田正孝さんは、表情の演技が繊細で、レオを演じるにはぴったりすぎる役者さんでした。かっよかった。
そしてラストのカットが本当に好きです。2人もアップで撮るわけでもなく、もちろんキスシーンがあるわけでもない、ただただ普通の日常を取り戻した。
ジュリの初めてなくした恋、モニカの叶わなかった初めての恋、レオの他人のために生きたいと初めて思った恋、たくさんの初恋が詰まった素敵な作品でした。(チアチーの初めての日本人の仁義、これは初恋かはわからないけど伏線の回収の仕方が好きだった)
ジョークと不謹慎の境界線
作品の大半が暴力かアクションシーン。 ただ、さすが三池崇史監督。 酷いシーンは「隠す」か「ギャグとセット」で観ている側への配慮もされているので、この手の映画が嫌いな方でも楽しめる設計。 暴力シーンの苦手な私でも大丈夫だった。 正直なところストーリーはまあどっちでも良くて、個性満点のキャラクター達が暴れまわるのを楽しんだ感じ。 中でも特筆すべきはやっぱりベッキーでしょ。 メジャーなタレントでこれだけ狂気に振り切って、エロくて可愛い女優ってあまりいない。 これからが楽しみ。
良い意味で「騙された」作品
ストーリーは、HPにある通り。余命いくばくもないボクサーと、ヤクザに囲われている少女が偶然、夜の新宿で出会う。この二人がヤクザと悪徳刑事とチャイナマフィアの陰謀と争いに巻き込まれていく。王道のボーイミーツガールで、ヤクザなドラマ。 これが、途中からものの見事に騙されていることに気づきます。なので、途中で「え?こういう話なの?」と思った、それが正解! 前半部分の夜の新宿はよく描けています。チャイニーズマフィアの中華料理屋とか、悪徳刑事が殴り飛ばされ目が覚めるシーンで、大きなネズミが後ろ通るとこ、などリアリティがちゃんと出ています。 役者は「ファンシー」で共演していた窪田正孝と小西桜子が主人公の二人。窪田正孝はファンシーでは「ペンギン」という優男でしたが、こちらは無口なボクサー。まあ、ペンギンもボクサーもチェリーボーイな役どころという意味では同じ。 小西桜子は、初主演の作品で、そういう素人っぽさが、役にハマっていました。まあ、演技はさておき、可愛いです。それに、手足が長いのか、目鼻口が大きいのか、存在感は抜群です。さすが、事務所にも入らずに主演映画をオーディションで勝ち取るだけの子ですね。 ベッキーは、、、役の演出が良く、それをちゃんと演じた、という意味では「怪演」と評されるのでしょう、一見の価値はあります。まあただ、顔がヤクザっぽくないんです。 私は染谷将太の加瀬が一番良かったです。この役が狂言回しになる訳で、この役がコケると台無しなのですが、ちゃんと導いてくれた、って感じ。その上で、最後の「全部バレた」ってとこからも、最高です。 先年の「虎狼の血」とは違ったテイストですが、往年の「東映ヤクザ映画」が面白くなってくれて、嬉しい限りです。
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