初恋のレビュー・感想・評価
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東映任侠映画を三池ワールドに‼️
任侠映画は東映のオハコ。これに三池ワールドが加われば鬼に金棒。初恋というタイトルに騙されて観に行っちゃって!これぞ三池版初恋いいんじゃない。キャストのキャラも立ってる。ベッキー最高!ぶっ飛んでます。染谷将太はこのぶっ飛び感を大河にも持っていってもらいたいね。内野聖陽、「昨日何食べた」はどこ行った。むらじゅんは欠かせないね〜。ディーン妹も妖艶で最高。窪田君の魅力も凄く出ていた。ただヒロインの小西桜子はウーンかな。(前田敦子に似てるよね)三池作品で足りないのは色艶。濡れ場をもうちょっと挟んでもいいかも。あとホームセンターの駐車場からの車のダイビングシーンだけなぜアニメーション?アニメーション使うのは悪くないけど、だったら別のシーンでも多用する方が自然じゃないかな。
歌舞伎町を使った任侠モノも久しぶり。ぶっ飛んだバイオレンスシーン、キャストのキャラ立ても含め三池ワールド全開の秀作。こんな御時世に是非。
まさに好きなように作った快作
遅れながら鑑賞
三池作品をスクリーンで観るのは初めて
デッド・オア・アライブのオチで度肝をぬかれた
のを覚えています
孤児でボクシング以外何もない葛城レオ(窪田正孝)が
突然余命宣告を受け自暴自棄になった時に
助けを求めてきた少女モニカ(小西桜子)をとっさに
救ったところから思わぬトラブルに巻き込まれていきます
ストーリータッチは全体的にライトでギャグ混じり
正直オチも序盤の易者のあたりで読めますが
むしろ三池作品特有のどこかコミカルなゴアシーン
役者にむき出しで演技させるところとか
所々らしさを感じさせるものでした
話題になったベッキーのキレた演技は見事でした
元々素養あったんですね
「リターナー」で岸谷五朗が悪役やったときくらいの
ハマりを感じました
窪田正孝の朴訥ながら彼なりに恋をしている感じが
非常にヤクザ達と異なる生物であると表現されていました
オチは判るのに演出や表現ですごくオリジナリティを
感じるのは映画ならではという感じがしました
冒頭の海外を意識したタイトルバックなどには
なんかコジャレた感じがしましたが中身はVシネの時の
泥臭さを感じるものでした
おすすめしたいです
重くないハードボイルド
簡単な内容だからこそ、それぞれの役者さんの演技力の見応えのある映画でした!
特にベッキーの凶演
イッテる感がすごく良かった!
染谷将太くんのこんな役も好きだなぁ〜
ヤスが三浦君!
エンドロールまで気づきませんでしたよ。
遠藤賢一は今回はヤクザの方じゃないのね〜
って色々とキャストで楽しめました!
ここの所、面白い映画づくしで、やっぱり映画っていいなぁと
映画館に足を運んでしまいますね
エンドロールで鳥肌がたった、見終わり感の爽快さ!
爽快な内容ではないんだけどね笑
申し訳ないけどヒロインのモニカに全く共感出来ないため、あまり面白...
申し訳ないけどヒロインのモニカに全く共感出来ないため、あまり面白いとは思えませんでした。ベッキーの怪演というのも、確かにそうだけど、名演ではなかったし。
内野聖陽さんは流石の貫禄だったとおもうけど。警察はバカみたいだし、突然のアメコミ調も??
ちょっと期待はずれでした。
タイトルでなく内容を見てから観て
初恋というタイトルと配役、ざっくりした内容、こちらの評価で面白かったと書いてあり鑑賞しましたが、
甘い恋愛ドラマでなく、ボクサーのスポーツドラマでもなく、派手でコミカルなバイオレンス劇で、ヤクザ同士の暴れるシーンばかりでした。
途中でまさかと思ったのですが、最後まで一緒でした。
苦手なジャンルだったのですごくがっかりしました。
注意書きして欲しかったです。
凄く良かったけどめちゃくちゃヤクザ映画だった
予告の感じから想像していた内容を遥かに上回る、めちゃくちゃ極道映画でした。しかも序盤から完全Vシネノリで進むのでかなりびっくりしたのと、得意ジャンルじゃないので終始ビクビクしていました…。笑
でも、ストーリー・登場人物のキャラクター・配役・アクションどれも素晴らしく、この手の作品が好きなら大満足なのでは。コメディとシリアスのバランスも丁度良いし、三池監督で久々にこのクオリティの作品を観た気がします。笑 余命とかどうでもいいわとさえ思わせてしまうラストの攻防戦がとんでもないです。圧倒的です。笑
また、俳優陣が皆本当に良くて、窪田くんの鍛え上げた肉体は勿論、人生投げ槍モードから覚悟を決めた表情の変化は本当に素晴らしかったし、ヒロインを演じた小西桜子ちゃんもオドオドして危なっかしくて全男子が守りたくなるモニカがピッタリでした。
が、とにかくヤクザ側のキャラが皆素晴らしい!
染谷くんのスカした小物感、大森南朋さんの調子いいヤクザ警官ぷり、覚醒したベッキー、とんでもなくオーラのある昭和極道の内野さん。ほか、とにかくキャラが立っていて最高でした!あとヤクザじゃないけど滝藤さんの留守電最高。笑
PG-12か?というくらいの暴力描写なので(直接は映ってないけど)観る人は選ぶと思いますが、この手のジャンルが好きor出演者ファンなら観ておくべき作品だと思います。
不死身のベッキー!
何と言ってもベッキーの突き抜け度が凄い!「スキャンダルは芸の肥やし」を地で行っているのか、結果的には芸の幅が広がったねってことで良かった良かった。本当は良い人という気がするだけに、文字通り不死身のベッキーとして芸能界を生き抜いて行って欲しい。
映画的にはテンポが良くて、さあどうなるんだろうとハラハラしながら引き込まれる。ただスーパーの「白兵戦」は少し長すぎてダレちゃったかな。あと唐突なアニメシーンはタランティーノあたりへのオマージュなのかもしれんが、自分には単に予算不足の印象しか与えなかった。
エンタテインメント!
なんというのでしょうか、何でも受ける三池崇史監督の最近の評判は散々でございましたが、いや、このエンタテインメントを見せられたら「参りました」と言うしかあるまい。
「初恋」はその甘酸っぱいタイトルとは裏腹に、開始早々誰かの首が吹っ飛ぶバイオレンス映画なのだが、最初から首で笑かしにきやがる。
そして窪田正孝ですよ。今だから言うけど結構昔から推しだったんですよ。どんどん売れちゃってまあ...とお母さんみたいなことを言ってますけども。醒めたボクサー。親も知らぬ。勝っても盛り上がらぬ。合ってる...。
ある意味「生きがい」を見いだせない青年に突然「死」の宣告が降ってきて、その衝撃が彼を目覚めさせ、破茶滅茶な事件を起こす。ある意味医者の滝藤賢一が全ての原因である。
いやまあキャスト全員濃すぎ。何もかもが裏目に出る染谷将太(裏主役だろ、何もかもが窪田正孝と正対する)、いつまでも何とかなると思っているある意味おめでたい悪徳刑事大森南朋、時代に合わない武闘派漢気ヤクザ内野聖陽。日本のヤクザの皆様もチャイニーズマフィアの皆様もちゃんとそれぞれの味。藤岡麻美さん最高でしたね。ちなみに占い師ベンガルも良かったぞ。
いやそれにしてもベッキーですよ。ああ、そうね、ベッキーにはこういうリミッターを解放した役が合ってたのね...。謎の信頼感です。強いというより、ガチの激しさね。昔からあの解放を見せる機会があればベッキーの評価全然違ったのかもな、と思った。
勿論タイトルは「初恋」なので、これまたリミッターが外れた窪田正孝と、あまりにもどん底の小西桜子の本当に淡い、淡いロマンスを主体にしてはいます。だがそこに破茶滅茶な面子を絡め、「仁」を見せ、策士は落とす。群像劇の中に立つ、極限の「初恋」。
「死」を意識したときに半ば投げやりになって却って生を見出すってのは割とよくある描写なんですが、窪田正孝はものの見事にこれをやってのけました。やはり私の推しは凄かった。
小西桜子さんは、いい意味で新人ぽさがなかったですね。大物の匂いがします。あの役は媚があからさまに出たらおしまいですが、そこが巧かったと思う。
物語としてはそこまで独創的かと言われるとそうでもなく、ところどころの遊びはうーんというところもあったのですが、非常にシンプルかつスリリングなエンタテインメントでした。そしてラストシーンが最高に良かった。
期待し過ぎは禁物です
ここでの評価が良かったこともあって、勝手に和製「トゥルーロマンス」的な映画を期待して行ったのですが、これが大失敗。
もちろんイイシーンもあるんですよ、主人公が「お前はヤクザか?カタギか?」と問われるシーンとか好きですし。
結局、スケジュールやロケ場所の制約や、予算不足とかの問題でしょうか。いかに監督のネームバリューが高くても、オリジナル企画では難しい。もっとヒネリのある展開が観たかったなぁ。
ちなみにヒロインですが、声を聴くまで前田敦子だとばっかり思ってました。だからどうってことでもないんですが。
いやあ、映画の選定ってほんとに難しい(^_^;)
死ぬ気になりゃ
最近の任侠映画は北野監督くらいしか手がけていない印象があったので劇場で任侠映画を鑑賞したのは多分初だと思います。
めちゃくちゃ面白かったです。テンポよし、演技よし、ストーリーよし、演出よし、と欠点が見つからないくらい素晴らしかったです。
なんといっても1番賞賛すべきはベッキーだと思います。前半の演技も中々良かったのですが、中盤から終盤にかけての殺人鬼っぷりは観ててゾクゾクしました。加瀬さんの手首や首を切り落とすシーンは本来なら生々しい場面なのですが、コミカルに描かれていたので笑けてきました。
他の出演者も全員レベルが高く、どのシーンも圧倒されるばかりでした。小西桜子さんの恐怖と安堵の入り混じった笑い方がクセになりました。
車が飛び出すシーンだけアニメーションになっていましたが、アニメーションから現実の車に切り替わるシーンが非常に格好良かったです。
コロナがやたらと流行していますが、映画で雰囲気を一気にかっ飛ばすのもストレス解消にも良いと思います。
歌舞伎町トゥルー・ロマンス
皆様、早朝の新宿歌舞伎町に行った事はありますか?私は有ります。関根勤のショーカンコンキンシアターのチケットを取りに行った事が有ります。早朝にです。
早朝6時の歌舞伎町はいわば異空間。化粧の剥げかけたシティーガール、青ざめた顔のホスト、訳ありのカップル。そんな人種しかいません。
一緒に並んでいた友人に逐一解説を入れていたところ、「やめろよ!聞こえたらどうすんだよ!」と怒られました。だって暇でやる事なかったんだもん。
その甲斐あってカンコンキンシアターは最前列をゲットしました。場所は今はなきシアターアップル。
ここで話はカンコンキンシアターの話に移ります。これって頭がおかしいんですよ。まずショーの時間が異常。19時開演ですが23時30分終演って遅すぎるでしょうが❗️
タクシーで帰った事もあるよ。エンディングの途中で演者が帰っちゃう時もある。長い、長い。面白いんだけどね。歌舞伎町は夜中でも真昼の明るさ。そりゃあ錯覚するけどね。不夜城。。眩しすぎる。田舎者にはついていけないんだよ❗️一応都内在住だが・・・
振り付け師のラッキー池田が全裸で舞台に現れました。勿論、股間は両手で隠しています。しかし袖にはける時見えちゃったんですよ。なにしろ最前列ですから。あれ。キン○マ。正直見たくなかった。なんか損した。
アンラッキー池田だよ❗️
さて無駄な枕が終わりました。もうこの先は読む必要がありません。
この映画は歌舞伎町でうごめく人々の物語です。ボクサー、ヤクザ、中華系マフィア、悪徳警官、人質の女、そんな登場人物が織りなすドラマです。
組のヤクをくすねようとする加瀬(染谷将太)それに協力する悪徳警官大伴(大森南朋)
孤独なボクサーレオ(窪田正孝) 監禁されている少女モニカ(小西桜子)
加瀬はモニカがヤクをパクった事にしようとします。その後モニカを殺せばコンプリート❗️
サンクス サンクス サンクスモニカという訳ですね。
そんなに上手く行くのでしょうか?モニカはシャブ中で幼少期に父親に虐待された過去が有ります。そして大伴に連行される途中で父親の幻影が!
思わず全力で逃走!追う大伴、逃げるモニカ!
走れモニカ!8月のsad song❗️二人共歌舞伎町を全力疾走❗️走る走る❗️ラン モニカ ラン❗️
そこに偶然居合わせたレオ。思わず大伴にストレートパンチ炸裂❗️一発KOです。レオはある事情で自暴自棄だったのです。
歌舞伎町ではありそうな出来事です。かなり前です。歌舞伎町のミラノ座前の広場で殴り合う二人組!周りの人は誰も止めません。しかし良く見ると一人は殴らないでひたすら避けているだけです。なんと・・・
元ボクサーが殴られ屋をやっていた❗️元ボクサーは殴りません。ディフェンスオンリーです。見ていると素人のパンチは当たらない!全然当たらない!10分1000円だけど当たらない!
殆どシャドーボクシング。
すみません。映画の話からずれました。
三池崇史監督は毀誉褒貶が有ります。特に漫画原作で雇われ監督の場合は評価が悪いようです。うん。わかるよ。原作に対して愛がない。私もそう思う。でも沢山監督していますから致し方ないでしょう。それに映画会社やプロデューサーの責任も当然有ります。
ただ今回は違います。Vシネ時代のバイオレンスな空気が充満しています。また東映の任侠映画や香港ノワールの様でも有ります。三池監督の好きな物だけ詰め込んだ感じです。ただ私が思ったのは・・・
タランティーノじゃん❗️
「パルプ・フィクション」「キル・ビル」「ヘイトフル・エイト」そんなタランティーノ イズムを感じました。唐突な暴力感。好きな物をねじ込んだ感じ。単なる雇われ監督じゃねえぞ❗️これを見やがれ❗️三池監督の叫び❗️
見直したよ❗️面白かった❗️凄く❗️
加瀬役の染谷将太。チンピラ感が最高です。売れっ子だねー。ある意味あんたが主役だよ!
モニカ役の小西桜子。知らなかったけど良かった。凄く。あんたの名前覚えておくよ。前途洋々だよ。
中華マフィア、チアチー役の藤岡麻美。あんたは元チェッキ娘なんだね。知らなかったよ。今は台湾で人気なんだね。かっこ良かった。クールビューティ。まさかお兄さんが・・・
ディーン・フジオカだとは❗️
台湾で中国語を習得したのですね。完全に中国人にしか見えません。お兄様と同じように逆輸入パターン。今後、要注目です。
そして最も印象に残ったのは、ジュリ役のベッキーだ。あんたは苦労したね。狂った感じが最高だよ。旦那さんは元プロ野球選手。バットを持っても良かった。それだと・・・
ハーレー・クイーンだよ❗️
今後大注目です。海外でも引き合いがありそうです。ずっとモニタリングします。
「 初恋」と言うタイトルは少し違うかなあ・・・タランティーノが脚本を担当した、「トゥルー・ロマンス」に因んで歌舞伎町トゥルー・ロマンスがぴったりくるかと思います。
現在の歌舞伎町はゴジラのビルの下のオープンカフェでYOUがお茶をしています。旧ミラノ座はリアル脱出ゲーム。ロボットレストランも有ります。客引はいません。
観光地になりましたとさ。落ち着いたらまた行こう。
こんな長文を読んで頂きありがとうございました。
ベッキーがさらに進化
情緒的な題名とは裏腹に日本ヤクザ、中国マフィア入り乱れての、バイオレンス満載の物語でした。
とはいえその抗争に巻き込まれた男女の切ない恋物語でした。
そしてNHKドラマ「これは経費で落ちません」で、悪女を演じたベッキーがさらに進化した、鬼気迫る「純愛」を怪演してました。
最初に見た三池崇史監督作はマカロニ・ウエスタンのパロディ「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」だったのですが、今回作はパロディというほどではないけれど、やはり任侠映画へのオマージュらしき、くすぐりたっぷりの喜劇でした。
三池崇史は素っ頓狂な遊びをしながら、妙にゲージュツしない、お約束の展開ながらきちんとカタルシスを与えてくれる、良い職人監督だと思います。
今回作もその期待通りでした。
しゅ〜
死ぬ気でやれ、死なないから。
たくさんの人が死んだが、こういうメッセージ性も持っている作品なのではないかと思った。
自分の中にあるものを大切に生きることの大切さも伝わってきた。大切に生きることの大切さ?日本語おかしい?ま、いっか。
観る前は、「初恋」って言うくらいだから恋愛要素たっぷりなのかなあと思ったら、全く。ほとんどと言っていいほど恋愛の要素は出てこなかった。しかし観る人によっては、ここのこういうところが初恋と同じような感じなのかなと受け取れるのかもしれない。私には無理でした。笑
「どんなところにもまともな奴はいる」
こんな台詞が劇中に出てきたが、なぜか刺さった。まともな奴の種類は違えど、大事なのは「仁」なのかなと、思った。
途中、滝藤さん演じるある方からの留守電を聞くシーンや、染谷さん演じる加瀬がキマっちゃうシーンなどがとても面白くて、殺しだなんだのと重苦しくなった雰囲気にいいアクセントが付いて、結果的に観やすい作品だったのかなと思った。
グロテスク系が苦手な方におすすめするのは少し後ろめたいが、そのほかではそれぞれの立場や人種のあり方、人としてのあり方が考えられるいい作品だと思う。ぜひ、興味本位でも良いから観て欲しい。冒頭の占い師の言葉にも注目してね。
ザ・東映
面白かった!三池監督の映画は初めてで、予備知識と期待は「ボクサー」と「内野聖陽」、この2つだけで見ました。でも、沢山のサプライズがあって嬉しくてウハウハしてしまった。
「ヒミズ」の染谷将太くん、すごくいい役者になったんだんね!有り得ない新しいヤクザを作り上げたね!この映画で最高の役だったかもしれない!
「いだてん」ロスの私にとっては、塩見三省さん(左耳のピアスがいかしてた)と三浦貴大くん(早めに殺されて残念)にスクリーンで出会えて嬉しかった。ベッキー、すごい!憑依系かな。
そしていかにも極道チックな「権藤」と言う名前で登場する内野聖陽の佇まいと表情と行動が、昭和の極道、仁!スマホのGPS見てちょっと触って「便利だな」とか、「極道に朝日は似合わない」と目をつぶりつつ、信じられない程の大量のパトカーに追われる姿、笑いを狙ってるのか何なのか、とにかく素敵でした。「しろうさ~ん❤」のケンジと大違いだし、ブラックペアンの佐伯教授とも全く異なっていて、素晴らしい役者さんだと改めて思いました!
エンドロールもかっこよかった!
レオくんは沖縄出身という設定?と、電車の中でモニカに音楽聞かせてあげる場面で思いました。ボクシングジムと沖縄音楽は、あんまり合わないかな、と思って。でも、ロープワークもかっこよく、ほどほどの筋肉に抑えて細身のボクサーの体を作るために努力したんだな、えらいな、と思いました。
あと、レオがボクサーの合間のバイトで、ラーメン屋の出前などやっていたのはとてもリアルでよかった。
ある種のファンタジー
終盤のとある描写を観るまでもなく、ある種のファンタジー。
であるからして、短時間にいかに非現実の純度を上げられるかが勝負なわけですが、染谷将太と大森南朋という演技巧者が狂言回しということで、そこは成功。
更にはベッキーの純愛モンスターとでも言うべきキャラの登場でこの試みは成功を約束されたようなもの。
注文を付けるなら、ヒロインのあの境遇であのルックスはあり得ないだろう、とか、なんで中国マフィアの彼女をヤクザの奴(ハードなケンジ)と対決させなかったのか、くらいかな。
久々の三池監督のクリーンヒットでは!?
欲望と絶望の交差する所で起きた夢幻劇
マグマのように熱く煮え滾る汚濁した欲望と、未来を閉ざされ氷結し凍り付いた絶望、決して交わることのない、この二つを交差させた処で、本作のワンナイト・バイオレンス・パノラマ・ショウの幕が開きます。
ヤクザと中国人マフィアに悪徳刑事が入り乱れ、一人一人が己の強欲と野望で疾駆し、裏切り、人を殺し、落花狼藉の限りを尽くす。皆が各々の尖ったキャラクターに沿って傍若無人に動き回るため、事態は死屍累々を越えて混沌と喧騒が錯綜し昏迷を深めます。
寄せカットもあるものの、室内シーンが多いにも関わらず、全体の構図を見せる引きカットが多く、カメラも固定されたカットが多いので、暴力的で残虐なシーンが派手に展開するわりには落ち着いて観られます。手持ちカメラは車内のシーンと、内野聖陽扮する出獄直後のヤクザの若頭と隻腕の中国人マフィア・王(ワン)との因縁の決斗シーンであり、やたらと手持ちを重用する最近の傾向と異なり、計算された使い方でした。
余計な説明は一切捨象され、ストーリー展開のテンポは、派手なシーンが次々と挿入されながら一気に加速されていくため、観衆は画面に食い入らざるを得なくなります。
また登場人物の各キャラクターには、いつか見たモデル像が透けて見えます。私には『極道の妻(おんな)たち』と『仁義なき戦い』と『昭和残侠伝』が混淆してシェイクされた味わいがあり、全ての人物の強面がどこかユーモラスに見えてきました。
ただ冷静に考えると話の展開が不自然だったり、多くの辻褄が合わない箇所があるのですが、観終えた後で、とにかく何だか凄い映画を観たという興奮と焦熱が心の底から湧き上がり、自分でも良く判らない満足感に浸れました。
この感覚は、嘗て1980年代に荒事と艶事をスクリーン上に奔放に繰り広げた、五社英雄監督の往年の『鬼龍院花子の生涯』『陽暉楼』『櫂』『薄化粧』『吉原炎上』等の、極彩色の作品群の既視感に通じます。
三池崇史監督が名を上げたVシネマの荒々しさと強かさ、野卑な猥雑さが塗された、将にこれこそ東映のDNAを強く実感する作品です。
これだけ人が造作もなく次々と殺されていても、残虐さや猟奇性はあまり感じられず、寧ろどこかコミカルな異次元世界、恰も一夜の夢のように感じます。即ち、悲劇、惨劇が淡々と実に呆気なく繰り返されると、人は神経が麻痺し、全てを喜劇に感じてしまうのでしょう。そして夢幻劇の如きワンナイト・ショウが終わると、見事に日常生活が始まる、その余りにもアンバランスなエンディングには呆気にとられます。
「笑って」、「泣いて」、「(手に汗)握る」。色事にはやや欠けるものの、映画に求められる三要素を全て満たす快作です。
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